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岸田首相きょう政倫審出席 全面公開、あす塩谷氏ら

 与野党は28日、自民党派閥の政治資金パーティー裏金事件を受けた衆院政治倫理審査会の幹事会を開き、政倫審を29日と3月1日に開くと決定した。29日は岸田文雄首相と自民二階派の武田良太事務総長、3月1日は西村康稔前経済産業相ら安倍派の4人が個別に審査に臨む。与野党が対立していた公開の在り方については、いずれもテレビ中継を認め、全面公開での実施で合意した。現職首相の出席は初めて。政治不信の高まりを警戒した首相が、局面打開を図った形だ。=関連記事2面へ
 野党は政倫審開催を2024年度予算案の衆院採決の前提としていた。与野党は23年度内の成立が確実となる3月2日までの衆院通過をにらんだ駆け引きを続けた。
 政倫審は原則非公開で、公開には本人同意が必要となる。自民は当初、出席を申し出た安倍派と二階派の5人が「完全非公開」を希望していると説明し、全面公開を求める野党が反発。自民は27日に西村、武田両氏の28日出席をいったん提示したものの撤回し、開催見通しが立たなくなっていた。
 首相は28日午前、自民党総裁として「マスコミオープンの下で説明責任を果たしたい」と政倫審への出席意向を官邸で記者団に表明。その後、5人全員が全面公開を受け入れた。立憲民主党の安住淳国対委員長は首相自身に関するパーティー開催についても弁明するとの見立てを自民側から伝えられたと明らかにした。
 審査はそれぞれ本人の弁明を15分、主要会派の質疑を計1時間5分行う。証人喚問と異なり、答弁は偽証罪に問われない。
 立民は、派閥からの還流額を政治資金収支報告書に記載しなかった安倍、二階両派の衆院議員51人全員の出席を要求した。だが出席を申し出たのは岸田派会長だった首相のほか、安倍派「5人組」のうち派閥運営に深く関わった松野博一前官房長官、高木毅前国対委員長、西村氏の3人と、座長を務めた塩谷立元文部科学相(衆院比例東海)、二階派の武田氏の計6人にとどまった。

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