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記者コラム「清流」 津波避難施設 改善点は

 夜間の地震を想定し、磐田市で3月、津波避難訓練が行われた。福田地区の豊浜小では昨年の3倍に上る約100人が参加。能登半島地震を受け、市民の防災感度が高まったようだった。
 実際に高さ11メートルの校舎屋上まで避難すると、風をさえぎるものがなく、想像を超える寒さだった。避難した人は第1波から逃れられたとしても、第2波以降や余震に直面し、家族や知人の安否を考えながら過ごすことになるかもしれない。体力の消耗に加え、精神的な負担も大きいだろう。
 ただ、市は屋上を一時的に避難する場所とし、毛布や飲料水などの備蓄品を常備していないのが現状だ。地震の発生直後から救助が入るとは限らない。有事の際に人々の生命を守るという原点に立ち返り、施設の改善点について改めて検証する必要性を感じた。
(磐田支局・崎山美穂)

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