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労働環境改善へ思い語る 高橋まつりさん母講演 母校の加藤学園暁秀高

 沼津市の加藤学園暁秀高で7日、1年生約130人に向けた「働くことについて考える授業」が開かれた。広告大手電通の新入社員時代に長時間労働などに苦しみ2015年に命を絶った同校出身の高橋まつりさんの母幸美さんと、過労死問題に詳しい弁護士の川人博さんが講師を務めた。

講演する高橋幸美さん=沼津市の加藤学園暁秀高
講演する高橋幸美さん=沼津市の加藤学園暁秀高

 幸美さんは、まつりさんの労働環境や死に至るまでの経緯を語った。まつりさんの悲痛を訴えるSNSも公開。最後に「命よりも大切な仕事はない」と強調し、これから社会に出て行く生徒の幸せを願った。
 川人弁護士は、厚生労働省が認めているだけでも過労による疾病者数は年間約800人いる現状などを説明。「労働者にはいつでも退職する自由がある」と呼びかけた。
 薬の研究職を目指す本田乃愛さん(16)は「友人や親に相談して、周りの人に頼りたい。他人の力を借りることも大切だと思った」と話した。
 (東部総局・田中秀樹)

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