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静岡人インタビュー「この人」 獣害対策や耕作放棄地解消に取り組む 内田秀明さん(西伊豆町)

 西伊豆町宇久須地区の住民ボランティア団体「宇久須美農里(みのり)プロジェクト」の代表を務める。過疎地の農村部で獣害対策や耕作放棄地の解消を目指し、2019年に設立。堤防の草刈りや耕作放棄地を活用して花畑を整備し、景観保全や地域の人が過ごしやすい環境づくりを行う。元教員。67歳。

内田秀明さん
内田秀明さん

 -活動の狙いは。
 「県が進める『ふじのくに美農里プロジェクト』の一環で、農村環境の保全を行う。活動は主に堤防のり面の整備と耕作放棄地を活用した花畑づくり、水路や農道の清掃。昔は地域の人が共同で手入れをしていたが、高齢化や人口減少でやぶが増え、イノシシなどが畑を荒らしてしまうようになった。これらを何とかしようと活動している」
 -獣害対策について。
 「堤防ののり面に草木が生い茂り、イノシシなどのすみかになってしまった。定期的に草刈りをしたり、侵入防止のフェンスを設置したりしたことによって、獣害が減ってきている。最近は堤防の見通しが良くなったので、花や景色を楽しみにウオーキングする人もいる」
 -耕作放棄地の問題は。
 「畑を管理できない人が増加し、所有者の中には連絡が取れない人もいる。引き取り手もおらず今後さらに増えることが予想され、問題はかなり深刻。休耕田の活用策として地域の人に楽しんでもらおうと、ヒマワリや菜の花の畑を整備している。県道脇なのでバイクや車で見に来る観光客も増えてきた」
 -抱負は。
 「少しずつ活動に協力してくれる人が増えている。今年からは、耕作放棄地に観賞用の赤そばを植え始め、咲かせることができた。これからも景観を保つ植栽活動に励みたい」
 (松崎支局・太田達也)

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