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特殊詐欺被害 沼津署管内、静岡県内で最多 戸別訪問で防止に力

 沼津署管内(沼津市と清水町)で確認された2023年の特殊詐欺の被害件数は22年より19件増の43件で、静岡県内警察署で最多だったことが12日までに、沼津署への取材で分かった。同署管内で過去最多だった17年の41件を上回り、被害額は約8200万円。同署は1人暮らしの高齢者を中心に戸別訪問に力を入れ、留守番電話設定や録音機能付き電話などの「電話機対策」を呼びかけて被害防止を図っている。

特殊詐欺への注意を呼びかける沼津署員(左)=沼津市内
特殊詐欺への注意を呼びかける沼津署員(左)=沼津市内

 県警によると、23年の県内の特殊詐欺被害件数は353件(速報値)で、22年から約60件減少。一方で、同署管内では被害が増加。23年11月の1カ月には11件の被害があった。
 被害43件のうち、21件が親族などをかたるおれおれ詐欺で、15件は保険料や医療費の還付金があると現金をだまし取る還付金詐欺の手口。40件の被害が確認された沼津市は関東圏に近く、特殊詐欺グループに狙われやすいという。
 23年12月下旬、署員3人が同市我入道で高齢者宅を回り、啓発チラシを手渡した。訪問を受けた70代女性は「昔、詐欺の電話がきた。知っている番号だけに出るようにしているが、改めて気をつけようと思った」と話した。
 (東部総局・日比野都麦)

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