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希少植物“お引っ越し” 売却の防風林用地から浜松の北欧タウンに 地元建設会社が協力

 浜松市浜名区の都田建設はこのほど、同社が運営する同区都田町の北欧タウン「ドロフィーズキャンパス」で希少植物の移植活動を行った。同市中央区で植物地帯の保全に取り組むNPO法人縄文未来(同区)が植物の移植先を探しており、同社が協力を申し出た。

絶滅危惧種のナガボナツハゼを移植する参加者=浜松市浜名区都田町のドロフィーズキャンパス
絶滅危惧種のナガボナツハゼを移植する参加者=浜松市浜名区都田町のドロフィーズキャンパス

 同区三幸町の防風林用地の一角にある植物地帯には20種類以上の日本固有種が自生し、地元団体やNPOが土地所有者の許可を得て保全活動を続けてきた。しかし、開発を目的とした土地の売却が決まり、3月末までに植物を移植する必要に迫られていた。
 移植活動はドロフィーズカフェ北側の約45平方メートルの土地で行われた。同社の社員や近隣住民、NPOのメンバーら13人がスコップで穴を掘り、絶滅危惧種のキキョウやナガボナツハゼなど10種類の植物を植えた。同社は一角を「ワイルドフラワーズガーデン」と名付け、管理していくという。
 同社の阿部重信さん(62)は「訪れた人たちに希少な植物の存在を伝えるのはもちろん、絶滅の恐れがある植物が増えている現状に危機感を持ってもらいたい」と話した。

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