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テーマ : 政治しずおか

裏金復活 4人主導否定 塩谷、西村、松野、高木氏 政倫審2日目

 自民党派閥の政治資金パーティー裏金事件を受けた衆院政治倫理審査会に1日、安倍派(清和政策研究会)で役職を務めた塩谷立元文部科学相(比例東海)ら4人が出席した。2022年に安倍派がいったんやめた資金還流の復活を巡り、会長だった安倍晋三元首相死去後の同8月に派閥幹部で協議したとの説明はあったが、いずれも復活主導を否定。最大の論点への明確な証言はなかった。幹部間の主張が合致せず、事実関係に不透明さを残したまま2日間の日程を終えた。

自民党派閥の政治資金パーティー裏金事件を受けた衆院政治倫理審査会で弁明する塩谷元文科相=1日午後
自民党派閥の政治資金パーティー裏金事件を受けた衆院政治倫理審査会で弁明する塩谷元文科相=1日午後

安倍派還流22年8月協議  安倍派はパーティー券販売ノルマを超えた利益を議員に還流。政治資金収支報告書に記載しないよう指示し、裏金化してきた。22年に中止と再開を決めた過程は違法性の認識の有無に関わり、発言内容が注目された。
 1日は安倍派座長を務めた塩谷氏と事務総長経験者の西村康稔前経済産業相、松野博一前官房長官、高木毅前国対委員長が出席。
 西村氏は還流の扱いを巡り、安倍派幹部が22年4月と8月の2度協議したと明言。4月は安倍氏の下、自身と当時会長代理だった塩谷、下村博文の両氏、参院側会長の世耕弘成氏が集まり、現金還流は不透明で疑義を生じかねないとして中止方針を決めたと話した。
 塩谷氏は8月の協議を自身の事務所で1回開いたとし、再開希望が多かった還流を「具体的に決めてはいないが継続するしかないという状況で終わった」と説明した。
 一方西村氏は、8月上旬に自身と塩谷、下村、世耕の各氏で協議し、結論は出なかったとした。議員個人のパーティー券を派閥が購入する代替案が「一つのアイデア」として示されたと言及。立憲民主党の枝野幸男氏は、還流分を個人パーティーの収入に上乗せするとの西村氏の発案ではないかとただしたが、明言を避けた。
 西村氏は8月10日の内閣改造で経産相に就任、事務総長を高木氏と交代し「以降は承知していない」と強調。高木氏は還流復活を同11月に知ったとし「一切関与していない」と述べた。松野氏も関与を否定した。
 還流の始まりについて塩谷氏や松野氏は二十数年前の可能性に触れたが、詳細は分からないとした。納税を迫られた塩谷氏は「政治活動に使用している」と拒否した。

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