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テーマ : 菊川市

販売高100億円目指す JA遠州夢咲(菊川市)/河原崎友二組合長【キーパーソン】

 管内の掛川、菊川、御前崎の3市は、日照時間が長いため農業生産の最適地。3月には「深蒸し菊川茶」が地理的表示(GI)保護制度に登録され、和牛ブランド「遠州夢咲牛」も全国共進会で入賞するなど管内の農畜産物に注目が集まる。販売高100億円を目標に掲げ、地域農畜産業の持続的発展を目指す。

河原崎友二組合長
河原崎友二組合長

 -農畜産物の高評価が続いている。。
 「品質の良い農畜産業が地域に根付いている証しだ。ロシアのウクライナ侵攻で食料安全保障や国内自給の重要性に目が向けられている中、改めて国内の農畜産業に対する住民の関心も高めたい。生産者活動の活性化を支援し、長年の課題である農家の高齢化や農地縮小の問題を少しでも解決していく」
 -具体的な戦略は。。
 「支援策の財源として農業振興積立金1億円を用意し、2023年度から5年間、既存農家の事業拡大や新規生産者を支援する。従来はバラマキ型の支援制度が多かったが、生産者が掲げる将来ビジョンや後継者の有無などを含めて事業計画性を審査し、実効性を高めたい。22年度の販売取り扱い実績は農畜産物が約54億7千万円、お茶は約15億5千万円だった。今後はさらに取扱量を増やすことで販売と購買部門を伸ばし、経営の安定化も目指す」
 -農畜産物の魅力をどう発信していくか。。
 「商品の安さで勝負するのではなく、消費者に栽培生産のこだわりや苦労を理解してもらい、生産者を支えるという意味で品質に見合った取引の重要性を訴えていきたい。これまで県内の各JAは競争関係で切磋琢磨(せっさたくま)してきたが、各種ブランドが乱立する今、宣伝PRを協力することも必要であると考える。連携体制の強化を模索し、農畜生産者が夢を咲かせることができる環境を実現したい」
 (御前崎支局・市川幹人)

 かわらさき・ともじ 1976年に旧浜岡町農協入組。JA遠州夢咲の非常勤理事、常務理事を経て2020年6月から現職。2期目。68歳。

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