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富士スピードウェイが舞台のアニメ 自動車レースファン拡大期待 「オーバーテイク!」SBSで10月から放送

 小山町の富士スピードウェイ(SW)や御殿場市を舞台とした自動車レースのアニメ「オーバーテイク!」(KADOKAWA、TROYCA原作)の放送が10月に始まる。モータースポーツになじみのない人でも、個性豊かな登場人物たちの成長物語を通じてレースの魅力を発見できるという。両市町では、モータースポーツファンの裾野拡大が地域にもたらす好影響を期待する声が上がる。

アニメの放送開始をPRするあおきえい監督(左)と声優の古屋亜南さん=御殿場市の御殿場西高
アニメの放送開始をPRするあおきえい監督(左)と声優の古屋亜南さん=御殿場市の御殿場西高


 題材はフォーミュラカーレースの入門カテゴリー「フォーミュラ4(F4)」のうち、日本開催の「FIA―F4選手権」。上位カテゴリーを目指す若手ドライバーのほか、趣味や目標への挑戦などを目的にした幅広い年齢層のアマチュアも出場している。同アニメのあおきえい監督(50)は「F4はピット裏のパドックがバラエティーに富み、多彩な物語があるのが魅力」と話す。
 最高時速が200キロを優に超えるレースの迫力や手に汗握る駆け引きを、多彩なカメラワークやエンジンの実音などを駆使して表現する。レースだけでなくSWの様子や主人公の高校生が住む設定の同市の街並みもリアルに描写し、アニメの“聖地巡礼”の可能性も広がる。主人公役の声優古屋亜南さんは「アニメを見て、ぜひ地域を訪れてほしい。レースの迫力を生で味わって」と力を込める。
 両市町では第1話の先行上映会も開かれた。主人公が通う高校のモデルとなった御殿場西高では、あおきえい監督と古屋さんをゲストに招いて開催。映像のリアルさを追求する一方で、視聴者の見やすさも考慮した表現の工夫などが紹介され、生徒たちのアニメに対する興味をかき立てた。
 SWを中心に体験型複合施設の開発が進み、モータースポーツがまちづくりの核の一つとなっている小山町。観光交流課の湯山浩二課長は「モータースポーツ文化を根付かせ、創り上げていく中で子どもの興味を引くことは重要。アニメは入り口になりやすい」と期待する。
 同アニメの初回は、10月2日25時24分(同3日午前1時24分)から。SBSで毎週放送する。1話30分。
 (御殿場支局・塩谷将広)

 フォーミュラレース 車輪とドライバーがむき出しとなっている規格(フォーミュラ)に沿った「フォーミュラカー」で競う自動車競技。国際自動車連盟(FIA)によるF1を頂点に、F2、F3、F4と続く。日本で開催されるFIA-F4は、同連盟が公認したF4選手権の一つ。

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