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広島原爆の日 静岡県内3市の中学生、被爆地の“今”体感 

 広島市の平和記念式典に参列する県内3市の中学生が5日、現地に入った。77年前に人類史上初めて原子爆弾が投下された被爆地の「今」を体感した。

安田女子高の生徒(左)から「被爆桜」の説明を受ける磐田市の中学生=5日午後、広島市中区の同校
安田女子高の生徒(左)から「被爆桜」の説明を受ける磐田市の中学生=5日午後、広島市中区の同校

 磐田市の生徒11人は安田女子高(広島市中区)を訪ねた。爆心地から約2・1キロにある同校は敷地内の「被爆桜」(ソメイヨシノ)から苗木を育て、全国の学校や企業などに寄贈する活動を2007年度から続けてきた。磐田市は11年に9本、14年に4本を譲り受け、市内の小中学校や公園に植樹した。
 中学生たちは実際に被爆桜の幹や枝に触れ、たくましく花を咲かせてきた歳月に思いをはせた。磐田一中3年の河合沙奈さん(14)は「爆風に耐えて力強く生きてきた姿に勇気をもらった」と話した。原爆で亡くなった生徒約300人と職員13人の慰霊碑に千羽鶴を供えた。
 三島市の8人は原爆資料館など平和記念公園内を回った。三島南中2年の斉藤諒さん(14)は同館で見た焼け焦げた遺品の三輪車が印象に残ったという。「二度と同じことを起こしてはいけないという思いを忘れない」と誓った。
 袋井市の16人は2日間で見学した内容を15日の同市の戦没者追悼式典で発表する。袋井南中3年の浅井智貴さん(14)は「平和を訴え続ける人たちのエネルギーの源は何なのか知りたい」と語った。
 平和記念式典は「原爆の日」の6日に行われる。県内の中学生の参列は3年ぶり。
 

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