テーマ : 芸能・音楽・舞台

静岡人インタビュー「この人」 地域の芸術文化を育てる 栗田敏恵さん(御前崎市)

 御前崎市門屋のギャラリーカフェ「ひと休処(どころ)つくし」を運営する。月替わりで地域の画家や写真家らと開催している展示会が人気を集める。定期的に音楽コンサートを開催するなど、市民が芸術文化に触れる機会を提供する。64歳。

栗田敏恵さん
栗田敏恵さん

 ―運営を始めた経緯は。
 「母が20年前に創業し、約7年前に引き継いだ。母が大切にしてきた地域文化を盛り上げたいという思いを大事にしている。市内にはギャラリーが少なく、個展を開催できる場所が限られる。展示スペースは決して広くないが、趣味や独学で始めた作品でも作者が日頃の成果を披露し、市民がゆっくり鑑賞できる空間を目指している」
 ―なぜ、美術や音楽が大切だと考えるのか。
 「心が豊かになるから。作者や演奏者の芸術性や独創力に感動することで今まで自分になかった感性や気づきを与えてくれる。作品を通して作者の人生観を垣間見るのも楽しい。芸術には人の心を動かす力があると信じている」
 ―多くの芸術家と出会って感じることは。
 「芸術活動をするということは真に自分自身を表現することで、その性格や考え方、人生経験などが如実に表れていると思う。人を感動させることはまず人ありき。作品それぞれが多くの人々の生活に楽しみや彩りを与えてくれる」
 ―今後の目標は。
 「店名の『つくし』は、人に尽くすという意味が込められている。店近くにある高松神社や高松緑の公園に訪れる人たちがくつろぎ、人と人をつなぐ場所であり続けたい。ギャラリーや音楽、飲食を通して芸術家や市民から愛され、地域の芸術文化を育てていきたい」
 (御前崎支局・市川幹人)

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