テーマ : 島田市

「大鉄は観光誘客の核」 静大名誉教授、島田で講演 早期の全線復旧訴え

 川根本町の町民らでつくる「大井川鉄道全線復旧を支援する会」は25日、静岡大学の土居英二名誉教授(経済統計学)を招いた講演会「大井川鉄道と地域の関わり」を島田市川根町家山の市川根文化センター「チャリム21」で開いた。地域住民ら約70人が参加した。

静岡大学の土居名誉教授を招いた講演会=島田市川根町家山の市川根文化センター「チャリム21」
静岡大学の土居名誉教授を招いた講演会=島田市川根町家山の市川根文化センター「チャリム21」

 土居名誉教授は、2022年秋の台風15号被害による大鉄の一部不通が同年に川根本町に与えた経済的影響を試算。鉄道事業に約2億4400万円、宿泊業に約3億円、飲食や小売業に約3億6500万円の損失が発生したと示した。また、農業や輸送への影響も加味して通年換算すると、同町の経済損失は年間約12億円に上ると説明した。
 20年前と比較した町内の就業者数も紹介。多くの業種で半数近く人数が減少している中、観光業に関わる飲食・宿泊は約1割しか減少していないことを挙げ、観光業が同町の経済活動を支えているとした。土居名誉教授は「大鉄は観光誘客の核。国や県の支援を得て、一日も早い全線復旧が急務」と参加者に訴えた。

いい茶0

島田市の記事一覧

他の追っかけを読む
地域再生大賞