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テーマ : 政治しずおか

水循環計画、策定案了承 緊急度高い圏域から作業 静岡県環境審

 静岡県環境審議会(会長・藤川格司常葉大名誉教授)は30日、県庁で会合を開き、静岡県内8圏域(伊豆海岸、狩野川、富士川、安倍川、大井川・菊川、太田川、天竜川、浜名湖)で策定する流域水循環計画について、各流域の現状や課題を点数化して、緊急度が高いと評価された圏域から策定を進める水循環保全部会の案を了承した。審議会は近く川勝平太知事に答申する。

流域水循環計画の策定順などを審議した県環境審議会=30日午後、県庁
流域水循環計画の策定順などを審議した県環境審議会=30日午後、県庁

 同部会の案は、水質、水量、災害・治水など5分野計26項目の指標を20~100点で採点して合計点を算出。そこから「河川やダムの濁りによる水産資源への影響」「気候変動に伴う水害の激甚化」「森林荒廃による水源涵養(かんよう)機能の低下」といった9項目の課題のうち、該当する項目一つにつき10点減点して、最終的に点数が低い圏域から計画を策定する。
 案によると、8圏域のうち最も点数が低かったのは、水産資源の減少に伴う漁業への影響が指摘されている浜名湖圏域。2022年の台風15号、23年の台風2号で甚大な被害を受けた太田川圏域が続いた。
 同計画は山間部、農村部、都市部で個別に実施している施策や課題を流域全体で共有し、水循環の維持、回復に関する目標や施策を明文化する。策定作業は流域の自治体や利水関係者らでつくる地域協議会が行う。圏域外にも利水者がいる場合は、その意見も考慮する。県は今後5年間で全8圏域の計画策定を目指している。
 (政治部・豊竹喬)

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