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静岡木工(吉田町) 杉本かづ行社長 モダン神棚で文化継承【キーパーソン】

 神棚や神具の製造・販売を手掛け、昨年創業60周年を迎えた。現代の暮らしに調和する「モダン神棚」を主力商品に、動画投稿サイト「ユーチューブ」を活用した神棚、神社文化継承に向けた情報発信や独自の販売活動に注力する。業界の現状を踏まえ、今後の成長戦略を聞いた。

杉本かづ行社長
杉本かづ行社長

 -モダン神棚が支持を集めたポイントは。
 「神棚に特化した事業を展開していく中、多様な住環境に合うような商品を求める声が多く寄せられた。県内のデザイナーや職人の協力を得ながら試行錯誤を重ね、シンプルかつ暮らしに安心感を与える要素を兼ね備えた神棚が仕上がった。不安もあったが、幅広い層の方々に受け入れられた」
 -動画投稿サイトでの情報発信を始めた経緯は。
 「脈々と受け継がれてきた日本にしかない神棚の大切さを分かりやすく伝え、より多くの人に知ってもらいたいとの思いから。当初は神棚に特化していたが、神社の参拝方法といった文化そのものの継承につながる動画も制作している。一方的な発信ではなく、ニーズに応えていくような環境としても活用したい」
 -今後の展望を。
 「神棚の中に納める御神札の頒布数は年々減少傾向にあるが、新しく神棚を自宅に取り入れるという動きも一方で広がってきている。拠点を首都圏に構えたことに加え、今年から全国各地の神社と連携した販促活動を開始した。新規参入の流れもあり競争が生まれた市場の中、お客さまの思いや神棚の本質を忘れることなく挑戦を続けていく」

 すぎもと・かづゆき 自動車部品製造業を経て入社し、2012年から現職。42歳。

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