改称、廃止駅名の入場券、300枚限定発売 大井川鉄道、25年の100周年盛り上げへ
大井川鉄道(本社・島田市)は会社創立日の10日、かつて大井川本線にあった駅名の硬券入場券を発売する。草創期に短期間存在した横岡駅や居林駅の入場券も再現し、歴史を感じてもらいながら1年後に控えた創立100周年を盛り上げる。
発売する入場券はいずれも改称したり、廃止したりした五和、横岡、居林、笹間渡の4駅。五和駅は2020年の門出駅開業に伴い合格駅に改名。地元有志が駅舎の清掃や活性化に取り組んでいて、受験生に人気のスポットでもある。
横岡駅は本線の第1期開通時の昭和初期に存在した。当時は金谷―横岡の6・5キロを運行していた。居林駅は1928年に神尾駅の南約1キロ地点に開業したが、千頭駅までの全線開通を控えた31年に廃止した。
30年開業の笹間渡駅は川根温泉ふれあいの泉の知名度向上を目的に、2003年に川根温泉笹間渡駅に名称変更した。
同社広報室の担当者は「横岡駅や居林駅は営業時期が戦前の短期間で現存資料も少ない。想像を膨らませながら、かつて存在した駅に思いをはせてほしい」としている。
硬券入場券は1枚150円。それぞれ300枚限定。五和は新金谷駅、横岡と居林は家山駅、笹間渡は金谷駅で販売する。