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⚽清水エスパルス チアゴ復調、ゴール量産へ 前節町田戦で3カ月ぶり得点 息子の手術乗り越えた“大黒柱”

 頼れるストライカーが戻ってきた。J2清水のFWチアゴサンタナ(30)が前節町田戦で約3カ月ぶりのゴール。J1昇格を懸けた残り11試合に向けて、昨季J1得点王に輝いた助っ人に再びギアが入りそうな予感だ。

前節で約3カ月ぶりのゴールを挙げ、今後の得点量産に期待がかかる清水のチアゴサンタナ=三保グラウンド
前節で約3カ月ぶりのゴールを挙げ、今後の得点量産に期待がかかる清水のチアゴサンタナ=三保グラウンド

 町田戦の後半39分だった。キックが武器のMF西沢が敵陣右サイドでボールを持つと、巧みに動き出してマークする相手DFの手前に入り込んだ。届いた高速の浮き球クロスを正確に頭で合わせ、豪快にネットへ。試合を決める勝ち越し点に、ゴール裏の観客とハイタッチして喜びをあらわにした。
 7月上旬から約2週間、幼い息子ミゲル君の手術に伴い、チーム練習を離れた。「自分の人生の中でつらい時間を過ごしていた」。妻やわが子への愛情が深い心優しきブラジル人は、慣れない異国の地で手術という一大事に臨む家族を支えることに専念した。
 リーグ戦4試合の欠場の後、8月上旬から戦線に復帰。3試合目となった町田戦での得点後には、「このゴールを息子にプレゼントしたい」と左腕にタトゥーで刻むミゲルという文字を指さすパフォーマンスを見せた。家族とチームを歓喜に導く“大黒柱”の面目躍如だった。
 コミュニケーションを重ねて状態を見極めてきた秋葉監督は「良い時のチアゴに戻った」と今後のさらなる爆発に期待する。愛息も回復に向かい、「自分の100%をエスパルスのために出したい」と力強く語る背番号9は今、チームへの貢献に集中している。
 (市川淳一朗)

 

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