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文化活動担い手 つなぐ“見本市” 支援組織「ACしずおか」、静岡で12日に大規模イベント

 静岡県民の文化活動を支援する県文化財団内の組織「アーツカウンシル(AC)しずおか」は12日、2年間の活動や助成対象団体、支援アーティストを紹介する、初の大規模主催イベントを開催する。会場は静岡市駿河区のグランシップ。「創造的な地域づくりへの貢献」を掲げた事業の成果を、エンターテインメントを交えて披露する。

富士市内で切り出した竹を使って創作に取り組む野口さん=同市
富士市内で切り出した竹を使って創作に取り組む野口さん=同市

 コンセプトは「しずおかアートプロジェクト見本市」。ACしずおかによる、県内各地の団体への助成▽関係人口創出の取り組み「マイクロ・アート・ワーケーション(MAW)」▽企業とアートの連携プロジェクト-を通じてつながりが生まれた表現者が集う。
 2021年度は助成団体を集めた「活動報告会」を実施したが、22年度は観客を入れてのイベントとした。ACしずおかの松田有紀課長は「優れたプロジェクトを可視化し、アートに取り組んでいる人、潜在的なアートの担い手との出会いの場としたい」と話す。
 富士市内に滞在し、地元の竹を切り出して作品「蛸(たこ)みこし」を完成させた芸術探検家野口竜平さん(30)=大分県=も参加者の一人。蛸みこしを担ぐ催しや、タコに関するトークを実施する。
 昨秋のMAWで同市を初めて訪れ、特に市内で行われる「吉原祇園祭」の在り方に引かれた。「ばらばらな人が一つの場所に集まるのが祭りの本質。アートに似ている」と話す。イベントを異分野アーティストとの出会いの場と捉え、心待ちにする。
 イベントには音楽ライブ、美術展、アート体験など、ジャンル横断的なプログラムがそろう。松田課長は「アーツカウンシルそのものを見せる機会になるだろう」と断言した。

 作品展示 音楽ライブも
 ACしずおかの「おもしろい人に会いたい‼2023-しずおかアートプロジェクト見本市-」は12日午前10時から午後4時半まで。入場無料。ステージの目玉は、熱海市の「熱海怪獣映画祭」で好評を博した「ゴジラ伝説2023in静岡」。熱海市の巻上公一さんがリーダーを務めるバンド「ヒカシュー」や音楽家井上誠さん、女性2人組「チャラン・ポ・ランタン」らがゴジラ映画関連の楽曲を独自の解釈で演奏する。ACしずおかが支援する団体によるリレー形式の活動報告も実施する。
 展示エリアには、高齢になってもユニークな表現活動を続ける人たちの作品「超老芸術」を集めたコーナーを設ける。廃材を使ったアート体験のワークショップ、即興の演劇コーナーなどもある。
 詳細はACしずおかの公式サイト参照。

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