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SNS投資詐欺1億5800万円被害 吉田町の60代女性 同種事件で静岡県内最高額

 静岡県内で交流サイト(SNS)を通じて投資に勧誘する詐欺などの被害が急増している中、吉田町の60代女性が15日までに、SNSを通じて知り合った人物に投資名目で現金約1億5800万円をだまし取られたと牧之原署などに届けた。同署や県警捜査2課はSNS型投資詐欺事件として調べている。同課によると、県内で発生した同種の詐欺事件では過去最高額の被害。同署管内では14日に、牧之原市の70代の男性が投資名目で約4600万円をだまし取られる被害が発覚したばかりだった。
 同課によると、女性は2023年11月中旬ごろ、「LINE(ライン)」などを通じて知り合った人物に投資を勧誘され、12月ごろから3月上旬までの間、数百万円単位の現金を指定された十数件の銀行口座に、数十回にわたって振り込んだ。女性がラインで返金を求めたところ連絡が取れなくなったことから、警察などに3月8日までに相談し、被害が発覚した。
 投資に元々興味があったという女性は「フェイスブック」上の投資広告へのアクセスから、著名な実業家を名乗る人物と連絡を取ることになり、ラインのグループチャットに誘導された。数十人が入るチャット内で、「アシスタント役」や「イベント係」などから改めて「金」に対する投資を勧められ、アプリをダウンロードした後、口座への振り込みを始めたという。
 アプリ上では利益が出ているよう表示され、初期段階で1万円ほどの返金があったため、女性は投資話を信用していたとみられる。
 今年に入り、県内で確認されたSNS使用の投資・ロマンス詐欺の被害は、2月末時点で少なくとも12件。被害額は約3億8500万円に上り、県警が各地で啓発活動を強化している。

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