パラスポーツの指導力向上へ 静岡でフェスティバル
静岡県障害者スポーツ指導者協議会はこのほど、指導員のスキルアップを目指す「アダプテッドスポーツフェスティバル」(県障害者スポーツ協会共催、静岡新聞社・静岡放送後援)を静岡市葵区の北部体育館で開いた。県内のパラスポーツ指導者ら約50人が誰もが楽しめるようにルールなどが工夫された「ふうせんバレーボール」に挑戦した。
日本ふうせんバレーボール協会の関係者は講習で、同競技が障害の有無や年齢性別を問わず参加でき、チーム全員が必ず風船に触れるルールがあるなどの特徴や魅力を紹介した。一方で、誰もが参加できることに伴い、けがや事故のリスクも生じやすいとし、安全面への注意やコミュニケーション力、指導力の必要性などを指摘した。
講習後、参加者はグループでパスやサーブの基本動作を確認し、試合に挑んだ。常葉大健康プロデュース学部の加藤ゆかりさん(21)=菊川市=は「思っていたよりうまくいかず難しい。パラスポーツの奥深さを周囲に伝えたいと思った」と感触を語った。
今回は「重度障害児・者の運動・スポーツに視点を当てて」をテーマに企画した。同協議会の大胡田茂夫会長は「体験を通じて、指導者に自信を付けてもらい、重度障害児・者への積極的な声かけにつながれば」と期待した。