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静岡県議会9月定例会閉会 川勝知事発言またも混乱 新たな対立を懸念

 知事給与減額条例案を巡って川勝平太知事自らによる県議会会派への議案説明や、総務委員会で知事出席の集中審査など異例の事態をたどった県議会9月定例会は13日、新たな対立の懸念材料を抱えたまま閉会した。知事不信任決議案が提出・否決された6月定例会に続き、結果的には全議案を原案通り可決したが、最終本会議は川勝知事の言動を巡って緊急質疑が行われる事態となり、議事進行は再び混乱した。

知事給与減額条例の付帯決議案の採決で起立する県議=13日午後7時ごろ、県議会
知事給与減額条例の付帯決議案の採決で起立する県議=13日午後7時ごろ、県議会

 知事「三島にレガシー拠点」
 問題とされたのは、川勝知事が12日、新年度予算要望に訪れた県内の商工会議所会頭との懇談での発言。観光振興策として、東アジア文化都市のレガシー継承の拠点となる「発展的継承センター」を置きたいとの考えとともに、三島市内の国有地を定期借地で借りる方向で詰めの段階に入っているとの内容だった。
 13日に県議会関係者に内容が伝わると、議会軽視などとして最大会派自民改革会議の議員が問題視した。総務委の集中審査などで知事が述べた「議員とのコミュニケーションを密にしたい」との発言に反し、付帯決議案にも触れると反発を強め、午前10時半の開会とともに暫時休憩すると、自民会派内の意見集約や県当局の答弁調整に時間を費やした。
 緊急質疑で、自民の河原崎聖氏(島田市・川根本町)は「(12日の)発言内容が事実であれば、相当程度の規模で実務的にかなり進んでいると判断できるが、議会は承知していない。議会軽視の姿勢があからさま」と糾弾した。
 川勝知事が「東アジア文化都市の取り組みを一過性に終わらせないためのレガシー創出の思いを語った。職員レベルの内部検討は始まっているが、何も決まっていない」と答弁すると、「東アジア文化都市事業の評価が定まっていないのに時期尚早で、不穏当な発言。知事の発言の軽さが多くの混乱を起こしたのに変わっていない」と重ねて非難した。

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