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西伊豆町、星野町長がエントリー「チーム盛り上げる」 公務の合間に練習する姿も【市町対抗駅伝】

 第24回静岡県市町対抗駅伝競走大会(静岡陸上競技協会、静岡新聞社・静岡放送主催)に出場する西伊豆町チームの選手に、星野浄晋町長(45)が初エントリーした。補欠の見通しだが、自治体の首長としては異例の選出となる。高齢化率52・6%(4月時点)で少子高齢化が進む同町では、10年以上慢性的な選手不足に陥っており「出場するのがやっとの状態」(町教委担当者)。星野町長は「選手の一人として関わることで、チームを少しでも勢いづけたい」と思いを語る。

西伊豆町チームの練習に参加する星野浄晋町長=11月下旬、同町宇久須の賀茂小
西伊豆町チームの練習に参加する星野浄晋町長=11月下旬、同町宇久須の賀茂小

 星野町長は初当選した2017年から練習の見学に訪れるようになり、「見ているだけでなく、どうせなら走ろう」と次第にメニューをこなすようになった。チームスタッフによると、公務後にスーツ姿で走ることもあったという。普段から体力づくりの一環でランニングに励み、ハーフマラソンにも出場している。
 今回エントリーしたのは、第1回から何度も選手やコーチとして携わってきた松崎小教諭の芹沢且彦さん(59)が還暦を迎える節目に当たり、コーチに専念すると決めたため。芹沢さんは「行動力のあるエネルギッシュな人。チームの現状を分かっているからこそ、手を上げてくれたのだろう」と後任を託した。
 公務の合間を縫って懸命に練習に励む姿に、選手は励まされている。40歳以上の6区で出場する会社員の井堀浩央さん(44)は「同年代のライバルとして、走るモチベーションになっている」と打ち明ける。賀茂小教諭の渥美貴弘監督(49)は「子どもたちと一緒に走ってやる気を引き出し、町民の一人の『星野さん』としてチームを支えてくれている」と話す。
 町内唯一の西伊豆中には陸上部がなく、大会は陸上に親しむ機会になっている。出場すら危ういチームを盛り上げたいという一心で引き受けた。星野町長は「一緒に走っているので、今年はチーム歴代最高記録を目指せる力があると思っている。町長が出るくらいなら代わりに出場したい、負けないぞという参加者が出てきてほしい」と期待する。

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