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テーマ : 菊川市

新品種「しずゆたか」命名 静岡県茶業研究センター 飲料、輸出需要に対応

 静岡県農林技術研究所茶業研究センター(菊川市)は4日、新たに育成した茶のおくて品種を「しずゆたか」と命名したと発表した。大量生産型で病害への耐性が高く、ペットボトル飲料の原料や海外輸出向け製品としての需要が期待される。2023年春に苗木の流通を開始する予定。

新たに育成したしずゆたか(県農林技術研究所茶業研究センター提供)
新たに育成したしずゆたか(県農林技術研究所茶業研究センター提供)

 しずゆたかは1995年に交配した品種で、育成時の系統名は「95-7-35」。2022年7~8月に流通時の名称を公募し、寄せられた164件から選んだ。今年3月30日、農林水産省が品種登録出願を公表した。
 急須で入れて飲むリーフ茶需要が低迷する一方、茶飲料製品の消費動向は堅調を維持する。同センターによると、しずゆたかの1アール当たり収穫量は本県の主力品種「やぶきた」の約2倍を見込む。まとまった数量が求められる飲料原料の生産体制強化につながる。
 近年伸長する海外輸出向けの有機栽培茶需要にも応える。しずゆたかは茶葉を痛める炭疽(たんそ)病への耐性が高く、農薬使用を抑えた有機栽培への適性に優れるという。
 静岡県が新たに登録出願した茶の名称発表は、13年の「しずかおり」以来10年ぶり。県内で栽培される茶品種は、やぶきたが大半を占める。県は品種の多様化を進めていて、香りに特徴がある別品種の登録出願に向けた手続きも進めている。

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