⚽清水エスパルス　湘南に競り勝つ　サッカールヴァン杯第５節

運動部　市川淳一朗

　ＪリーグのＹＢＣルヴァン・カップは２４日、各地で１次リーグ第５節が行われ、Ｂ組の清水は湘南に３－２で勝利した。

清水―湘南　後半、勝ち越しゴールを決めたチアゴサンタナ（左端）を祝福する清水イレブン＝アイスタ日本平（写真部・二神亨）

清水―湘南　前半、チーム２点目のゴールを決め祝福を受ける清水・コロリ（中央）＝アイスタ日本平（写真部・二神亨）

清水―湘南　前半、先制ゴールを決め、ガッツポーズの清水・岸本＝アイスタ日本平（写真部・二神亨）

清水―湘南　前半、先制点につながるヘディングシュートを放つ清水・ディサロ＝アイスタ日本平（写真部・二神亨）

１次リーグＢ組▽観衆４５７４人
②アイスタ（１勝１敗）
清水　２勝１分け２敗（７）３（２―０　１―２）２　湘南　１勝３分け１敗（６）
▽得点者【清】岸本（１）コロリ（２）チアゴサンタナ（１）【湘】鈴木章（２）平岡（１）
　【評】清水は湘南との接戦を制した。
　前半は押し気味に試合を運び、１５分のクロスバー直撃のシュートなどでゴールに迫った。２８分、ディサロのヘッドのこぼれ球を岸本が蹴り込み、先制。４２分にはＣＫを井林が頭で合わせ、こぼれをベンジャミン・コロリが詰めて加点した。
　後半は反撃に出た湘南の勢いを止められずに１９、２２分に連続失点。しかし選手交代で盛り返し、３６分に途中出場のチアゴサンタナが勝ち越し点を挙げた。　１次Ｌ突破に一歩前進　１次リーグ突破に向けて極めて重要だった本拠地戦をものにした。清水は後半に２点差を一度は追い付かれながら勝ち越し。Ｂ組首位に立っていた湘南を下し、２年ぶりの突破に一歩前進した。
　「リーグ戦で（出番が限られ）悔しい思いをしている選手たちに野心を見せてほしい」とリーグ戦から先発９人を入れ替えた秋葉監督。ＭＦベンジャミン・コロリと右膝の負傷から復帰のＭＦ成岡は４月のルヴァン杯川崎戦以来の出場で、ＦＷディサロも公式戦３試合ぶりに出番を得た。
　指揮官はこの試合で４－３－３の新布陣を試した。狙いは奏功。３バックの湘南に前線の３トップが圧力をかけて守備のスイッチを入れ、相手の攻め手を封じて流れを引き寄せた。結果もついてきた。前半２８分にＭＦ岸本の今季公式戦初ゴールで先制。４２分にセットプレーで加点した。
　後半は布陣を変えて修正した湘南に一転して主導権を握られた。耐えきれず、２２分までに２失点。そのまま試合をひっくり返されそうな雰囲気を変えたのが、途中出場の選手たちだった。３６分、ＦＷ斉藤のＦＫから最後はＦＷチアゴサンタナが決勝点をもたらした。
　リーグ戦は連敗中で、「自分たちがここで流れを断ちきらないと」（ＭＦ西沢）と臨んだ一戦。久々の出場に奮起した選手も多く、「多くのものを試せた。こんなに大きな収穫はない」と語る指揮官は満足げだった。