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トカゲは人よりグルメ? 近大など 味覚遺伝子特定

 人よりトカゲの方がグルメかも-。うまみと甘みを感じる受容体タンパク質を作り出す味覚遺伝子の数は人が3種類なのに対し、トカゲは5種類、ウーパールーパーは7種類であることが分かったと、近畿大の西原秀典准教授(ゲノム進化学)や国立遺伝学研究所(三島市)らのチームが英科学誌に発表した。人より多様なおいしさを感じている可能性があるという。

脊椎動物の味覚遺伝子の変遷
脊椎動物の味覚遺伝子の変遷

 チームによると、哺乳類にはうまみや甘み、苦みなど五つの基本的な味覚があり、舌にある受容体タンパク質を介して感知している。チームは現生の33種類の脊椎動物のゲノム情報を解析。従来知られているうまみと甘みに関する味覚遺伝子3種類のほか新たに8種類見つけた。
 顎を持った脊椎動物の祖先は約5億~6億年前、少なくとも5種類の遺伝子を持つように。ものをかみ砕く能力とともに味覚が多様化し、約4億5000万年前には9種類にまで増えたとみられる。多様な味覚遺伝子により地球上のさまざまな環境に適応できたと考えられる。
 その後は進化の過程で次第に遺伝子の種類が減ったようだ。チームは「嗅覚や視覚も使って食料の安全性を総合的に判断できるようになったほか、限られた受容体タンパク質で多様な味を感じ取れるようになった可能性がある」とみている。

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