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静岡県内ひき逃げ96件 23年、死亡摘発12年連続100%

 静岡県警が26日発表した2023年の県内ひき逃げ事件の発生、摘発状況によると、発生は96件で前年から2件減り、3年連続で100件を割った。摘発件数は前年比3件減の91件で、摘発率は94・8%と前年を1・1ポイント下回ったものの、過去10年で3番目に高かった。死亡ひき逃げ事件の摘発率は12年連続で100%になった。

過去5年間の県内ひき逃げ事件の発生・摘発状況の推移
過去5年間の県内ひき逃げ事件の発生・摘発状況の推移

 県警交通指導課によると、死亡ひき逃げの発生は前年と同じ4件。重傷ひき逃げは5件増の15件、軽傷は7件減の77件だった。
 防犯カメラやドライブレコーダーの普及もあり、摘発率は4年連続で9割を超えた。摘発した91人のうち、56人は発生から24時間以内に容疑者として割り出して解決した。容疑者の年代は30代が最多の17人で、20代が16人、50代が14人と続いた。70代が10人、80代が7人、90歳以上でも1人いるなど高齢者を含めた幅広い年齢層の運転者が逃走した。
 逃走の動機は「事故の認識を否認、半信半疑」が29人で最も多かった。「事故を起こしたことが怖くなった」が13人、「大したことはないと思った」が10人、「無免許運転の発覚を恐れて」が8人で続いた。「急ぎの用事があった」「飲酒運転の発覚を恐れて」は各5人。
 今年に入り、沼津市松長の県道で親子2人がひき逃げされ、死亡する事件が起き、県警は発生5日後に男(85)を逮捕している。同課の担当者は「ひき逃げは卑劣な犯罪で、関係機関や地域住民らの協力を得て捜査を尽くしていく。ひき逃げにつながる無免許や飲酒運転の取り締まりも引き続き強化する」と話した。
 (社会部・荻島浩太)

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