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サクラエビ秋漁 12月中旬に急回復 規制導入の2018年以降、最多漁獲へ

 25日に最終日を迎える駿河湾サクラエビ秋漁で、漁獲量が12月の操業で急回復し、好調に推移している。23日時点の総漁獲量は約182トン。県桜えび漁業組合が自主規制をスタートし、水揚げがゼロだった2018年秋以降では最多となった。実石正則組合長は「ようやく資源回復が確証に変わりつつある。ただ、まだまだ回復途上なので期待しつつ来春もしっかり資源状況を見極めたい」とした。

過去6年の年間漁獲量
過去6年の年間漁獲量

 例年、大井川沖を主な漁場とする秋漁は悪天候の影響で解禁から5日遅れの11月6日に初漁を実施したが、昨秋を下回る約3トンの水揚げと出だしは振るわなかった。11月中は海水温が下がらず、まとまった魚群が現れない漁に不適な環境の中、1日の漁獲高が数トン程度にとどまる日が続いた。
 12月上旬も同様の傾向が続き、さらに悪天候の影響で休漁が重なったが、同月9日、吉田町沖の「ウタレ」と呼ばれる漁場などで一挙に約36トンの水揚げがあった。続く11日の出漁でも約19トン、20日には約21トンと自主規制下の中でもまれな好調が継続。秋漁が始まってから計14回実施した操業のうち、12月の5回で約100トンを水揚げする結果となった。
 サクラエビは近年、深刻な不漁が続き、組合が操業場所や漁獲可能なエビの大きさを制限する自主規制を続けているほか、主産卵場に注ぐ富士川流域では河川環境改善のための市民運動が続く。自主規制導入前年の17年秋漁では320トンを水揚げした。

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