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経営基盤強化へ改革を ハイナン組合長 八木達良さん【JA新トップに聞く】

 -管内の特徴と課題は。

八木達良氏
八木達良氏

 「温暖な気候や広い農地に恵まれた管内では茶をはじめ、レタスやイチゴなどさまざまな農作物が盛んに生産されている。近年では沿岸部を中心にサツマイモの産地化に注力している。農業従事者の高齢化、離農は慢性的な課題だ。特に主要作物の茶では価格低迷、肥料や燃油など生産コストの高騰もあり厳しい状況下に置かれている。歴史ある茶業を守るため、販路拡大や大手ドリンクメーカーとの契約栽培の安定生産などに引き続き努める」
 -農業振興への方策は。
 「本年度から始まった2カ年計画では産地の維持、拡大に向け、主要作物ごと明確な目標を定めた。吉田町では茶園転換畑地化に取り組み園芸団地として約2ヘクタール整備し、シャインマスカットやイチゴ、レモンなどの栽培を進めている。茶業経営を支える一つのモデル事業として管内に広げられる可能性もあり、若い世代へ就農を促すきっかけにもなり得る。生産品目の質の向上はもちろん出口戦略を検討し、成功につなげたいと強い意志で臨んでいる」
 -組合長として注力したいことは。
 「組合員の農業所得向上につながる支援や地域振興に寄与し続けるためには早期警戒制度を踏まえ農協自体の経営資源を確保することが大前提。運営体制を見直した上で効率化を図るなど、経営基盤の強化を目指した自己改革を進める。総合事業の強みを生かし地域の方々に農協は不可欠だと思ってもらえるよう役職員一同、常に緊張感を持って職務に励む」

 1979年、旧ハイナン吉田農協に入組。JAハイナンでは金融部長、代表理事専務を歴任した。吉田町出身。64歳。

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