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テーマ : 事件事故しずおか

浜名湖に男子高校生の遺体 殺人事件として捜査本部設置 静岡県警

 9日午後3時45分ごろ、湖西市新居町中之郷の浜名湖畔で袋井市鷲巣の中国籍の男子高校生(17)の遺体が見つかり、静岡県警は13日、司法解剖の結果などから何者かが男子高校生を溺れさせ殺害したと判断し、湖西署に捜査本部(本部長・平井伸英刑事部長)を設置した。捜査関係者によると、5日未明に男子高校生が滞在していた浜松市内の知人宅で友人とトラブルになったとの情報があり、同本部が事件との関連を調べている。 photo03

遺体が発見された現場=9日午後4時15分ごろ、湖西市の表鷲津湖岸公園
遺体が発見された現場=9日午後4時15分ごろ、湖西市の表鷲津湖岸公園
湖西署に捜査本部を設置すると発表した会見=13日午後5時ごろ、同署
湖西署に捜査本部を設置すると発表した会見=13日午後5時ごろ、同署
遺体の発見された現場付近の水中を調べる捜査員=13日午後4時ごろ、湖西市の浜名湖
遺体の発見された現場付近の水中を調べる捜査員=13日午後4時ごろ、湖西市の浜名湖
浜名湖畔で遺体が発見され周辺の水中を捜索する捜査員=13日午後3時54分、湖西市鷲津(静岡新聞社ヘリ「ジェリコ1号」から)
浜名湖畔で遺体が発見され周辺の水中を捜索する捜査員=13日午後3時54分、湖西市鷲津(静岡新聞社ヘリ「ジェリコ1号」から)
浜名湖畔で遺体が発見され周辺の水中を捜索する捜査員(写真下)=13日午後3時54分、湖西市鷲津(静岡新聞社ヘリ「ジェリコ1号」から)
浜名湖畔で遺体が発見され周辺の水中を捜索する捜査員(写真下)=13日午後3時54分、湖西市鷲津(静岡新聞社ヘリ「ジェリコ1号」から)
遺体が発見された現場=9日午後4時15分ごろ、湖西市の表鷲津湖岸公園
湖西署に捜査本部を設置すると発表した会見=13日午後5時ごろ、同署
遺体の発見された現場付近の水中を調べる捜査員=13日午後4時ごろ、湖西市の浜名湖
浜名湖畔で遺体が発見され周辺の水中を捜索する捜査員=13日午後3時54分、湖西市鷲津(静岡新聞社ヘリ「ジェリコ1号」から)
浜名湖畔で遺体が発見され周辺の水中を捜索する捜査員(写真下)=13日午後3時54分、湖西市鷲津(静岡新聞社ヘリ「ジェリコ1号」から)

 9日夕、遺体の発見場所に隣接した表鷲津湖岸公園=湖西市鷲津=で釣りをしていた男性が、「釣りざおに遺体がかかった」と110番した。遺体は湖面に浮いている状態で見つかり、死因は溺死だった。13日の司法解剖時点で死後1週間程度が経過していた。遺体には、生前についたとみられる複数の皮下出血が確認されたという。外部から強い打撃が与えられたとみられる。
 男子高校生は通信制高校に在籍している。4日午後7時ごろ、家族に「遊びに行く」と言って自宅を出たのを最後に帰宅せず、7日午後に家族が袋井署へ捜索願を提出した。事件発覚以前に男子高校生や家族から同署などへの相談はなかったという。10日に家族が遺体を確認し、男子高校生と特定した。
 捜査本部は13日に湖西署で会見を開き、男子高校生が5日未明に浜松市内の知人宅に複数人でいたと明らかにしたが、その後の足取りは不明という。捜査本部は100人体制。家族や複数の知人から、事件前後の状況について聞き取りを進めている。

釣り人発見 9日収容 湖畔公園 住民「異変は感じず」
 9日夕方に男子高校生の遺体が見つかった湖西市新居町の浜名湖畔は、表鷲津湖岸公園(同市鷲津)南端に位置し、同公園には普段から散歩や釣りをしに近隣住民が訪れている。9日の発見時は近隣住民が心配そうに遺体の収容作業を見守った。同日以降も現場を出入りする捜査員の活動を見つめる姿があった。
 近隣住民によると、遺体が見つかった湖畔は遠浅で水深は腰ほどの高さが続くという。捜査員による本格的な実況見分は13日午前11時から始まった。ダイビングスーツを着た捜査員が1列に並んで湖底をのぞきながら往復し、広範囲にわたり遺留品などを探した。
 13日午後、散歩途中に捜索活動を見守った70代男性は「刑事に『4日から行方不明の17歳の人がいる。普段は見ない人を見なかったか』と聞かれた」と振り返る。9日の遺体発見直前にも湖畔を散歩したといい、「湖で遺体が上がったことは聞いたが、行方不明者とは別の話だと思っていた」と驚きを話した。
 近くに住む女性は「警察から『夜うるさかったことや変わったことはなかったか』と聞かれた。この辺りは静かなので、何かあれば気付くと思うが、異変は感じなかった」と話した。
 シラスウナギの網を設置している漁師の男性は「警察から電話で作業をした時間を聞かれた。9日は午後3時ごろに干していた網を降ろす作業をしたが船の上は風が強く周囲を見る暇はなかった」と振り返った。

明るく優しい人… 知人動揺 「信じられない」
 湖西市新居町中之郷の浜名湖畔で袋井市鷲巣の男子高校生の遺体が見つかった事件。男子高校生の知人の間では「明るく優しくて友達が多く、トラブルに巻き込まれるような人ではなかったのに」と動揺が広がった。
 小中学校は地元の学校に通っていた男子高校生。小中学校が同じだったという同学年の男子高校生は「小学生のときは少しやんちゃだが明るい人。中学でもすれ違えば声をかけてくれ、トラブルに巻き込まれるような人じゃなかった」と沈んだ声で振り返った。
 中学時代はバレーボール部に所属し、県大会にもレギュラーで出場し、活躍していた。部活の後輩だったという女子中学生は「オフの日にも自主練をしていて練習熱心な人だった。落ち込んでいる後輩には優しく声をかけて励まし、みんなから慕われている人だったから信じられない」と声を震わせた。
 近所に住み、男子高校生が小学生のころから知っているという40代の女性会社員は「先月くらいにガソリンスタンドでバイトしているのを見かけ、声をかけると明るく応えてくれ元気そうだった。恨まれるような子じゃなかった」と振り返った。男子高校生の自宅前に友人が来ているのを目撃したことがあるが、「(友人は)やんちゃそうだが、悪い子には見えなかった」と眉をひそめた。

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