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ロボット手術の利点は 三島で第4回がんセンター講座

 静岡県立静岡がんセンター公開講座「ここまで進んだ! 最先端のがん医療」(静岡新聞社・静岡放送主催、スルガ銀行特別協賛)の第4回講座が23日、三島市民文化会館で開かれた。大腸外科の塩見明生部長は手術支援ロボットを活用する「ロボット支援手術」について、「最先端のテクノロジーが外科医を支援し、これまで以上に精度の高い手術を簡単にできる」と紹介した。

ロボット支援手術のメリットなどを語る塩見部長=三島市民文化会館
ロボット支援手術のメリットなどを語る塩見部長=三島市民文化会館

 術者が3D画像を見ながら操作台で操作し、手の動きをロボットが忠実に再現して“執刀”する手術。塩見部長は、器具の可動域の制限が大きく高度な技術が必要とされる直腸がん手術を例に「角度がついたロボットの手の先が、わずかな隙間を正確に操作できる。(周囲の自律神経にダメージを与えず)排尿機能や性機能を温存できる」と利点を紹介した。
 「発展中で、さらなる研究や技術革新が必要」とも強調。国産初の手術支援ロボットの部分自動化を探る臨床研究を始めることに触れ「患者さんへのメリットを示したい」と述べた。
 乳腺画像診断科の植松孝悦部長は「最先端の乳がん検診と診断」と題して講演した。国内で近年啓発が始まったブレスト・アウェアネス(乳房を意識する生活習慣)の実践を呼びかけ、具体的な実践項目として「40歳になったら2年に1回乳がん検診を受ける」などを挙げた。
 (東部総局・矢嶋宏行)

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