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静岡茶市場「新茶初取引」は4月12日 1956年開設以来最も早く

 静岡茶市場(静岡市葵区)は29日、2024年の新茶シーズンの幕開けを告げる「新茶初取引」を4月12日に行うと発表した。前年より1日早く、1956年の市場開設以来最も早い。早期の取引開始により商戦期間を延ばし、本県茶業の振興を図る。
 暖冬で茶葉の生育は当初前進したが、3月下旬の冷え込みで芽伸びが抑えられ、各地の摘採時期はおおむね平年並みの見込み。このため、初取引の荷は限定的とみられる。内野泰秀社長は「新茶シーズンをより長く楽しんでもらう道として決断した。茶市場が先頭に立って茶況を盛り上げていきたい」と語る。
 初取引は、午前6時半から茶生産者や製茶問屋、行政関係者らが集い、取引の活況を祈るセレモニーを開く。呈茶や手もみ茶づくりの実演、初取引見学ツアーなど、一般客向けの企画も実施する。
 本県は荒茶生産量と流通量で全国トップを維持する。同市場と周辺の茶問屋街は国内最大規模の茶集積地として、鹿児島や宮崎など各府県の荷も売買する。
 初取引を皮切りに県内新茶取引は本格化し、4月下旬から5月にかけてピークを迎える。

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