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医療的ケア児の支援拠点強化 静岡県議会で知事答弁 職員増員を検討

 静岡県議会9月定例会は28日、自民改革会議の市川秀之氏(浜松市浜北区)と和田篤夫氏(御殿場市・小山町)、ふじのくに県民クラブの川崎和子氏(磐田市)が一般質問を行った。川勝平太知事は日常的に医療のケアが必要な子どもや家族らを支える地域拠点「県医療的ケア児等支援センター」について、職員の増員やサテライト施設の設置を検討していると明らかにした。川崎氏への答弁。

 同センターは2022年7月、静岡市駿河区の静岡総合庁舎内に開設され、日常的にたんの吸引や人工呼吸器などが必要な医療的ケア児、重症心身障害児らを支援している。今年4月には保育、福祉、教育の各分野に精通したアドバイザーを新たに配置し、関係機関への橋渡しや家族への助言などに当たっている。9月からは県内の病院や特別支援学校で出張相談会も始めた。
 センターには看護師資格を持つ職員2人が常駐する。今年8月末までに106件の相談が寄せられ、増加傾向にある。ケア児のニーズはさまざまで、県は他県の支援体制や今後の相談状況を見極めながらセンターの機能強化を検討していくとしている。
 川勝知事は各地で医療的ケア児らの支援を調整するコーディネーターとアドバイザーとのネットワークづくりを進め、さらなる相談体制の強化に努めると説明した。「支援機関などの意見を踏まえ、医療的ケア児者や重症心身障害児者、その家族が住み慣れた地域で安心して暮らせる共生社会の実現を目指す」と述べた。
 自宅で暮らす医療的ケア児は全国に約2万人いるとされ、新生児医療の進歩で増加傾向にある。
 (政治部・森田憲吾)

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