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【静岡県内公示地価・中部】経済正常化、二極化が加速 静岡市葵区 西草深町引き合い強く/焼津市祢宜島 子育て世代関心

 国土交通省が26日発表した静岡県内公示地価(1月1日時点)は、社会経済活動の正常化により商業地が4年ぶりの上昇に転じるなど、利便性の高い地域で堅調な伸びを示した。沿岸部も下落幅が若干縮小したものの、需要が高まる内陸部との二極化傾向は続く。各地の需給や取引状況を不動産関係者に聞いた。
 (価格は1平方メートル当たり)
平均変動率 上位・下位の市町
静岡市葵、駿河区   県内商業地の最高地価地点付近=静岡市葵区呉服町
 住宅地は葵区0・8%、駿河区0・6%といずれも上昇した。中心市街地は需要が高く、土地の動きが活発化している。
 駅から徒歩圏内のエリアは引き合いが強く、葵区春日町で23万円、西草深町で38万円、駒形通で24万円など。中古の一戸建てやマンションも人気で、「強気の値にも買い手が付きやすい」という。駿河区も中田や曲金など利便性の高い地域で売れ行き良好。中村町も18万円の売買事例があった一方、沿岸部に近づくと下落傾向が顕著になる。
 商業地は葵区1・2%、駿河区0・7%の上昇。投資需要も高まっている。

静岡市清水区  2022年9月の台風15号で浸水した巴川沿いなどのエリアで下落基調が顕著になっている一方、草薙などのエリアでは上昇基調にあり、二極化が起きている。住宅地は0・6%下落。浸水した押切で分譲地用に6万7千円の取引があった。商業地は0・3%の下落。浸水した天王西で6万6千円で売り出し中だが取引が成立していない。

焼津市  住宅地は0・9%下落した。商業施設や病院、公園に近い利便性の高さから祢宜島、道原が子育て世代に引き合いが強く、6万円台の売買実例がある。JR西焼津駅に近い小土で9万円台、豊田で8万円台。JR焼津駅周辺は4万~5万円台で取引があった。大井川地区は物件の少ない状況が続く。商業地は0・6%下げた。

藤枝市  住宅地は0・1%下落した。JR藤枝駅周辺は、依然として空いている土地がない状況が続く。駅南の高柳では小学校近くの分譲地がファミリー層から人気が高く、6万~7万円台で成立した。幹線道路付近の時ケ谷で5万円台、中学校近くの音羽町で7万円台、岡部町三輪で5万円台の売買実例があった。商業地は0・4%上昇した。

島田市  住宅地は0・7%の下落。比較的人気が高い六合地区も動きが鈍い。「住宅価格の上昇が影響しているのでは。価格の安い建て売りに流れている」という。金谷地区は小学校近くの金谷根岸町で4万2千円台、夢づくり会館近辺の島で3万円台。島田地区は河原や稲荷で5万円台の取引があった。商業地は低調で、1・2%の下落。

牧之原市、吉田町  住宅地は牧之原市が1・5%、吉田町が1・8%下落した。沿岸部の引き合いは依然弱い。牧之原市では商業施設が多い細江やバイパス道路が近い波津で3万~4万円台の取引があった。吉田町は東名高速道吉田インターチェンジ周辺の引き合いが強い。商業地の取引は低調で牧之原市が2・4%、吉田町が1・9%とそれぞれ下落した。

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