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沼津の魅力、学生が発掘 日大国際関係学部、原地区に着目 観光振興へマップ作成

 日本大国際関係学部(三島市)で観光を学ぶ宍戸学教授のゼミの学生が沼津市と連携し、観光振興に取り組む活動が広がりを見せている。2年目を迎えた本年度は、中心市街地だけでなく、歴史や文化の色合いが強い市西部の原地区での観光活性化策の提言に取り組んだ。今後は豊富な自然や水産物で知られる戸田地区での研究にも意欲を見せ、学生ならではの視点を生かした観光促進に期待が集まる。

沼津市商工会の会員に、原地区の観光振興策を提言する学生=1月下旬、沼津市原の原地区センター
沼津市商工会の会員に、原地区の観光振興策を提言する学生=1月下旬、沼津市原の原地区センター


 1月下旬、ゼミに所属する3年生が沼津市商工会(同市原)の会員に向け、原地区の研究成果を発表した。地域活性化のまちづくりや観光事業について研究するチーム「地域観光ユニット」の学生は、JR沼津駅周辺以外の誘客が進んでいないことを課題とし、経済面での活性化が期待される原地区に着目した魅力の掘り起こしに挑戦。市や商工会の協力を受け地元の寺院や名所、飲食店を巡る「街歩きマップ」を作成した。マップはA4二つ折りサイズのカラーで、写真を多く掲載したほか、体験した感想を添えた。
 マップ作成を通じて「JR原駅はきれいに整備されているが、周辺に時間をつぶす場所がない」「駅から周遊する2次交通のアクセスが悪い」と率直な感想を披露。SNSの有効活用も提言した。発表した3年鈴木美涼さん(21)=浜松市出身=は「地域の人との関わりを通じて沼津の魅力を発見した。交流を深めて観光分野で静岡をよりよくしたい」と意気込んだ。
 ゼミは2021年度から市と連携し、観光プロモーションを模索している。22年度は、市内の宿泊施設や周辺観光を紹介する動画作製や、体験型ツアーのコンテンツ調査を継続して実施した。宍戸教授は「地域の輪に学生が入ることで、新たな発想や切り口が生まれるはず。今後もさまざまな活動の構想をしている」と話した。
 (東部総局・水野紗希)

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