静岡県知事選の記事一覧

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東伊豆の岩井茂樹町長 知事に就任あいさつ 「フラットに話できた」
3月の東伊豆町長選で初当選した岩井茂樹町長が18日、就任あいさつのため県庁に川勝平太知事を訪ねた。両氏は昨年6月の知事選で一騎打ちを繰り広げていて、知事選後に面会するのは初めて。 面会後に取材に応じた岩井町長によると、まちづくりに関するビジョンや地域の課題などを巡り意見交換したという。岩井町長は「新しく自治体の首長という立場になったので、しっかりあいさつさせてもらった。フラットに話ができて良かった。知事からはポジティブな話をいただいた」と振り返った。「町の課題を整理し、今後も要望などで訪問することがあるのでは」とも語った。 岩井町長は元自民党参院議員で、国土交通副大臣などを歴任した。この
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6月の知事選 年代別投票率、若年層変わらず低調
静岡県選挙管理委員会は31日までに、6月20日投開票の知事選の年代別投票率をまとめた。全体の投票率は52・93%と2017年の前回選より6・49ポイント上昇し、すべての年代で投票率は上がったが、10~20代は35%以下と若者の選挙離れの現状が改めて浮き彫りになった。 調査は各市区町から1投票区(計43)を抽出して行った。18、19歳は前回選より3・84ポイント上昇したが、34・91%と低い水準。20~24歳は全年代で最低の29・31%。25~29歳は2番目に低い34・74%だった。 投票率が最も高かったのは、70~74歳の71・34%。次いで75~79歳の69・86%、65~69歳の69
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社説(7月18日) 自民の知事選総括 戦略欠如、真摯に反省を
川勝平太氏が前自民党参院議員の岩井茂樹氏を破り4選した6月の静岡県知事選を巡り、自民県連は近く支部代表者会議を開いて総括する。県連には地方支部や職域団体から、岩井氏の出馬表明が告示1カ月前になった擁立作業の遅れなどを指摘する声が寄せられている。 擁立の遅れは敗因の一つにすぎない。候補者選びの過程や選挙中の戦いぶりを見た限りでは、自民に戦略らしい戦略があったとは言い難い。最大の敗因は川勝県政の何が問題で、知事交代により県政をどう変えるのか、明確に示せなかったことだ。自民は真摯[しんし]に反省し、今後4年間の川勝県政と2025年の知事選にどう向き合うか、一から考え直すのが筋だろう。 自民は0
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塩谷氏 静岡県連会長辞任 「知事選総括し、けじめ」
自民党静岡県連会長の塩谷立衆院議員(静岡8区)は15日、会長の辞職願を県連に提出し、受理された。塩谷氏は取材に「知事選の結果を総括し、けじめをつけるため辞表を提出した。県連が一致団結して前に進むための判断だと理解いただきたい」とコメントした。 県連は同日、役員会を開き、執行部が塩谷会長の辞職を報告した。後任は未定で、当面は空席とする。 執行部は、同じく知事選敗北のけじめを理由に副会長職の辞職願を12日に提出していた前幹事長の中沢公彦県議の副会長辞任も報告した。 塩谷氏は知事選告示2週間前の5月17日に県連会長に就任したばかりで、わずか2カ月での異例の辞任となった。知事選では、中沢氏が1
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自民県連、知事選を総括「擁立作業遅かった」
自民党県連は12日、所属県議による非公開の議員総会を県庁で開き、6月20日投開票の知事選の総括として、野崎正蔵幹事長が地方支部や職域団体などから寄せられた意見や要望を県議に示した。 自民県連は知事選では12年ぶりとなる党本部推薦候補を擁立したが、現職の川勝平太知事に大差で敗れた。関係者によると、独自候補の決定が告示1カ月前となった擁立作業の遅れを指摘する声が多く寄せられたという。改善策として、知事選と2年ずれている県議の改選後すぐに擁立作業に入るよう求める声があった。 選挙戦中、リニア中央新幹線工事に伴う大井川の水問題に注目が集まり、他の政策論争がかすんだとの意見もあった。また、各種世論
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知事選投票率12年ぶり50%超 要因は…自民総力戦で動員?/コロナ禍政治不満?/期日前の啓発奏功?
新型コロナウイルス下で実施された20日投開票の静岡県知事選。投票率は2017年の前回選より6・49ポイント上昇の52・93%で、12年ぶりに50%を上回った。投票率アップの背景に何があったのか。現職に対抗馬を擁立した自民党が総力戦を展開した影響が指摘される一方で、コロナ禍での国政への不満が有権者の政治参画の意識を高めたという見方もある。 自民による組織戦が投票率の伸びに影響を与えたと見るのは河村和徳東北大准教授(政治学)=焼津市出身=。投票率が61・06%を記録した09年以来、12年ぶりに党本部推薦の候補者を擁立した自民の動きについて「各種団体に動員がかかり、前回は選挙に行かなかった人が組
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川勝知事 自民と臨戦態勢継続 「ノーサイドにあらず」
20日投開票の静岡県知事選で4選を果たした川勝平太知事は24日、静岡市内で開かれた立憲民主党県連幹事会の冒頭であいさつし、選挙戦での支援に感謝した。相手候補を推薦した自民党を指して「今回は『ノーサイド』と言うわけにはいかない」とも述べ、臨戦態勢を継続する姿勢を示した。 知事は2009年に初当選した直後、敵も味方も関係なく試合後はたたえ合うラグビーの精神にのっとり「ノーサイドだ」と発言。13年の再選後と17年の3選後もノーサイドを決まり文句とし、いずれの党派にも偏らない姿勢を示していた。 知事は立民県連の幹事会で、自民党がリニア中央新幹線の早期実現を公約に掲げながら、知事選では相手候補がル
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知事選投票率など 磐田市選管が訂正
磐田市選挙管理委員会は23日、20日投開票の静岡県知事選における当日有権者数と投票率の訂正があったと発表した。当日有権者数7人の算入漏れがあり、13万3948人になったことに伴い、投票率は0・01%減り54・96%になった。 同市から県内市町に転出した7人を有権者として加算していなかったことが原因。投票者としては数えていたため、投票者数に変更はなく、選挙結果に影響はない。 市選管は「県知事選における県内への転出者の不在者投票者、当日投票者を当日有権者に含むことの事前周知と確認を徹底する」と話した。
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自民「総力戦」結果出ず「なぜ…」 リニア問題、戦略ミス【検証 静岡県知事選㊦】
投開票の約1週間前の14日、新人の前参院議員岩井茂樹氏(53)の選対を務める自民県連の幹部は並んだ数字に息をのんだ。「なぜ…」。12~13日に行った電話による世論調査の結果が告示前の5月下旬からわずかしか変化しておらず、依然現職川勝平太氏(72)と大きな差がついていた。12年ぶりの党本部推薦候補として組織をフル回転させた活動に手応えを感じていただけに、数字に反映されないことへの衝撃は大きかった。 国土交通副大臣だった岩井氏の出馬に当初は難色を示していた党本部だが、5月12日に推薦を出すと、県連と一体となり、全面支援した。大物弁士が続々と県内に入り、地域では県議、市議らが企業・
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静岡県知事選「政策論争にならず」 川勝氏、選挙戦振り返る
川勝知事は自民推薦候補との一騎打ちとなった知事選について、「相手陣営から政策が出てこず、政策論争ができなかった」と述べ、選挙戦では議論が深まらなかったとの認識を示した。 川勝知事は「(私の)12年間の実績に対する反論として公約が出てくれば積極的な政策論争もあり得たが、危機管理や子育て、医療福祉など項目を挙げたに過ぎなかった」と指摘。「政策集団としての政党の推薦でありながら、政策が実質的にないに等しいのは残念だった」と推薦した自民党にも批判の矛先を向けた。また、リニア水問題については「自民党の公約はリニア早期実現で争点になるかと思ったが、ならなかったのは返す返す残念だ」と述べた。
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川勝氏「県民党」前面に 野党勢、存在感示せず【検証 静岡県知事選㊤】
20日に投開票された静岡県知事選は、無所属現職の川勝平太氏(72)が無所属新人の前参院議員岩井茂樹氏(53)=自民推薦=を大差で破り、4選を果たした。両陣営の戦いぶりを検証するとともに、次期衆院選、参院補選への影響を探った。 選挙戦が終盤に入った16日、連合静岡の執行委員会に、たすき姿の川勝平太氏が現れた。「県民の県民による県民のための政治をやる。最後まで(支援を)お願いします」。会合の冒頭、手短にあいさつし、足早に次の遊説に向かった。 20万人の組合員を有する連合静岡は、12年前の初当選時から川勝氏の選挙戦を下支えする最大の支援団体。ただ今回は、同氏の日頃の言動や一部首長との確執に組織
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川勝知事に当選証書 「持てる力を発揮」
20日に投開票された知事選で4選を決めた川勝平太知事(72)は22日午前、静岡県庁で当選証書付与式に臨み、「持てる力を存分に発揮して奉仕したい」と抱負を述べた。4期目の任期は7月5日から4年間。 証書を受け取った川勝知事は、出馬表明時に「起承転結の『結』」と位置づけた4期目の課題にリニア中央新幹線問題を挙げ、「命の水を守ることに大きな期待を受けたと体中で受け止めた」と改めて決意を示した。県選管の立石健二委員長は「県政のかじ取りに対する県民の期待と信頼に応えてほしい」と激励した。 県選管は同日、静岡市清水区と掛川市2選挙区の県議補選で当選した望月香世子氏(41)、小沼秀朗氏(48)にも当選
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川勝氏得票率、大井川流域が上位 市区町別 県全体は「西高東低」【静岡県知事選】
20日に投開票された静岡県知事選の市区町別の得票数は、新人の前参院議員岩井茂樹氏(53)=自民推薦=を破って4選を果たした現職の川勝平太氏(72)が、熱海と東伊豆の2市町以外で岩井氏を上回った。得票率の上位10市区町は大井川流域がほぼ独占した。川勝氏が支持を集めたリニア大井川水問題の影響とみられる。県全体では中部、西部の得票が高く、東部、伊豆が低い「西高東低」の傾向が見られた。 市区町別に川勝氏の得票率を見ると、流域10市町のうち御前崎市を除く9市町が上位10位以内に含まれた。トップは吉田町の70・86%(前回選比6・21ポイント増)で、次いで島田市の69・86%(8・06ポイント増)、菊
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静岡県知事選後、ツイッターに「中傷」相次ぐ 「リニア遅れは静岡のせい」…県民が反論
川勝平太知事(72)が4選を決めた20日の静岡県知事選後から、ツイッター上で「リニア中央新幹線の開業遅れは静岡県民のせい」などと誹謗(ひぼう)中傷する投稿が相次いでいる。これまでにも県民を非難する書き込みはあったが、今回は県民とみられる投稿者が反論を書き込んで応戦。ツイッターで頻繁につぶやかれる「トレンドワード」の上位に「静岡県民」が一時入った。 書き込みは投票が締め切られ、テレビで川勝知事の当選確実の速報が出始めた20日午後8時すぎから増えだした。「リニア開通妨害は静岡県民の総意と判断した」「経済が回らなくなる」などと批判する内容。「売国奴」「県民は頭がおかしい」など、県民性を否定するよ
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浜松市長「未来都市構想を歓迎」 静岡市長は多くを語らず 知事選結果、受け止め問われ
浜松、静岡両政令市の市長は21日、川勝平太氏が4選を果たした知事選の結果についてコメントした。選挙戦で県と市町との関係に焦点が当たる中、鈴木康友浜松市長は川勝氏が掲げる「浜名湖の未来都市構想」を前向きに受け止めた。田辺信宏静岡市長は「対話」の必要性に言及しながらも多くを語らなかった。 鈴木康友浜松市長は21日、知事選で川勝平太知事が浜名湖の庄内半島(同市西区)に同市と連携して造りたいと訴えた「レイクハマナ未来都市」構想について、「自治体が事業主体になるのは考えにくいが、(官民連携などで)未来都市が造られるのは歓迎だ」と前向きに受け止めた。 川勝知事はトヨタが裾野市に整備する先端技術の実証
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経済界、4選の川勝知事に注文 国や市町と連携 密に
20日投開票の静岡県知事選で4選した川勝平太氏に、県内経済界からは産業活性化の推進を求める声が上がった。新型コロナウイルス対策、飲食・観光業支援、産業構造転換への対応、農業再生といった山積する課題に実効性を伴う施策展開への注文が目立った。 鈴木修スズキ会長は「これほど大差がつくとは」と開票結果に驚き、川勝氏に「お手並み拝見だ。結果に思い上がらず、謙譲の美徳を発揮してほしい。県民のための地方自治を推進して」と注文を付けた。リニア中央新幹線工事の今後には「選挙結果に県民の意見が反映されている。ルート変更を含め、具体的に解決しなくてはならない」と述べた。 「コロナ禍をどう克服し、アフターコロナ
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両陣営が談話 静岡県知事選を終えて
川勝平太氏が前参院議員の岩井茂樹氏を破り、4選を果たした静岡県知事選の結果について、両陣営の幹部が21日、県庁で記者会見を開き、受け止めを語った。 ■川勝平太氏陣営 阿部卓也選対本部長 自民党推薦の候補、しかも前職の参院議員が相手だった。非常に厳しい選挙になると覚悟を決めた。主張が県民に伝わり、その成果が投票率の向上につながったとみている。 自民の持つ組織力と物量作戦には恐怖すら覚えた。ただ、川勝陣営は県民の安全安心を第一に考え、新型コロナウイルスをまん延させない選挙戦を心掛けた。リニア中央新幹線問題は大きな争点の一つだったに違いない。対立ではなく、使命感を持って臨んだ。 人集めでは
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川勝静岡県知事の県政運営70%が評価 静岡新聞社・JX通信社合同電話情勢調査
静岡新聞社が17~19日にJX通信社と合同で実施した電話情勢調査によると、川勝知事の県政運営を「大いに評価する」は18・4%、「ある程度評価する」は52・2%で、計70・6%が評価した。「あまり評価しない」は18・2%、「全く評価しない」は7・4%だった。 投票先は川勝氏が57・4%、岩井氏が29・4%。「まだ決めていない・分からない」は13・2%だった。最も重視する政策・課題は「リニア水問題」が33・5%でトップ。このうち79・6%が投票先に川勝氏を選び、本社の期日前出口調査と同様の傾向が浮かんだ。2位以下は「新型コロナウイルス対策」20・4%、「経済対策・産業振興」18・4%の順だった
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4選果たした川勝知事 一夜明け決意新た「新しい静岡時代を」 浜名湖に未来都市構想
川勝平太知事(72)は4選を果たした知事選から一夜明けた21日午前、静岡市葵区の事務所で報道各社の取材に応じ、「新しい静岡時代をつくる決意を固めた。SDGs(持続可能な開発目標)の日本のモデルになる」と4期目への意気込みを改めて語った。選挙中に訴えた浜名湖の都市構想「レイクハマナ未来都市」を具体化させ、浜松市と連携し、庄内半島(西区)で環境を重視した工業団地づくりを進める考えを明らかにした。 リサイクルを意識したものづくりの重要性を指摘した上で、産業廃棄物処理を血液循環の静脈に例えて「工業団地には動脈産業と静脈産業がなければならない。これからの工業団地は産廃がリサイクルされることだ」と述べ
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大自在(6月21日) コロナ下の知事選
コロナ禍という地球規模の危機と、世界の祝祭イベントである五輪は、そもそも両立可能な組み合わせなのか。菅義偉首相は国内観客を入れての東京五輪・パラリンピック開催へとひた走る。一方で、専門家からは、大会期間中の7、8月に流行再拡大の可能性も示されている。 国内ではこれまで4次にわたって流行の波が押し寄せ、累計の感染者は80万人に迫る。ワクチン接種が本格化しつつあるとはいえ、接種状況は欧米などと比べて遅れが際立つ。 10都道府県に発令されていた緊急事態宣言がきのうを期限に沖縄を除いて解除され、このうち7都道府県は7月11日までのまん延防止等重点措置に移行した。東京五輪の開幕まで約1カ月。解除は
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社説(6月21日) 川勝知事4選 喫緊の課題に全力注げ
新型コロナウイルス禍をどう克服し、郷土の明日を描くのかが問われた静岡県知事選は、無所属現職の川勝平太氏(72)が無所属新人の前参院議員岩井茂樹氏(53)=自民推薦=との一騎打ちを制し、4選を果たした。 感染拡大の収束が見通せず、人口減少やリニア中央新幹線のトンネル工事に伴う大井川の流量減少問題など重要課題が山積する中、有権者は川勝県政の継続を選択した。3期12年の実績が一定の評価を得たことに加え、危機下でのトップ交代を望まない有権者の判断もあっただろう。 ただ、川勝氏が勝利の余韻に浸る暇はない。他県に比べ遅れているワクチン接種のてこ入れや1カ月後に迫った東京五輪への対応など喫緊の課題に全
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静岡県知事選 期日前投票所出口調査 川勝氏のリニア対応に支持
静岡新聞社は20日の知事選に合わせ、4~19日に県内各地の期日前投票所で出口調査を行った。投票動向を聞いて結果を分析したところ、リニア中央新幹線の大井川水問題への対応を“1票の選択”の判断基準とした有権者が多く、現職川勝平太氏(72)がこの層の支持を着実に集めて4選につなげた傾向がみられた。前参院議員の新人岩井茂樹氏(53)は、推薦を受けた自民党支持層を固め切れなかったことが響いた。 ■重視する政策 リニア水問題4割、全県的に関心 どんな政策を重視して投票したかを聞いたところ、「リニア水問題」を挙げた人が最多の41・9%に上った。続いて「新型コロナウイルス対策」
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静岡県知事選投票率 12年ぶり50%超 伊東以外市区町で上昇
20日の静岡県知事選の投票率は52・93%で、2017年の前回選の46・44%から6・49ポイント上昇した。知事選で50%を超えたのは、川勝平太氏が初当選した12年前の09年選挙の61・06%以来。 県内43の市区町別では伊東市以外の全てで前回選より上昇した。最高は川根本町の73・58%で、次いで松崎町の66・89%。最低は伊東市の43・31%。 県議補選とのダブル選になった静岡市清水区は50・34%で、前回選と比べ5・87ポイント上昇した。 10日時点の選挙人名簿登録者数の15・47%に当たる47万3329人が期日前投票を行った。投票者数は前回選の1・35倍。伊豆地域が高く、南伊豆町
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川勝平太知事4選 自民推薦、岩井茂樹氏に大差 静岡県知事選
3期12年の川勝県政の継続か刷新かが最大の争点になった任期満了に伴う静岡県知事選は20日、投票が行われ、即日開票の結果、無所属現職の川勝平太氏(72)が95万7239票を獲得し、無所属新人で前参院議員の岩井茂樹氏(53)=自民推薦=を大差で破り、4選を果たした。投票率は52・93%で前回を6・49ポイント上回った。県議会議員補欠選挙清水区選挙区の投開票も同日行われた。 1947年の地方自治法施行以降、本県知事の4選は故斎藤寿夫氏、石川嘉延氏に続き3人目。 自民党は3月の千葉県知事選、4月の衆参3選挙に続く地方選の敗北。静岡県知事選では12年ぶりに推薦候補を立てて総力戦を展開しただけに痛手
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川勝知事4選 「危機」訴え多選批判かわす【政治部記者解説】
川勝平太氏が自民推薦の新人岩井茂樹氏を破り、4選を果たした。新型コロナ禍やリニア問題を引き合いに「危機時の県政継続」を訴え多選批判をかわし、県内各層から幅広い支持を集めた。 立憲民主、国民民主の両党県連が支援したが、これまでの選挙と比べ支援体制は脆弱(ぜいじゃく)だった。それでも県民の支持を得たのは、「リニア一点突破」とも見える川勝氏の戦術が功を奏したと言える。 静岡新聞社の期日前投票出口調査において、重視した政策の最多はリニア問題で全体の4割を占め、そのうち8割が川勝氏に投票した。国、JR東海と対峙(たいじ)する姿勢は「『権力』と戦う知事」とのイメージを多くの県民に植え付けた。 一方
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川勝知事4選 自民は学習したのか 前山亮吉氏【識者解説】
「12年前の敗北から自民党は学習したのか」が、今回知事選の最大の焦点だったと考える。結論から言うと学習成果は極めて乏しかった。以下、重要な2点を指摘する。 ①内向きの選挙に終始 告示日3日の静岡市常磐公園における岩井氏の出陣式を傍聴したが、旧態依然たる党組織・関係団体を動員した集会であった。このことが象徴するように、組織票獲得中心の運動は12年前同様に限界を露呈した。 自民がこの戦術を基本としたことは、2012年の政権復帰以後の衆参国政選挙での「成功体験」に依存したといえる。しかし、低投票率・組織票固め・公明党との選挙協力という勝利の方程式のうち、公明との選挙協力はそもそも欠けていた。
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川勝氏「争点化」奏功 リニア大井川水問題 岩井氏、奇策で応戦も届かず【静岡県知事選】
リニア中央新幹線工事に伴う大井川の流量減少問題を巡っては、川勝平太氏がリニア事業を所管する国土交通副大臣だった岩井茂樹氏を立候補表明直後に「国土交通省の顔」と位置付け、水問題を選挙の争点だと強調する戦略が奏功した。JR東海や国交省と厳しく対峙(たいじ)する姿勢が評価され、大井川流域をはじめ県内で幅広く得票した。 これに対し岩井氏は、リニアを推進する自民党本部の推薦を得たにもかかわらず、告示前の討論会で「ルート変更や工事中止も選択肢」と発言する奇策に打って出た。「地域住民の理解、協力がない限り、着工しない」とも繰り返し、JR東海との対話を重視した「円卓会議」の開催案も披露したが、支持は集まら
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各地の投票所でミス相次ぐ【静岡県知事選】
20日投開票の静岡県知事選では、県内各地の投票所で事務作業のミスが相次いだ。 ■三島市 期日前投票で用紙交付せず 三島市選挙管理委員会は19日、同市の商業施設「日清プラザ・イトーヨーカドー三島店」に開設した期日前投票所で、入場受け付けを済ませた有権者1人が投票用紙の交付を受けず、投票しないまま退場したとみられると明らかにした。 同商業施設に期日前投票所が設置されたのは今回の知事選が初めてで、同日は1954人が投票に訪れた。選管事務局によると、入場者数と交付した投票用紙の枚数は1時間ごとをめどに一致を確認している。同日は午後2時ごろに不一致が発覚したため、午後1~2時に来場した有権者に投
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自民党、浸透に限界 敗北の岩井氏「実力不足」【静岡県知事選】
12年ぶりの自民党本部推薦候補として静岡県政刷新を訴えた岩井茂樹氏(53)だったが、立候補表明の遅れが最後まで響いて支持は広がらなかった。20日投開票の知事選。自民が全面支援し、組織を挙げた選挙戦を展開したが末端までは浸透せず、逆に発信力に勝る現職に支持層を切り崩された。自民は年内に行われる衆院選、参院補選に向け、課題を残す結果となった。 川勝平太氏の当選確実の報を受け、午後8時15分ごろ、岩井氏は静岡市葵区の事務所に沈痛な表情で姿を見せた。事務所に集まった自民の県議、市議ら支持者に「自分の実力不足だった」と敗因を繰り返し語り、何度も頭を下げた。自身の今後については「全くの白紙だ」と述べた
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川勝氏盤石、組織砕く「新しい静岡時代を創る」【静岡県知事選】
山積する県政課題の解決を県民から託された―。任期満了に伴い20日、投開票された静岡県知事選は、選挙戦を通じて新型コロナウイルス感染症やリニア中央新幹線工事に伴う大井川水問題を「危機的状況」と指摘した無所属現職の川勝平太氏(72)が4選を決めた。コロナ禍の公務と選挙運動の両立を図りつつ、圧倒的な組織力を誇る相手候補との厳しい戦いだったが、投票締め切り直後に当確の報が流れる圧勝だった。3期12年で積み上げた知名度と発信力を生かして年代、党派を問わず手堅く集票した。 川勝氏の陣営が静岡市葵区のビルに用意した会場には、午後7時ごろから続々と支援者が集まった。同8時すぎに「当選確実」の速報が入ると、
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静岡県知事選 投票率は52・93%
20日行われた静岡県知事選の投票率は前回を6.49ポイント上回る52.93%だった。当日有権者数は301万4945人、投票者数は159万5944人。
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現職新人の一騎打ち 静岡県知事選の投票進む【投票率随時更新】
任期満了に伴う静岡県知事選は20日、県内各地で投票が行われている。4選を目指す無所属現職の川勝平太氏(72)に無所属新人の前参院議員岩井茂樹氏(53)=自民推薦=が挑む構図。即日開票され、同日深夜に大勢が判明する見通し。 県選挙管理委員会によると、午後8時現在の投票率は52.81%で、前回同時刻を6.48ポイント上回っている(期日前投票は含まず)。
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静岡県知事選 川勝氏の4選確実 新人の岩井氏退ける
3期12年の川勝県政の継続か刷新かが最大の争点になった任期満了に伴う静岡県知事選は20日、投票が行われ、即日開票された。事前の情勢取材などを踏まえ、無所属現職の川勝平太氏(72)が無所属新人で前参院議員の岩井茂樹氏(53)=自民推薦=を破り、4選を確実にした。 自民党は3月の千葉県知事選、4月の衆参3選挙に続く地方選の敗北。静岡県知事選では12年ぶりに推薦候補を立て総力戦を展開しただけに痛手は大きく、年内にある次期衆院選や参院補選に向け、本県自民県連は選挙態勢の再構築を迫られることになる。 川勝氏は新型コロナウイルス禍とリニア中央新幹線工事に伴う大井川流量減少問題を「県民の命に関わる危機
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静岡県知事選、川勝氏が4期目の当選確実
任期満了に伴う静岡県知事選は20日、投開票が行われ、現職の川勝平太氏(72)が、新人岩井茂樹氏(53)=自民推薦=を退け、4期目の当選を確実にした。
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継続か刷新か 静岡県知事選投開票、大勢判明は深夜見通し
任期満了に伴う静岡県知事選は20日、投開票される。4選を目指す無所属現職の川勝平太氏(72)に無所属新人の前参院議員岩井茂樹氏(53)=自民推薦=が挑む構図で、3期12年の川勝県政の継続か刷新かが最大の争点。大勢判明は20日深夜になる見通し。 川勝氏はリニア中央新幹線工事に伴う大井川流量減少問題と新型コロナウイルス禍を「県民の命に関わる危機」と表現し、県政の継続を主張。岩井氏は人口や工業製品出荷額の減少を引き合いに「県全体に閉塞(へいそく)感が広がっている」と指摘し、県政刷新を訴えている。 川勝氏は政党の推薦を受けず、政党色を前面に出さない選挙戦を展開。立憲民主、国民民主両党県連は側面的
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梅雨空最後の訴え 有権者にアピール【静岡県知事選】
任期満了に伴う知事選は19日、17日間の選挙戦の最終日を迎えた。4選を目指す無所属現職の川勝平太氏(72)、無所属新人の前参院議員岩井茂樹氏(53)=自民推薦=はそれぞれ各地を巡り、県都静岡市で遊説を締めくくった。梅雨空の下、有権者への最後のアピールに声を振り絞った。 ■川勝氏 「命を守り富を創る」 川勝氏は県東部を皮切りに最終日の街頭演説に臨んだ。JR沼津駅前では、健康産業と観光の振興に意欲を示し「命を守り、富を創る。有言実行の川勝平太だ」と県政継続への支持を訴えた。 その後は全国知事会の公務を挟み、大学の学長時代を過ごした浜松市へ。当時の教え子が作った応援メッセージ入りのTシャ
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1日繰り上げの熱海・初島 投票率55.06%【静岡県知事選】
静岡県内唯一の有人島、熱海市初島で19日、知事選の繰り上げ投票が行われた。市選挙管理委員会によると、期日前投票を含む投票率は55・06%で前回選を2ポイント下回った。 初島の当日有権者数は158人(男87人、女71人)。初島漁業総合会館に設けられた投票所には、午前7時過ぎから島民が訪れ、1票に思いを託した。自営業の鈴木義享さん(57)は「水道や港湾整備など、島の発展につながる人を選んだ。行動力に期待したい」と話した。 初島は荒天などによる定期船欠航に備え、1日早く投票を行っている。投票箱は市職員が同日中に船で本土側に運び、20日の開票時まで保管する。
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期日前投票率13.03% 4~18日、前回比4ポイント増【静岡県知事選】
静岡県選管が19日に発表した知事選(20日投開票)の期日前投票の中間状況によると、4日から18日までの15日間に期日前投票をしたのは39万8727人だった。選挙人名簿登録者数に対する割合を示す期日前投票率は13・03%で、前回知事選(2017年)の同じ期間の8・83%から、4・20ポイント上昇した。 投票者数は前回選の1・45倍。市区町別で期日前投票率が最も高かったのは、南伊豆町の35・66%(投票者数2523人)、次いで河津町の33・44%(同2054人)、川根本町の29・16%(同1696人)、御前崎市28・15%(同7372人)だった。43の市区町選管のうち、およそ4分の1の11カ所
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6月19日の主な遊説日程 静岡県知事選(変更の可能性あり)
【川勝平太氏】 午前9時、JR沼津駅北口▽同10時半、JR御殿場駅富士山口▽午後2時50分、遠鉄百貨店前(浜松市中区)▽同3時50分、JR御厨駅前▽同5時、JR藤枝駅南口▽同6時、JA大井川岡部支店前(藤枝市)▽同7時半、静岡東急スクエア付近(静岡市葵区) ◇選挙事務所<電054(272)1301> 【岩井茂樹氏】 午前8時、JR新蒲原駅前▽同9時40分、角田生花店前(静岡市清水区)▽同10時20分、JR由比駅前▽同11時50分、JR清水駅西口▽午後0時45分、JR草薙駅南口▽同2時40分、スクロール本社駐車場(浜松市中区)▽同3時半、レンティック中部駐車場(同)▽同4時20分
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静岡県知事選、投開票速報の手順確認 県選管が最終リハーサル
静岡県知事選の投開票を2日後に控えた18日、県選管と県内43の市区町選管が、投開票結果を速報する事務作業の最終リハーサルを行った。県庁では県選管の職員約20人が参加し、集計の手順を確認した。 各市区町選管からインターネット回線で送信された投開票のデータを県選管の職員が確認し、県全体の集計処理を行い、報道機関への情報提供やウェブページでの公開を行う流れをリハーサルした。 山田琢也県選管書記長は「感染症対策のためにも、手戻りなく結果をまとめることが重要。不測の事態に備えるイメージを持ち、ミスなく取り組んでほしい」と職員に呼び掛けた。 (政治部・杉崎素子)
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静岡県知事選、20日投開票 川勝氏 岩井氏 支持獲得へ追い込み
任期満了に伴う知事選は20日に投票が行われ、即日開票される。2氏が立候補し、4選を目指す現職の川勝平太氏(72)が先行し、新人で前参院議員の岩井茂樹氏(53)=自民推薦=が追う展開になっている。 3期12年の川勝県政の継続か刷新かが問われる。新型コロナウイルス対策やリニア中央新幹線工事に伴う大井川の流量減少問題、経済活性化策など争点は多岐にわたる。 川勝氏はコロナ対応とリニア問題を主な争点に掲げ、支持の拡大を目指す。県議会会派ふじのくに県民クラブの無所属議員を中心とした選対本部が選挙活動を支える。立憲民主、国民民主の両党県連が支援し、連合静岡が推薦する。 当初、公務を優先すると発言して
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止まらない転出超過 移住促進連携へ音頭を【問う~SDGsで見る県政課題 静岡県知事選⑤完】
静岡県の2020年の転入超過数(日本人のみ)はマイナス5580人で、全国ワースト6位。少子高齢化が進む中、移住促進の取り組みは急務だが、コロナ禍で注目が集まるワーケーション(ワークとバケーションを合わせた造語)が「定住への第一歩につながる」と期待の声が上がる。 6月初旬、浜松市北区三ケ日町。浜名湖を一望できるスペース「KOYA」の窓辺でテレワークに励む神田主税さん(44)=三島市=の姿があった。三菱地所に勤務する神田さんは、浜松市で宿泊業などを展開するサゴーエンタプライズとグループ会社の浜名湖遊覧船が市の補助金を活用して新設したワーケーション滞在プランで仕事と観光を満喫。「非日常の空間とし
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必ず投票参加を 静岡県選管委員長-知事選、県議補選
立石健二静岡県選管委員長と松本竜男県明るい選挙推進協議会長は19日、知事選と県議補選静岡市清水区選挙区の投開票を前に、連名で談話を発表した。「人口減少や高齢社会の到来などの課題を抱えつつ、アフターコロナへの転換期を迎える、今後の県政のかじ取りを担う代表を選ぶきわめて重要な選挙。各候補者の政見、識見を見極め、貴重な一票を無駄にすることなく、必ず投票に参加されるようお願いする」とした。 投票所での新型コロナウイルス感染症対策への協力、当日に予定がある場合の期日前投票の利用も求めた。
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知事選投票済証、静岡産業大生がデザイン 磐田市 親しみやすく
磐田市選管は20日投開票の静岡県知事選で、静岡産業大磐田キャンパス(同市大原)の学生がデザインした投票済証を作成した。初の試みで、同世代の若年層をはじめ有権者の投票率向上につなげる。20日限定で投票を終えた希望者に配布する。 担当したのは、同大経営学部佐藤寛子准教授のゼミ生で、アート部で活動する3年の井下田将斗さん、永井千恵莉さん、松井寛太さんの3人。表面は「市民で創る明るい市の未来」をイメージし、働く人々や市イメージキャラクター「しっぺい」をデザインした。裏面は旧見付学校などの市内名所と季節の花のアジサイを描いた。 永井さんは「親しみが持てるよう心掛けた。投票は社会を変えていく一歩。自
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熱海・初島で19日 繰り上げ投票 市選管準備【静岡県知事選】
静岡県内唯一の有人島の熱海市初島で19日、知事選の繰り上げ投票が行われる。市選挙管理委員会は18日午後、定期船で島に投票箱などを搬入した。 繰り上げ投票は、定期船の欠航に備えた措置。投票事務を担う市職員3人が投票箱や投票用紙などを携えて熱海港から乗船し、島で投票所の開設準備を整えた。 初島の選挙人名簿登録者数は、2日現在164人(男89人、女75人)。投票所は午前7時~午後4時に初島漁業総合会館に設ける。投票箱は19日中に市選管が回収し、20日の開票まで保管する。
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新型コロナ療養施設、投票者なし 静岡県知事選、県議補選の期日前投票
20日投開票の静岡県知事選と県議補選で、新型コロナウイルス軽症者用宿泊療養施設に入所する有権者向けに県選挙管理委員会が臨時で設置した期日前投票所と不在者投票記載場所について、同選管は18日、いずれも投票者がなかったと発表した。 静岡、浜松、裾野の3市にある計4カ所の施設内に、16日に2カ所、17日にこのほかの2カ所に所在地の市区選管が午前8時半~正午に開設した。事前に日程や投票方法を記したチラシを配膳場所に置いて周知した。4施設の入所者数(選挙権のない17歳以下や外国人を含む)は16日が計66人、17日が計78人だった。 県選管の担当者は、利用がなかった理由を「調べようがない」としながら
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社説(6月19日) 静岡県知事選あす投票 コロナ後見据え1票を
4選を目指す現職の川勝平太氏(72)と前参院議員の新人岩井茂樹氏(53)=自民推薦=による一騎打ちとなった静岡県知事選は、あす投票日を迎える。 本県行政のかじ取り役を選ぶ4年に一度の投票機会。その重みをかみしめて1票を投じたい。 今回の知事選にはさらに特別な意味合いがある。 地球規模で広がった新型コロナウイルスが、県民一人一人の暮らしにも深刻な影響を及ぼしている。ワクチン接種の本格化で感染収束にかすかな光が見え始めた今、次の4年間を担う知事には、本県がコロナ禍を乗り越え、活力ある未来に向かうための道筋を付ける役割が求められる。 1票の持つ意味は、いつにも増して重い。 同時に、投票率
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政令市の災害復旧「県と一枚岩に」 浜松の中山間地、住民切実 管轄情報共有、迅速対応を【静岡県知事選】
知事選の投開票(20日)が迫る中、土砂災害などが相次ぐ浜松市天竜区の中山間地域では、災害復旧に関し改めて県との連携強化を望む声が出ている。2007年の政令市移行で市への権限移譲が進んだが、県所管事務は依然多く、住民は「激甚化する災害に備えるには、両者の緊密な連携が不可欠」と訴える。 20年7月の豪雨後、道路脇の斜面崩壊やトンネル内壁の亀裂で数カ月にわたり通行止めになった同区龍山町の国道152号。「頻繁に顔を見せてくれた娘が来れんくなった。寂しいけど仕方がないね」。こう話すのは近くに住む無職三室とし子さん(88)。来月、市外の老人ホームに入居することになった。昨年の災害が、半世紀以上に及んだ
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伸び悩む再生エネ導入 脱炭素ビジョン明確に【問う~SDGsで見る県政課題 静岡県知事選④】
6月上旬、御前崎港の西埠頭(ふとう)。国内最大級7万4950キロワットの発電出力を誇るバイオマス発電所の建設が着々と進んでいた。運転開始予定は2023年7月。海外から輸入する木質ペレットやパームヤシ殻が主な燃料だが、合同会社御前崎港バイオマスエナジーの若狭雅也発電所長(44)は「運転開始までに県内未利用材の調達を間に合わせたい」と意欲を示す。 一方、現実は厳しい。急峻(きゅうしゅん)な日本の山で木を切り、平地まで搬出するコストは海外輸入に比べて割高。木の種類で燃焼効率も違う。事業者にとっては同じ材質のペレットを安定的に使えるかどうかが重要で、同施設が本県のエネルギー地産地消にどれだけ貢献す
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コロナ禍、廃業危機増 事業承継の支援充実を【静岡県知事選 経済再生への選択④完】
全国有数のウナギ産地として知られる浜松市。同市中区の老舗店「うなぎの佳川」を営んでいた八木田尚通さん(58)は昨年7月、同じ区内の飲食業「イノベーション&ディベロップメント」(藤田聡明社長)に事業を譲渡した。1976年の創業以来、家族経営で店を守ってきた八木田さんは「愛着ある店を手放すのは寂しいが、ほっとした」と安堵(あんど)の表情を浮かべた。 浜名湖産ウナギを溶岩で焼き上げる地元では知らない人のいない人気店。ただ、既に別の仕事に就く3人の子に後を継ぐ意思はなく、コロナ禍による休業要請や顧客の減少など先行き不安が重なり廃業を検討していた。「20人超の従業員の生活がかかっている。このまま廃業
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ファクトチェック 川勝氏と岩井氏の街頭演説検証【静岡県知事選】
20日の知事選の投開票が近づき、4選を目指す現職の川勝平太氏(72)と新人の前参院議員岩井茂樹氏(53)=自民推薦=は熱のこもった論戦を繰り広げている。両氏の街頭演説における発言の正確性や妥当性について検証した。 ■川勝氏の発言 ワクチン接種が遅いと言われているが、静岡県は医療従事者が日本全体の中で10万人当たり少ない。ですから接種の割合が少ないのは当たり前。(3日、JR静岡駅前) 【不正確】「人口10万人当たりの医師数」より実態に即した指標とされる医師偏在指標によると、静岡県は47都道府県中39位と医療従事者が全国的に少ないのは確か。14日現在のワクチン接種率(1回目、高齢者)は全
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新旧大動脈 地震備えは...9割トンネル、どう避難【大井川とリニア×知事選2021】
南海トラフ巨大地震が心配される静岡県。静岡県を東西に貫く東海道新幹線は、東京―大阪間をつなぐ国内輸送の大動脈だ。JR東海は「災害によるリスクの回避にはリニア中央新幹線の建設が必要」と主張する。一方、専門家の中には「多くの活断層を横切るリニアは、被害を増幅する可能性がある」との見方があり、見解が分かれている。 県の第4次地震被害想定で東海道新幹線の走行エリアは、震度5強~7の強い揺れが予想され、富士川河口付近の断層が巨大地震と連動すれば、線路や鉄橋が寸断される可能性がある。県の想定津波浸水域と重なるエリアはあるが、JRは新幹線の線路の高さまで津波は到達しない予想になっているとの見方を示してい
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商業施設に期日前投票所 三島に開設
三島市選挙管理委員会は18、19の両日、知事選(20日投開票)の期日前投票所を同市の商業施設「日清プラザ・イトーヨーカドー三島店」に初めて開設する。 4~19日に期日前投票が行われている市役所大社町別館とは約600メートルと近く、有権者を分散させることで新型コロナウイルスの感染対策にもつなげる。同商業施設では平日に6千人、週末に8千~1万人ほどの集客が見込まれ、18、19の両日は館内放送でも投票を呼び掛けて投票率の向上も図る。 期日前投票所はロフト南側の会議室で、両日ともに開設時間は午前10時~午後7時。市民であれば入場券がなくても投票できる。17日までの期日前投票者数は前回選の1・5倍
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6月18日の主な遊説日程 静岡県知事選(変更の可能性あり)
【川勝平太氏】 午後0時50分、メガネスーパー浜松参野店付近(浜松市南区)▽同2時、スーパーかきこや生鮮市場早出店付近(同市中区)▽同3時、フィルタウン付近(同)▽同3時45分、浜松開拓農業協同組合付近(同)▽同4時半、ばらの都苑付近(同)▽同6時15分、遠州灘海浜公園風紋広場付近(同市南区) ◇選挙事務所<電054(272)1301> 【岩井茂樹氏】 午前8時、JR三島駅南口▽同8時45分、三嶋大社前(三島市)▽同9時半、JA三島函南本店(同)▽同10時10分、セブン-イレブン三島大場北店前(同)▽同11時15分、イトーヨーカドー三島店(同)▽同11時45分、ギャラリーVia701
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3期12年、有権者評価は 川勝氏/課題解決へ継続 岩井氏/閉そく感を打破
20日の投開票に向けて後半戦に入った静岡県知事選では、「多選」を巡っても候補者が舌戦を繰り広げている。3期12年の実績をアピールし、政策の継続性や安定性を4期目の旗印とする現職の川勝平太氏(72)。対する前参院議員の新人岩井茂樹氏(53)=自民推薦=は川勝氏の12年間の政治手法を断じ、年齢も絡めて刷新を訴える。 「現場を知って初めて問題が分かり、初めて政策ができる。常に現場の人々と考えてきた」。13日、静岡市葵区。川勝氏は街頭演説で声を張り上げ、12年の県政運営を誇った。 これまで、新型コロナウイルス対応やリニア中央新幹線の大井川水問題など「解決に向けてやらなければならないことがある」と
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リニア開業 静岡県内に恩恵は JR、新幹線増便を示唆【大井川とリニア×知事選2021】
大井川の水問題で注目が集まり、知事選の争点の一つとされるリニア中央新幹線。JR東海はリニア開業が県内に恩恵をもたらす可能性を説明し、沿線からは東海道新幹線の増便を期待する声が上がる。一方、コロナ下のこの1年余、東海道新幹線の利用者数は激減した。JRが計画段階から現在まで一貫して「リニアと東海道新幹線は一元的経営」とする中、リニア開通で静岡県はどのような影響を受けるのだろうか。 JR東海はリニアが大阪まで全線開業する約20年後の県内の恩恵を強調する。金子慎社長は4月の記者会見で「東京から大阪に至る日本経済の背骨を強くする意味で、その跳ね返りが静岡県のプラスになる」と説明。南アルプストンネル
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中小企業の資金繰り コロナ後の支援を注視【静岡県知事選 経済再生への選択③】
「新型コロナウイルスの流行前から、景気失速の実感があった。本当にコロナだけが要因だろうか」 板金・溶接を手掛ける岩倉溶接工業所(島田市)の岩倉正雄社長(73)は、回復基調とされる静岡県内景気の先行きに懐疑心を抱く。成長性に着眼して参入した航空機産業も、機体需要の低迷が続く。 2020年7月期の売り上げは前年比で3割以上、減った。受注が細る中でも従業員25人の雇用維持は最大の使命だ。県などの資金繰り支援制度を使って実質無利子・無担保融資で資金を確保したが、その返済が始まる前に業績を回復軌道に乗せる必要がある。 「コロナ禍の今は雌伏の時。技術力を磨き、生産性を高めていくしかない」と岩倉社長
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少子化でも支援ニーズ増 不登校 学びに選択肢を【問う~SDGsで見る県政課題 静岡県知事選③】
少子化の一方、不登校や発達障害、外国人など個別支援が必要な子どもが増えている。個々の特性に応じた学びの提供には、市町や学校の枠を超えた支援が欠かせない。 「学校に行けなくたって何にも悪くないのよ。どの子も本当に優しくて立派」。島田市のNPO法人もみの木の創設者池谷信子さん(85)は、そうほほ笑む。約30年間、育児相談やカウンセラー養成と並行し、自宅で不登校の子どもに居場所を提供してきた。信条は「子どもの呼吸に寄り添う」。体験活動に取り組むフリースクールには、現在も市内外から5~8人が通う。 勉強や工作、卓球…。活動は子どもの思いと主体性が第一。スタッフの雨宮靖子さん(66)
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疲弊する観光「即効対策を」 静岡県知事選、候補主張に厳しい目
コロナ禍で繰り広げられている静岡県知事選(20日投開票)は、感染拡大の影響で大打撃を受けている観光業の再生支援や収束後を見据えた戦略も争点の一つ。観光を主産業に地域経済が成り立っている伊豆東海岸の観光関係者は、次期知事候補が主張する観光振興のビジョンに厳しい視線を注ぐ。 知事選が後半戦に突入した13日の熱海市中心街の一角。都内の大手製薬会社やIT企業などに勤務する30~60代の男女がアジやカマスなどの干物作りに挑戦した。環境問題を学びながら熱海の自然と食を体感する研修プログラム。首都圏の企業・団体向けのワーケーションを運営する「未来創造部」(同市)が企画した。 新たな生活様式が進むアフタ
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トヨタ未来都市「てこに活性化」 静岡県知事選、両候補が訴え
トヨタ自動車が裾野市で着工した先端技術の実証都市「ウーブン・シティ」。世界中から注目されるプロジェクトを生かし、企業誘致や産業振興などの効果を広域にもたらせるか。任期満了に伴う静岡県知事選(20日投開票)で、4選を目指す無所属現職の川勝平太氏(72)と、前参院議員の無所属新人岩井茂樹氏(53)=自民推薦=の両候補はともに、ウーブン・シティをてこにした地域の活性化を訴える。 建設地の裾野市はトヨタと連動し、デジタル技術で地域課題を解決する未来都市づくりを加速させる。田園が広がる裾野市北部の農地2カ所で11日、JAなんすんがドローンを使った農薬の試験散布を実施した。作業の省力化を図る技術を生産
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公選初代・小林武治 三方原や南富士を開拓【静岡県知事 ことはじめ㊦】
1947年4月5日、施行前の日本国憲法と地方自治法に事実上基づく、初めての静岡県知事選挙が行われた。選出されたのは前年1月に官選の第37代知事として着任していた小林武治[こばやしたけじ]。史上初の統一地方選挙となった知事選の関心は高く、投票率は75・8%に上った。候補者は3人。小林は約7割の票を得て、公選初代知事の座を射止めた。 終戦から約2年が経過していたが、社会・経済の状況は不安定だった。当時の人物伝で「清廉潔白」「高潔な実直主義」とも評された小林は、迅速な復興と将来ビジョンの策定の両方を視野に入れた県政運営を目指した。 復員者の増加や食料不足など喫緊の課題に対応するため「開拓三大事
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6月17日の主な遊説日程 静岡県知事選(変更の可能性あり)
【川勝平太氏】 午前11時45分、セブン-イレブン細江気賀北店前交差点(浜松市北区)▽午後3時15分、遠鉄ストア湖西店付近(湖西市)▽同4時20分、カインズ浜松雄踏店付近(浜松市西区) ◇選挙事務所<電054(272)1301> 【岩井茂樹氏】 午前8時45分、JA大井川島田支店(島田市)▽午後3時、スーパー富士屋高洲店前(藤枝市)▽同3時半、JA大井川大洲支店(同)▽同4時、石ケ谷そば店前(同)▽同4時半、原会館前(同)▽同5時10分、DCMカーマ藤枝水守店前(同)▽同6時半、JA静岡市しずはた支店(静岡市葵区) ◇選挙事務所<電054(275)2130>
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静岡県知事選立候補2氏 プライベートはどんな人? 川勝氏/公務以外は学問三昧 岩井氏/料理でストレス解消
20日投開票の知事選まで4日に迫った。立候補している現職川勝平太氏(72)と前参院議員の新人岩井茂樹氏(53)=自民推薦=は各地で街頭演説を行うなど、支持拡大へ精力的に活動している。今後4年間の県政のかじ取りを担うリーダー候補の両氏。静岡新聞社が実施したアンケートを基に、公約や政策とは異なるプライベートな視点で、その人となりを探った。 新型コロナウイルス感染拡大で、外出自粛が続いたこの1年。両氏とも公務に追われ、「おうち時間」は少なかった。そんな中、「巣ごもり」の時間の過ごし方を尋ねると、川勝氏は学者らしく「公務以外は学問三昧」。一方の岩井氏は「自炊の機会は増えた」と答え、料理をストレス解
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進む医師確保プログラム 医療格差は依然色濃く【問う~SDGsで見る県政課題 静岡県知事選②】
医師増加が果たして医療格差の解消に直結しているのか-。厚生労働省が公表する「医療偏在指標」が全国39位で「医師少数県」に該当する静岡県。奨学金制度など医師確保策を進めているが、地域間の偏在は色濃く残る。 「少しずつ、ゆっくりでいいぞ」。西伊豆町中の石川一彦さん(76)が妻とき代さん(78)の手を握り、優しく語り掛けた。とき代さんは1月末、自宅駐車場で脳梗塞に倒れ、伊豆の国市の順天堂大静岡病院に救急搬送された。発症から到着まで約2時間を要したが、一命は取り留めた。現在は一彦さんと散歩を楽しむ日々を取り戻している。ただ、一彦さんは「近所の方が妻の容体に気付いてくれたから助かったが、もし搬送が遅
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伊豆半島相次ぐメガソーラー計画 知事選候補主張に住民注目
大規模太陽光発電所(メガソーラー)の建設計画が、伊豆半島で相次ぎ浮上している。国策として普及が進む再生可能エネルギーだが、森林を伐採して建てられる巨大なソーラーパネルが景観を阻害し、防災上の安全を脅かすとして各地で住民が反対運動を展開する。20日投開票の知事選に出馬した2候補は地元の意向を無視した計画に異を唱え、双方の主張に住民の注目が集まっている。 65ヘクタールの山林に約10万枚の太陽光パネルの設置が計画されている函南町軽井沢。都内の開発業者が申請したメガソーラー事業で、県は一昨年に林地開発の許可を出した。 計画では、大雨に備えて2万4千トンの保水力を持つ調整池を活断層の上に設ける。
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飲食店への時短要請 関連業者に支援届かず【静岡県知事選 経済再生への選択②】
6月中旬、湖西市新居町の金松酒店店主の菅沼元沖さん(68)は、取引先の飲食店に配達するため車の荷台に商品を積みながら深いため息をついた。「新型コロナウイルスの感染対策を徹底しても、店で飲酒を控える傾向は続いている」。コロナ感染拡大防止のため、県が5月19日から6月1日までの2週間実施した市内飲食店への営業時間短縮要請の終了後も、まちのにぎわいは戻ってこない。 菅沼さんと取引のある市内の居酒屋やスナックなどは数十店舗。ほとんどが要請に応じた。店の売り上げの95%はこうした店舗への納入で占め、一般家庭用は5%ほど。菅沼さんによれば、時短要請前から既に「従業員の給料も賄えない状況」。時短期間終了
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静岡県知事選2候補 演説内容の変化を分析 法大・白鳥研究室
法政大大学院の白鳥浩教授(現代政治分析)の研究室が15日までに、知事選に立候補している現職川勝平太氏(72)と前参院議員の新人岩井茂樹氏(53)=自民推薦=の選挙期間中における演説内容の変化を分析した。告示後初の日曜の6日と、投開票前最後の日曜となった13日の両氏の演説を定点観測した。 白鳥教授によると、3日の告示日の第一声は両氏とも総花的に幅広い分野の政策を話題に挙げていたが、日を追うにつれ、訴えに相違がみられた。 6日は川勝氏のJR草薙駅南口、岩井氏の浜松市浜北区での演説を分析した。川勝氏は三保松原や南アルプスなど環境に関する話題に46・2%を費やし、リニア中央新幹線工事への批判に1
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6月16日の主な遊説日程 静岡県知事選(変更の可能性あり)
【川勝平太氏】 午前8時、スルガ銀行静岡南支店前(静岡市駿河区)▽同9時、フードマーケットマム安倍口店付近(同市葵区)▽同10時10分、田子重セナ店付近(同)▽同11時15分、浅間通り商店街赤鳥居付近(同)▽正午、葵スクエア付近(同区)▽午後2時20分、エスパルスドリームプラザ付近(同市清水区)▽同3時、清水港FAZアイパーク(同区)▽同4時、由比北田公会堂前(同区) ◇選挙事務所<電054(272)1301> 【岩井茂樹氏】 午前8時、中沢町交差点(浜松市中区)▽同9時、JAとぴあ浜松本店(同市東区)▽同11時、フードマーケットマム竜洋店前(磐田市)▽午後0時50分、JA遠州中央本
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期日前投票所の“密”状況発信 選管、混雑日時も紹介 静岡県知事選
20日投開票の知事選を巡り、市町の選挙管理委員会が期日前投票所の混雑情報の提供に力を入れている。6市がホームページなどでリアルタイム発信する。過去の投票実績を基に、多数の来場者が見込まれる日時を紹介する事例も目立つ。新型コロナウイルスの感染拡大防止で「密」を避けつつ投票率向上を狙う各選管は、情報の活用を有権者に呼び掛けている。 「空き=青」「やや混み=黄」「混み=赤」―。静岡市と浜松市、富士市が導入した「混雑ランプ」は、各投票所の現在の混み具合をスマートフォンなどウェブ端末で確認できるのが特徴。富士市は全世帯に配布した入場券に、混雑ランプのページへつながるQRコードを掲載した。 このほ
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静岡茶の危機 地産地消推進、担い手確保を【静岡県知事選 経済再生への選択①】
日当たりのよい山の傾斜と藁科川水系の豊かな水に恵まれた静岡市葵区水見色。二番茶の収穫を間近に控えた茶農家勝山実さん(66)は作業の手を止めて「いつのまにか周囲に耕作放棄地が増えた。茶を収穫する人はめっきり少なくなってしまった」とこぼした。 40年前に90軒近くあった地区の茶農家は、30軒台まで減少した。傾斜地での防除や施肥など茶園管理は重労働が伴い、60~70代中心の茶業経営は限界が近づいている。収量の減少で「茶だけで食べてはいけない」(勝山さん)状態となり、副業で香花や野菜の栽培、もちなどの加工品製造で家計を支える生産者が増えた。 勝山さんは「自分が生まれた集落を残したい。行政には、茶
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男性主導の自治会活動 女性リーダーへ道筋を【問う~SDGsで見る県政課題 静岡県知事選①】
国連が掲げる持続可能な開発目標(SDGs)。取り組み推進には静岡県の存在感が欠かせない。目標に関係するデータを基に県政の課題を問う。 目標「ジェンダー平等の実現」は社会のあらゆる場面で意思決定への女性参画と平等なリーダーシップの機会確保を掲げる。県内の自治会活動は多くが男性主導。自治会長に占める女性の割合は2020年4月で1・9%、全国ワースト5位と低迷している。 「自治会での女性の役割といえば受け付け、お茶出し、炊き出し。そこから抜け出さないと、なかなかリーダーは出てこない」。浜松市南区の青屋町自治会で通算14年にわたり自治会長を務める吉田和子さん(80)はこう訴える。 01年に同
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みちょぱ動画、グッズ設置… 静岡県知事選、若者に投票呼び掛け
静岡県選管はこのほど、静岡市駿河区の県立大で知事選(20日投開票)の啓発活動を行った。啓発キャラクターに起用した「みちょぱ」の愛称で人気のタレント池田美優さん=浜松市出身=の出演動画を流したり、啓発グッズ(マスクケース)を置いたりして、学生たちに投票を呼び掛けた。 新型コロナウイルス感染拡大防止のため、職員の参加は3人と最小限。通常であれば、学生にグッズを手渡ししてPRするが、今回はのぼり旗を掲げて周辺に立つだけにとどめるなど“非接触”を徹底した。 国際関係学部2年の池田優菜さん(19)=静岡市駿河区=は「必ず投票に行く。県民のために行動してくれる人に1票を託した
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リニア論戦活発化 川勝氏/JRとの対峙を強調 岩井氏/大井川流域10カ所へ 静岡県知事選
20日の静岡県知事選の投開票まで1週間を切り、リニア中央新幹線工事に伴う大井川の水問題に関する論戦が活発化してきた。リニア問題が最大の争点と訴える現職の川勝平太氏(72)は県内各地で国、JR東海と対峙(たいじ)する姿勢を強調。13日から大井川流域入りした新人で前参院議員の岩井茂樹氏(53)=自民推薦=はこれまであまり触れてこなかったリニアに関する主張で街頭演説の大半を費やした。 川勝氏は14日、伊豆地域で街頭演説をこなした。伊豆の国市では伊豆半島の一部で反対運動が起きている大規模太陽光発電所(メガソーラー)とリニアを絡め、「水の問題はあちこちにある。命の水を守る」と強調した。 13日は静
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静岡県知事選 期日前6.38% 中間発表、前回の1.51倍
静岡県選管が14日に発表した知事選(20日投開票)の期日前投票の中間状況によると、4~13日の10日間に19万5046人が投票した。選挙人名簿登録者数に対する割合を示す期日前投票率は6・38%。 投票者数は2017年の前回知事選の1・51倍。期日前投票率も2・21ポイント上がった。 市区町別で投票率が最も高かったのは、南伊豆町の20・24%(投票者数1432人)。次いで河津町の15・04%(同924人)、御前崎市14・78%(同3870人)、川根本町14・41%(同838人)だった。期日前投票は19日まで。投票時間は午前8時半~午後8時。県選管は投票日の混雑解消のため、期日前投票の利用を
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浜松新野球場の将来像は… 静岡県知事選2候補の主張に地元注目
浜松市西区の遠州灘海浜公園篠原地区に静岡県が建設予定の野球場はどのような施設になるのか。20日投開票の知事選に向け、市民は4選を目指す現職の川勝平太氏(72)と新人の前参院議員岩井茂樹氏(53)=自民推薦=の主張に注目している。県は昨年度、基本計画を策定予定だったが、コロナ禍に伴い、策定時期を含めコロナに対応するための見直しを決めた。両候補は規模や官民連携での整備運営手法、津波避難施設としての活用などを訴える。 県は昨年12月、新球場をコロナ対応施設とする見直し案を本年度前半をめどに策定すると議会で説明した。座席の間隔や通路を広げたり、手洗い場を増やしたりするなど対応策の検討を進めている。
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知事選HP、岩井氏サイトつながらず 静岡県選管入力ミス
静岡県選挙管理委員会は13日、同選管が作成した知事選のホームページに掲載している岩井茂樹候補のウェブサイトのリンク先が誤っていたと発表した。同日午後6時ごろ修正した。 県選管によると、サイト上のアドレスは正しく表記していたが、リンク先を誤って入力していたため、岩井氏のサイトにつながらない状態になっていた。県にはホームページを公開した3日以降、「サイトを見られない」という複数の問い合わせがあったが、担当職員は問題視せず、放置していた。13日に岩井氏の陣営から指摘があり、修正した。 山田琢也書記長は「陣営をはじめ関係者にご迷惑をかけたことをおわびし、選挙の管理・執行においてミスがないよう再発
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6月15日の主な遊説日程 静岡県知事選(変更の可能性あり)
【川勝平太氏】 午前9時20分、伊豆急下田駅(下田市) ◇選挙事務所<電054(272)1301> 【岩井茂樹氏】 午前9時、静岡銀行福田支店前(磐田市)▽午後1時、リベロ大東店(掛川市)▽同3時半、JA遠州夢咲本店(菊川市)▽同4時35分、坂野クレーン南側消防小屋付近(御前崎市)▽同4時55分、高松緑の森公園(同)▽同5時15分、KOマート御前崎店駐車場(同)▽同5時35分、比木簡易郵便局前(同)▽同5時50分、佐倉二区防災センター(同)▽同6時15分、御前崎市文化会館駐車場(同) ◇選挙事務所<電054(275)2130>
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コロナ対策重視 リニア、経済に注目 静岡県知事選世論調査の詳報
静岡新聞社が10~12日に実施した電話世論調査では、知事に最も力を入れてほしい政策や課題、必要な資質などを尋ね、有権者の意識を分析した。知事選に「関心がある」との回答は8割を超え、注目の高さがうかがわれた。秋までに予定される衆院選の比例代表の投票先や東京五輪・パラリンピックの開催に対する考え方を併せて聞いた。 【最も力を入れてほしい政策】 ■コロナ対策重視 リニア、経済に注目 最も力を入れてほしい政策や課題は「新型コロナウイルス対策」が28.8%でトップだった。収束が見通せない中、ワクチン接種や感染対策などで強いリーダーシップへの期待が高まっている。「リニア中央新幹線の水問題」が20
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静岡県知事選情勢 川勝氏優勢、岩井氏追う 自民票割れる
静岡新聞社は10日から12日までの3日間、任期満了に伴う知事選(20日投開票)の電話世論調査を実施し、総支局の取材を加味して情勢を探った。4選を目指す無所属現職の川勝平太氏(72)が優勢で、前参院議員の無所属新人岩井茂樹氏(53)=自民推薦=が追い掛ける展開となっている。 投票先を「まだ決めていない」とした人が3割いて、情勢は変化する可能性がある。投票先を決めていない人の割合を年代別でみると、10代で84・2%と高く、30代と40代がそれぞれ40・3%。20代も38・5%あった。一方、70歳以上は14・7%と少なく、50代と60代は20%台だった。 ■川勝陣営 川勝氏は支援を受ける
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静岡県知事選後半戦 川勝氏、公務合間に決起集会 岩井氏、大物弁士と街頭演説
知事選は20日の投開票日に向け、後半戦に突入し、4期目を目指す現職の川勝平太氏(72)は12日、告示後初の決起集会を開くなど公務の合間を縫って精力的に動いた。新人の前参院議員岩井茂樹氏(53)=自民推薦=は県内10カ所で街頭演説をこなし、知名度不足を解消しようと走り回った。 川勝氏は朝から浜松市を訪れ、軽自動車を用いたテレワーク実証実験場や高齢者が働く農園など4カ所を視察。「現場の声を政策に生かしたい」と、持論にはほぼ触れず聞き役に専念した。 午後は選挙モード全開となりJR袋井駅前で決起集会を開催。「組織力も権力も金の力もない。人と心の輪が支えになっている」と支持を訴えた。集会後は車に
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高校生が期日前投票所で案内 御前崎でボランティア 静岡県知事選
静岡県知事選の期日前投票所で高校生が業務の一部を手伝うボランティア活動が12日、御前崎市内で始まった。13、19日の計3日間、池新田高の1~3年生19人が手指消毒の呼び掛けや投票入場券の確認などを担う。 若年層に選挙への関心を高めてもらおうと、市選挙管理委員会が企画した。 同市役所では12日午前、3年の安川哲平さん(17)が、投票に訪れた市民の案内や啓発品の配布などに精を出した。県の「若者選挙パートナー」でもある安川さんは「これから啓発活動をする上で選挙の実態を知りたいと思った」と話し、「自分は2月生まれなので投票ができない。18歳を迎えた同級生にはぜひ一票を投じてほしい」と話した。
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6月13、14日の主な遊説日程 静岡県知事選(変更の可能性あり)
【川勝平太氏】 ◆13日 午前9時半、西山本門寺黒門前(富士宮市)▽同10時半、イオンモール富士宮東側(同)▽同11時半、ロゼシアター前(富士市)▽午後1時半、静岡東急スクエア交差点付近(静岡市葵区)▽同2時50分、札の辻交差点(同)▽同3時20分、呉服町スクランブル交差点付近(同)▽同3時50分、JR静岡駅北口地下広場(同) ◆14日 午前9時半、本宿公園付近(長泉町)▽同10時50分、エスポット長泉店付近(同)▽午後1時半、伊豆箱根鉄道伊豆長岡駅前(伊豆の国市)▽同4時半、稲取文化公園(東伊豆町)▽同5時半、フードストアあおき河津店付近(河津町) ◇選挙事務所<電054(272)1
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静岡県知事選 川勝氏優勢、岩井氏追う 電話世論調査速報
静岡新聞社は10日から12日までの3日間、任期満了に伴う静岡県知事選(20日投開票)の電話世論調査を実施し、総支局の取材結果を加味して情勢を探った。4選を目指す無所属現職の川勝平太氏(72)が優位に戦いを進め、前参院議員で無所属新人の岩井茂樹氏(53)=自民推薦=が追い掛ける展開となっている。 投票先を「まだ決めていない」とした人が3割いて、情勢は変化する可能性がある。 ※6月13日付静岡新聞朝刊に詳報を掲載します。ふるさとメディア「あなたの静岡新聞」にも掲載します。
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静岡の暮らし、どうですか? 県政の課題は…【こち女×知事選/LINEモニタリング】
20日の投開票に向け、現職新人の舌戦が熱を帯びる静岡知事選。静岡新聞の「こち女(こちら女性編集室)」が告示前に実施した暮らしの満足度を尋ねる読者アンケートの結果から、暮らしをよりよくするために、県に取り組みが求められる課題を探ります。 (西條朋子) アンケートは5月26日から30日までの5日間、ネット上で実施し、10代から60代の男女67人(女性63人、男性4人)の協力を得た。 静岡の暮らしに満足しているかとの問いでは、全体の半数超が「どちらかといえば満足している」と答えた。「満足している」を合わせて8割を超えた。満足度の100点満点評価は80点が最多で3割。70点以上を付けた人が
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立候補者に聞きたい! LINEで募集した質問を川勝氏、岩井氏にぶつけました【NEXT特捜隊×知事選】
読者の疑問に応える静岡新聞社「NEXT特捜隊(N特)」は、静岡県知事選(20日投開票)を前に、立候補者に聞きたい質問を、LINEでつながるN特通信員から募集した。生活に根ざした切実な訴えや当事者ならではの問題意識を反映した質問が集まり、「夫婦別姓」や「静岡市清水区のサッカースタジアム構想」など6問を候補者にぶつけた。2候補からは11日までに回答が寄せられ、それぞれの考えや信条を知ることができた。 子どもの学力向上にどう取り組むのかを尋ねたのは、元小学校教員の女性(61)=沼津市=。2013年度、全国学力テストで静岡県の小学国語Aの成績が全国最下位だったことを受け、当時の知事で現職の川勝平太
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経済界 県と国の狭間で思惑交差【集票の行方 静岡県知事選㊦】
静岡県知事選告示から3日目の5日夜。浜松市のJR浜松駅近くで街頭演説を終えた現職の川勝平太氏(72)は、市内のホテルの一室でテーブルを挟んで、スズキの鈴木修会長(91)と向き合っていた。約1時間半の面会中、再三「支援を」と求めた川勝氏に対し、鈴木会長は1週間前の5月30日にくしくも同じ部屋で新人の岩井茂樹氏(53)=自民推薦=にも告げた一言を放った。「今回は中立だ」 鈴木会長はこれまで川勝氏を一貫して支援してきた経緯がある。政財界に強い影響力を持つとされる鈴木会長の態度は告示前から、特に県西部の企業関係者に伝わり、「どちらの支援にも動きにくい」と困惑が広がる。告示の3日に両候補がそれぞれJ
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社説(6月12日) 知事選後半戦へ 踏み込んだ政策論争を
4選を目指す現職の川勝平太氏(72)と前参院議員の新人岩井茂樹氏(53)の一騎打ちとなった静岡県知事選(20日投開票)は17日間の選挙戦の後半戦に入った。 政党色を抑えながらも立憲民主、国民民主両党県連の支援などを受ける川勝氏の「継続」か、川勝氏が初当選した2009年知事選以来の自民党推薦候補となった岩井氏による「刷新」か。知事選は与野党対決の様相を呈し、2氏を支える政党や団体の動きも熱を帯びている。 ただ、双方とも組織内への浸透には不安を残す。有権者への広がりも欠き、県内の選挙ムードが高まってきた様子はうかがえない。争点を巡る主張が相手の政治姿勢や政治手法への批判にとどまり、内容を伴っ
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6月12日の主な遊説日程 静岡県知事選(変更の可能性あり)
【川勝平太氏】 午前11時15分、ヤタロー工場直売店前(浜松市東区)▽午後1時半、JR袋井駅北口付近(決起集会)▽同6時半、三熊野神社前(掛川市) ◇選挙事務所<電054(272)1301> 【岩井茂樹氏】 午前9時、伊豆箱根鉄道広小路駅前(三島市)▽同10時20分、JR大岡駅前交差点付近(沼津市)▽同11時、沼津仲見世商店街(同)▽同11時半、JR沼津駅南口▽午後0時20分、沼津信用金庫原支店前(同)▽同1時45分、MEGAドン・キホーテUNY中里店前(富士市)▽同2時半、イオンタウン富士南前(同)▽同3時15分、JR富士駅北口▽同5時、JR清水駅東口広場▽同6時半、ベイドリーム清
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JR、国、静岡県 議論の行方は 国交省専門家会議 論点整理 中下流域の水量への影響【大井川とリニア×知事選2021】
20日投開票の静岡県知事選で争点の一つとされるリニア中央新幹線工事に伴う大井川の水問題。水源の南アルプスを貫く長大トンネルの工事が、中下流域の水利用にどのような影響を及ぼすのか。国土交通省専門家会議での議論はどこまで進んだのか。JR東海の説明や県側の見解を含めて紹介する。 国交省専門家会議はJRへの指導を目的に同省鉄道局が昨年4月に設置した。水文学やトンネル工学などの専門家が、①トンネル湧水全量の大井川表流水への戻し方②トンネルによる大井川中下流域の地下水への影響―をテーマに水利用への影響を議論している。県が求めている「トンネル湧水の全量戻し」を担保する対応として「山梨、長野両県に発生し
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「草の根」「共闘」に難しさ【集票の行方 静岡県知事選㊤】
20日投開票の静岡県知事選は現職・新人の2候補者による選挙戦が中盤に入った。4選を目指す現職の川勝平太氏(72)は立憲民主、国民民主の各党県連が支援し、新人の前参院議員の岩井茂樹氏(53)は推薦を出した自民が全面支援する与野党対決の構図となっている。ただ、国政選挙でも共闘を目指す野党は実情は一枚岩とは言えず、結束を固めたかに見える自民も足元はおぼつかない。集票の鍵を握る経済界の動きも複雑だ。両陣営を巡る政党・団体、経済界の動向を探った。 ◇ 先月末、自民県連役員室にいた幹部の携帯電話が鳴った。電話の主は石破茂元幹事長の秘書。石破氏が7日に岩井氏の応援に静岡入りするという連絡だっ
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6月11日の主な遊説日程 静岡県知事選(変更の可能性あり)
【川勝平太氏】 午後2時、遠鉄ストア天竜店付近(浜松市天竜区)▽同4時半、なゆた・浜北(同市浜北区) ◇選挙事務所<電054(272)1301> 【岩井茂樹氏】 午前8時5分、JA御殿場須走支店(小山町)▽同8時20分、JA御殿場北郷支店(同)▽同8時50分、JA御殿場小山支店(同)▽同9時10分、JR足柄駅前▽同9時半、JA御殿場高根支店(御殿場市)▽同10時半、JA御殿場本店(同)▽午後3時15分、JAなんすんふれあい市(裾野市)▽同5時、ウェルディ長泉(長泉町)▽同6時、JAなんすん清水支店(清水町) ◇選挙事務所<電054(275)2130>
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新県立図書館に関する質問 知事選2候補の回答公開 図書館友の会
静岡図書館友の会(田中文雄会長)は10日までに、知事選(20日投開票)の候補者に送った新県立中央図書館の整備などに関する質問状の回答を公開した。同会のウェブページに掲載している。 質問は全6項目。JR東静岡駅南口(静岡市駿河区)への新築移転が決まった県立中央図書館の整備計画や、公文書館の設置について尋ねた。 建物の設計に関する考えを問う質問では、無所属現職の川勝平太氏(72)は「東静岡地区の価値を高める風格と機能を備えるため、最高の設計者を選ばなくてはならない」とし、設計者を選ぶ審査員も「世界的評価を得ている建築家や図書館の実情に詳しい有識者をバランス良く配置する」と答えた。 無所属新
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期日前投票所の混雑状況 藤枝市がネット配信
藤枝市は、知事選の期日前投票所の混雑状況をリアルタイムで配信するシステムを導入した。コロナ禍で「密」を避けて投票できるようにすることが狙い。現在は市役所内の投票所の状況を伝えていて、高洲地区交流センターと岡部支所でも12日の開設に合わせて実施する。いずれの会場でも19日まで。 混雑状況に応じて投票所の職員がスマートフォンなどで「空いています」「やや混雑」「混雑」の3段階で入力すると、特設サイトに情報が反映される仕組み。市選挙管理委員会によると、昼時や仕事終わりの夕方などに来場者が増える傾向があるほか、選挙戦が終盤になるにつれて混雑することが予想されるという。都内のIT企業バカンが協力する。
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熱海の2団地 6月13日に移動期日前投票所
熱海市選挙管理委員会は13日、知事選(20日投開票)の移動期日前投票所を同市伊豆山の県営七尾団地と下多賀の市営中野団地に設ける。中山間地域に住む高齢者などの投票機会を拡充し、投票率向上を図るのが狙い。 伊豆東海バスのノンステップバスを利用し、車内で投票用紙の交付、記載、投票を行う。県営七尾団地は団地集会場奥の駐車場で午前10時~正午、市営中野団地は隣接する分譲地内の公園で午後2~4時に開設する。 市選管事務局によると、2019年7月の参院選でも平日に移動期日前投票所を両団地に設け、住民から好評を得た。日曜の開設は初めて。担当者は「新型コロナウイルスの感染対策に万全を期す。積極的に利用し、
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商業施設で期日前 前回上回るペース 磐田の投票所
磐田市は10日、県知事選(20日投開票)の期日前投票所を同市今之浦のアピタ磐田店2階に設置した。同店では11日まで、午前10時から午後8時まで行う。初日は350人(午後5時現在)が訪れ、初めて商業施設に設けた2019年参院選時の初日来場者200人台を大きく上回った。 この日は午前から次々と有権者が足を運び、投票を済ませた。買い物カートやベビーカーを引いた来場者もいた。家族に医療関係者がいるという女性(73)は「感染防止で期日前投票を選んだ。買い物ついでに投票できるのは便利」と話した。市選管によると、来場者の内訳は約7割が女性だった。 商業施設の期日前投票所は12、13の両日もららぽーと磐
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立候補者アンケート(下)川勝平太氏/岩井茂樹氏【静岡県知事選】
静岡新聞社が知事選(20日投開票)立候補者に実施した県政課題を巡るアンケート2回目は、間近に迫った東京五輪・パラリンピックの開催是非や人口減少問題、防災対策などについて2氏の考えを紹介する。 川勝平太(かわかつへいた)氏 72歳 無現③ 【問6】新型コロナウイルス感染の収束は見通せない状況です。東京五輪・パラリンピックの開催についての考えをお選びください(1・開催 2・1年延期 3・中止) 1・開催 制約のあるコロナ禍だが、国や大会組織委員会、市町などと緊密に連携し、決定された方針に従って感染防止に万全を期して安全・安心な環境を確保することを最優先に大会準備に取り組んできた
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デジタル推進 広域連携の旗振り役に【静岡県知事選 “国策”と県政④】
「旅行者のデータを集約、活用したい」。藤枝市役所に7日、県観光政策課の担当者が訪れ、県が3月に運用を始めた「観光デジタル情報プラットフォーム」を巡って市職員と意見を交わした。観光関連業者や自治体が保有する情報を一元的に集め、事業者に還元して観光振興につなげたい-。データを効率的に収集する手法や市町との連携が議題になった。 全国自治体で初めて大手通信企業ソフトバンクと包括連携協定を結び、デジタル化先行都市を掲げる同市。産学官金で情報通信技術(ICT)の活用団体を設立し、首都圏企業の誘致などを実現させた。4月からは市役所常勤の新ポスト「デジタル統括監」にソフトバンク社員の山田義則さん(53)を
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6月10日の主な遊説日程 静岡県知事選(変更の可能性あり)
【川勝平太氏】 公務のため予定なし ◇選挙事務所<電054(272)1301> 【岩井茂樹氏】 午前8時45分、月ケ瀬インターチェンジ入り口(伊豆市)▽同10時半、中伊豆交流センター前(同)▽同11時半、カインズ修善寺店前(同)▽午後1時半、アピタ大仁店前(伊豆の国市)▽同3時15分、さかなや旅館前(同)▽同4時、JA伊豆の国江間支店(同)▽同5時半、JAグリーンプラザ伊豆の国(同)▽同6時15分、柏谷公園南側駐車場(函南町)▽同6時45分、JA三島函南仁田支店(同)▽同7時20分、マックスバリュ函南店前交差点(同) ◇選挙事務所<電054(275)2130>
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浜岡原発 再稼働可否の命運握る【静岡県知事選 “国策”と県政③】
静岡県と国策との関わりで、代表的な存在が中部電力浜岡原発(御前崎市佐倉)だ。旧浜岡町が1967年9月に受け入れを表明して以降、静岡県は半世紀以上にわたって、国策に協力してきた歴史がある。 その浜岡を巡って焦点になっているのが再稼働の問題。国による適合性審査を受けている3、4号機が新規制基準に適合したと認められれば、知事は再稼働の可否を判断することになる。手続きに法的根拠はないが、すでに再稼働した他地域の原発で、地元の同意なしに動かした事例はない。浜岡についても、知事の考えがその命運を左右する。 「苦渋の決断だった」。宮城県の村井嘉浩知事は昨年11月、東北電力女川原発2号機の再稼働への同意
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立候補者アンケート(上)川勝平太氏/岩井茂樹氏【静岡県知事選】
静岡新聞社は知事選(20日投開票)に立候補している現職川勝平太氏(72)と前参院議員の新人岩井茂樹氏(53)=自民推薦=に、県政課題を巡るアンケートを行った。2回に分けて回答を紹介する。初回は新型コロナウイルス感染防止策や疲弊した地域経済の立て直し策などの見解を掲載する。 ■川勝平太(かわかつへいた)氏 【問1】川勝平太知事の3期12年の県政をどう評価しますか。いずれかをお選びください(1・とても評価する 2・ある程度評価する 3・あまり評価しない 4・評価しない) その他 評価は第三者(県民)にゆだねるべきことです。ただ、県民に喜ばれたこととして、数例を挙げておきます。 小
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6月9日の主な遊説日程 静岡県知事選(変更の可能性あり)
【川勝平太氏】 午前9時半、グランリバー付近(焼津市)▽同10時20分、小山城駐車場(吉田町)▽同11時半、マツヤデンキ・カワムラ相良店付近(牧之原市)▽午後3時、大井川鉄道家山駅前(島田市) ◇選挙事務所<電054(272)1301> 【岩井茂樹氏】 午前9時、伊豆急河津駅前プラザ駐車場(河津町)▽同10時半、東伊豆町役場前▽午後1時、ローソン伊豆高原東店(伊東市)▽同3時、伊東駅前駐車場(同)▽同4時半、スーパーナガヤ宇佐美桜田店前(同)▽同6時半、マックスバリュ熱海店第2駐車場(熱海市) ◇選挙事務所<電054(275)2130>
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医師不足 地域偏在の是正が急務【静岡県知事選 “国策”と県政②】
全国で進む新型コロナウイルスワクチンの高齢者接種。静岡県の6日時点の1回目の進捗(しんちょく)率は都道府県別で44位の17・0%にとどまった。 「打ち手が少ないから」と医療関係者が口をそろえる。37・1%で1位の和歌山県は人口比の診療所数も全国一。本県は34位で、医療環境の差が出たという見方だ。病院勤務を含めた医師数全体の水準も本県は低い。 県は長らく、医師確保を医療政策の柱に据え、推進してきた。県内に一定期間勤務すれば返済を全額免除する奨学金制度「医学修学研修資金」を売りに、10年余りで医師578人を確保した。 医師の供給を巡り政府は医大新設を原則認めないなど厳しく制限してきた。人材
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大自在(6月8日) 選挙キャラクター
4年前は函南町出身のサッカー元日本代表内田篤人選手。8年前は静岡市出身の女優佐津川愛美さん。12年前は同市出身の女優原田夏希さんと当時のサッカー日本代表、清水エスパルスの岡崎慎司選手。16年前は磐田市出身の女優長沢まさみさん。 県選挙管理委員会の知事選啓発事業のイメージキャラクターに、今回は「みちょぱ」の愛称で人気のタレント池田美優さん(浜松市出身)が起用された。歴代を並べれば明白だが、顔触れは変わっても人選の狙いは一貫している。投票率が低い若年層へのアピールだ。 同郷、同世代の人気者の呼び掛けで、共感を誘おうとのもくろみである。実際に毎回結構な反響だ。長沢さんや内田選手の写真をあしらっ
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期日前投票、3日間で4万人 静岡県知事選
静岡県選管が7日に発表した知事選(20日投開票)の期日前投票の中間状況によると、4~6日の3日間で選挙人名簿登録者数の1・31%に当たる3万9948人が投票した。 投票者数は、2017年の前回知事選の同時期(公示翌日から最初の日曜日まで3日間)に投票した2万5887人の1・54倍。期日前投票率も前回選の0・83%から0・48ポイント上がった。 市区町別で投票率が最も高かったのは、森町の3・66%(投票者数551人)。南伊豆町3・42%(242人)、東伊豆町3・30%(349人)、御前崎市3・27%(857人)と続いた。 期日前投票は19日までで、各日午前8時半~午後8時。投票所は各市町
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知事選選挙公報154万部 静岡県選管が発送
静岡県選管は7日、知事選(20日投開票)の選挙公報154万2100部を県内の市区町選管に発送した。各市区町の選管から18日までの間に、新聞折り込みやポスティングで各世帯へ配布される。 選挙公報はブランケット判2ページ。表面には立候補者2人の顔写真や政策を掲載した。裏面では、選挙の日程や投票所の新型コロナウイルス対策を紹介している。県選管は「政見放送と合わせて投票の参考にしてほしい」としている。
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6月8日の主な遊説日程 静岡県知事選(変更の可能性あり)
【川勝平太氏】 午後2時半、マックスバリュ裾野茶畑店前(裾野市)▽同6時、イトーヨーカドー三島店前(三島市) ◇選挙事務所<電054(272)1301> 【岩井茂樹氏】 午前8時40分、戸田中央桟橋(沼津市)▽午前10時10分、土肥金山前(伊豆市)▽午後0時半、セブン-イレブン西伊豆仁科店駐車場(西伊豆町)▽同2時、長八美術館前(松崎町)▽同4時、南伊豆町役場▽同5時半、下田市役所前 ◇選挙事務所<電054(275)2130> ※感染防止に十分お気を付けください
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リニア中央新幹線 利水支障なら“拒否権”【静岡県知事選 “国策”と県政①】
静岡県行政のトップとして知事は大きな権限を握っている。ただ、県民生活に影響を与える施策には国が主導する事業や政策もあり、自治体だけで解決できる問題ばかりではない。県政が直面する課題や行政の仕組みを踏まえ、〝国策〟に向き合う次期知事に求められる資質や県の役割を探った。 大井川の利水者に懸念が広がるリニア中央新幹線工事。水源を貫く南アルプスルートを実質的に決めたのは国とJR東海だ。幅25キロの大まかなルートが本格的に議論されたのは2010年10月、国土交通省交通政策審議会小委員会が開いた非公開会合だった。直後に公表された議事要旨には「従来のトンネル工事の難度と大きくは異ならず、トンネル工事を理
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静岡県知事選 投票率の行方は? コロナ下初の全県選挙、県内首長選は低迷傾向
任期満了に伴う静岡県知事選(20日投開票)は、無所属現職の川勝平太氏(72)と前参院議員で無所属新人の岩井茂樹氏(53)=自民推薦=による一騎打ちの選挙戦が本格化している。新型コロナウイルスの世界的大流行下で行われる初の全県選挙。大人数が密集する集会や大物弁士の来静など定番の選挙運動の一部に制約が生じ、県民の外出自粛の傾向も続く中で、投票率の行方が注目される。 県選管によると、2017年の前回選の投票率は戦後19回の知事選で5番目に低い46・44%だった。前々回から3・05ポイント下がった。川勝氏が初当選した09年は投票率61・06%で、それ以降は2回連続で低下している。 20年2月の新
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6月7日の主な遊説日程 静岡県知事選(変更の可能性あり)
【川勝平太氏】 午前10時、伊豆箱根鉄道修善寺駅前(伊豆市)▽午後1時半、伊豆オルゴール館前(伊東市)▽同2時40分、JR伊東駅前(同)▽午後3時20分、留田ポケットパーク前(同)▽午後4時20分、JAあいら伊豆下多賀支店付近(熱海市)▽午後5時10分、清水町バス停付近(同)▽午後6時半、JR三島駅北口 ◇選挙事務所<電054(272)1301> 【岩井茂樹氏】 午前8時、スルガ銀行静岡南支店前(静岡市駿河区)▽同9時、JA静岡市本店(同)▽同10時半、静岡茶市場(同市葵区)▽同11時45分、JAしみず本店(同市清水区)▽午後1時、清水工業団地協同組合事務所前(同)▽同6時、富士開拓
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静岡県知事選 スズキ会長「中立だ」
20日投開票の知事選で、立候補している現職川勝平太氏(72)が5日、浜松市内でスズキの鈴木修会長に面会した。面会後、川勝氏は取材に応じ、「一緒に食事をして支援をお願いしたが、(鈴木会長から)『中立だ』と言われた」と述べた。 同選挙に出馬している前参院議員の新人岩井茂樹氏(53)=自民推薦=は、告示前の5月30日に鈴木会長に面会したことを明らかにしていて、鈴木会長は岩井氏にも「中立」と伝えた。 知事選を巡っては、政財界に影響力を持つとされる鈴木会長の動向が注目されている。
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告示後初の週末 川勝氏/大井川の水問題尽力 岩井氏/農業振興へ国と連携【静岡県知事選】
20日投開票の知事選が告示され、初の週末を迎えた5日、いずれも無所属の現職川勝平太氏(72)と前参院議員の新人岩井茂樹氏(53)=自民推薦=は県内各地で街頭演説を繰り広げた。川勝氏は県中部から西部にかけて横断、岩井氏は浜名湖周辺や西部の中山間地域を駆け回り、それぞれ有権者に主張や思いを熱弁した。 川勝氏はリニア中央新幹線問題の地元である大井川流域周辺の焼津、藤枝、島田、菊川市を回った後、森町、磐田市と西進し、浜松市で演説を締めくくった。 JA大井川、大井川鉄道、島田市などが連携し整備した観光拠点「KADODE OOIGAWA」(同市)では、「南アルプスは人類の共通財産で、大井川の水は命の
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期日前投票初日7374人 前回の1.13倍【静岡県知事選】
静岡県選管は5日、知事選(20日投開票)の期日前投票の中間状況を発表した。初日の4日は7374人(選挙人名簿登録者数の0・24%)が投票した。2017年に行われた前回選の初日(6533人)の1・13倍だった。 期日前投票初日の投票人数は、19年の参院選(7549人)と同水準。選挙人名簿登録者数に対する期日前投票者数の割合を示す「期日前投票率」が高かったのは御前崎市の0・74%、南伊豆町の0・73%、下田市の0・64%、伊豆市の0・63%の順だった。 知事選の期日前投票所は、前回よりも5カ所多い県内132カ所に順次設置される。県選管は、商業施設の開設を増やして県内10施設に置き、富士宮市な
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6月6日の主な遊説日程 静岡県知事選(変更の可能性あり)
【川勝平太氏】 午前10時半、JR草薙駅南口▽午後0時半、富士川ふれあいホール(富士市、演説会)▽同1時50分、富士山神田川楽座(富士宮市、ミニ集会)▽同4時半、新町区公会堂(富士市、ミニ集会) ◇選挙事務所<電054(272)1301> 【岩井茂樹氏】 午前8時、中瀬四塔交差点(浜松市浜北区)▽同9時15分、浜北署入り口交差点(同)▽同9時45分、フィール初生店南(同)▽同11時、遠鉄ストアフードワン泉店(同市中区)▽同11時45分、蜆塚公園山神社前(同)▽午後1時半、植松鈴木組前(同市東区)▽同2時20分、JAとぴあ浜松飯田支店(同市南区)▽同3時45分、JA遠州中央豊田支店(磐
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候補者公約、筆頭項目に違い 川勝氏「リニア」 岩井氏「コロナ」【静岡県知事選】
20日の投開票に向け舌戦が展開されている静岡県知事選は、いずれも無所属の現職川勝平太氏(72)と前参院議員の新人岩井茂樹氏(53)=自民推薦=の両陣営が公約の浸透を懸命に図っている。選挙運動用ビラを見ると、両候補とも幅広い分野の施策を掲げ、政策能力をアピール。ただ、リニア中央新幹線工事を巡る問題を筆頭に掲げた川勝氏に対し、岩井氏は新型コロナウイルス禍に伴う諸課題を包含する項目を第一に据え、違いが出た。 川勝氏はリニア問題への対応をはじめ、防災対策など危機管理、医療・福祉の充実など7項目を公約に掲げる。「東京時代から静岡時代へ!SDGsモデル県」をキャッチフレーズに、各分野の課題解決に向けた
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立候補2氏の公約 医療からスポーツまで幅広く【静岡県知事選】
任期満了に伴い20日投開票が行われる静岡県知事選で、4選を目指す現職の川勝平太氏(72)と前参院議員の岩井茂樹氏(53)=自民推薦=が論戦を繰り広げている。両氏は選挙戦で新型コロナウイルスの感染拡大防止や停滞した地域経済の活性化をはじめ、激甚、頻発化する自然災害に備えた危機管理対策、医療・福祉、教育の充実、観光文化・スポーツ施策の推進など幅広い政策を主張している。公約に川勝氏は7項目、岩井氏は8項目を掲げる。それぞれを紹介する。
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静岡県警察学校で入校生不在者投票 知事選、藤枝市選管
藤枝市選挙管理委員会は4日、同市下之郷の静岡県警察学校で、入校生を対象に知事選の不在者投票を受け付けると発表した。新型コロナウイルス感染症対策として帰省を禁止されている中、入校生が不在者投票を行いやすくする狙いがある。 同委員会によると、約150人が利用を希望している。対象は県内各地から転入した入校生。もとから藤枝市内に住民票がある入校生は市内の投票所で1票を投じる形になる。 入校生は原則として入校に合わせて藤枝市内に住民票を移しているが、転居から3カ月以内に行われる知事選では前の住所に選挙権がある。一方、コロナ禍で実家に帰ることを禁じられていることなどから移動が難しく、投票しづらい状況
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6月5日の主な遊説日程 静岡県知事選
【川勝平太氏】 午前10時、蓮華寺池公園(藤枝市)▽同11時10分、KADODE OOIGAWA前(島田市)▽午後2時50分、天竜浜名湖鉄道遠州森駅前(森町)▽同6時、旧松菱前(浜松市中区) ◇選挙事務所<電054(272)1301> 【岩井茂樹氏】 午前8時、浜名湖かんざんじ温泉観光協会駐車場(浜松市西区)▽同8時35分、古人見公民館前(同)▽同9時10分、遠鉄ストア桜台店交差点(同)▽同9時半、粟野石油跡空き地(同)▽午前10時半、カインズ浜松雄踏店前(同)▽午前11時10分、浜名漁業協同組合本所(同)▽午後0時20分、笹野時計店前(湖西市)▽同2時45分、遠鉄ストア三ケ日店(浜
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静岡県知事選 立候補者の横顔 川勝平太氏 コロナ後へ かじ取り
新型コロナウイルス感染拡大に伴い、あらためて在り方が問われている東京一極集中。4期目へのキャッチフレーズに「東京時代から静岡時代へ!」を掲げ、コロナ後を見据えた県政運営のかじ取りに意欲を示す。 静岡県初の学者知事として政界に入り3期12年。「学問しながらの政治。静岡県というフィールドを単に学ぶのではなく、良くするのが知事に与えられた仕事」と現場主義を貫く。静岡空港の全面開港、富士山の世界遺産登録、東京五輪・パラリンピックの本県開催決定と、県政史に残る出来事に立ち会った。 継続課題となるリニア中央新幹線問題を4選出馬の理由の一つに挙げ、最大の争点と位置付ける。出馬表明後に作成した公式ウェブ
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静岡県知事選 立候補者の横顔 岩井茂樹氏 静岡に新風吹き込む
11年務めた参院議員、政府の要職である国土交通副大臣の職を辞し、背水の陣で挑む。所属する派閥からは大反対されたが、「閉塞(へいそく)感に覆われた静岡に新しい風を吹き込みたい」と退路を断った。 2020年9月に就任した国交副大臣は参院議員だった父も務めた思い入れのあるポスト。リニア事業を推進する国交省と県の対立構造がある中での出馬に、一部から「リニア推進派」とレッテルを貼られたが、「政治家は直近の仕事だけで判断すべきではない」と経済産業政務官や参院農林水産委員長などの経験を強調。リニアに関しては「地域住民の声が第一」と対話による解決を主張する。 建設会社で現場監督を務めていた時、父の選挙を
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静岡県知事選の期日前投票始まる 県選管、密回避へ活用呼び掛け
任期満了に伴う静岡県知事選(20日投開票)の期日前投票が4日、県内全ての市町で始まった。2017年の前回選より5カ所多い過去最多の132カ所に投票所が開設される。新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、県選挙管理委員会は「投票日に有権者が集中して密にならないように期日前投票を有効活用してほしい」と呼び掛けている。 静岡市役所静岡庁舎に設けられた葵区の期日前投票所では雨が降る中、市民が訪れ、一票を投じた。記載台の間隔を空け、消毒済みの鉛筆を用意するなど感染対策を講じ、ホームページで混雑状況をリアルタイムで確認できる仕組みも取り入れた。 同区の飲食業今井政昭さん(71)は「リニア問題に関心を持
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大自在(6月4日) 知事選告示
古代日本語に色を表す語は「あか」「くろ」「しろ」「あお」しかなかったという。記紀の「あか」は紅、赤、丹と表記されているので6色とする文献もある。邪馬台国の女王卑弥呼[ひみこ]が赤と青の織物を献上したと3世紀の「魏志倭人伝」にあり、日本の色に関する最古の記録らしい。 きのうの静岡新聞朝刊に、八十八夜に収穫中の掛川市・東山地区の茶畑の写真があった。輝く新芽は生命力に満ち、もえぎ色と表現するのがふさわしい。今年は野山も公園、街路樹も緑が濃くなるのが早く感じる。 もともと新芽を指す「みどり」を含め、昔は寒色系の色を「あお」と呼んだ。青葉、青菜、青信号、青田買いなど、現代も名残がある。茶にしても、
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川勝氏、岩井氏 現新一騎打ち確定 与野党対決【静岡県知事選】
任期満了に伴う静岡県知事選は3日午後5時に立候補の届け出が締め切られた。立候補したのは無所属現職の川勝平太氏(72)と、前参院議員で無所属新人の岩井茂樹氏(53)=自民推薦=の2人だけで、一騎打ちの選挙戦が確定した。投票は20日に行われ、即日開票される。17日間にわたる選挙戦の初日、各候補は県内各地を回って支援や政策を訴えた。 川勝氏は3期12年の実績と知名度を武器に戦う。陣営は政党色を抑えるが、同氏を支持する県議会会派を実動部隊に、立憲民主、国民民主の両党県連が支援し、連合静岡が推薦する。共産党県委員会は自主的支援の立場。 岩井氏は本県の知事選として12年ぶりになる自民党本部の推薦を得
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告示日ドキュメント 川勝氏/電車移動11駅前で演説 岩井氏/3カ所で大規模出陣式【静岡県知事選】
3日告示された静岡県知事選は、4選を目指す現職川勝平太氏(72)と、前参院議員の新人岩井茂樹氏(53)=自民推薦=の一騎打ちとなった。川勝氏はJR東海道線に乗って県西の鷲津駅から東の熱海駅まで移動し、計11の駅前で街頭演説を展開。対する岩井氏は東中西の3カ所で聴衆千人規模の出陣式を開き、支持基盤の強固さを見せつけた。選挙戦初日の両氏の動きを追った。 午前9時半 静岡市葵区で川勝、岩井両氏の出陣式が同時に始まった。350人(主催者発表)集まった川勝陣営に対し、岩井陣営には1200人(同)の聴衆。川勝陣営には鈴木敏夫川根本町長、同氏を推薦する連合静岡の中西清文会長、はごろもフーズの後藤
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6月4日の主な遊説日程 静岡県知事選
◇川勝平太氏 <電054(272)1301> 公務のため遊説予定なし ◇岩井茂樹氏 <電054(275)2130> 午後1時半、遠州鉄道西鹿島駅前▽午後4時40分、森町の町森林組合▽午後7時半、浜松市浜北区のなゆた・浜北 (変更の可能性あり。電話は立候補者の事務所) <感染防止に十分お気を付けください>
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政見、経歴放送の日程決まる 静岡県知事選
静岡県選管は3日、知事選(20日投開票)の政見放送と経歴放送の日程を発表した。 立候補者1人につき政見放送は1回5分30秒。経歴放送はアナウンサーが読み上げ、1人1回30秒。放送順序はくじで決めた。 放送は次の通り。 【テレビ政見放送】NHK総合 9日午後6時40分~54分、17日午前7時40分~54分▽静岡第一テレビ 9日午前10時半~45分▽静岡放送 15日午前10時35分~50分▽テレビ静岡 11日午後3時15分~30分 【ラジオ政見放送】NHK第1 11日午前7時25分~39分、16日午後0時半~44分▽静岡放送 14日午後6時半~45分 【テレビ経歴放送】 NHK総合 1
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静岡県知事選 自主投票方針「総合的に判断」 公明党静岡県本部
公明党県本部は3日、党本部が知事選(20日投開票)の対応に関し、立候補者への組織的支援を県本部として行わない「自主投票」とする方針を決定したことを受けてコメントを発表した。 自主投票と判断した理由について「現職対新人が争う構図の時、基本的に新人を推薦することはなく、総合的に判断した結果」と説明した。
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コロナ療養施設の期日前投票所 4カ所、1日ずつ開設
静岡県選管は3日、20日投開票の知事選と2選挙区の県議会議員補欠選挙について、新型コロナウイルスの軽症者用宿泊療養施設に入所している有権者の投票機会を確保するため、臨時の期日前投票所と不在者投票記載場所を設置すると発表した。 県内4カ所の施設で14~19日の間に1日ずつ、施設所在地の市区選管が開設する。施設と同じ市町に住む療養者は期日前投票、別の市町に住む療養者は、不在者投票の用紙を記入し提出できる。
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静岡県知事選「第一声」分析 川勝氏/リニアや実績を強調 岩井氏/決意表明と経済対策 法政大院・白鳥研究室
法政大大学院の白鳥浩教授(現代政治分析)の研究室が3日、同日告示された知事選に立候補した両氏の第一声の演説内容を分析した。現職の川勝平太氏(72)がリニア中央新幹線工事に関する持論やこれまでの実績を強調したのに対して、前参院議員の新人岩井茂樹氏(53)=自民推薦=は決意表明や経済振興対策に多くの時間を割き、両氏が選挙戦で訴える重点分野の違いが表れた。 川勝氏は約20分間の演説の中で、リニア工事に伴う水問題や伊豆半島のメガソーラー建設問題など、環境政策に関する発言が約25%を占めた。リニア工事を巡っては、岩井氏の姿勢や、同氏を推薦する自民党、企業などへの批判も合わせると41%に及び、演説時間
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静岡県知事選 現県政と国政…二つの審判【識者に聞く】
今回の静岡県知事選における有権者の投票の判断基準は、この知事選をどのような性格の選挙であるとみるかによる。選挙の争点としては「大井川の水」や「コロナ対策」などが挙げられるが、これらの争点に関して2人の候補は政策的にかみ合っていないと言える。むしろ注目すべきはこの知事選の二つの側面、性格ではないだろうか。 それは第一に県政担当者としての「川勝県政をどう見るか」という側面と、第二に、昨年から新たに国政のかじ取りとなった「菅政権の国政運営をどう見るか」という側面である。 第一の県政の担当者を決めるという側面は、そもそものこの選挙の本来の性格を表していることは言うまでもない。川勝氏は知事として3
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公明党「自主投票」決定 静岡県知事選
公明党は3日午前の中央幹事会で、同日告示された知事選(20日投開票)について、立候補者への組織的支援を行わない「自主投票」とすることを決定した。 静岡県本部が「自主投票」とするよう党本部に上申していた。関係者によると、県本部内では、4選を目指す現職川勝平太氏(72)の実績を評価する声と、国政で連立政権を組む自民党推薦の前参院議員岩井茂樹氏(53)を支持する意見の双方が出ていたという。 一方、自民党本部からの推薦要請が強くあったため、公明党本部は対応を慎重に検討。当初は5月中に決定する見通しだったが、最終判断が告示日までずれ込んだ。
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静岡県知事選、現新2氏の一騎打ち確定
任期満了に伴う静岡県知事選の立候補届け出が3日、締め切られ、ともに無所属で、現職の川勝平太氏(72)と新人で前参院議員の岩井茂樹氏(53)=自民党推薦=による一騎打ちの選挙戦が確定した。投開票は20日。
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知事選に川勝氏、岩井氏立候補 現新対決、リニアやコロナ争点
任期満了に伴う知事選が3日告示され、いずれも無所属で、4選を目指す現職川勝平太氏(72)と、前参院議員の新人岩井茂樹氏(53)=自民推薦=の2人が立候補を届け出た。両氏による一騎打ちになる公算が大きい。投開票は20日で、17日間の選挙戦がスタートした。 川勝県政の3期12年の評価を問い、現県政の継続か刷新かが最大の争点。リニア中央新幹線工事に伴う問題や新型コロナウイルス感染症への対応、経済対策などを巡り論戦が交わされる見通し。 陣営担当者が県庁で県選挙管理委員会に届け出を済ませると、川勝氏はJR静岡駅北口で、岩井氏は静岡市葵区の常磐公園でそれぞれ出陣式に臨み、支援者を前に第一声を放った。
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静岡県知事選 岩井茂樹氏の第一声(書き起こし/動画あり)
任期満了に伴う静岡県知事選が3日告示され、前参院議員の岩井茂樹氏(53)=自民推薦=は静岡市葵区の常磐公園で第一声を上げた。発言の詳細(書き起こし、一部省略・要約・補足)は次の通り。 やっと話すことができます。本当に多くの方にご参集いただきましてありがとうございます。私の中では、この日を本当に待っておりました。なぜか。これまでの静岡県、見てまいりました。国政の立場からもしっかり見てまいりました。今回の選挙というのは、この静岡県を覆っているどこかモヤモヤした気持ちとか、閉塞感とか、やるせない気持ち、それをしっかりと風穴をあけて新しい、新しい風を静岡全県下に行き届かす。選挙戦17日間を通して
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静岡県知事選 川勝平太氏の第一声(書き起こし/動画あり)
任期満了に伴う静岡県知事選は3日告示され、4選を目指して立候補を届け出た無所属の現職川勝平太氏(72)はJR静岡駅北口で第一声を上げた。発言の詳細(書き起こし、一部省略・要約・補足)は次の通り。 みなさま、おはようございます。今、コロナの中で大変。この不安の中で、おびえていらっしゃる人がたくさんいると思うが、その方たちに心からお見舞いを申し上げる。 ただいま、宮崎(総一郎・清和海運会長)さんから激励のごあいさつをたまわった。宮崎さんは運輸に関わる仕事をしている。今度、対抗馬として出てきたのは国交副大臣を務められた方で、国交省と運輸関係というのは深い関係があるが、そうした大き
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10代有権者世帯へ投票啓発はがき 知事選で吉田町選管
静岡県知事選の告示に合わせ、吉田町選挙管理委員会と町明るい選挙推進協議会は2日、18歳と19歳の有権者がいる町内の世帯に投票を呼びかける啓発はがきを送付した。 過去1年間で選挙権を得た町民271人の各世帯が対象。町のマスコットキャラクターの「よし吉」が投票を呼びかけるデザインで、有権者の名前が印刷されている。宛名は世帯主で、選管担当者は「はがきをきっかけに、家族で投票に行ってほしい」と話している。
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静岡県知事選一騎打ちへ 最大の焦点…継続か刷新か
任期満了に伴う静岡県知事選は3日告示され、20日の投開票に向け17日間の選挙戦が始まる。立候補を予定している無所属現職の川勝平太氏(72)と、前参院議員で無所属新人の岩井茂樹氏(53)=自民推薦=の2氏の戦いになる見通し。3期12年の川勝県政の継続か、新知事の誕生で県政の刷新かが最大の焦点となる。 川勝氏は国策ともいわれるリニア中央新幹線工事を「環境と経済の両立が求められる重大な課題」と位置付け、その対応が持続可能な開発目標(SDGs)達成への試金石になると訴える。東京一極集中を念頭に「東京時代から静岡時代へ」を理想像とした。立憲民主、国民民主の両党県連が支援し、連合静岡が推薦する。 岩
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遊説、ネット…コロナ禍踏まえ 静岡県知事選2陣営臨戦態勢
知事選の告示が翌日に迫った2日、2氏の陣営は、17日間に及ぶ選挙戦に向け、最終調整に追われた。新型コロナウイルス感染症対策にも細心の注意を図りながら、臨戦態勢に入った。 川勝平太氏の陣営は静岡市中心街に構えた事務所で、インターネット戦略の最終打ち合わせをした。パソコンやスマートフォンを使い、川勝氏の街頭演説をライブ中継するための手順を確認した。 陣営幹部は「従来型の街頭活動に加え、リモート集会も予定している。コロナ禍を踏まえて臨機応変に対応する」と力を込める。 川勝氏は3日午前9時半、JR静岡駅北口前で第一声を放つ。終了後は湖西市から熱海市までを西から東に電車で移動し、各駅前で支持を訴
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静岡県知事選 有権者305万8991人 前回より1.6%減少
静岡県選挙管理委員会は2日発表した同日現在の県内選挙人名簿登録者数は305万8991人(男150万2886人、女155万6105人)で、2017年の前回知事選に比べて4万8428人(1・6%)減少した。人口減少の影響が有権者数の推移に顕著に表れた。 市区町別の増加数をみると、最多は浜松市浜北区の1048人。次いで同市東区の923人、長泉町の843人、袋井市194人だった。 減少数は静岡市清水区が5536人で最も多く、沼津市3595人、静岡市葵区3434人、浜松市天竜区2472人と続いた。
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静岡県知事選 2陣営「県民と共に」 告示を前に談話発表
3日の知事選告示を前に、立候補を予定している無所属現職の川勝平太氏(72)=連合静岡推薦=、無所属新人岩井茂樹氏(53)=自民推薦=の2陣営が2日、談話を発表した。 勇敢 真摯に臨む 川勝氏陣営 阿部卓也選対本部長(県議会会派ふじのくに県民クラブ顧問) 静岡県の未来をつくるリーダーを選ぶ知事選は、県民のためのもので国政政党の論理に基づいた選挙ではないはず。「日本の理想郷ふじのくに」づくりを共に歩んできた県民のみなさまと、未来への希望を信じて、この選挙に勇敢にかつ真摯(しんし)に臨みたい。 全勢力が一丸で 岩井氏陣営 野崎正蔵選対副委員長(自民党県連幹事長) 県域を組織した企業・
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静岡県知事選立候補予定者 主な遊説日程(3日)
<感染防止に十分お気を付けください> ◇川勝平太氏 <電054(272)1301> 午前9時半、JR静岡駅北口▽正午ごろ、JR浜松駅北口▽午後6時ごろ、JR沼津駅南口 ◇岩井茂樹氏 <電054(275)2130> 午前9時半、静岡市葵区の常磐公園▽正午、JR沼津駅北口▽午後6時、浜松市中区のギャラリーモール・ソラモ (変更の可能性あり。電話は立候補予定者の事務所)
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届け出手続き確認 静岡県選管がリハーサル
静岡県選管は2日、知事選の告示を前に、立候補届け出リハーサルを受け付け会場の県庁で行った。職員が3日朝から始まる受け付けに備え、手続きの順序を確認した。 2人の立候補を想定し、職員は受け付けの順番を決めるくじ引きを行い、提出書類を確認して届け出を受理する流れを確認した。“七つ道具”とされる選挙事務所の看板や運動員の腕章などの交付を、本番と同じ手順で扱った。 県選管の山田琢也書記長は職員に、「正確かつ迅速な事務処理をお願いしたい。手順書をよく確認し、万全の態勢で迎えられる準備を」と呼び掛けた。
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静岡県知事選 県選管委員長ら談話「棄権せず投票を」
静岡県知事選と2選挙区の県議会議員補欠選挙を前に、県選挙管理委員会の立石健二委員長と、県明るい選挙推進協議会の松本竜男会長は2日、連名で談話を発表した。 「人口減少や高齢化社会の到来などの課題に直面する中、本県の進路を選択する極めて重要な選挙。新型コロナウイルス感染症が収束しない中で行われるため、投票所では、投票記載台や鉛筆の消毒などの対策を取る。皆の意見を県政に反映させ、元気な地域社会をつくるため、棄権せず投票に参加してほしい」と求めた。 また、投票所の混雑緩和のため期日前投票の活用を呼び掛けた。
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知事選の期日前投票所 コロナ軽症療養施設に開設へ 静岡県選管
静岡県選管は2日までに、新型コロナウイルス感染症の軽症・無症状者を受け入れる県内4カ所の宿泊療養施設内に、知事選の期日前投票所と不在者投票記載場所を開設する方針を固めた。20日の投開票の1週間ほど前に日時を限定して設置し、憲法が保障する選挙権行使の機会を確保する。 ホテル等の宿泊療養施設を利用する軽症・無症状者は外出が制限される。しかし、病院に入院する新型コロナ患者のように不在者投票制度の対象者にはならない。投票機会をどう担保するかが課題とされていた。 関係者によると、投票が可能になるのは、投票日の20日に施設で療養している見通しの有権者。軽症・無症状者用のホテルなどの施設は静岡、浜松、
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社説(6月2日) 知事選3日告示 危機克服の具体策示せ
任期満了に伴う静岡県知事選はあす告示される。現職で4選を目指す川勝平太氏(72)と前参院議員の新人岩井茂樹氏(53)=自民党推薦=が共に無所属での出馬を表明し、一騎打ちとなる見通しだ。17日間の選挙戦に突入する。 川勝氏は政党色を前面に出していないが、立憲民主、国民民主両党の県連が支援を決め、連合静岡が推薦した。共産党県委員会も自主的に支援する方針を表明した。自民党県連が擁立した岩井氏は、知事選では川勝氏が初当選した2009年以来となる党推薦を得て結束を図る。与野党対決の構図が鮮明になり、激しい選挙戦が予想される。 国政では、新型コロナウイルス対策などを巡り、野党が菅義偉政権への攻勢を強
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静岡県知事選 6月3日告示 リニア、コロナ…現新が論戦へ
任期満了に伴う知事選は3日、告示される。4選を目指す無所属の現職川勝平太氏(72)=連合静岡推薦=と、無所属の新人で前参院議員の岩井茂樹氏(53)=自民推薦=が立候補する見込みで、現職と新人の一騎打ちとなる公算。投票日は20日で即日開票される。現県政の継続か刷新かが最大の争点。リニア中央新幹線工事に伴う大井川の流量減少問題や新型コロナウイルス対策、コロナ後を見据えた経済対策などで論戦が繰り広げられそうだ。 川勝氏は3期12年の実績を前面に、県政運営の継続を訴える。最大の争点と位置付けるリニア中央新幹線問題の対応に加え、危機管理対策、医療福祉の充実、スポーツ・文化観光の推進など七つの公約を掲
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2商業施設で期日前投票 磐田市選管、10日から13日まで
磐田市選管は静岡県知事選(3日告示、20日投開票)の期日前投票で、10日から13日まで商業施設2カ所に投票会場を設置する。2019年夏の参院選に続く2回目の試み。人が集まる施設の活用で有権者への選挙啓発や利便性向上につなげる。 10、11日がアピタ磐田店2階(今之浦)、12、13日がららぽーと磐田2階LaLaClub(高見丘)。いずれも午前10時から午後8時で、終了時間は前回実施時から1時間遅らせた。当時のアンケートで繰り下げのニーズがあったという。 期日前投票は告示翌日の4日からまず本庁舎1階(同市国府台)で始まる。15日から福田(福田)、竜洋(岡)、豊田(上新屋)、豊岡(下野部)の各
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公務写真提供 川勝氏「一切関知せず」【静岡県知事選】
川勝知事は、静岡県が撮影した知事公務の写真に関し、一緒に映り込んだ被写体から許可を得ず第三者に提供していたことについて「私は一切、関知していない」と説明した。 知事の公務写真を巡っては、知事選に出馬表明した川勝氏の陣営が公式ウェブサイトに複数枚を使用。県議会最大会派の自民改革会議が被写体の許可なしの政治利用は不適切などと主張し、県に質問書を出していた。 会見で県広聴広報課は現行の運用規定上、問題ないとの認識を示した。一方、専門家の意見を聴いた上で「不適切な運用であれば是正する」と述べた。
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川勝氏3期「実績たくさん」、移住や医療に手応え 4選向け「SDGSモデル県に」【静岡県知事選】
川勝平太静岡県知事は31日、知事選告示(6月3日)前の最後の定例記者会見に臨み、3期12年の歩みを振り返った。「実績はたくさんある」と切り出し、移住促進策や医療対策、庁内の意識改革などの手応えを語った。4選に向けては、本県は富士山や南アルプスなど世界クラスの場の力が備わると改めて強調し「SDGs(持続可能な開発目標)のモデル県になる」と意欲を述べた。 自らの実績の一つに、本県への移住者数が2020年度に過去最多1398人に上ったことを挙げ「住んでよし、訪れてよしを裏付けるデータだ」と胸を張った。医師確保に向けた奨学金制度もアピールし、子ども医療費助成の対象拡充を通じて「親の安心が高まった」
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岩井氏「現場の声聞く」 飲食関連団体から経済対策要望【静岡県知事選】
静岡県知事選に出馬表明している元参院議員の岩井茂樹氏(52)は31日、静岡市内で県飲食業生活衛生同業組合など5団体の代表と面談し、経済対策を求める県内12団体連名の要望書を受け取った。 同生活衛生同業組合の森川進理事長は「川勝平太知事は上から目線で現場の声を聞いてくれない。静岡を活性化させるには岩井氏の力が必要」と要望を行った理由を説明。県内の消費状況は過去経験したことのないほど低迷しているとし、効果的な経済対策、消費喚起策を求めた。 岩井氏は「今の県に足りないのは聞く力」と現場の声を重視する考えを強調。県の飲食店に対する認証制度は不十分だとし「認証したら県が営業を認め、何かあったら県も
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告示前最後の週末、動き対照的な両陣営 川勝氏「個別」に意見交換 岩井氏「広く」街頭や集会【静岡県知事選】
静岡県知事選(6月3日告示、20日投開票)の告示前最後の週末となった29日、立候補を表明している現職の川勝平太氏(72)と新人で元参院議員の岩井茂樹氏(52)はそれぞれ県内に繰り出し、意気込みをアピールした。ただ、その動きは対照的。選挙戦の争点を意識して大井川流域に暮らす有権者と個別に意見交換した川勝氏に対し、岩井氏は県西部で街頭演説やミニ集会など分刻みのスケジュールをこなし、1人でも多くに自らの訴えを届けようと走り回った。 公務優先で臨む川勝氏は、実質この日が選挙をにらんだ対外活動の初日になった。リニア中央新幹線工事に伴う水問題が浮上している大井川流域に向かい、地下水を利用する藤枝市のイ
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立候補予定者にリニア問題質問 市民団体【静岡県知事選】
リニア中央新幹線工事に伴う大井川の流量減少問題を巡り、リニア事業に反対する市民団体「リニア新幹線を考える県民ネットワーク」は28日、知事選(6月3日告示、20日投開票)に立候補を表明した現職の川勝平太氏(72)と新人の元参院議員岩井茂樹氏(52)=自民推薦=に対するアンケート結果を発表した。 アンケートはトンネル湧水の全量戻しの方法や南アルプス自然環境への影響など4項目を17日に送付し、両陣営から27日に回答が届いたという。 川勝氏は、全量戻すと公言したJR東海が戻せないと言い方を変えたことに関し「社長の約束違反だ」と批判。国土交通省専門家会議の検討結果は、県有識者会議に持ち帰って全面公
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川勝氏陣営、県の写真使用 被写体に許可得ず【静岡県知事選】
知事選(6月3日告示、20日投開票)で出馬表明している現職川勝平太氏(72)の陣営が作成したウェブサイトに、県職員が撮影した複数の写真が使われていたことが28日、分かった。県は陣営の申請に基づき、使用許可を出していた。しかし、撮影時に被写体に県以外の第三者が使用する可能性があることは伝えていなかった。 県議会の最大会派、自民改革会議は同日、特定候補者の選挙宣伝になる写真提供や、被写体の許可なしに政治利用されていることは不適切だとして、県に質問書を提出した。 県が提供した写真は広聴広報課職員が行事の際に撮影した11枚。複数の子どもが写った写真もウェブサイトに掲載していた。同課によると、営利
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静岡県知事選 川勝氏/岩井氏 じっくり2時間政策対談 コロナ対策、リニア問題…(書き起こし)
静岡新聞社は5月26日、静岡県知事選(6月3日告示、20日投開票)への立候補を表明している現職川勝平太氏(72)と元参院議員の岩井茂樹氏(52)の政策対談を静岡市駿河区の静岡 新聞放送会館で開いた。新型コロナウイルス対策やリニア工事と大井川水問題への対応、経済政策などをテーマに約2時間、それぞれに意見を述べた。発言の詳細(書き起こし、一部省略・要約)は次の通り。(未来戦略チーム・尾原崇也、石岡美来) ◇新型コロナウイルス対策 ―新型コロナウイルス感染症は第4波が到来し、従来と比べて感染力が強い変異ウイルスが猛威を振るっている。知事のリーダーシップが問われている。知事が果たしていく責任を
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知事選の投票用紙を発送 静岡県選挙管理委員会、各市区町に
静岡県選挙管理委員会は28日、知事選(3日告示、20日投開票)と県議補選(11日告示、20日投開票=静岡市清水区、掛川市)の投票用紙を各市区町の選管に発送した。 沼津市内の工場で印刷した知事選と県議補選の投票用紙計341万9300枚を載せたトラックが、東部、中部、西部の各方面に向けて出発した。 沼津市役所には県内で最も早い午前10時5分ごろ到着。市選管職員がトラックから16万6400枚の投票用紙が入った段ボール11箱を受け取り、中身に不備がないか念入りに確認した。
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川勝氏/岩井氏 政策対談詳報㊦ 静岡県知事選
知事選を前に静岡新聞社が企画した政策対談で、立候補を表明している現職の川勝平太氏(72)と新人の元参院議員岩井茂樹氏(52)=自民推薦=は、経済対策や将来ビジョンに関しても論戦を交わした。コロナ禍で停滞した地域経済をどのように立て直すのか、コロナ後の新時代に県がどう対応していくべきか、思いを語った。 ■Q3 経済対策 コロナ禍は社会経済活動に大きな影響をもたらし、本県も大打撃を受けています。「ものづくり県」と称されてきた産業経済の未来像をどう描きますか。 ◇ 地域経済の立て直しは新産業を育てる戦略と表裏一体です。本県は自動車産業を中心に製造業の比率が高いのが特徴
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川勝氏と岩井氏、リニア、コロナ...将来像議論 静岡新聞社で政策対談
知事選(6月3日告示、20日投開票)に立候補を表明している現職の川勝平太氏(72)と新人の元参院議員岩井茂樹氏(52)=自民推薦=が26日夜、静岡市駿河区の静岡新聞放送会館で政策対談を行った。リニア中央新幹線工事に伴う大井川流量減少問題や新型コロナウイルス対策、県の将来展望など県政の主要課題について熱のこもった議論を繰り広げた。 県の将来像を巡っては両氏の特色が出た。川勝氏はトヨタ自動車が裾野市で進める先進技術の実証都市「ウーブン・シティ」に絡み、「県東部地域を健康で最新技術があふれる地域にする」との構想を示した。隣接する長泉町で先進的な医療城下町づくりが進んでいるとして「互いに実験的な都
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革新系団体「みんなの会」は川勝氏自主支援 静岡県知事選
静岡県商工団体連合会や県労働組合評議会など革新系13団体による「憲法をくらしにいかす県政をつくるみんなの会」は26日、6月3日告示、20日投開票の知事選で、現職の川勝平太氏(72)を自主支援すると発表した。 同会は1978年に発足した革新系市民団体。2005年の知事選まで独自候補を擁立していた。現職の自主支援は初めて。県庁で会見した同会代表の大石秀之県商連会長は、リニア中央新幹線の大井川水問題や浜岡原発の再稼働問題を巡る川勝氏の姿勢を評価しているとして、「野党共闘を促進する立場で支援を決めた。勝手連として構成団体員に働きかける」と説明した。
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川勝氏/岩井氏 政策対談詳報㊤ 静岡県知事選
6月3日告示、20日投開票の静岡県知事選を前に静岡新聞社が企画した政策対談で、立候補を表明した現職の川勝平太氏(72)と元参院議員岩井茂樹氏(52)=自民推薦=が主張を繰り広げた。新型コロナウイルス感染症対策や県内市町で始まったワクチン接種に言及し、リニア中央新幹線工事に伴う大井川流量減少問題も話題になった。 ■Q1 コロナ対策 新型コロナウイルスの県内累計感染者数が8千人を超えました。感染力の強い変異株への置き換わりが進んでいます。県がとるべき対策は何でしょうか。 医療従事者に続き、65歳以上の高齢者へのワクチン接種が各市町で始まりました。国は高齢者接種の
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「リニア議論 注視」 御前崎市長 知事選巡り
御前崎市の柳沢重夫市長は26日の定例会見で、知事選(6月3日告示、20日投開票)で重視する政策に、リニア中央新幹線南アルプストンネル工事に伴う大井川流量減少問題への対応を挙げた。「御前崎市は利水団体の末端。(工事で)水脈が傷ついた時にどうなるのか大変心配している」と話し、立候補を表明している現職の川勝平太氏(72)と元参院議員の岩井茂樹氏(52)=自民推薦=の議論を注視する考えを示した。 選挙戦へのスタンスを問われると「自民党員ではあるが、(御前崎市の)産廃問題では川勝知事に大変お世話になった」と微妙な心境を吐露。同市に立地する中部電力浜岡原発を巡る原子力政策については「争点になっていないの
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岩井茂樹氏 自民前面、足で浸透 「党一枚岩」に盲点潜む【静岡県知事選 決戦前、陣営を追う㊦】
静岡県知事選の投票日まで1カ月となった20日。出馬を表明した元参院議員の岩井茂樹氏(52)は浜松市に入った。傍らには自民党所属の地元県議。分刻みに設定されたスケジュールに企業経営者との面談予定がぎっしり書き込まれていた。自民党が得意とする「足」を使った選挙戦術。公務を理由に表だった行動を控える現職の川勝平太氏(72)とは対照的に、岩井氏は県内を東奔西走する。 岩井氏は自民党にとって悲願の独自候補。静岡県知事選で党本部が推薦を出すのは12年ぶり。8年前は「支持」にとどまり、4年前の前回選は候補者を擁立できず「自主投票」に甘んじた。岩井氏をもり立てる自民の堅固なスクラムは、12年間たまったマグ
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川勝平太氏 ネット戦略に活路 公務優先、問われる熱量【静岡県知事選 決戦前、陣営を追う㊤】
投票日まで1カ月を切った静岡県知事選は、4選を目指す現職川勝平太氏(72)と元参院議員の新人岩井茂樹氏(52)=自民推薦=による与野党対決の構図で6月3日の告示を迎える。3期連続で勝利から遠ざかっていた自民党は独自候補擁立を果たして結束し、攻勢を強める。一方の現職陣営は野党分裂のあおりも影響し、抜群の知名度の強みを生かすネット戦略に活路を見いだす。新型コロナウイルス下の選挙戦にどう挑むか。両陣営の動向を追った。 川勝氏の陣営が静岡市中心街に構えた事務所。22日、テレビ画面に向かい、マイクを握る同氏の姿があった。「現代の武器、オンラインであいさつできるのを光栄に思う」。インターネットの会議
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静岡県知事選公開討論会 リニア問題白熱 川勝氏/生態系や水質にも問題 岩井氏/住民判断 ルート変更も
知事選(6月3日告示、20日投開票)に立候補を表明している現職の川勝平太氏(72)と元参院議員の岩井茂樹氏(52)=自民推薦=が25日、静岡市清水区の清水テルサで開かれた静岡青年会議所主催の公開討論会に出席した。リニア中央新幹線工事について岩井氏が「ルート変更や工事中止も選択肢」とJR東海に対し厳しい姿勢を見せると、川勝氏が「大変重要な発言」と反応するなど、白熱した議論が交わされた。 両氏が出馬表明後に同じ場で意見交換するのは初めて。三つのテーマで行われ、人口減少問題、新型コロナ対策では両氏とも持論を述べるのみだったが、リニア問題では互いに質問が飛んだ。 口火を切ったのは川勝氏。水問題だ
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事前審査に2陣営出席-知事選2021
静岡県選挙管理委員会は25日、知事選(6月3日告示、20日投開票)の立候補届け出書類の事前審査を県庁で行った。 立候補を表明している現職の川勝平太氏(72)と自民党の元参院議員岩井茂樹氏(52)の2氏の陣営関係者が出席し、県選管の担当者から届け出書類のチェックを受けた。陣営関係者は政見放送の申し込みも行った。
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静岡県知事選 川勝平太氏 政策発表会見発言詳報(書き起こし)
4選を目指して静岡県知事選(6月3日告示、20日投開票)への立候補を表明している現職川勝平太氏(72)が24日、静岡市内で政策発表会見を開いた。発言の詳細(書き起こし、一部省略・要約)は次の通り。〈※文末に動画があります〉 知事選まで1カ月を切り、日頃コロナ対策に追われているが、自らの政策を発表する機会が巡ってきた。 キャッチフレーズは「東京時代から静岡時代へ」。なぜこういうことを言うかというと、国内の新型コロナウイルス感染者数の累計は70万人を超えている。1番多いのが東京都で約15万人。1都3県を入れると、その倍の30万人くらい。大阪は10万人。兵庫県と京都を入れると15万人。愛知県が
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政治姿勢、違い鮮明 川勝氏と岩井氏、主張出そろう【静岡県知事選】
6月3日告示、20日投開票の知事選に向け4選を目指す現職の川勝平太氏(72)は24日、政策発表記者会見を静岡市内で開いた。一騎打ちとなる元参院議員の新人岩井茂樹氏(52)=自民推薦=は先に会見済みで、双方の主張が出そろった。独自政策で主導権の発揮を目指す川勝氏、対話と連携で幅広い合意形成を図る岩井氏。主要公約から、両氏の政治姿勢の違いが明らかになってきた。 ■リニア 川勝氏はユネスコエコパークの南アルプスを「命の水の水源であり、人類の共通財産」と表現。トンネル掘削前に対話を尽くす必要性を説き、「事業者であるJR東海がきちんと保全できるのか科学的、技術的にしっかり対話する」との姿勢を示
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期日前投票所を増設 袋井市、商業施設に【静岡県知事選】
袋井市は24日、静岡県知事選(6月3日告示、20日投開票)の期日前投票所を新たに袋井ショッピングセンターパティオ(同市上山梨)に設けると発表した。期日前投票所の増設は市初の試みで、投票率の向上につなげる。 これまで各種選挙で市内に設けられた期日前投票所は市役所と浅羽支所の2カ所。パティオの設置期間は投票啓発を兼ねて4、5、6日の告示後最初の週末で、午前10時~午後7時。入場券を持っていなくても身分証明書を提示すれば投票できる。 市選挙管理委員会の草信昌史さん(43)は「買い物ついでに気軽に投票してもらいたい」と話した。
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文化政策 一流求め、トップが先導【検証 川勝県政12年⑤完】
「演劇を通じて人種差別をなくしたい」「夢は人の心を動かすダンスアーティスト」-。4月、県が高校生を対象に新設した「演劇アカデミー」の入校式。“1期生”16人が顔を合わせ、将来を見据えて抱負を述べた。運営を委託された県舞台芸術センター(SPAC、静岡市駿河区)の宮城聰芸術総監督は「一流の芸術家と出会い、広い世界へ飛び出すための準備をしてほしい」と激励した。 県が2021年度から世界を意識して本格的に推進する「演劇の都」構想の目玉事業。構想は国際的にも評価を受けるSPACを核に、国内外で活躍する演劇人の育成や交流人口の拡大、地域の活性化を目指す。周辺からは「知事が川勝さ
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危機管理 対コロナ、権限に限界も【検証 川勝県政12年③】
静岡県内で初めて新型コロナウイルス感染者が確認されて1年余り。県民の生命や健康を脅かす危機には常に適切な対応が求められる。 「司令塔不在が露呈した」。大型連休に合わせて始めた観光促進事業を県が連休2日目にして停止した4月30日。開始直後の方針転換に庁内では危機管理部の存在感の薄さを指摘する声が聞かれた。 感染予防と経済との両立が重視される新型コロナ対応。4月の県内は感染を抑制できていた一方、近隣県は流行第4波到来が現実味を帯び始め、人流を増やしていいか見極めが難しい局面にあった。ある幹部は「危機管理部が全体を俯瞰(ふかん)し、意思決定する政策調整機能が求められた」と振り返る。 川勝平太
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静岡県知事選 県警が取締本部設置 125人態勢、違反情報収集
静岡県警は20日、知事選(6月3日告示、20日投開票)の選挙違反取締本部を捜査2課に設置した。取締本部は山本和毅本部長以下125人態勢。県内28署にもそれぞれ取締本部を設けた。各捜査員が違反情報の収集や取り締まりに当たる。 県警本部では同課の清水幹人次席が看板を掲示し、「今後、各陣営の活動が活発化し、激しい選挙戦が予想される。選挙の自由と公正を確保するため、厳正、公平な違反取り締まりを実施していく」と話した。 同課によると、今回選の警告(19日現在)は文書掲示の1件。2017年の前回選は文書頒布6件、文書掲示5件、その他1件の計12件の警告を出した。 知事選にはこれまでに、現職の川勝平
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中小のEV化対応 踏み込み足りず【検証 川勝県政12年②】
ガシャン、ガシャンと大きな音がリズミカルに響く自動車部品メーカー三幸製作所(浜松市南区)の工場内。稼働中の大型プレス機から、車のシートの骨組みになる金属部品が次々と出てきた。高強度の超ハイテン鋼材を使用した先進的な製品で、同社3代目の中島雄一社長(48)は「部品の軽量化ニーズは今後確実に高まる。さらに丈夫で薄く、軽い部品に挑戦したい」と日々開発に励む。 中島社長は県と浜松市、産業界の協力で設立された産業支援機関「次世代自動車センター浜松」に2018年の設立時から参加する。センターの支援を受け、昨年度には現在量産中の部品よりもさらに高強度の鋼材で新製品を試作した。「目指す技術の方向性がより具
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スポーツの祭典 レガシー創出の道険しく【検証 川勝県政12年①】
任期満了に伴う知事選(6月3日告示)は投票日まで1カ月となり、4選を目指す現職川勝平太氏(72)と自民党県連が擁立した元参院議員の新人岩井茂樹氏(52)の両陣営による前哨戦が熱を帯びてきた。リニア中央新幹線問題や新型コロナウイルス感染症対策、経済再生など政策課題が山積する中、告示を前に3期12年の“川勝流県政”を検証する。 新型コロナの影響で今夏に延期された東京五輪・パラリンピック。開幕が約2カ月後に迫るものの感染は収束せず、大会の中止論すら渦巻き始めた。県オリパラ推進課の担当者は「積み重ねを考えると中止、延期は考えられない。やる前提で準備を進める」と苦渋の表情だ。
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知事選関係なくリニア事業推進 JR東海社長【大井川とリニア】
JR東海の金子慎社長は18日の定例記者会見で、リニア中央新幹線を巡る問題が争点の一つとされる知事選(6月3日告示、20日投開票)について「発言は控えたい」とした上で、「誰が知事になるかに関わりなく、リニアの推進に当たっては工事の安全、環境の保全、地域の連携を大切に進める」と述べ、知事選の結果に関係なくリニア事業を推進する姿勢を強調した。 国土交通省専門家会議で議論されている大井川の水資源の問題には「地元の不安を解消し、環境の問題についても対話できるよう進める」と述べた。 一方、工事期間中のトンネル湧水の県外流出への対策として、JRが専門家会議で提案した山梨県側の湧水を貫通後、時間をかけて
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知事選期日前投票所 混雑状況を「見える化」 静岡市、HPに3段階で表示
静岡市は6月の知事選で、期日前投票所の混雑状況を「見える化」する取り組みを導入する。インターネットを通してリアルタイムで混み具合を確認することができ、新型コロナウイルスの感染防止を図りながら投票率向上につなげる狙いだ。 葵、駿河、清水の各区役所など11カ所の投票所ごとに、混雑状況を青、黄、赤の3色で知らせる「混雑ランプ」を市のホームページに掲載する。 並んでいる人数が15人未満なら「空き」の青、15人以上30人未満なら「やや混み」の黄、30人以上は「混み」の赤が点灯する。投票所にいる市職員が更新作業をする。 同様のサービスは既に区役所の窓口で活用されている。コロナ禍の投票所に行くタイミ
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川勝氏選対、ツイッター投稿の一部を削除 静岡県知事選「事前運動」指摘
6月の知事選で4選を目指す現職川勝平太氏の選対本部は15日までに、川勝氏の公式ツイッター上に投稿していた記事や画像の一部を削除した。公職選挙法違反(事前運動)に抵触する恐れがあると外部から指摘を受けたため。選対関係者は「誤解を与えてはいけないと判断して削除した」と説明した。 削除したのは、川勝氏と選対幹部の面談写真と一緒に「今回の選挙で争点となるのは、何よりもリニア問題。(中略)フォローよろしくお願いします‼」などと記した数本の投稿。「#(ハッシュタグ)静岡県知事選」を付けていたという。 選対は今月8日、ツイッター上に川勝氏の公式アカウントを設けて運用を始めた。広報隊長「へいたくん」と名
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川勝知事について田辺静岡市長が言及 「批判ばかりの方とは連携できない」
田辺信宏静岡市長は14日の定例記者会見で、知事選に4選を目指して出馬表明した現職の川勝平太知事について「いろいろな組織を攻撃、批判してばかりの方とは連携がなかなかできない」との認識を示した。 田辺市長は、13日に静岡市内で行われた元自民党参院議員の岩井茂樹氏の事務所開きに出席し、川勝知事の事務所開きに出席するかを問われて発言した。 岩井氏を支持するかについては具体的な言及を避け「今まで参院議員として国への要望でパイプ役を務めていただいた。政策を注視したい」と述べた。
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リニア問題、持論を主張 川勝氏、ルート変更も/岩井氏、対話重んじる
事実上の一騎打ちが見込まれる知事選で、有力立候補予定者の2人は14日、リニア中央新幹線工事に伴う大井川の流量減少問題を巡り、持論を主張した。現職の川勝平太氏(72)は定例記者会見で、国土交通省専門家会議の対策案の問題点に触れ、ルート変更に含みを持たせた。政策発表の記者会見を開いた元自民党参院議員の岩井茂樹氏(52)は、国交省やJR東海との対話も重視する姿勢を示して応戦した。 両者はリニア事業そのものに賛成し、流域の理解を得て着工を目指す点など、現時点では共通点が多いが、解決の方向性に微妙な違いが出てきた。 専門家会議は工事中にトンネル湧水が県外に流出する対策として、貫通後、流出分と同じ量
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岩井茂樹氏、県政刷新訴え リニアは地元合意重視 静岡県知事選出馬会見
6月3日告示、20日投開票の知事選に立候補を表明している自民党元参院議員の岩井茂樹氏(52)が14日、静岡市内で出馬記者会見を開き、「コロナ禍において知事の力量が試されている。知事によって政策が変わる」と述べ、県政刷新を訴えた。 知事選に関し県内では初となる記者会見に臨んだ岩井氏は、党本部で菅義偉首相(自民党総裁)から交付されたばかりの自民党推薦証を掲げ、出馬理由や主要政策を語った。 決断した理由の一つに52歳という自身の年齢を挙げた。「知事は激務。政治をやるには情熱だけでなく体力を兼ね備えていないといけない」とし、4選に向け立候補表明した72歳の現職川勝平太氏との差を強調した。川勝氏が
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岩井氏「人口減少」に注力 川勝県政評価は避ける 静岡県知事選出馬会見Q&A
岩井茂樹氏が知事選(6月3日告示、20日投開票)に向けて行った出馬記者会見での主な一問一答は次の通り。 -出馬を決意した理由は。 「コロナ禍の中、党本部で政策立案に関わってきた。地域によって感染状況が違うため、一番現場を分かっている知事の力量が試されていると感じた。52歳の若さで激務に耐えられることや、今までの参院議員2期の経験を生かしたいという思いもあった」 -知事選で訴えたいことは。 「コロナを乗り越えるために全力を挙げる。感染拡大防止、ワクチンの速やかな接種、医療資源を増やすのは大前提。コロナ後の静岡県の姿を県民に示し、子どもが笑顔になれる施策を発信したい」 -県政の課題は
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静岡県知事選 岩井茂樹氏 出馬会見発言詳報(書き起こし)
6月3日告示、20日投開票の知事選に立候補を表明している自民党元参院議員の岩井茂樹氏(52)が14日、静岡市内で出馬記者会見を開いた。発言の詳細(書き起こし)は次の通り。〈※文末に動画があります〉 本日、参議院の本会議で辞職となり、選挙に集中できる体制になったので、ご報告を申し上げる。 今回の選挙の出馬にあたり、極めて短い期間の中での出馬の決定だった。経緯を紹介すると、これまで、現職に対する対抗馬という選択を与えてこられなかったということに対して、県民にとってよくないんじゃないかという思いがあった。その中で、出馬の要請をされたということもある。昨年からコロナ禍の中で、私自身が自民党の本部
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静岡県知事選 啓発にみちょぱさん 期日前投票所は5カ所増設
静岡県選挙管理委員会は11日、6月3日告示、20日投開票の知事選で、期日前投票所を前回選より5カ所多い132カ所設置すると発表した。選挙期間中の啓発を担うメインキャラクターに「みちょぱ」の愛称で知られるタレントの池田美優さん(22)=浜松市出身=を起用したことも明らかにした。 期日前投票所は商業施設での開設を増やすほか、熱海、富士宮、伊豆の国各市は知事選では初めて移動式の期日前投票所を開設する。静岡市は前回選より、期間や時間を延ばした。県選管は新型コロナウイルス感染症対策として投票所の密を回避するため、各市区町選管に増設や移動式の活用を求めていた。 一方、前回選で開設した浜松学院大(浜松
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静岡県農対協 知事選、岩井氏を推薦 青山会長「農業に精通」
静岡県内17農協の組合長らで組織する県内JAグループの政治団体「県農政対策協議会」(委員長・青山吉和JA静岡中央会長)は11日、オンラインで会合を開き、知事選(6月3日告示、20日投開票)に出馬を表明している自民党参院議員の岩井茂樹氏(52)=静岡選挙区=の推薦を決めた。 青山会長は推薦理由として「県農対協推薦の参議院議員としてグループの要望を国政につないできてくれた実績があり、農業分野に精通して若い行動力にも期待が持てる」と語った。 県農対協は岩井氏の推薦決定に先立ち、リニア中央新幹線建設に伴う大井川の流量減少問題や新型コロナ対策などをめぐる同氏の考えについて、自民党県連を通して質問を
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静岡県知事選出馬表明後 岩井氏、県内で初活動 リニア工事「地元協力前提」
6月3日告示、20日投開票の知事選に出馬を表明している自民党参院議員の岩井茂樹氏(52)が8日、静岡市内で開かれた自民党県連青年部・青年局合同大会に出席した。争点に浮上しているリニア中央新幹線工事への対応について、「地元住民の理解をしっかりいただく。地元の協力がない限り、工事はできないと思っている」と明言した。 先月28日に都内で出馬表明をして以来、県内で公の場に姿を見せたのは初めて。非公開で行われた大会の終了後、報道陣の取材に応じた。 リニアに関しては、同じく出馬を表明している現職の川勝平太氏(72)が国土交通副大臣だった岩井氏を「国交省の顔」と位置付け、選挙の争点になると指摘している
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リニア「自民は争点隠し」 静岡県知事選巡り、ふじのくに県民ク
静岡県議会会派ふじのくに県民クラブは7日、新執行部が記者会見を県庁で行った。4選を目指す現職川勝平太氏(72)と自民党参院議員で元国交副大臣岩井茂樹氏(52)による事実上の一騎打ちが見込まれる6月の知事選について、リニア中央新幹線問題に関して自民側が争点化を避けているとの認識を示した。 同会派は川勝氏支援を打ち出している。会派の新会長に就いた佐野愛子氏は「川勝氏の当選を目指す」と強調し、所属議員でつくる選対本部を中心に選挙戦に臨むとした。 自民側がリニア問題を巡り大井川の水を守る点では県の姿勢と変わらないと主張していることに触れ「向こう(自民)が争点にしないのなら逃げではないか」との見解
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国交相「静岡で力発揮を期待」 知事選出馬で辞職の岩井副大臣に
赤羽一嘉国土交通相は30日の記者会見で、静岡県知事選出馬に伴い同日付で国交副大臣を辞職した岩井茂樹氏に関し「岩井氏からは『これまで政治家として培った経験を生かしながら、静岡のために力を尽くしたい』と聞いている。静岡県もいろいろな課題があるので、全般的に力を発揮することを期待したい」と述べた。 一方、リニア中央新幹線を巡る対応の選挙戦での争点化については「コメントは控えたい」とした。 加藤勝信官房長官は同日の記者会見で「特に災害対策、観光行政、地域公共交通の維持・活性化などの分野で尽力いただけたと考えている。これまでのそういう対応には感謝したい」と語った。 (東京支社・関本豪、山下奈津美)
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社説(4月29日) 知事選構図固まる 真摯に政策議論尽くせ
静岡県知事選は、現職川勝平太氏(72)が4選を目指して出馬することを表明し、自民党県連が擁立作業を進めていた参院議員で国土交通副大臣を務める岩井茂樹氏(52)も正式に出馬表明した。県連の人選が難航し、一時は無投票になるのではとの見方も出ていたが、ようやく選挙戦の構図が固まり、6月3日の告示に向けて動きだした。 川勝氏と岩井氏による事実上の一騎打ちとなる見通しだ。新型コロナウイルス禍への対応や歯止めのかからない人口減少、リニア中央新幹線建設に伴う大井川の流量減少問題など山積する本県の課題について真摯[しんし]に議論を尽くし、有権者の審判を仰がねばならない。コロナ下で運動の制約もあろうが、一人
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記者コラム「清流」 知事選に論争は必要ない?
「いわゆる政策論争をするべき時期ではないんじゃないか」。6月の知事選に出馬する意向を表明した川勝平太知事が会見で発言した。 趣旨はこうだ。今取り組むべきは新型コロナ対策、リニア中央新幹線に絡む大井川水問題、オリパラであり、一丸になって危機を乗り越えなければならないと。 果たしてそうだろうか。いずれも県民の関心事であり、生活に直結する課題だ。誰が取り組んでも同じならば論争は必要ないかもしれないが、県民は課題に今後どう向き合うか選択肢を示してほしいのではないか。 18日投開票のミニ統一地方選では10選挙中、投票率が前回を下回ったのは3選挙だけだった。コロナ禍でも有権者の選挙への関心は高い。
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リニア絡み官邸の影 自民、岩井副大臣擁立へ【静岡県知事選 出馬の舞台裏㊦】
任期満了に伴う知事選(6月3日告示、20日投開票)を巡り、鈴木康友浜松市長が後援者に不出馬を伝えた翌日の10日。同市内に自民党県連の上川陽子会長、中沢公彦幹事長の姿があった。 地元選出国会議員を交えた秘密裏の会合の話題は、知事選での現職川勝平太氏(72)への対抗馬。本命視していた鈴木市長に代わる人物として、党所属の参院議員で国土交通副大臣の岩井茂樹氏(52)の名前が急浮上した。この日を境に自民県連は岩井氏擁立に一気に突き進んだ。 政府の要職に就く岩井氏には12日に打診をしたとされる。出馬に向けた環境は急速に整い、13日午後には党本部の山口泰明選対委員長に報告が届いた。 同日、正式に出馬
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川勝氏「4期目を集大成に」 表明で強い意欲【静岡県知事選 出馬の舞台裏㊤】
「長期的な対応が必要な事案がある。継続して、この川勝がやる」。13日の定例記者会見で知事選に4選出馬を表明した川勝平太氏は、出馬の理由をとうとうと述べた。 県内政財界、県庁内いずれも川勝氏の出馬表明に特段の驚きはない。「リニア、コロナが最優先」「任を離れるのは難しい」。川勝氏はこれまでの記者会見で、県政のかじ取りに度々意欲をにじませた。「想定内だ」と川勝氏の周辺は明かす。 「2年後、静岡県の政治を転換する。いいかげんな政治家は静岡にいなくなる」。3月下旬、川勝氏は周辺関係者に漏らした。ターゲットは2023年春の次期統一地方選で、静岡など政令市長選や県議選が控える。「知事選をその土台にする
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川勝氏4選出馬表明 一問一答「リニア対応 継続必要」 静岡県知事選
川勝平太知事が次期知事選(6月3日告示、20日投開票)への出馬を表明した定例記者会見での主な一問一答は次の通り。 ―訴えたい政策は。 「通常、選挙では政策を議論するが、本県が直面しているリニア中央新幹線や新型コロナウイルスの問題は命に関わるもので、党利党略とは異なる。知事選直後の6月23日には、本県に東京五輪の聖火が来る。日本が国際公約として引き受けた東京五輪・パラリンピックを限られた環境下でもやり遂げることは、リニアやコロナと同様に党派を超え、県民一丸となり取り組むべき課題だ」 ―コロナ禍の選挙をどう戦うか。 「リニア、コロナ、東京五輪パラの3点に専心したい。私がどういった人間か、
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静岡県知事選など連携で一致 立民、国民、連合静岡
立憲民主、国民民主両党の県連と連合静岡の幹部による3者協議が15日、静岡市駿河区で行われた。非公開の会合後、取材に応じた立民県連の渡辺周会長(衆院静岡6区)と国民県連の榛葉賀津也会長(参院静岡選挙区)によると、今年の知事選や衆院選、来年の参院選に向けて連携していくことで一致した。 知事選については、現職の川勝平太知事の4期目に向けた意思表示を見極める必要があるとし、渡辺氏は「知事に何らかの意思表明をしてもらわないとスイッチが入らない」と述べた。 両党がそれぞれ公認の立候補予定者を決めている衆院静岡1区の候補者調整を巡っては、渡辺氏は「党本部で汗をかいてもらうしかない。ばらばらに戦うのは遺
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独自候補擁立「もう少し時間がほしい」 6月知事選、自民党県連
自民党静岡県連は19日、役員会を開き、中沢公彦幹事長が知事選(6月3日告示、20日投開票)の独自候補擁立に関して「粛々と進めている。もう少し時間がほしい」と述べて候補者の公表に至っていない現状に理解を求めた。 役員会は非公開。出席者によると、質問や意見は出なかったという。出席者の1人はコロナ禍や菅義偉政権への逆風が影響し、擁立作業が難航しているとの見方を示し「今は我慢だ」と語った。 一方、同党の県内国会議員も19日、国会内で会合を開いた。出席者によると、知事選の候補者擁立作業について上川陽子県連会長(衆院静岡1区)から説明があったが、候補者名への言及はなかった。引き続き上川会長に対応を一
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静岡県知事選構図 確定また直前? 日程決まるも出馬表明なし
川勝平太知事の任期満了(7月4日)に伴う次期知事選は15日、6月3日告示、20日投開票に決まった。川勝氏が4選に向けた態度を表明せず、自民党県連による独自候補の擁立作業は難航を極めてこれまでに出馬表明はない。過去3回の知事選と同様に、選挙戦の構図が確定するのは告示直前になる公算が大きい。 「(新型コロナウイルスの)第3波の渦中で、自分が出たいとか、出るとか言うのもおかしい。リニア問題とコロナ対策に全力を傾注する」。川勝氏は9日の記者会見で、感染症対策やリニア中央新幹線工事に伴う大井川の流量減少問題の解決に尽力する考えを強調し、4選出馬への言及を避けた。 ただ、周辺には川勝氏は出馬するとの
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静岡県知事選 6月3日告示、20日投開票
県選挙管理委員会(立石健二委員長)は15日、任期満了(7月4日)に伴う次期知事選の日程を6月3日告示、20日投開票と決めた。静岡市清水区、掛川市の県議補選は6月11日告示で知事選と同日の投開票とする。 5月23日投開票の伊東、島田市長選、同市議選との選挙事務の重複を回避することや、県内で6月23~25日に予定される東京五輪の聖火リレーの日程を考慮した。 新型コロナウイルスのワクチン接種については、市区町が大規模な会場での接種を見込む一方、投票は小規模会場で行うため基本的に競合しないと判断。開票所についても調整が可能だとした。 立石委員長は「身近な政治について意見を表明する最も大きな機会