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放棄茶園を果樹園団地に JAハイナン 再生事業に注力 観光需要取り込み図る 

 JAハイナンが吉田町内の耕作放棄茶園を果樹園芸団地として再生する取り組みに力を入れている。空港周辺という立地を生かして将来的には観光農園としての活用も視野に入れ、インバウンド需要を取り込みながら地域の農業振興につなげたい考え。

ブドウの冬場の管理作業を農家に指導する岡村さん(左)=吉田町片岡
ブドウの冬場の管理作業を農家に指導する岡村さん(左)=吉田町片岡


 茶価の低迷により、管内では茶農家の減少が課題となっている。農家の減少に伴い増加する耕作放棄茶園を農閑期の収入源確保や新規就農者の活躍の場創出につなげようと、国の耕作条件改善事業を活用して2700万円の事業費をかけて造成した。広さは約2ヘクタールで、ブドウやイチゴ、レモンの栽培を水稲やレタス栽培などを手がける9人の農家が担う。
 同JAは職員を山梨県の果樹試験場へ出向させるなどして、営農指導の人材育成を図ってきた。昨年3月にブドウの苗木を定植して以降は、指導員の岡村剛幸さん(31)が管理作業のノウハウを農家に指導し、夏場の収穫に向けて準備を進めている。
 今後は安定的な生産体制が整い次第、ブドウやイチゴ狩りができる観光農園として整備していく方針。同JAの弓田康詞営農企画課長(45)は「農地の維持存続に加えて、新たな作物への転換の準備を進めることで、地域農業を総合的に支援したい」と話した。
 (榛原支局・足立健太郎)

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