あなたの静岡新聞
▶ 新聞購読者向けサービス「静岡新聞DIGITAL」のご案内
あなたの静岡新聞とは?
有料プラン

テーマ : 政治しずおか

衆院政倫審 26日決定 28、29日開催 公開是非焦点 自民裏金問題

 衆院政治倫理審査会は26日の幹事会で28、29両日の開催を決定する。自民党派閥の政治資金パーティー裏金事件を受けたもので、開催は2009年以来約15年ぶりとなる。与党は開催に応じることで24年度予算案審議を促進し、3月中の成立が確実となる週内の衆院通過を目指す。野党は政倫審の公開を要求。説明責任を果たさなければ採決には応じられないと対決姿勢を強める。与野党攻防は前半国会最大のヤマ場を迎える。

与党が想定する当面の国会日程
与党が想定する当面の国会日程


 政倫審への出席を申し出たのは、自民安倍派「5人組」の松野博一前官房長官、高木毅前国対委員長、西村康稔前経済産業相の事務総長経験者3氏、座長を務めた塩谷立元文部科学相(衆院比例東海)、二階派の武田良太事務総長の計5人。両派は解散方針を決定。いずれも非公開での審査を求め、岸田文雄首相は「国会で決めることだ」と言及を避ける。
 立憲民主党の泉健太代表は25日、甲府市の街頭演説で「非公開を希望するのはよほど後ろめたいのか。密室では真相究明にならない」と批判した。野党は萩生田光一前政調会長や二階俊博元幹事長らの出席も求める。
 前回の衆院政倫審は09年7月に開かれた。政治資金虚偽記載問題を問われた鳩山由紀夫民主党代表(当時)は出席せず、議員が出席するのは06年2月の伊藤公介元国土庁長官以来となる。
 予算案審議も重要局面。衆院予算委は26日、首相が出席して政治資金問題などをテーマに集中審議を行う。与党は憲法の衆院優越規定に基づく23年度中の予算成立を確実にするため、3月2日までの可決を目標とする。衆院事務局によると、予算委の審議時間は26日の集中審議を経ても69時間で、採決の目安とされる70時間台に届かない。22、23年の衆院通過時はいずれも80時間に上っており、審議時間の上積みが必要だ。

 政治倫理審査会 ロッキード事件を契機として1985年に衆参両院に設置された。本人の申し出か、委員の3分の1以上の申し立てと過半数の賛成で開かれる。96年の加藤紘一氏を皮切りにこれまで8人の審査が行われた。出席に強制力はなく、2009年に鳩山由紀夫氏は出席しなかった。原則非公開で、本人の了解があれば公開される。出席委員の3分の2以上の議決で登院自粛などの勧告ができる。証人喚問と異なり、発言は偽証罪に問われない。参院で実施例はない。

いい茶0
▶ 追っかけ通知メールを受信する

政治しずおかの記事一覧

他の追っかけを読む