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お盆の伊豆 観光業に打撃 2年連続台風襲来 「満室予定」が「3分の1」に

 台風7号接近の影響で伊豆半島の宿泊やレジャーのキャンセルが相次ぎ、書き入れ時を迎えている観光業に打撃を与えている。「またか」「なぜ、この時期なのか」。昨年に続くお盆休みの台風襲来に、関係者は落胆を隠せない。

欠航の案内を出す堂ケ島マリンの遊覧船受け付け=西伊豆町仁科
欠航の案内を出す堂ケ島マリンの遊覧船受け付け=西伊豆町仁科


 松崎町雲見の民宿「太郎」は14、15両日の宿泊客の受け入れを見合わせた。「帰れなくなっては困る。お客さんの安全を第一に考えた」と女将(おかみ)の鈴木とし子さん(62)。
 昨年のお盆に伊豆半島を直撃した台風8号で浸水被害に遭った。当時の宿泊客が今年の再訪を予定していただけに「心配してくれた感謝を込めておもてなししたかった」と残念がった。
 同町江奈の宿泊施設「伊豆まつざき荘」は13日からの3日間で延べ90人がキャンセルした。満室の予定だった客室の稼働率は3分の1以下に。運営する町振興公社事務局長の山路浩之さんは「とても痛いが、天候が原因なので仕方ない」と嘆く。町観光協会によると、台風が県内を直撃するとの予想があったため、各施設に早い段階でキャンセルの連絡が入ったという。
 「青の洞窟」として知られる天窓洞を巡る堂ケ島マリン(西伊豆町仁科)の遊覧船は波が高いため、15日は終日欠航した。好天なら少なくとも1日3千人の乗船が見込めるが、台風6号の影響もあり、8月に運航できたのはわずか4日間のみ。
 運航会社取締役の佐藤信吾さん(51)は「ここだけは避けて、という時期に台風が来る。今後は穏やかな天気が続いてほしい」と話した。
 (東部総局・矢嶋宏行、松崎支局・太田達也)

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