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沼津と香川、杉原千畝夫妻がつなぐ縁 夫人の母校生徒が出身地訪問 沼津市立高生らと交流

 第2次世界大戦中、ドイツの迫害からリトアニアに逃れたユダヤ人に通過査証(ビザ)を発給して救った外交官杉原千畝(1900~86年)の妻・幸子さん(1913~2008年)の母校、香川県立高松高の生徒らが12月末、幸子さんの出身地の沼津市を訪れた。市内の高校生と交流し、杉原夫妻ゆかりの場所を見学した。

「支えるとは何か」について発表する生徒=沼津市役所
「支えるとは何か」について発表する生徒=沼津市役所


 高松高と近隣の高松工芸高の生徒は22年から、杉原夫妻の功績や生き方を学ぶ「人道プログラム」に取り組んでいる。沼津市を訪問したのは両校生徒14人。市役所では沼津市立、沼津東、桐陽の生徒19人を前に、高松高の生徒がビザを発給する千畝を幸子さんが支えたエピソードなどを、クイズを交えて発表した。
 その後は学校混合の班に分かれ、生徒自身が「受験時に友達と励まし合った」「つらいときに頑張ってるねと声をかけてもらった」などの支えられた経験を振り返りながら、ビザを発給した当時の2人の心境を想像して「支えるとは何か」について話し合った。
 香川県の生徒は3日間、沼津市に滞在。「命のビザ・杉原千畝夫妻顕彰会」代表で長興寺の松下宗柏住職と座談会を開き、港口公園にある顕彰碑も見学した。
 幸子さんは父親の仕事の関係で香川県に移り、結婚後は夫に同行してヨーロッパに渡った。
 (東部総局・菊地真生)

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