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家康と氏真の関係は 島田市、諏訪原城450周年でシンポ

 島田市は10日、諏訪原城築城450周年記念シンポジウムを同市のプラザおおるりで開いた。同城跡整備委員会委員長の小和田哲男静岡大名誉教授らが講演し、城の歴史や役割、城主となった今川氏真と徳川家康の関係などを解説した。

小和田名誉教授(左)らがパネルディスカッションを行ったシンポジウム=島田市のプラザおおるり
小和田名誉教授(左)らがパネルディスカッションを行ったシンポジウム=島田市のプラザおおるり

 小和田名誉教授は徳川と武田による攻防における同城の重要性を説明した。その上で、家康が武田方から同城を奪取して氏真を城主に据えた理由として、「氏真を武将として復活させたいという思いがあった。家康にとって駿河を奪取する上で旗頭のような存在だった」と述べた。さらに、「氏真も武将としてそれなりの働きをしている。父の義元ほどではないという印象を崩したい」と話した。
 広島大の三浦正幸名誉教授も講演し、大河ドラマ「どうする家康」で描かれる建築物の裏話などを紹介した。両名誉教授に加え、滋賀県立大の中井均名誉教授、清水国際高の前田利久校長ら同城跡整備委員会委員によるパネルディスカッションも行った。
 諏訪原城は天正元(1573)年に武田勝頼の命で遠江国獲得の拠点として築城された。その後、徳川家康の手に落ち、牧野城に改称。今川氏真などの武将を置いたが、武田氏滅亡後は軍事上の必要性が薄れ、天正18(1590)年ごろに廃城になったとされる。
 諏訪原城跡(同市)は国史跡に指定されている。

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