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静岡県知事選 鈴木氏が出馬意向固め、選挙戦へ 渡辺氏も意欲明言

 川勝平太知事の辞職に伴う知事選に、前浜松市長の鈴木康友氏(66)が出馬の意向を固めたことが10日、関係者への取材で分かった。複数の関係者に意向を伝えた。元総務官僚で静岡県副知事を務めた大村慎一氏(60)が立候補を表明していて、5月9日告示、同26日投開票となる公算が大きい知事選は、選挙戦に突入する見通しとなった。立憲民主党の衆院議員渡辺周氏(62)=比例東海=も出馬に意欲を示している。鈴木氏は週明けにも正式に出馬を表明する見通し。
(右から)鈴木康友氏、大村慎一氏  鈴木氏は浜松市内の経済界の一部が首長としての経験が豊富で知名度が高く、中央政界など幅広い人脈を持つことなどを評価して水面下で出馬を打診していた。自民党や連合静岡など幅広い政党や団体に支援を求め、与野党相乗りの候補を目指す。
 鈴木氏はこれまでの静岡新聞社の取材に対し、「市長を16年間務めた実績と経験をベースに、県政でもいろいろなことができると思っている」などと出馬への意欲を示していた。立候補に向けた環境が整ったことから、決断したという。
 鈴木氏は同市中央区出身。当時の民主党で衆院議員を2期務めた後、2007年の市長選で初当選し、市長職を23年4月末まで4期16年務めた。退任後は都内と市内を拠点にコンサルティング業を行っている。21年の知事選にも出馬が取り沙汰されたが、行政区再編問題などを解決していないとして出馬を見送った。

 渡辺氏も意欲明言「思い伝えている」
 立憲民主党の渡辺周衆院議員(比例東海)は10日、知事選出馬の「意欲はある」と明言した。立民県連と国民民主党県連、連合静岡、川勝県政を支えた県議会第2会派ふじのくに県民クラブの4者との連携を目指したいと説明し「郷土に対する思いは(4者の関係者に)既に伝えている」と明かした。国会内で記者団の取材に答えた。
知事選出馬への意欲を語る渡辺周衆院議員=10日午後、国会内
 渡辺氏は「政治家としてのキャリアは29歳で無所属で出た静岡県議会議員から始まっている。(約15年間務めた)川勝知事より政治キャリアは長い」と強調した。一方で「独りよがりでは事は成就しない」と指摘し、13日にも予定されている4者の候補者選定に向けた協議を注視するとした。
 また「若い同僚議員からは『政権交代できるところまで来ているから残ってほしい』という声もあり、重く受け止めている」と述べ、国政の状況も踏まえて最終的に判断する考えを示した。

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