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「無医」静岡県内11地区、解消見通せず 前回調査から減少も… 22年10月時点

 周辺に医療機関がない「無医地区」が、2022年10月末時点で静岡県内に11地区あり、地区内の人口が計1570人に上ることが厚生労働省の調査で分かった。5年前の前回調査から4地区、1433人減少したものの、無医地区解消の見通しは立っていない。

県内の無医地区
県内の無医地区

 県が26日のへき地医療支援計画推進会議で報告した。無医地区はおおむね半径4キロの区域内に50人以上が居住し、容易に医療機関を利用できない地区を指す。厚生労働省はへき地保健医療体制確立の基礎資料とするため、5年ごとに全国調査を実施している。
 無医地区があったのは南伊豆町、松崎町、西伊豆町、島田市、川根本町、浜松市の計6市町。松崎町池代地区が新たに加わる一方、浜松市(旧天竜市横川、熊、神沢、旧佐久間町相月、旧龍山村瀬尻)の5地区が対象から外れた。県地域医療課は「いずれも公共交通機関のアクセスが改善されたことが理由」としている。
 県が無医地区に準じた医療確保が必要と判断した「準無医地区」は前回のゼロから2市町7地区に増えた。地区内の人口は計1443人。
 無医地区は全国的に減少傾向にある。22年10月末時点の全国の結果は未公表だが、5年前の調査では36地区減の601地区だった。都道府県別にみると北海道が最多の76地区。静岡県は15地区で14番目に多かった。
 へき地医療支援計画推進会議で、県は7月をめどに医療機関によるオンライン診療の活用状況を調査する方針も示した。オンライン診療は医療資源が限られる地域で有効とされる一方、活用が十分に進んでいないとして実態を市町や医療機関と共有し、支援策を検討する。
 委員からは「へき地では、看護師など医師以外の医療従事者の確保も難しい状況になっている」などの意見が出た。

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