米国の茶文化解説 菊川で歴史講演会
菊川市のNPO法人菊川まちいきは2日、歴史講演会を同市堀之内の菊川赤れんが倉庫で開いた。茶文化研究者で静岡大非常勤講師の吉野亜湖さんが講師を務め、米国人が日本茶をどのように飲んでいたかを解説した。
れんが倉庫は明治期に茶の輸出で栄えた富士製茶のブレンド工場として使われた建物。吉野さんは富士製茶の商品パッケージや19世紀後半から20世紀初頭の同国の料理本を紹介した。
約470冊の料理本を調査した結果、コーヒーはミルクと砂糖を加えるという記述が多いのに対し、茶はミルクと砂糖に関して書かれていない本の方が多かったと指摘。レモンを入れたり、紅茶と緑茶を混ぜたりする飲み方も人気だったと説明した。
講演会の前には、同法人がれんが倉庫の歴史をまとめたDVDも上映された。
(掛川支局・伊藤さくら)