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神戸→磐田→能登 石川出身伊藤さんら支援集会 思いつなぎ届ける

 石川県羽咋市出身で磐田市在住の会社員伊藤めぐみさん(50)が30日、能登半島地震被災地の支援集会「いのちの花束」を同市平間の竜洋体育センターで開いた。17日に神戸市で開かれた阪神淡路大震災29年の集いで、能登に向けた寄せ書きを託されたのをきっかけに友人らと企画。集会では寄せ書きに「真心の愛」を花言葉にするタンポポの絵を添え、2月1日に伊藤さんが故郷に届ける。
阪神大震災の集いで託された寄せ書きにタンポポの絵を描き添えた集会=磐田市平間の竜洋体育センター
 羽咋市の実家に昨年末から帰省していた伊藤さん。磐田への帰路、福井県のパーキングエリアで休憩していた時に地震が発生したという。実家に大きな被害はなかったが、親族の家は全壊。いとこが一時、安否不明になるなどして「心が落ち着かず、仕事も手が付かなくなった」という。
 そんな中、地震前から友人の自営業佐藤正さん(43)=浜松市中央区=に誘われていた阪神大震災の集いに足を運んだ。「ともにがんばろう!!能登」。参加者が縦1・6メートル、横2・3メートルの白い幕に次々と書き込んでいく能登へのメッセージに胸を打たれた。伊藤さんに気づいた主催団体の関係者から「ぜひ能登に持って行って」と寄せ書き1枚を預かった。「ただ届けるだけでいいのか」。そう自問し、友人らと手作りの集会を開くことにした。
古里への思いを語る伊藤さん=磐田市平間の竜洋体育センター
 集会では、伊藤さんが古里への思いを語ったほか、命の尊さや阪神大震災の経験談などのトークリレーが行われた。伊藤さんの依頼を受けた浜松市中央区のイラストレーターえだむらかつみさん(40)が、寄せ書きにアクリル絵の具でタンポポを描き入れた。来場者に募金も呼びかけた。伊藤さんは「神戸で受け取った思いだけでなく、多くの人の思いをつなげ、能登に届けたい」と話した。
 (磐田支局・八木敬介)

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