落下した橋桁 大井川埠頭に搬出へ 26日朝、清水港から船に積み込み
静岡市清水区尾羽の国道1号静清バイパス「清水立体工事」で設置作業中の橋桁が落下し8人が死傷した事故で、施工していた名村造船所(大阪市)と日本鉄塔工業(東京都江東区)の共同企業体(JV)は26日朝、清水港袖師第1埠頭(ふとう)から落下した橋桁の船への積み込み作業を開始した。
26日は午前9時半ごろから、長さ約65メートル、重さ約140トンの橋桁を八つに分割したブロックを一つずつ船に載せる作業を行った。関係者によると27日早朝に焼津市の大井川埠頭に向けて出港する予定。一部の部材は陸路で26日以降、大井川埠頭に向かうという。
国土交通省静岡国道事務所は今月下旬、事故原因の中間とりまとめを公表。(1)橋桁をつる仮設部材のセッティングビーム(仮受け桁、約11トン)の枕木の役割を果たす架台を不安定に設置(2)仮受け桁が架台から落下(3)橋桁とのボルト接続部が破断|の段階を経て落下事故が起きた、などとした。
同JVが橋桁を大井川埠頭に移した後も業務上過失致死傷容疑による県警の捜査や、労働安全衛生法違反容疑に基づく静岡労働基準監督署の調査は続くとみられる。
(清水支局・坂本昌信、大村花)