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テーマ : 島田市

森林資源を有効活用 帯鋸盤 ヒロタ(島田市)【静岡ものづくり最前線】

 丸太から柱材や板などを切り出す「帯鋸盤」の製造を約100年間続ける。住宅をはじめ、家具や楽器、伝統工芸など製材できる分野は多岐にわたる。7月には帯鋸盤の導入を念頭に、ケニアの木材加工の効率化や森林資源の有効活用を目指す案件化調査に向け、国際協力機構(JICA)と業務委託契約を結んだ。

丸太から柱材や板などを切り出す帯鋸盤
丸太から柱材や板などを切り出す帯鋸盤

 国産、外国産を問わず、丸太を数センチ~ミリ単位で製材することができる。切断精度が高く、歩留まりもよいため、高品質で安定した木材供給が可能。作業の自動化、オペレーターの安全性も確立されていて、部品交換やメンテナンスも容易という。製品の耐久性が高い点も、海外での導入に適している。
 今回調査するケニアは、森林資源が豊富だが、木材加工技術が低く、長年輸入材に頼ってきた。現地製材業者への製品の普及を通じ、所得向上や持続的な森林資源の活用循環に取り組む。アジア諸国で培ってきた海外展開ノウハウも生かす。ヒロタの担当者は「操作性、耐久性が高い製品を通じ、現地のインフラ整備や地産地消、循環型社会の実現を目指したい」としている。
 国内では県内などの製材所などが導入していて、カウンターテーブルや寄せ木細工、ギターの材料など製材できる範囲は幅広い。長年使用する亀山製材所(静岡市駿河区)の亀山大樹社長は「付加価値の高い木材を提供でき、細やかなオーダーにも応えられる」と太鼓判を押す。

 企業情報 島田市大柳南532。1920年創業。従業員31人。

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