松崎支局 太田達也
おおた・たつや 1996年、島田市出身。2019年入社。掛川西高→早稲田大スポーツ科学部。整理部、社会部を経て、2021年4月から磐田支局勤務。陸上競技に9年間取り組んできました。
-
「中川三聖」土屋三余・依田佐二平・依田勉三の功績伝える 松崎住民、イベント刷新
松崎町中川地区の住民有志が、郷土の偉人「中川三聖」の功績を後世につなごうと、地域のイベント継承に取り組んでいる。長年の恒例行事「中川三聖まつり」が昨年廃止となり、今回から行事を刷新して継続することを決めた。中心を担う山本光信さん(68)は「社会のために尽くした三聖について改めて知り、身近に感じる機会を提供したい」と力を込める。 中川三聖まつりは1985年から、地区や町でつくる実行委が道の駅「花の三聖苑」で毎年開いてきた。2020年以降は新型コロナで中止が続き、人手不足などを理由に23年12月に廃止が決まった。 コロナで行事が開けない中、山本さんらは22年から買い物や音楽を楽しむ催しを企画
-
日本一、118段のひな飾り 下田・天神神社で4月7日まで
国指定重要文化財の大日如来坐像をまつる下田市蓮台寺の天神神社で24日、日本一の段数をうたう118段のひな飾りの展示が始まった。伊豆地域一丸で盛り上げようと、東伊豆町の素盞鳴(すさのお)神社のひな飾りと同数にしている。4月7日まで。 鳥居から境内に続く階段に約400体の華やかなひな飾りが並んでいる。初日は地域住民と地元の下田高の生徒がひな人形を飾り付け、観光客らを出迎えた。期間中は生徒らが交代で毎日置き直すという。展示は午前9時半から午後3時半まで。雨天中止。 神社が建立する蓮台寺地区では「しだれ桃の里まつり」(実行委主催)が7日まで開催され、地域全体で約450本のシダレモモが楽しめる。市
-
喜怒哀楽、ダンスと共に 松崎の桑原さん、スタジオ開設40年
松崎町松崎で桑原裕美さん(63)が主宰するダンス教室「ヒロミダンススタジオ」が今年9月、開設40年を迎える。同町を拠点に長年にわたって創作ダンスに触れる機会を提供し、多世代が集う交流の場となっている。31日に町内で開催する発表会に向け、教室生が練習に汗を流している。 桑原さんは子どもの頃から体を動かすことが好きで、東京の体育大学に進学した。当時目にした迫力ある群舞に魅了され、舞踊団に所属するようになった。卒業後もしばらく活動を続けたが、家族が病気で体をこわしたのを機に帰郷し、地元で舞踊に親しむ場所を創出しようと1984年に同教室を開いた。 現在は松崎、西伊豆、南伊豆各町の3歳から70代ま
-
来訪者と交流促進 デジタルステッカー スマホに情報発信 再訪促す 松崎町 関係人口創出へ実証実験
松崎町などは「デジタルステッカー」を活用し、地域住民と町外の人の交流を促進する実証実験を始めた。まちづくりに携わる住民が来訪者に、複製不能なデジタル資産「非代替性トークン(NFT)」を得られるステッカーを配布。後日NFT保有者にイベント情報などを発信して再び町内に足を運ぶきっかけを生み、関係人口増加を図る。 合同会社メンディー(福島県)、合同会社シクロ(東京都)、ミータウン(同)と共同で実験に取り組む。デジタルステッカーは、松崎を象徴する「石部棚田」、「なまこ壁」、「田んぼをつかった花畑」を描いた3種で、スマートフォンをかざすと端末内にNFTが表示される仕組み。後日松崎に関する情報を直接
-
人間そっくりのかかし登場 テーマは「懐かしの昭和」 松崎・田んぼの花畑
松崎町那賀の農閑期の田んぼに花を咲かせる「田んぼをつかった花畑」に20日、人間そっくりの「リアルかかし」がお目見えした。住民有志が2015年から続けている名物企画で、今年は「懐かしの昭和」がテーマ。独特なポーズと豊かな表情を浮かべるかかし44体が、観光客を楽しませている。 企画したのは、地元の住民でつくる「松崎かかしクラブ」(稲葉里き江代表)。16人が2月から1カ月半ほどかけて手作りした。かかしは、木材やワイヤで骨組みを形成して新聞紙などで肉付け。古着や靴を着用させて仕上げた。 街頭テレビでプロレスを見て盛り上がる観衆や、紙芝居の前に集まる子どもたちを表現したり、メンコ遊びやアイスキャン
-
最後の校歌 ありがとう田子小 150年の歴史に幕 思い出胸に 未来へ“航海” 西伊豆町
西伊豆町の田子小で19日、閉校式が行われ、児童や地元の住民約150人が思い出の詰まった学びやに別れを告げた。児童らが見守る中、山本憶久校長が鈴木秀輝教育長に校旗を返還し、約150年の長きにわたる歴史に幕を下ろした。 保護者と住民の代表者が小学生時代のエピソードを披露し、全員で最後の校歌を響かせた。山本校長は船のかじを模した校章について、社会という大海に飛び込む子どもへの願いが込められていると紹介した上で、「勇気、意志、深い知恵を持った人へと成長してほしい」と激励した。 同日の卒業式では、10人が母校から船出をした。6年の石川煌君は「いろいろな教室に思い出が残っている。母校がなくなるのは寂
-
俳句揮毫の竹短冊 桜並木に200本飾り付け 松崎・大沢地区
松崎町大沢地区の那賀川沿いの桜並木に17日、春や松崎を題材にした俳句が揮毫(きごう)された竹短冊約200本がお目見えした。「大沢温泉桜祭り竹短冊つるし」と題して1946年から続く地区の行事で、今回で79回目。住民約40人が早朝に集まり、つぼみの膨らみ始めた枝に竹短冊を飾り付けた。 川沿いの桜並木約1キロにわたって5月上旬まで設置され、3月下旬に見頃を迎える桜との共演を楽しめる。全国の78人から304点が寄せられ、入賞作などが飾られている。 最高賞の松崎町長賞に選ばれた伊東市の野口清美さんの「スキップのどの子も春の風になる」や、地元の子どもたちの「風なびき川も桜に染まってる」などの句を見る
-
中学の部活、西伊豆町と松崎町が共同運営検討 26年度開始目標
西伊豆、松崎の両町は中学校部活動について、両町の生徒が参加する「合同部活動」の設置を検討していることが15日までの両町教委への取材で分かった。少子化で部活動の維持が困難になる中、「部活改革」と銘打って生徒が多様なスポーツや文化活動ができる環境整備を図る。2024年度に両町で設ける「部活改革協議会」で地域の実情に合わせた運営方法を模索し、26年度からの開始を目指す。 複数の自治体が部活動の運営を目指す試みは、全国的にも珍しいとみられる。公立中学校の部活動の「地域移行」が進む中、指導者不足の解消や部活動の維持ができなくなる事態を避けようと、隣接する両町で連携して部活動の機会提供に取り組むことを
-
物資輸送にドローン活用 下田で試験飛行 災害時に孤立集落支援
静岡県、下田市、KDDIスマートドローン(東京都)は14日、災害時に山間地への道路が寸断された状況を想定し、ドローンによる物資輸送の試験飛行を市内で初めて実施した。医薬品に見立てた箱と衛星携帯電話を積んで運んだり、道路や河川の被害状況を確認したりした。 市内で孤立が予想される集落6地区8カ所のうちの一つ同市須原の入谷地区に向かう道路がふさがったことを想定して試験を行った。離陸前、松木正一郎市長は「能登半島地震でもドローンが有効だったと言われている。孤立状況を把握するツールとしての活用を検証したい」とあいさつした。 ドローンは同市箕作から飛び立ち、道路上など片道約5キロを飛行した。入谷地区に到
-
記者コラム「清流」 金メダリストの金言
元スピードスケート選手の高木菜那さんを招いた講演会が3月上旬、松崎町で開かれた。つらいことの方が多かったという競技人生の中で、劣等感を原動力に挫折を乗り越えてきた経験などを語った。世界一に輝いた彼女の言葉一つ一つに重みがあった。 特に印象的だったのは、目標に向かって努力する過程が重要だというメッセージ。取材する際、成果や結果に焦点を当てることが多い。ただ、結果にたどり着くまでに苦悩や試行錯誤があったことは忘れてはならない。少しおろそかになっていたと反省した。 「言葉には誰かの人生を動かす力があると思っている。責任を持って伝えたい」。講演後の取材でそう答える高木さんのまっすぐなまなざしに、
-
依田勉三の短編完成 公開 松崎高、静大生が脚本制作 地元ロケ敢行
松崎町の松崎高の生徒や静岡市駿河区の静岡大の学生が主導して制作した短編映画「BEN BEN(ベンベン)」が完成し、10日に同町の伊豆文邸でお披露目された。北海道の十勝平野開拓に貢献した地元の偉人依田勉三を題材に、松崎の風景などの魅力を詰め込んだ映像を、出演した地元住民らが鑑賞した。 主人公の女子高生が勉三の功績を知り、将来の夢について思いをはせる約20分のストーリー。上映が終わると、会場は温かい拍手で包まれ、参加者が制作過程を振り返ったり、感想を語り合ったりした。 町や静岡大などが持続可能な地域づくりを進める「2030松崎プロジェクト」の一環で、2022年5月に着手した。生徒や学生が初
-
農閑期の田んぼに色とりどりの花々 松崎で花畑見頃
松崎町那賀の春の風物詩「田んぼをつかった花畑」(実行委主催)が見頃を迎え、訪れた人々を楽しませている。町の事業を引き継いだ住民有志が2019年から開催する恒例行事。5月5日までのイベント期間中、農閑期の広大な田んぼ約3万平方メートルで6種が順次開花する。 主催者によると、暖冬の影響で開花が例年よりも少し早いという。9日現在は白や紫色のヒメキンギョソウが見頃で、黄色のツマシロヒナギクも今後ほころび始める。今年は試験的に、ピンクの花が咲くアグロステンマもまいたという。観光客は散策コースを歩き、写真撮影をして春の陽気を楽しんでいる。 3月中旬には源泉掛け流しの足湯の稼働を開始。写真スポットの鳥
-
松崎女性「食わっしゃい」 桜葉たくあん、葛ぷりん、川のり塩、青パパイア漬け 地域活性化へ商品開発
松崎町商工会女性部は5日、地域活性化につなげようと地場産品を活用して開発した新商品をお披露目した。試食会が町役場で開かれ、同部のメンバーが松崎特産の桜葉の塩漬けを生かした品などを紹介した。地元の方言で「食べていってね」を意味する「食(く)わっしゃいシリーズ」と題して4品を展開する。 商品は桜葉の塩漬けの風味を生かした「桜葉たくあん」と「桜葉葛(くず)ぷりん」、三浦地区で製造される塩にカワノリを加えた「川のり塩」、アレンジレシピ付きで売り出す「青パパイア漬け」。それぞれ地元の特産品を使用し、町内外の事業者が製造する。 開発は2022年に新型コロナで停滞する地域経済の活性化を目指して始めた。
-
海や夕日、LED10万球で表現 西伊豆・堂ケ島公園
西伊豆町仁科の堂ケ島公園をイルミネーションで彩る「堂ケ島サンセットイルミ」(町観光協会主催)が3月1日、始まった。青色やオレンジ色を基調とした10万球の発光ダイオード(LED)が約800平方メートルの敷地に飾り付けられ、夜の公園を幻想的な雰囲気に包んでいる。5月8日まで。 点灯式が行われ、西伊豆にちなんで青い海やオレンジの夕日を表現したイルミネーションが一斉にともされた。地上から「天窓洞」を見下ろす遊歩道周辺もオブジェや電飾で明るく照らしている。初日から観光客が訪れ、写真を撮ったり、散策を楽しんだりした。 イベントは2019年から毎年開催している。点灯時間は午後6~9時。入場無料。
-
「運動は心と体、健康に」 スケート五輪「金」高木菜那さん 松崎で講演
松崎町体育協会は3日、元スピードスケート選手の高木菜那さんを講師に招いた講演会を同町の町環境改善センターで開いた。高木さんは「なな転び八起―いま私が伝えたいこと」と題して競技経験を振り返り、スポーツを通じた健康づくりや夢に向かって挑戦する大切さを語った。 スポーツや運動が心と体の健康につながり、人との交流の機会として有効になることを紹介。夢に向かって努力する日々の重要性についても説いた。同じくスピードスケート選手で妹の美帆選手については「比べられるのがつらかった。妹よりも遅いことを認めて自分と向き合い、挫折を乗り越えた」と明かした。 高木さんは2018年平昌冬季五輪2種目で金メダルに輝
-
未来見据えた投資 松崎町予算案 一般会計44億円
松崎町は27日、2024年度当初予算案を発表した。一般会計は23年度比14・1%増の44億8100万円で、04年以来20年ぶりに40億円を超えた。学校給食センター(共同調理場)建設や橋梁(きょうりょう)補修工事などのインフラ整備が中心で、デジタル活用による公共施設の利便性向上や職員の業務効率化を図る。深沢準弥町長は「先送りにしてきた事業に着手し、未来を見据えた投資となった」と述べた。 現在の共同調理場は1981年に稼働を開始し、町内の幼稚園と小中学校に給食を提供。老朽化に伴い、松崎中(江奈)から津波浸水区域外の町営住宅跡地(伏倉)に新築移転する。2025年8月に供用開始予定。伏倉橋と入谷橋の
-
低速EVで松崎町ぐるり 「田んぼの花畑」や商店街へ 3月、実証実験 資金も募る
松崎町の中心を流れる那賀川周辺の活性化に取り組むミズベリング松崎会議は3月17日、町内を回遊する交通手段として低速電気自動車(EV)「グリーンスローモビリティ」の実証実験を始める。同町那賀の「田んぼをつかった花畑」や桜並木が見頃を迎える観光期に合わせて運行し、新たな移動手段や地域のにぎわい創出の可能性を探る。 6人乗りの車両で、時速20キロ未満で公道を走行する。電話予約して利用する仕組みで、観光施設や駐車場近くに乗車場所を設ける。花畑や商店街を結ぶルートを運行し、商店など町内各地に足を運ぶ機会を創出する。駐車スペースの少ない花畑周辺の車の混雑緩和も狙うという。 車両は3月30日まで運行す
-
磐長姫と木花咲耶姫 富士山の日に仲直り願う 松崎・雲見浅間神社
松崎町の住民有志でつくる「世界でいちばん富士山がきれいに見える町」宣言実行委員会は「富士山の日」の23日、雲見浅間神社(同町)祭神の磐長姫と富士山本宮浅間大社(富士宮市)祭神の木花咲耶姫(このはなさくやひめ)姉妹の伝説にちなんだ「仲直りの神事」を同町雲見で行った。行政や観光関係者ら約50人が出席し、地域の平和や繁栄を願った。 雲見浅間神社がある烏帽子山には、磐長姫が木花咲耶姫の美しさに嫉妬して隠れ住んだという言い伝えが残り、実行委は伝説を継承しようと2013年から毎年実施している。雲見浅間神社の高橋清英宮司らが神事を執り行い、出席者は姉妹に1日だけでも和解してもらおうと願った。 松崎町は
-
住民有志が観光コース開拓 古道や史跡巡り、伝統文化体験 松崎で報告会
松崎町の住民有志が町内を徒歩で巡り、歴史や文化などを知る新たな観光コースの開拓を進めている。2月中旬には活動報告会を開き、松崎に残る古道や史跡を訪れたり、伝統文化を体験したりするコースを紹介した。地域に眠る資源を掘り起こし、活性化につなげようと励んでいる。 町や静岡大などが持続可能な地域づくりを進める「2030松崎プロジェクト」の一環で、エコツーリズムなどを推進するチームが2022年から取り組んでいる。住民主体で活動し、23年はメンバーらが設定した12コースの現地調査を実施した。残り8コースも調査する予定。 報告会では、チームのまとめ役を担う渡辺攻さん(81)が源頼朝にまつわる言い伝え
-
桑葉茶スイーツ 地域の名産品に 松崎小児童ら招き試食会 町の菓子店と商品化
松崎町で栽培され、粉末茶として親しまれている桑葉を生かした地域活性化に取り組む「松崎桑葉健康協議会」が町内の菓子店と共同で、桑葉茶を活用したスイーツの開発を進めている。このほど試食会を開き、住民らに和洋菓子を提供して意見を募った。今後新たな名産品として展開し、観光誘客につなげる。 試食会が同町の町地域交流館「浜丁」で行われ、開発に協力する「エレーヌ釜之元」、「梅月園」、「フランボワーズ」の3店がどら焼きやわらび餅、シュークリームなど7品を用意。松崎小の児童らを招き、アンケートを実施した。今回得た意見を参考に、商品化に向け準備を進める。 桑葉は、同町の企業組合「松崎桑葉ファーム」が町内の耕作放
-
吉本興業とタッグ、西伊豆の魅力を短編映画で 4月公開、住民出演
西伊豆町や観光協会、商工会などでつくる官民組織「ロケさぽ西伊豆」が吉本興業と共同で、町内の夕景や海の美しい景色の魅力を発信する短編映画を制作している。ロケさぽ西伊豆の主導で、地元小学生らが出演するなど地域が一体となって作品に携わる。町担当者は「町外への発信だけでなく、住民の地域愛を育む機会にしたい」と4月の公開に向け準備している。 題名は「お屋敷の神さま」で、学校教師と付喪神(つくもがみ)の生活を描く心温まる物語。全編西伊豆が舞台で、昨年12月上旬にロケを実施した。町屈指の夕日鑑賞スポット大田子海岸では、主演の俳優三戸なつめさんとお笑い芸人石井ブレンドさんが、日没が近づき沖の島のシルエット
-
「日本一」118段のひな飾り 東伊豆・稲取、3月10日まで
東伊豆町稲取の素盞鳴(すさのお)神社で17日、「日本一の段数」をうたう118段のひな壇飾りの展示が始まった。本殿に向かう急勾配の石段にひな人形やつるし飾りが並び、華やかに彩っている。3月10日まで。 稲取地区で開かれている「雛(ひな)のつるし飾りまつり」(稲取温泉旅館協同組合主催)の関連行事で、ひな人形約600体や伝統のつるし飾りを設置した。初日から多くの観光客が訪れ、思い思いに写真撮影を楽しんでいた。父親と訪れた千葉県市川市の中学生米井菜々さん(14)は「人形を毎日置き直していると聞いて驚いた。きれいな写真を撮ることができてうれしい」と喜んだ。 神社は1617年の創建とされ、疫病退散に
-
記者コラム「清流」 伊豆も人ごとではない
2月上旬、西伊豆町仁科の浮島地区の住民が自主避難所運営訓練に臨んだ。地震による土砂崩れで地区が孤立した状況を想定した。浮島は海と山に囲まれ、道路が寸断される可能性は十分にある。地区のほぼ全世帯から約50人が参加し、防災意識の高さを感じた。 別の機会に、能登半島地震を受けて石川県穴水町の支援に向かった西伊豆町職員の話を聞いた。能登半島では数少ない主要道が陥没したり、隆起したりして渋滞が発生。現地へのアクセスに時間を要したという。 伊豆半島も主要道が限られ、能登半島と同じような条件だ。訓練で講師を務めた町災害対応アドバイザーの松山文紀さんは能登半島地震支援にも携わり、「伊豆も人ごとではない」
-
能登のカレー 販売で支援 松崎の精肉店、収益を寄付
松崎町の精肉店「アサイミート」は、能登半島地震で被災した石川県志賀町の精肉店「寺岡畜産」のレトルトカレーを販売している。収益を寄付し、被災地支援につなげる。 販売するのは、石川県の特産品「能登牛」などが使用されたカレー3種。2000年ごろから寺岡畜産の商品を扱う縁で、販売を始めた。当初取り寄せた30個が売り切れたため、再度注文し、9日に届いた60個を提供している。 1月にも石川県珠洲市から取り寄せている塩を販売して寄付する取り組みを展開した。店主の浅井真さん(62)は「石川県の特産品を知ってもらい、応援につなげたい」と話した。 (松崎支局・太田達也)
-
静岡人インタビュー「この人」 松崎野球スポーツ少年団を初の静岡県大会制覇に導く 山田太一さん(松崎町)
1977年に発足した伝統ある少年野球のチームで指揮を執る。松崎町を拠点に活動し、松崎、西伊豆、下田の各市町の小学生をコーチ2人と指導。昨年11月に4年生以下が参加する県大会で優勝するなど好成績を収めている。町職員。44歳。 ―監督になった経緯は。 「息子の少年団加入を機に関わるようになり、2017年に監督になった。子どもの頃から野球好きで、社会人までプレーした。野球のために下宿していた高校時代、集団生活を通じてコミュニケーションや自ら行動する大切さを学んだ。野球で得たことを教えたいと思った」 ―指導方針は。 「チームのために先を予測して動き、少ないチャンスをものにできる人になってほし
-
記者コラム「清流」 若者の意見に学ぶ
先日、静岡大で過疎地をテーマに講義する機会があり、人口減少が進む賀茂地域の現状を述べた。出生児数の少なさや高齢化率の高さ、これらに伴う課題を説明した。講義後の若者の率直な意見を紹介する。 地域の魅力を伝えるには「ユーチューブやインフルエンサーを利用するのが有効ではないか」という考え。若者向けに発信するにはネットや交流サイト(SNS)で発信する重要性を感じた。実際、観光地にもかかわらずネット上に観光情報がないことも多い。 「人手不足がこんなに深刻だとは思わなかった」という声も。記者が現地で暮らし、現状を発信する必要性を感じた。賀茂地域は人口の流出に歯止めがかからない状況が続く。若者が住みた
-
能登の塩販売、全額寄付へ 松崎の精肉店「少しでも被災地の力に」
松崎町の精肉店「アサイミート」は21日、能登半島地震で被害に遭った石川県珠洲市から取り寄せている塩を販売し、被災地に全額寄付する取り組みを始める。店主の浅井真さん(62)は「長らくやりとりをしている縁のある地域。少しでも力になりたい」と言葉に力を込める。 販売する「大谷塩」は、珠洲市の中前製塩が能登半島北部・奥能登の伝統的な製法で手がけた。浅井さんは肉のおいしさを引き立てるとされる塩にこだわり、珠洲の塩の存在を知って2015年に取り扱いを開始した。 マグネシウムやカルシウムなどのミネラルを豊富に含んでいる品で、「甘みのある優しい味が魅力で、製法にこだわりを感じた」と浅井さん。店内で加工す
-
「アスリート×温泉」西伊豆町と東海大が研究 回復効果など検証 スポーツ合宿誘致へ
西伊豆町と東海大スポーツ医科学研究所(神奈川県平塚市)は、温泉施設で行うトレーニングがアスリートの心身に及ぼす疲労回復効果の検証を進めている。体の状態を従来の運動時と比較する研究を実施し、温泉の科学的な効果を示す。成果を基に、練習プログラムや地元食材を使った料理を提供するスポーツ合宿プランの開発を目指す。 伊豆地域の健康増進や産業創出を図る県の「伊豆ヘルスケア温泉イノベーション(ICOI)プロジェクト」の一環。昨年12月下旬、近隣の松崎町B&G海洋センターで体育会系の10~20代の男子学生15人が実験に参加した。地元湧出の源泉が流れ込む温水プールでウオーキングやストレッチに取り組み、心拍
-
「ゴリさん」こと竜雷太さん 一日下田警察署長 110番の適正利用訴え
下田署は「110番の日」の10日、俳優の竜雷太さん(83)を一日警察署長に任命し、街頭広報で下田市民に110番通報の適正利用を呼びかけた。 署内で田代圭吾署長から委嘱状を受けた竜さんは市内の商業施設に向けて出発し、「緊急の事件・事故は迷わず110番」「相談・要望は警察総合ダイヤル#9110」などと訴えるチラシを署員らと配った。 刑事ドラマ「太陽にほえろ!」で「ゴリさん」こと石塚刑事役を演じた経験のある竜さん。「長く刑事役をやったが、〝署長〟になるのは初めて。110番は困った時など、ここぞという時の切り札として使ってほしい」と話した。 竜さんによると、デビュー作の撮影で下田市周辺を訪れた
-
特産「栄久ポンカン」が機能性表示取得 松崎町の三余農園、収穫期迎える
松崎町那賀の三余農園が栽培する特産品「栄久(えいきゅう)ポンカン」が、精神的ストレスや疲労感を和らげる効果が期待できる「機能性表示食品」として、消費者庁に受理された。同園によると、ポンカンの受理は全国初という。 園主の土屋人さん(35)は3年ほど前に「消費者の健康に何らかの形で寄与できるのではないか」と考え、研究機関と共同で成分の調査を実施。ストレスや疲労感、血圧を下げる機能があるアミノ酸の一種「GABA(ギャバ)」を含むことが分かり、昨年8月に届け出が受理された。 松崎発祥の栄久ポンカンは1934年ごろ、2代目園主の土屋栄久さんが台湾から穂木を譲り受けて広めたとされる。濃厚な甘みと香り
-
江戸時代のロシア使節団残した大皿か 松崎の近藤さん保管
松崎町の近藤二郎さん(88)宅に、江戸期に下田を訪れたロシア使節のプチャーチン提督ら乗組員が残していったとみられる大皿がある。関連資料を紹介する戸田造船郷土資料博物館(沼津市)で、数年前に同じ品を見つけて判明したという。「ロシアとの交流の歴史を今に伝える品だ」と大切に保管している。 プチャーチンは1854年、日露和親条約締結のために下田に来航した。滞在中、地震に伴う津波に見舞われ、乗ってきた軍艦が沈没。伊豆西海岸の沼津市戸田で地元住民の協力を受けて船を造り、翌年ロシアへ向かったとされる。 近藤さん宅は歴史があり、明治期生まれで昭和期に日本薬学会会頭を務めた近藤平三郎の生家。4、5年前に博
-
100人が元旦に走り初め 西伊豆でマラソン大会
西伊豆町の元日の恒例行事「第56回正月マラソン大会」(実行委員会主催)が1日、同町宇久須の賀茂小周辺で開かれた。町内外の約100人が、晴れてすがすがしい空の下で住宅地や川沿いを駆け抜けた。 親子2人一組で参加するファミリー(1・5キロ)▽小学生以上の2・5キロ▽中学生以上の5キロ―の3コースを設定した。スターターは星野浄晋町長が務めた。 旧賀茂村時代から続く行事で、1966年に村主催の駅伝大会として始まった。合併後も住民や町職員有志が運営している。
-
辰、繭玉でかわいらしく 松崎・岩科学校で絵馬飾り配布
松崎町岩科北側の重要文化財(重文)岩科学校で1日、2024年の干支(えと)の辰(たつ)にちなんだ繭玉の手芸品25個を配布する。新年を迎えるのに合わせて職員が手作りした絵馬飾りで、来館者1組に付き1個ずつ贈る。 かつて町内で養蚕業が盛んに行われていた歴史にちなんで、20年から毎年プレゼントしている。絵馬の形にした紙製の板に繭玉を切り貼りし、青や緑など色とりどりでかわいらしい表情の辰や松竹梅を表現した。 1日は同町松崎の伊豆の長八美術館でも、入江長八の漆喰(しっくい)作品「ランプ掛の龍(りゅう)」を描いた缶バッジなど計100個を配布する。 (松崎支局・太田達也)
-
記者コラム「清流」 伝統行事継承の難しさ
静岡県指定の無形民俗文化財・西伊豆町宇久須の牛越神社の人形三番叟(さんばそう)が今秋、休止となった。住民は「教える側の高齢化や若者の流出で継続が難しい」と吐露する。地域を象徴する伝統行事がなくなるのは寂しい。だが継承するのも容易ではない。 最古の記録では江戸時代中期に奉納されたとされ、3人一組で1メートルほどの人形1体を巧みに操る。技術や体力がいるので、まとまった練習時間が必要という。舞を簡略化したり、町外から参加者を募ったりするのも一手かもしれないが、議論の余地があるだろう。 思い出のある催しがもしなくなることになったら、やはり切ない。行事は地域への帰属意識につながる。人形三番叟は住民
-
松崎産米や桑葉、塩活用 バウムラスク味わって 坂部さん夫妻販売「地域盛り上げたい」
松崎町那賀で「みゆき農園」を営む坂部闘志也さん(49)、美幸さん(47)夫妻が町内産の米や桑の葉、塩を活用した菓子「松崎のお米バウムラスク」の販売を始めた。地場産品を生かした品で、闘志也さんは「松崎のお土産として定番化させ、地域を盛り上げたい」と意気込む。 都内の会社員だった闘志也さんは農業に興味を持ち、稲作を学ぶために2021年に同町を訪れるようになった。翌年会社員を辞めたことを機に移住し、本格的に農業を始めた。米を使った商品開発に取り組み、県外の事業者と共同で製造した。 米粉でできた生地に「桑葉茶」の粉末や「さんぽの塩」を練り込んで仕上げたバウムクーヘンを薄切りにし、再び焼き上げてラスク
-
犯罪被害者支援条例 空白エリアの賀茂6市町も整備 24年施行へ 関係者「遅い」「意識高める契機に」
犯罪被害に遭った当事者や家族を支えるための「犯罪被害者等支援条例」。静岡県内各自治体で整備が進む中、未整備だった賀茂6市町が2024年4月の施行を目指していることが15日までの各自治体への取材で分かった。ただ、関係者からは「他地域に比べ遅すぎる」との指摘も上がる。 静岡犯罪被害者支援センターが発行する「支援センターだより」。同条例の現状を示す地図には、伊豆半島南部にぽっかりと空白地が。静岡市と吉田町も未整備だが、静岡市は犯罪被害者支援の方針を包括した条例を制定済み。吉田町も賀茂6市町と同様に24年4月の施行を目指す。センターによると、これら8自治体以外は既に整備が完了している。 南伊豆町
-
伊豆の山道70キロ駆け抜け トレイルラン大会 国内外のランナー1600人出場
伊豆半島5市町の山道を駆け抜けるトレイルランニングレース「伊豆トレイルジャーニー2023」が10日、松崎町などで開かれた。国内外のランナー1606人が出場し、男子は西村広和さん(滋賀県)、女子はエスター・チラーグさん(ハンガリー)がそれぞれ優勝した。完走率は84・5%だった。 コースはアップダウンのある69・1キロを設定した。参加者は午前6時に松崎港を出発し、宝蔵院や仁科峠あまぎの森などを経由して14時間以内にゴールの修善寺総合会館を目指した。3カ所ある補給所では、地元グルメの桜葉餅やしおかつおうどんも提供された。28・9キロの無補給レース「アラウンド・アローン」も行われ、国内外から集まっ
-
記者コラム「清流」 イベント運営を考える
自治体の若手職員が休日にボランティアでイベント運営に携わっている姿を目にする。過疎地は人手不足が顕著なので、特に若手の力は期待されている。だが本当にボランティアという扱いでいいのだろうか。 11月に大阪、神戸両市で行われたプロ野球のリーグ優勝記念パレードで警備にあたった自治体職員の扱いに格差があると話題になった。公務とした自治体もあれば、ボランティアで参加させた自治体もあった。 人手が足りず、休みたくても参加せざるを得ない構造になっているのかもしれない。いっそのこと勤務扱いにした方が、責任を持って運営に携わることができるように思う。 過疎化が進む地域では人手確保ができず、これまでの方法
-
ドローンで医薬品輸送、オンライン診療も 西伊豆町で実証実験
西伊豆町などは10日、ドローンを活用した医薬品配送と遠隔医療提供の実証実験を同町宇久須で実施した。医師によるオンライン診療の後、処方された薬をドローンで患者宅近くに届ける一連の流れを確認した。ドライバー不足や災害時に備え、新たな物流サービスの構築や遠隔医療の体制確立を目指す。 池田医院(同町宇久須)の池田正見院長(69)が患者の体調を確認し、薬局の薬剤師も画面越しで服薬法を説明。薬入りの箱を付けたドローンがひまわり薬局―神田公民館の間(片道約2キロ)を往復した。 高齢化や過疎化が進む同町では2021年にも、災害時を想定してドローンによる輸送実験を行った。池田院長は「クリアすべき課題は多い
-
記者コラム「清流」 移住の決め手
松崎支局に異動してから「移住者」という言葉を聞く機会が増えた。別の地域ではあまり耳にしなかったので気になった。観光客は多いが、住民の流動が緩やかで多くは昔からの顔なじみ。そんな地域柄が表れているフレーズだと思う。 移住者と話すと、住民の人柄に引かれて選んだという人も多い。先日、松崎町の飲食店でランチを食べ終わると、サービスでデザートを提供してくれた。「試しに作っただけだからお代はいらないよ」と店主の男性。ちょっとしたことかもしれないがうれしかった。 過疎地において移住促進は人口減対策の一つだろう。幸い、伊豆は観光地という強みがあり、旅行が訪れるきっかけになる。移住先に選ばれるには滞在期間
-
西伊豆舞台 映画「お屋敷の神様」PR 俳優三戸なつめさんら
西伊豆町が舞台の短編映画「お屋敷の神様」(仮題)に出演する俳優の三戸なつめさんやお笑い芸人の石井ブレンドさん、間寛平さんが4日、同町を訪れ、作品をPRした。3、4の両日に町内で行われたロケの様子を振り返り、同町での思い出を語った。 映画は、学校教師と付喪神(つくもがみ)の不思議で心温まるファンタジー。ロケは賀茂小や大田子海岸など約10カ所で行われ、地元の小学生らもエキストラで出演する。星野浄晋町長は「映画を通じて西伊豆の景色を知ってもらい、地元に愛着を持ってほしい」とあいさつした。 三戸さんは大田子海岸の夕焼けのシーンについて「まるで神様がいるのではないかと思うほど素晴らしい景色だった」
-
西伊豆町、星野町長がエントリー「チーム盛り上げる」 公務の合間に練習する姿も【市町対抗駅伝】
第24回静岡県市町対抗駅伝競走大会(静岡陸上競技協会、静岡新聞社・静岡放送主催)に出場する西伊豆町チームの選手に、星野浄晋町長(45)が初エントリーした。補欠の見通しだが、自治体の首長としては異例の選出となる。高齢化率52・6%(4月時点)で少子高齢化が進む同町では、10年以上慢性的な選手不足に陥っており「出場するのがやっとの状態」(町教委担当者)。星野町長は「選手の一人として関わることで、チームを少しでも勢いづけたい」と思いを語る。 星野町長は初当選した2017年から練習の見学に訪れるようになり、「見ているだけでなく、どうせなら走ろう」と次第にメニューをこなすようになった。チームスタッフ
-
静岡人インタビュー「この人」 空き店舗を活用して住民の交流拠点づくりを進める 藤井天汰郎さん(西伊豆町)
松崎町の空き店舗を活用し、地域の住民が集まる交流拠点づくりを行っている。取り組みを進める松崎高の生徒と静岡大の学生のまとめ役を務め、住民主体で運営できる仕組みの整備を目指している。松崎高3年。西伊豆町出身。18歳。 -活動のきっかけは。 「松崎町の住民や静大生がまちづくりに取り組む『2030松崎プロジェクト』への参加がきっかけで、自ら活動して地域の役に立ちたいと思うようになった。地域にはさまざまな課題がある。解決するには意見を述べるだけでなく、行動に移し、実現する力が必要だと感じた」 -取り組みについて。 「人口減少で増えている空き家を資源ととらえ、地域の活性化につなげる狙いがある。
-
冬を告げる「潮かつお」ずらり 西伊豆で生産最盛期
西伊豆町田子地区の伝統保存食「潮かつお」の生産が最盛期を迎えている。1882(明治15)年創業の老舗「カネサ鰹節商店」では20日、塩漬けにしたカツオを軒下の竹ざおにつるす作業が行われた。カツオが連なって干される様子が、冬の訪れを告げる風物詩となっている。 昔ながらの製法を続ける同店では、カツオをおよそ10日間塩漬けし、伊豆西海岸の強い西風にさらして2~3週間乾燥させる。 かつては全国で生産されていたが、現在は同地区の3軒が製造するのみとなった。「正月魚(しょうがつよ)」とも呼ばれる新年の縁起物で、乾燥させてからわらで飾り付け、豊漁や豊作を願って玄関や神棚につるした後に味わう。 同店は1
-
依田勉三題材に短編映画 24年3月公開へ 地域の魅力発信、松崎高生と静岡大生
松崎町の松崎高の生徒や静岡市駿河区の静岡大の学生が住民らとともに、地域の魅力を発信する短編映画の制作に取り組んでいる。北海道十勝平野開拓に貢献した地元の偉人である依田勉三を題材にした作品を仕上げ、2024年3月の公開を目指す。 町や静岡大などが持続可能な地域づくりを進める「2030松崎プロジェクト」の一環で、生徒や学生が中心となって5月に制作を始めた。タイトルは「BENBEN(ベンベン)」で、主人公の女子高生が依田勉三の功績を学び、自らの夢をかなえようと励むストーリー。生徒と学生が脚本作りや撮影、演技指導を行い、町内外の住民らが出演する。 11月中旬、同町の浜丁橋でロケが行われた。制作に
-
記者コラム「清流」 レア要素満載ガチャ
富士宮市のご当地「宮ガチャ」がアツい。あらゆるイベント会場でガチャ台を見かけるようになった。しかもどれも中身が違う。 市が公認として発表してまだ半年もたっていないが、すでに19種類が企画され、作られた絵柄は1100を超える。イベント限定品を次々に打ち出すことで、利用者を飽きさせないようにしているのだそう。その時その場所でしか手に入らない景品は良い記念になる。「次の新作はね-」と会うたびに意気揚々と教えてくれる市担当者には脱帽させられる。 ガチャ台の前には行列ができる。一回に全ての運を掛けるも良し。財力に物を言わせるも良し。楽しみ方はさまざまだが、カプセルを開けるワクワクはいつも変わらない
-
松崎・雲見地区、砂防えん堤整備進む 軟弱地盤対応の工法 昨年台風で土砂流出被害
2022年の台風8号で土砂流出被害を受けた松崎町雲見地区で、県下田土木事務所が砂防えん堤整備に取り組んでいる。軟弱な地盤でも低コストで早期建設が可能な「EPルートパイル工法」を採用し、24年3月までの完成を目指す。 同事務所によると、現場は雲見川上流部に位置する支川の2カ所。不安定な土砂が上流に残存しているため緊急工事が必要という。現場は地盤が雨で軟化して緩くなるなどの特徴がある上に道幅が狭く、大型の重機が運び込めない。 従来の軟弱地盤の工事では、えん堤の基盤をコンクリートに置き換えるため、強固な地盤のある位置まで掘削する必要がある。同工法では鉄筋のくいを網目状に打ち込んで地盤を補強す
-
滋賀→松崎 250キロ先から黄色の風船 発見の山本さん「幸せな気分」
松崎町岩科北側の主婦山本良子さん(70)が10月下旬、約250キロ離れた滋賀県近江八幡市の岡山紫雲こどもみらい園で飛ばされたメッセージ付きの風船を近所の永禅寺で発見した。山本さんは「こんなに遠くまで届くなんて。見つけられて幸せな気分」と感激している。 同寺の檀家(だんか)で定期的に境内を掃除しているという山本さんは10月20日、高さ約1メートルの木に引っかかっている黄色の風船を見つけた。風船のカードには同7日に園児が運動会で飛ばしたと記載されていた。その後、同園に連絡すると職員は「本当に静岡で見つけたんですか?」と驚いていたという。 山本さんは「元気で頑張ってねと子どもたちに伝えたい。
-
松崎の交流拠点 学生、生徒が整備 空き店舗活用
松崎町の松崎高の生徒や静岡大の学生が、空き店舗を活用して町民の交流拠点づくりを始めた。町内の元総菜店を整備し、町民主体で運営する仕組みを目指す。高校生や地域の住民が集い、多世代がコミュニケーションを取れる場所とする考え。 空き店舗の名称にちなんで「せんとを改修せんと!プロジェクト」と銘打って進める。10月下旬には、生徒や学生12人が近くの事業所や家庭を巡って交流拠点で活用できる不要品を回収した。椅子や本棚、書籍などが寄せられ、空き店舗で配置を考えた。 プロジェクトの中心を担う松崎高3年の藤井天汰郎さん(18)は「高校生や地域の人が交流できるカフェなどの居場所を目指したい」と話した。 今
-
静岡人インタビュー「この人」 獣害対策や耕作放棄地解消に取り組む 内田秀明さん(西伊豆町)
西伊豆町宇久須地区の住民ボランティア団体「宇久須美農里(みのり)プロジェクト」の代表を務める。過疎地の農村部で獣害対策や耕作放棄地の解消を目指し、2019年に設立。堤防の草刈りや耕作放棄地を活用して花畑を整備し、景観保全や地域の人が過ごしやすい環境づくりを行う。元教員。67歳。 -活動の狙いは。 「県が進める『ふじのくに美農里プロジェクト』の一環で、農村環境の保全を行う。活動は主に堤防のり面の整備と耕作放棄地を活用した花畑づくり、水路や農道の清掃。昔は地域の人が共同で手入れをしていたが、高齢化や人口減少でやぶが増え、イノシシなどが畑を荒らしてしまうようになった。これらを何とかしようと活動
-
レトロな宿泊施設誕生 西伊豆、17日オープン 役目を終えたバス/築73年木造案内所
東海自動車(伊東市)は17日から、24年間運行してきた中型バスと築73年の木造の案内所を一体にした宿泊施設の営業を西伊豆町宇久須で始める。本来の役目を終えたバスと案内所をレトロな雰囲気が漂う施設に刷新し、伊豆半島西海岸への誘客につなげる拠点としての定着を目指す。 施設名は「バスと過ごす(ステイ)」にちなみ「ばすてい」とした。木造平屋建て、延べ床面積約70平方メートル。2022年3月に閉業した「宇久須案内所」と、23年4月に引退したバスを活用し、かつて使われていた路線状況表やベンチも設けた。バスは1980年代のデザインを復刻し、降車ボタンを押すと車内放送が流れる仕掛けも用意した。 同社によ
-
休止前 最後の人形三番叟 西伊豆 牛越神社 迫力の舞に観客拍手
西伊豆町宇久須の牛越神社で3日、「人形三番叟(さんばそう)」が行われた。秋祭りで披露される伝統芸能だが、地域の少子高齢化などを理由に今回で休止する。地元住民が長年にわたり継承してきた1時間以上ある舞の一部を披露した。 同神社の人形三番叟は諸説あるが、最も古い記録で江戸時代中期に奉納されたと伝わる。全長約1メートルの人形「三番」「翁(おきな)」「千歳(せんざい)」をそれぞれ3人一組で、笛や鼓などのゆっくりとしたリズムに合わせて操る。 この日は境内で、3体の人形が本堂から出てきて戻るまでの場面を上演した。人形を操る人も同じように動き、繊細ながら迫力のある舞に集まった住民からは大きな拍手が送ら
-
躍動の人形三番叟、観客魅了 西伊豆で五穀豊穣願い祭事
西伊豆、松崎両町の各地で2日、五穀豊穣(ほうじょう)や家内安全を祈願する秋祭りが始まった。三番叟(さんばそう)や獅子舞など地区ごとに特色ある祭事が行われ、熱気に包まれる。3日まで。 西伊豆町中の海名野神明神社では、県指定無形民俗文化財の人形三番叟が4年ぶりに奉納された。地元の住民が太鼓や笛の音に合わせて、人形を巧みに操った。躍動感のある舞に、集まった観客から大きな拍手が送られた。三番叟が数多く伝わる伊豆半島でも人形三番叟は少なく、1人遣いとしては海名野神明神社が唯一。全国的にも類例がほとんどないという。 松崎町では、獅子舞や三番叟が行われた。3日には、太鼓台たたき合いが予定されている。
-
狩猟解禁日に合わせ 賀茂地域でパトロール クマへの注意喚起も
静岡県内で1日、イノシシとニホンジカのわな猟と銃猟が解禁され、賀茂地域6市町で一斉パトロールが行われた。下田署や県、各市町の職員らが狩猟における違反行為の確認や誤射などによる事故防止を呼びかけたほか、県内で目撃が相次いでいるクマへの注意を促すチラシも配布した。 松崎町では県、町、地元猟友会の4人が車で山地付近を巡回した。狩猟の許可証の携帯や銃の正しい使い方を確認し、「撃つ先に人がいないかの確認を最優先に」などとを呼びかけた。適切なわなのサイズや設置場所も説明した。 賀茂地域では今年10月に河津町の山中でクマが捕獲され、西伊豆町の山林で目撃された。県は「パトロールはわなや銃の適正利用の確認
-
アサギマダラ乱舞 松崎 園児じっくり観察
松崎町岩科北側の重要文化財(重文)岩科学校近くの花畑に、旅をするチョウとして知られる「アサギマダラ」が飛来した。畑を管理する「まつざき里山ファクトリー」(土屋武彦代表)によると、11月中旬まで見られそう。 花畑はアサギマダラを呼び込もうと、同団体や住民有志でつくる「松崎ポートクラブ」、松崎幼稚園の園児が3月に整備した。およそ200平方メートルの敷地にチョウが好むフジバカマ約400本を植え、チョウの観賞用に通路もつくった。 30日は同園の園児25人が訪れ、チョウが花の蜜を吸ったり、周辺を飛び交ったりする様子を見て楽しんでいた。 (松崎支局・太田達也)
-
こども園候補地6カ所を選出 西伊豆町の住民
西伊豆町の認定こども園と小中学校の在り方を考えるワークショップ(町教委主催)の5回目が28日、同町安良里の中央公民館で開かれた。参加する保護者や住民は6月から毎月、防災上の懸念がある認定こども園の候補地を先行して検討してきた。今回は参加者がこれまでに提案した10カ所を6カ所に絞った。 中田避難地付近(安良里)、田子小(田子)、洋ランセンター跡地(堂ケ島)、らん里駐車場跡地(同)、西伊豆中跡地(仁科)、先川地区(同)が選出された。現在ある2園を1園に統合して園舎を1カ所に新設する案で、田子小については2024年度から賀茂小に統合されるため、校舎を改修して活用する案と同校付近に園舎を新設する案が
-
予約式乗り合いバス導入検討 松崎町 過疎地の移動手段探る
松崎町は2024年3月まで、過疎地の移動手段の確保を目指し、デマンド型交通の実証実験に取り組んでいる。同町では自主運行バスの利用者減少が課題となっている。自主運行バスのある区間に、予約式の乗り合いバスの仕組みを導入し、今後の公共交通の在り方を検討する。 町によると、実験は今年2月に開始した。運行区間は松崎バスターミナル-池代地区で、実験に伴い、同区間の自主運行バスを減便した。10人乗りのワゴン車を活用して予約のあった便のみ運行し、区間内の指定の乗降場所を回る。乗降場所は新たに8カ所を設け、既存のバス停と発着点を含めて31カ所とした。 従来のバス停以外の狭い道などでも乗降できるため利便性が高い
-
伊豆産ワサビの葉、飼料に 「ダチョウ肉」定着へ 西伊豆の堀さん
西伊豆町で畜産や食肉加工業を営む堀浩一さん(43)が、環境に優しい畜産が可能とされるダチョウ肉を「わさびダチョウ」と名付け、ブランド化に取り組んでいる。飼料に必要な穀類の量が牛や豚と比較して少ないなどの特徴があるダチョウを、伊豆半島特産のワサビの葉を混ぜた飼料で飼育。自前の解体施設で処理した肉を料理人の経験を生かして飲食店で提供し、身近な食材としての定着を目指す。 静岡市清水区出身の堀さんは国内外のイタリアンやフレンチレストランなどでシェフを務めた後、自ら生産した食材のブランド確立を志し、2017年に地域おこし協力隊として西伊豆町で害獣駆除などを開始した。食卓にはまだ縁遠く、新たに参入し
-
ソフトボール 少年男子 準々決勝 愛媛に惜敗 鹿児島国体
国民体育大会「燃ゆる感動かごしま国体」第4日、ソフトボール少年男子は初戦不戦勝を経て臨んだ準々決勝で愛媛に敗れた。 (南九州市知覧平和公園多目的球場ほか) ▽少年男子1回戦 静岡(飛龍高) 不戦勝 宮崎(選抜) ▽同準々決勝 静岡(飛龍高) 0100000―1 000301×―4 愛媛(選抜) (静)三枝、竹内―三堀 (愛)高野、吉田―石村 ▽本塁打 三堀(静)井上、石村(以上愛) 三堀本塁打 序盤はリード ソフトボール少年男子の静岡は、準々決勝で愛媛と対戦。三堀(飛龍高)の本塁打やエース三枝(同)の好投で、序盤はリードを奪った。しかしその後は打線がつながらず、逆転で敗れ
-
バレーボール 善戦も昨年の雪辱ならず ブレス浜松勢食い下がる 鹿児島国体
国民体育大会「燃ゆる感動かごしま国体」第2日、バレーボール成年女子の静岡は昨年、初戦で敗れた石川と対戦。早川(ブレス浜松)や若泉(同)の活躍で第2セットを奪うなど食い下がったが、雪辱を果たせなかった。 (いちき串木野市総合体育館ほか) ▽成年女子1回戦 石川(選抜) 3(25―15 23―25 25―21 25―23)1 静岡(選抜) 静岡はVリーグ2部・ブレス浜松の選手を軸に構成。相手の石川はVリーグ1部・PFUの選手が中心の強豪だ。バックアタックを織り交ぜた早川の攻撃や若泉のパワーを生かしたスパイクで第2セットを奪った。早川は「速いテンポで攻めることができた」と振り返る。だが第
-
お年寄り 地域で見守り 西伊豆・大浜地区住民がチーム 認知症支援体制拡充へ
西伊豆町仁科の高齢者サロン「大浜サロンまつぼっくり会」が、認知症のお年寄りの見守り体制拡充に取り組んでいる。認知症サポーターのステップアップ講座が1日、同町仁科の大浜公民館で開かれ、50~80代の同会会員ら約10人が「チームオレンジ」を結成して地域ぐるみで見守り支援を進めることを確認した。 認知症サポーターの普及に努める町キャラバン・メイト連絡会が主催した。参加者はグループに分かれ、認知症の人のニーズや問題解消方法を考えた。「地域で開催するラジオ体操への参加を呼びかける」「住民同士で認知症の人や疑いのある人の情報を共有する」などの意見が出た。 同町は高齢化率が52・6%(4月時点)と県内最高
-
新嘗祭への献上米、収穫 松崎町・山本さん
11月23日に皇居で行われる新嘗祭(にいなめさい)に献上する米の刈入収穫式が1日、松崎町伏倉の水田で行われた。献上米を育てた同町岩科北側の山本太美雄さん(73)や静岡県、町の関係者が約40人が出席し、稲刈りに汗を流した。 同町岩科南側の国柱命神社の壬生忠之宮司が神事を執り行った。祝詞が読み上げられた後、山本さんらが鎌を使って丁寧に稲を刈り取った。品種は「きぬ娘」で、6月上旬に田植えを行った。天日干しや精米の後、1升分を選定して10月下旬に送る予定。 山本さんは「猛暑や病害虫の影響もなく大きく育った。長らく農業をしてきたが、集大成として献上できるのは非常に光栄」と笑顔を見せた。 毎年県内
-
「日本一」の夕日と花火 西伊豆の海岸彩る 10月2日まで
「夕陽日本一」を宣言した西伊豆町の夕景と花火を楽しむ行事「堂ケ島夕映えの花火」(町観光協会主催)が29日、仁科の堂ケ島公園で開かれた。ポップスなどの音楽と連動して色とりどりの花火約1800発が打ち上げられ、日没後の空を彩った。 夕日観賞の好シーズンに花火と一緒に楽しんでもらおうと、初めて企画した。太陽が沈んで辺りが薄暗くなり始めると、曲に合わせて次々と花火が打ち上げられ、海面や砂浜を明るく照らした。来場者は夕日を楽しんだ後、夜空に咲いた大輪と音楽の共演に魅了されていた。 花火は10月2日まで、午後6時から約10分間打ち上げられる。 (松崎支局・太田達也)
-
“日本一”の夕日と味わって にぎわい創出へコーヒー店出店 西伊豆、新井さん夫婦
「夕陽日本一」を宣言した西伊豆町の大田子海岸で、地域おこし協力隊の新井雄貴さん(37)がコーヒースタンドを出店し、海岸周辺のにぎわい創出に取り組んでいる。人気の夕景スポットから見る美しい眺めに魅了された。「夕焼けを見ながら、ひきたてのコーヒーを味わえる憩いの場を目指したい」と語る。 新井さんは2022年に同町の豊かな自然に引かれ、妻の直子さん(34)と東京都から移住した。農業の振興に取り組む傍ら、2人で木製のリヤカーを使って「西伊豆コーヒースタンド」を開業。展望所の近くで夕日が楽しめる時間帯に営業する。 移住前、仕事の合間によく飲んでいたコーヒーの文化を地域に広めようと、友人から取り寄
-
住民作詞 松崎町のうた 同じメロディー 思いはそれぞれ 有志が町内各地訪問、交流の場に
松崎町の住民有志が、一つのメロディーを基に町民それぞれが作詞する「松崎町のうた」を通じた地域活性化に取り組んでいる。9月下旬、町内各地を訪問して歌を披露する活動を始めた。音楽を通じて高齢者らの居場所づくりや健康増進などにつなげる。 松崎町のうたは、2017年に制作が始まった。豊かな自然や行事、地域への思いが歌詞に反映され、現在は120曲以上完成。住民有志でつくる「松崎町のうたを育てる会」(石田初恵会長)が月2回、集まって地域の住民らと歌唱して普及に努めている。集まりに足を運べない人にも親しんでもらおうと、各地区の訪問を企画した。 初回の訪問が同町江奈の公民館で行われ、同会のメンバーと同地区の
-
松崎の中学生7人が静岡県大会出場 住民運営、陸上クラブで成果
今春本格始動した松崎町の陸上競技クラブ「ウェルネスまつざきAC(アスレチッククラブ)」に所属する中学生7人が、9月上旬に行われた県東部地区新人陸上競技大会で好成績を収めた。クラブは少子化で地域の部活動数が減少する中、子どもが体験できるスポーツの選択肢の幅を広げようと住民主体で運営。住民有志の手厚い支援体制や多種目の練習経験が短期間での成果につながった。 同大会に出場した9人のうち7人が円盤投げや走り高跳び、走り幅跳びなどで県大会出場を決めた。クラブでは町内の小中学生約50人が週1~2回練習する。陸上競技部を指導していた元教員や競技経験のある町職員がボランティアでレベルに応じた指導や、大会に
-
伊勢エビ漁スタート 産地の南伊豆で水揚げ 例年並みの大きさ
伊勢エビ漁が盛んな南伊豆町で17日、今期の漁が始まった。同町下流(したる)の下流漁港には早朝から地元の漁師らが集まり、前日夕に仕掛けた網を引き上げ、エビを取り外す作業に励んだ。漁期は来年5月中旬まで。 静岡県内では16日に伊勢エビ漁が解禁となった。同港では17日未明、下流海老網組合の漁船が沖合の水深2~5メートルの海底に仕掛けた刺し網を引き上げた。漁師や住民が「カキ」と呼ばれるL字形の金属製の道具を使い、網に掛かったエビを手際よく取り外し、次々とかごに入れていった。 漁師らによると、水揚げされたのは大きいエビで体長40センチ、重さ700グラムほど。20センチ、200グラム程度のサイズが多
-
思い出のガラス品 地元作家が“診察” 西伊豆で修理相談会
西伊豆町のガラス作家らでつくる西伊豆硝子舎は16日、「ガラスの町のお医者さん」と題し、ガラス製品の修理に関する相談を受けるイベントを同町宇久須の黄金崎クリスタルパークで開いた。町内に工房を構える作家が白衣を着て医者に扮(ふん)して〝診察〟し、修理作業に臨んだ。 函南町の中村真理子さん(59)は夫婦で訪れ、一部が破損してしまったワイングラスやオブジェなど思い出の詰まった品を持ち込んだ。作家2人が破損の原因や正しい保管方法を説明し、修復して後日受け渡すことになった。中村さんは「丁寧な説明でわかりやすく、安心して預かってもらえる。受け取りが楽しみ」と笑顔を見せた。 同町の宇久須地区がかつてガラ
-
砂浜の“お宝”掘り出せ フリマ、特製ラーメン販売も 松崎でイベント
砂浜に埋められた“お宝”を探し出すイベント「史上最大の宝探し」(松崎町ロマンシール協同組合)がこのほど、同町松崎の松崎海岸で開かれた。子どもや親子連れ約150人が、商品券などの景品と交換できる札を夢中になって探した。 リサイクルフリーマーケット「第28回みなとでみんなと海のピカ市」(町商工会青年部主催)に合わせた催しで、昨年に続き2回目の開催。参加者はスタートの合図で一斉に駆け出し、砂の中から50円~1万円分の商品券など1000個の引換券を掘り出した。 フリーマーケットでは町内外の34事業者が古着やアクセサリー、飲食物を販売した。町商工会青年部が開発した特製ラーメ
-
地元特産桜葉 高校生が研究 歴史や消費の多様化「取材」 松崎高と韮山高
松崎町の松崎高総合科学部サイエンス班の生徒が、韮山高(伊豆の国市)の生徒と共同で松崎町特産の桜葉に関する研究を進めている。13日、生徒2人が同町岩科北側の桜葉漬け製造工場を訪れ、製造過程や栽培の歴史を調査した。 同町は桜葉の生産量全国一の7割を占めるとされる産地。生徒は松崎桜葉商店の小泉邦夫顧問(81)にインタビューし、町内で桜葉の生産が始まった経緯や消費方法の多様化について学んだ。小泉顧問は「イタリアではチーズにも使われていて人気がある」と説明。生徒は桜餅以外の使い方を知り、驚いていた。 松崎高の生徒は、9月に桜葉に関する調査を開始した。今後、韮山高との合同研究としてまとめて発表する予定。
-
奨学金返還支援 西伊豆町が検討 若者の転入促進へ
西伊豆町の星野浄晋町長は6日に行われた町議会9月定例会の一般質問で、若者の転入促進に向け、町独自の奨学金返還支援制度の創設について検討する考えを明らかにした。仲田慶枝氏への答弁。 仲田氏からの「返還免除の条件をつけた奨学金制度を設けたらどうか」という提案に、星野町長は「前向きに検討したい。若者のUIJターンに有効になるのではないか」と述べた。 このほか、3億2千万円を追加する一般会計補正予算案やワーケーション施設設置条例案など4議案を原案通り可決した。 補正予算には、移住促進に向け起用する「地域プロジェクトマネージャー」1人の報酬費130万円や、同町宇久須の西伊豆中近くに設ける通学バスの待合
-
揺らめく明かり、幻想的 西伊豆「ビーチキャンドルナイト」
日没後の海岸をろうそくの明かりで彩る「西伊豆ビーチキャンドルナイト」が2日、西伊豆町仁科の乗浜海岸で開かれた。約4000本のろうそくが並べられ、揺らめく炎が周辺を幻想的な雰囲気に包んだ。 地域のにぎわい創出や住民同士の交流につなげようと、住民有志でつくる「西伊豆ふるさとおこし隊」(鈴木洋史隊長)が主催した。9回目となる恒例企画で、4年ぶりの開催。日が沈むと、ろうそくの明かりで海岸線が浮かび上がった。来場者は浜を散策したり、写真を撮ったりして楽しんだ。
-
灯篭流しや花火 盆踊り楽しむ 松崎で夏祭り
松崎町の松崎地区で16日夜、夏祭りが開かれた。地域住民や観光客が灯籠流しや花火大会、盆踊りなどの夏の風物詩を楽しんだ。 灯籠流しは明治商家「中瀬邸」前の那賀川で行われた。昭和30年代に水害で亡くなった子どもの供養をするために始まった行事。灯籠約200個の放つ明かりが水面に揺らめき、幻想的な雰囲気に包まれた。 花火大会は松崎海岸で開催され、海上花火やスターマインなど約600発が次々と打ち上げられた。観客は夜空を鮮やかに彩る大輪に目を奪われ、拍手を送ったり、写真を撮ったりして満喫した。 台風の影響で延期となっていた「松崎盆踊り」も行われた。住民有志団体による「日本で一番地味な盆踊り」と銘
-
歌で人をつなぐ ソプラノ歌手たえこさん 音楽交流で松崎を活性化
ソプラノ歌手のたえこ(本名・伏見妙子)さん(36)が松崎町で音楽を通じた地域の活性化に取り組んでいる。町民が作詞に参加する「松崎町のうた」の制作を機に同町と関わり移住し、住民有志と共同でコンサートを開く。突然声が出なくなったり、体が動かなくなったりする病を患いながら「歌で人の心を楽にしたい」と、住民や町外の人が交流する機会を提供している。 静岡市葵区出身のたえこさんは幼い頃から歌が好きで高校進学時に音楽で生きることを決意し、昭和音大で声楽を学んだ。同大3年の時に多忙で無理がたたり、原因や治療法の分からない病を発症。1日に何度も体の一部が動かなくなるなどの発作があり、半日動けない日も。現状
-
観光客に事故防止呼び掛け 西伊豆と松崎で啓発 下田署など
下田署などは10日、水難事故防止の啓発活動を西伊豆町宇久須のクリスタルビーチで行った。署員ら16人が啓発品のティッシュを配ったり、のぼり旗を掲げたりして注意を喚起した。 同署松崎分庁舎と町役場、下田消防本部西伊豆消防署、下田海上保安部が連携し、西伊豆町と松崎町の海水浴場など計14カ所で実施した。クリスタルビーチ付近では、海水浴やキャンプに訪れた観光客らに事故防止の徹底を呼びかけた。西伊豆町では8月2日、1人が死亡する水難事故が発生している。
-
補正予算案を可決 西伊豆町議会
西伊豆町議会は9日、臨時会を開き、2億7千万円を減額する一般会計補正予算案1議案を原案通り可決した。同町の仁科浜地区津波等避難施設整備事業の工期が2023~24年度と決まったことに伴い、事業者への施工監理業務の委託料などが来年度予算に持ち越されるための減額措置。 町によると、津波や風水害時の避難、日常使いできる会議室の機能を併せ持つ避難施設を旧消防署跡地に建設する事業。高さ約11メートルの会議室部分と、約14メートルの屋上に計454人が避難できる。今年9月までに着工する見通し。
-
練習用ボール100球 野球少年団に寄贈 松崎の土木会社
松崎町の佐藤土木(佐藤岩夫社長)がこのほど、練習用のボール100球を松崎野球スポーツ少年団に贈った。贈呈式が同町道部の町営総合グラウンドで行われ、佐藤社長が代表児童に品を手渡した。 少年団は同町や西伊豆町の子どもたちで構成し、同グラウンドを拠点に活動している。佐藤社長の息子が少年団のOBという縁で、寄贈した。
-
閉校した東小 河津町長に楽しい活用提案 「子ども議会」
河津町は7日、町内の小中学生が「子ども議員」として当局への質問やまちづくりの提案をする「子ども議会」を町役場議場で開いた。河津小と河津中の児童生徒8人が登壇し、岸重宏町長らに学校や防災に関する一般質問を行った。 開催は2年ぶりで、中学生の参加は初めて。北林希子さん(河津小5年)は、閉校した東小校舎の活用について「イベントなどでみんなが楽しめる場所になればいいのではないか」と提案。岸町長は「活用は町の重要な問題。協議の中で方向性を決めていく」と述べたほか、災害時の避難場所としての活用を拡大する考えを示した。 このほか、道路に野生動物の死骸があった場合の対応や、体育館やグラウンドの暑さ対策に
-
賀茂地区生徒 地域の魅力学ぶ
中学生が地域の文化について学び将来について考える「未来を切り拓(ひら)くDream(ドリーム)授業・賀茂版」(県教委など主催)がこのほど、下田市の県下田総合庁舎で開かれた。1市5町の生徒24人が、地域で活躍する住民や大学教授らの講義を受けたり、フィールドワークを行ったりした。 西伊豆町のかつお節の製造工場を見学した後、地域の魅力の発信方法について班に分かれて話し合い、意見を発表した。PR動画を制作して交流サイト(SNS)で広めたり、別地域の生徒とオンラインで交流したりするなどの意見があった。子どもたちは「故郷がなくならないよう魅力を紹介したい」「地域についてもっと知りたくなった」などとまと
-
北海道帯広の児童 漆喰文化学ぶ 松崎に4年ぶり来訪
松崎町と姉妹都市提携を結ぶ北海道帯広市の小学生10人が7日、同町の伊豆の長八美術館を訪れた。漆喰(しっくい)ストラップ作りに挑戦し、左官の技術を学んだ。9日まで町内に滞在して松崎小の児童と交流したり、十勝平野開拓に貢献した同町出身の依田勉三の功績を学んだりする。 同市との交流事業の一環で、開催は4年ぶり。ストラップの漆喰部分の制作に取り組んだ。丸めた砂漆喰に青や赤色などの色漆喰を塗り重ねた後、表面を磨いてストラップにくくり付けて完成させた。館内の見学も行い、同町出身の左官職人・入江長八の漆喰鏝絵(こてえ)を楽しんでいた。
-
助かる学生の「お手伝い」 繁忙期の松崎 民宿受け入れ マッチングサイト活用
松崎町雲見の民宿「彩雲 俺の家」が19日まで、「お手伝い」と「旅」を通じて事業者と旅行者を結ぶマッチングサイト「おてつたび」を利用して県内の学生2人を受け入れている。夏の繁忙期の業務を手伝いながら、伊豆半島の豊かな自然を楽しんでいる。 参加するのは、ともに日本大3年の森勇人さん(20)=静岡市葵区=と牧野心勇さん(21)=同=。卒業後の進路を考えるために参加したという。住み込みで施設の清掃などに取り組む。滞在中にドローンで撮影、編集した動画をSNSに投稿して地域のPRにつなげる。 牧野さんは「仕事や社会について学びながら、誘客につながる動画を制作したい」と意気込む。従業員の高橋謙太さん(
-
桑葉活用ジェラート販売 幅広い世代に親しみを 松崎で10日から
松崎町の企業組合「松崎桑葉(そうば)ファーム」は10日、同町特産の桑葉を使った新スイーツ「くわ葉ジェラート」の販売を同町の直売店「くわや」で始める。お茶として親しまれる桑葉の粉末を練り込み、クリーミーな味わいと桑葉の爽やかな香りが楽しめる品に仕上げた。 同組合は町内の耕作放棄地を活用して食用桑の生産を続ける。若者を含む幅広い世代に桑葉に親しみを持ってもらおうと、町などでつくる「町桑葉健康協議会」と、乳製品販売の「いでぼく」(富士宮市)と共同開発した。店内とテイクアウトで提供する。 くわ葉ジェラートのほか、いでぼくオリジナルミルク味も販売する。各税込み400円。ミルク味用のトッピングのくわ
-
西伊豆の県道 ヒマワリ畑見頃
西伊豆町宇久須の県道410号沿いのヒマワリ畑が、見頃を迎えている。地元の住民有志が整備した畑に、高さ約1メートルのヒマワリの花が咲き誇り、景色を彩っている。1週間ほど見られるという。 静岡県が進める農村環境の保全活動「ふじのくに美農里(みのり)プロジェクト」の一環で、ボランティア団体「宇久須美農里プロジェクト」(内田秀明代表)が管理を行う。約1000平方メートルの耕作放棄地を整備し、6月上旬に種をまいた。晴れた日には通行人が立ち止まり、青空と鮮やかな黄色の花の共演を楽しんでいる。
-
西伊豆のホテルで学生がインターン 接客や清掃体験
西伊豆町仁科のホテル「il azzurri(イル・アズーリ)」が27日まで、NPO法人国際ボランティア学生協会(IVUSA)の学生のインターンシップを受け入れている。計8人が順次参加し、接客や清掃などの業務に取り組む予定。 ともに立命館大1年の佐々木優花さん(18)と畑夏鈴さん(19)が客室の清掃に励んだ。社員の内藤有希さん(25)が「チェックインまでの短時間で掃除を終わらせる必要がある」と説明。ベッドのシーツ交換や浴槽掃除に励んだ。佐々木さんは「細かい部分まできれいにするのは大変。いろいろな経験を積みたい」と話した。 同ホテルは観光地の仕事を知ってもらおうと、2022年から学生の受け入
-
夏休み 宿題やっつけろ! 南伊豆の住民有志 小学生に学習支援
南伊豆町湊地区の住民有志が28日まで、地区の小学生に勉強を指導する「夏休み みなとスクール」を湊区コミュニティーセンターで開いている。教員や地域おこし協力隊が講師を務め、「夏休みの宿題をやっつけろ」をテーマに子どもの学習を支援する。 住民有志が2020年に開始した企画で、今回の実施は3年ぶりという。この日は、同町で監視業務やトレーニングに取り組むNPO法人南伊豆ライフセービングクラブの学生も講師として児童の勉強を手伝った。子どもたちは集中して机に向かい、問題が解けると笑顔を見せていた。 山田晴之区長(70)は「大人や子どもが交流する機会にもなっている。地域で子どもたちの成長を見守っていき
-
長野・岡谷の児童 テングサ仕分け 姉妹都市の東伊豆満喫 ところてん試食や熱川、稲取小と交流
東伊豆町と姉妹都市提携を結ぶ長野県岡谷市の児童21人が3日、同町を訪れ、ところてんの材料であるテングサが保管されている伊豆漁業協同組合稲取支所の施設を見学した。両市町の児童交流事業の一環で、開催は4年ぶり。 子どもたちは、天日干しされたテングサが並ぶ倉庫を訪問した。従業員の説明や指導を受け、テングサを部位別に仕分ける作業に取り組んだ。黒蜜をかけたところてんの試食も行い、「甘い」「冷たくておいしい」などと地元の名産品に舌鼓を打っていた。 見学後には、伊豆アニマルキングダムで熱川、稲取両小の児童との交流を楽しんだ。 (松崎支局・太田達也)
-
陸上クラブが始動 部活減の過疎地で 松崎・住民主体で指導
松崎町の総合型地域スポーツクラブ「ウェルネスまつざき」の陸上競技クラブが今春、本格始動した。住民有志が町内の小中学生に体力づくりや大会出場を見据えた技術向上などレベルに応じた指導を実施。少子化に伴う部活動数の減少で選択肢が狭まる過疎地域でも、活動に打ち込める環境づくりを目指す。 クラブは「ウェルネスまつざきAC(アスレチッククラブ)」。教員時代に陸上競技部の顧問を務めていた松崎中講師の平野明彦さん(67)らが中心となって4月に発足し、教え子や競技経験者がスタッフとして指導に当たる。年齢ごとに週1~2回、小学校や高校のグラウンドで1時間~1時間半の練習を重ねる。 6月中旬、同町桜田の松崎高
-
西伊豆の幸ごっつぁんです 飛龍高相撲部が全国総体向け合宿
西伊豆町の主婦らでつくる「まちづくり協議会食部会」のメンバーが27日、合宿で訪れた沼津市の飛龍高相撲部の生徒に地元食材を生かした料理を同町の旧田子中で振る舞った。1~3年生13人が、海や山の幸をふんだんに使った“お母さんの味”を楽しんだ。 夏野菜カレーや潮かつおの炊き込みご飯、シカ肉やエビイモのコロッケなどを用意した。生徒は何度もお替わりして食事を楽しんだ。食部会の手塚みづほさん(75)は「地元食材を味わってもらおうと腕を振るった。全国大会で頑張ってほしい」と話した。 町職員が同部のOBだったつながりで合宿が実現した。8月に北海道で行われる全国高校総体前に砂浜で
-
花火3000発 海上彩る 西伊豆 堂ケ島火祭り
西伊豆町に残る海賊退治の伝説にちなんだ花火大会「堂ケ島火祭り」(町観光協会主催)が24日、同町仁科の堂ケ島公園で開かれた。海賊討伐の場面を再現する演出が見どころの恒例イベントで、今回で56回目。花火約3000発が海上を華やかに彩った。 伝説では、およそ600年前、海賊に苦しめられていた住民が火の付いた矢を海賊船に放って撃退したとされる。イベントでは、海賊船を模した木造の船を海面に浮かべ、火矢に見立てた花火を打ち上げた。「海賊船」からも花火が上がり、船は激しく燃え上がった。来場者は迫力ある演出に拍手を送っていた。 同協会によると、約4800人が訪れ、花火を楽しんだ。 (松崎支局・太田達也)
-
大物カジキ狙う 国際釣り大会 下田で開幕
スポーツフィッシングイベント「第45回国際カジキ釣り大会」(NPO法人ジャパンゲームフィッシュ協会主催)が21日、下田市の下田港沖で開幕した。県内外の107チーム約600人が魚影を追い、熱戦を繰り広げる。23日まで。 初日は午前7時半から競技を開始し、参加者は沖を目指してクルーザーで出港。午後3時まで釣果が期待できそうなポイントを巡り、大物を狙った。大会関係者によると、初日は水温があまり上がらなかったが、コンディションはまずまずだったという。 競技終了後、釣り上げられたカジキが次々と陸に運び込まれ、重さなどを確認した。100キロ以上の迫力ある個体がお披露目されると、観客から歓声が上がった。参
-
静岡人インタビュー「この人」 西伊豆町で防災体制の拡充に取り組む 山本新吾さん(松崎町)
内閣府が認定する「地域防災マネージャー」として、4月から西伊豆町防災課で業務に当たる。防衛大学校、陸上自衛隊幹部候補生学校を卒業し、初任地の陸上自衛隊板妻駐屯地(御殿場市)など全国で勤務し、災害派遣の経験もある。定年後、神奈川県大磯町危機管理課に在籍した後、現職。任期は2年。熊本県宇城市出身。57歳。 -防災マネージャーとは。 「豪雨災害や発生の懸念がある南海トラフ地震に対応するため、内閣府が創設した制度。自衛官の経験や知識を生かし、自治体の防災力向上に努める。前任地の神奈川県では自治体の多くが採用していたが、本県では事例が少なく感じる。有事の際に自衛隊を活用できる人材として必要になる」
-
投稿者の自宅特定体験 サイバー犯罪防止へ松崎高で講座 夏休み前に下田署
下田署は19日、夏休みを前に高校生がインターネットを悪用した犯罪に巻き込まれることを防ごうと、防犯講座「サイバーセキュリティ・カレッジ」を松崎町の松崎高で開いた。1~2年生約120人が仮想の交流サイト(SNS)の個人情報から架空の投稿者の自宅を探し当てる体験に臨み、ネットの正しい使い方や危険性を学んだ。 元県警サイバー犯罪対策課の同署松崎分庁舎署員が講師を務めた。生徒は2~3人の班に分かれて富士山などの風景の写真やハッシュタグ(検索目印)の情報を参考にネットを使って「県中部のある場所」を特定する作業に挑戦した。 5分ほどで正解にたどり着く班もあり、SNSへの気軽な投稿のリスクを確認した上
-
一緒に歌おう 住民有志が子ども園で音楽演奏会 西伊豆
西伊豆町の住民有志が18日、同町仁科の仁科認定こども園で音楽演奏会を行った。園が開いた夏祭りイベントの一環で、元教員の金刺貴彦さん(64)と地域おこし協力隊の小村麻衣花さん(33)が訪れ、歌を通じて園児と交流した。 金刺さんは2003年に園のイベントを題材にオリジナルソング「一番星見つけた」を作詞作曲した。それ以来、定期的に披露して園児に親しまれている。演奏会では金刺さんがギターとハーモニカによる曲を披露しながら歌唱し、小村さんがサックスを奏でた。子どもたち48人と一緒に歌って会場は盛り上がりを見せた。 金刺さんのオリジナルソングへのお礼として園児による歌も披露された。
-
アプリ活用し釣り人受け入れ再開 西伊豆・田子漁港 マナー向上へ
西伊豆町などは7月末、釣り客と漁業者とのトラブルなどを巡って釣り禁止となっていた田子漁港で、アプリケーションを活用した釣り人の受け入れを再開する。アプリで釣り場を管理する仕組みを導入し、混雑緩和やルール周知によるマナーの向上につなげる。町は「全国の漁港が抱える釣り人のマナー問題を解決できるのではないか」と期待を込める。 取り組みを始めるのは、町と伊豆漁業協同組合田子支所、アプリを開発した「さかなファーム」(東京都)。同港は良質な釣り場として人気だったが、近年は釣り客がごみを捨てていったり、漁船の運航を妨げたりするなどのトラブルが発生。昨年7月から釣り禁止となっている。 アプリ名は「海釣り
-
サザエ800人でつかみ取り 松崎・雲見海岸 合図で一斉に疾走
松崎町の雲見観光協会は17日、海水浴シーズンの幕開けを告げる恒例行事「雲見温泉サザエ狩り」を同町の雲見海岸で開いた。多くの家族連れや観光客が訪れ、波打ち際や浅瀬にまかれたサザエ約3000個(約300キロ)のつかみ取りに臨んだ。 子どもと大人の両部が開催され、町内外約800人が集まった。参加者は砂浜で横一列に並び、スタートの合図に合わせて一斉に走り出した。一つでも多くのサザエを拾おうと夢中になって探し回っていた。 高橋博幸会長は「参加者が大勢来てくれて良かった。昨年は水害に遭ったが、今年は穏やかに過ごせることを願っている」と話した。 (松崎支局・太田達也)
-
クリスタルビーチで海水浴客の安全祈願 西伊豆
西伊豆町観光協会は9日、夏の海水浴シーズンを前に、海の安全祈願祭を同町宇久須のクリスタルビーチで開いた。町や観光関係者約50人が参加し、海水浴場を訪れる観光客の安全を願った。 塩沢一志会長は「新型コロナの5類移行後、初めての夏を迎える。インバウンド(訪日客)を含めた観光客の安全対策に注力し、西伊豆を盛り上げていきたい」と話した。 町内の海水浴場は9カ所。クリスタルビーチなど7カ所は15日から、大浜と黄金崎の両海水浴場は29日から開設する。いずれも8月20日まで。
-
バスケの基本 児童ら体得 ベルテックス選手が指導 西伊豆
西伊豆町と町教育委員会は9日、来季バスケットボール男子Bリーグ2部(B2)に参戦するベルテックス静岡(静岡市)の選手らを招いたバスケットボール教室を同町宇久須の西伊豆中で開いた。町内の小中高生23人が参加し、選手やスタッフの指導を受けて技術を磨いた。 チームは2022年に同町と協定を結び、交流を続けている。この日は、加納誠也選手や大友隆太郎選手が訪問してシュートを実演したり、ドリブルの足の運び方をアドバイスしたりした。児童、生徒らは基本動作の習得を目指し、練習に汗を流した。 (松崎支局・太田達也)
-
東レ選手が指導 西伊豆でバレー教室 小中学生がプロの技学ぶ
バレーボールVリーグ男子の東レアローズの選手らが講師を務めるバレーボール教室(西伊豆町、町教育委員会主催)がこのほど、同町宇久須の西伊豆中で開かれた。同町と松崎町の児童、生徒約50人が選手やスタッフから指導を受け、真剣な表情で練習に臨んだ。 子どもたちは選手の動きをまねて、サーブやレシーブなどの上達のこつを学んだ。選手が迫力あるスパイクのお手本を見せると、歓声が上がった。選手との試合もあり、学んだ技術を試したり、交流を楽しんだりした。 西伊豆中2年の真野萌夏さん(14)は「丁寧に教えてくれて、苦手なサーブが決まるようになった」と声を弾ませた。
-
初の全国へ 陸上三段跳び「恩返しの跳躍を」 松崎高の田所さん
松崎町桜田の松崎高陸上競技部3年の田所歩武さん(17)が、三段跳びで8月に北海道で行われる全国高校総体に初出場する。静岡県内で最も人口が少ない約6千人の町の唯一の高校から、町の期待を背に全国の舞台に挑戦する。 田所さんは6月に袋井市で行われた東海総体で、自己記録を約30センチ更新する14メートル27センチで4位入賞し、初の全国への切符を得た。同校によると、同部では近年投てき種目での全国大会出場の事例はあったが、跳躍種目では1989年以来34年ぶりという。 田所さんは中学生までバレーボールなどに励み、高校生になって陸上を始めた。三段跳びには、同種目の現役競技者でもある顧問の杉山拓弥教諭(3
-
夏の風物詩 東部で鮮やか 涼しげ240の音色 西伊豆「風鈴神社」
西伊豆町の夏の風物詩「かも風鈴」を展示する企画「風鈴神社」(西伊豆硝子舎主催)が9月26日まで、同町宇久須の宇久須神社で開かれている。町内在住のガラス作家が手作りした青色の風鈴240個が拝殿に飾り付けられ、そよ風に揺られながら心地よい音色を響かせている。 かも風鈴は2001年、旧賀茂村時代にガラス原料のケイ石の採掘が盛んだったことから制作が始まり、地元で親しまれている。風鈴神社は22年の開催に引き続き2回目。海と空をテーマにした鮮やかな青色の風鈴が並び、散策に訪れる住民らを楽しませている。 同舎は9月30日まで、「かも風鈴&キャンドルホルダーデザインコンテスト」の作品も募っている。黄金崎クリ
-
海水浴シーズン控え観光客らの安全祈願 松崎海岸
松崎町観光協会(本多正弘会長)は4日、松崎海岸の海上安全祈願式を同海岸で行った。協会や町関係者ら約10人が、海水浴シーズン中に訪れる観光客らの安全を願った。 伊那下神社の森清人宮司が神事を執り行い、祝詞を読み上げた後に関係者が玉串をささげた。本多会長(65)は「ここ数年はコロナで観光業も落ち込み、町に覇気がなくなっている。今年の夏は、観光客が多く訪れてくれることに期待したい」と話した。 町内の海水浴場は、同海岸など4カ所で15日~8月20日に開設される。
-
イカやエイ、フグも捕れた 松崎 園児「よいしょ」 地引き網に挑戦
松崎町の聖和保育園と下田市の稲生沢こども園、ひかり保育園の園児約100人が28日、同町の岩地海岸で地引き網を体験した。地元の漁師らと力を合わせて「よいしょ、よいしょ」と声をかけながら、網を引き上げた。 園児は2カ所に分かれ、波打ち際で網を囲い込むように手繰り寄せた。網が岸に近づいてくると、ダツやアオリイカ、エイなどが現れ、子どもたちから歓声が上がった。フグやトビウオも見られ、手にとって感触を確かめたり、観察したりしていた。 海や生き物を身近に感じてもらおうと、3園と岩地観光協会が企画した。捕れた魚は給食で提供されるという。
-
特支生徒、桜葉収穫に汗 担い手確保へ農福連携 松崎
松崎町桜田の伊豆の国特別支援学校伊豆松崎分校の生徒は19、20の両日、町特産の桜葉の収穫作業を同校近くの畑で行った。町職員から収穫方法の説明を受け、4人が葉を1枚ずつ手作業で摘み取った。 生徒たちは町が借りる約800平方メートルの桜葉畑で、作業に汗を流した。葉の生育度合いを見て枝の先端部の葉は収穫せず、穴の空いた葉と形のきれいな葉に分別して袋に詰めた。1年の鈴木優斗さん(15)は「葉を選びながらうまく採ることができて楽しかった」と話した。 町と伊豆松崎町桜葉振興会が生産者の減少に伴う将来の担い手確保を目指し、2018年から行う農福連携の取り組み。同校では桜葉の種を植えて苗を育てる活動も行
-
マルシェで「ご縁を結ぶ」 西伊豆・田子 地域住民にぎわう
西伊豆町の田子地区まちづくり協議会は18日、住民らが交流を楽しむイベント「おむすびまるしぇ」を同町田子で開催した。町内外約10事業者が飲食物や雑貨などを販売し、地域住民らでにぎわった。 「住民のご縁を結ぶ」をテーマに2022年から開くにぎわい創出イベント。この日は、キッチンカーでピザやコーヒーを提供したり、ブルーシートの上で古本を販売したりして、住民らが食事や会話を楽しんだ。射的体験や落書きせんべいづくりができるブースは、子どもたちが列をつくり人気を集めていた。
-
西伊豆の農家が宿泊施設 ワサビ育む自然味わって 収穫・出荷体験 湧水引き露店風呂も
ワサビ栽培が盛んな伊豆半島・西伊豆町で、ワサビをテーマにした宿泊施設を営み、魅力を発信するワサビ農家の夫婦がいる。藤井わさび園の藤井幸光さん(55)=下田市出身=と千代美さん(55)だ。「ワサビを身近に感じてもらいたい」と、山あいのワサビ沢近くで収穫から出荷まで体験できる施設を開設。ワサビの消費拡大や栽培方法の普及に努め、静岡県内外から注目を集めている。 県内外を勤務地に会社員をしていた幸光さんは、ワサビ生産の経験がある父親の影響で栽培に興味を持ち、2014年に千代美さんの故郷である西伊豆町に移住。20年以上放置されていたワサビ沢約千平方メートルを整備し、独学した無農薬栽培にこだわってネッ
-
菜種油活用へ 菜の花収穫 松崎の住民有志ら「エコプロジェクト」
松崎町の住民有志10人が17日、菜の花の種の収穫作業を同町桜田で行った。菜の花を休耕田で栽培し、採集した菜種を食用油として使った後に使用済みの油をバイオディーゼル燃料として活用する「菜の花エコプロジェクト」の一環。 作業したのは、町などが持続可能な地域づくりを進める「2030松崎プロジェクト」の農業振興に取り組むチームのメンバー。昨年秋に約5千平方メートルの休耕田に種をまき、今年4月下旬には満開の花が咲いて住民らが楽しんでいたという。 この日の収穫では、住民らが鎌などで菜の花を茎ごと刈り取った。広げたブルーシートの上で踏んだり、振ったりしてからふるいにかけて種を取り出した。今後は県内事業
-
西伊豆町教育施設再編 地域の最適解 探る契機【東部 記者コラム 湧水】
2023年1月下旬、長年議論されてきた西伊豆町の認定こども園と小中一貫校の教育施設再編計画が白紙に戻った。町は6月に始める教育施設の在り方を考える住民ワークショップで意見を集約し、町の総意をつくる。地域の将来を左右する問題だけに、これまで以上に当事者意識を持って考える必要がある。 最終案と言える建設地が定まり、整備に向け動き出す直前の発表だった。1月下旬の会見で星野浄晋町長は、一部住民の反対を受け「理解を得られずに進めるのは難しいと判断した」と述べた。長期化する再編問題は、曲折してきたため、経緯を把握するのが難しい。町の方針がうまく伝わらず、住民らが納得できなかった可能性がある。 再編に
-
サツマイモの苗植え付け おいしくなれ 松崎の園児
松崎町峰輪の聖和保育園の年長、年中園児25人がこのほど、同町桜田の畑でサツマイモの苗の植え付けに挑戦した。地元住民らの指導を受け、350本を丁寧に植えていった。 町などが地域住民を交えて持続可能な地域づくりを目指す取り組み「2030松崎プロジェクト」の一環。農業振興に取り組むチームが、耕作放棄地を活用し、子どもたちに農業や食育について学んでもらおうと初企画した。 園児は「おいしくなれ」などと声をかけながら、竹の棒で土に穴を開け、苗を一つ一つ丁寧に差し込んでいった。住民らは、サツマイモの種類や育ち方についての説明もした。 今後はサツマイモの生育過程の観察や除草作業を行う予定。秋に収穫した
-
名物巨大パネルお披露目 松崎高で文化祭
松崎町桜田の松崎高の文化祭「双獅(そうし)祭」が10日、同校で始まった。文化祭の名物で、画用紙200枚の絵をつなぎ合わせて完成させた縦4メートル、横10メートルの巨大パネル画がお披露目され、祭りの開幕を告げた。 同校美術部を中心に同校と伊豆の国特別支援学校伊豆松崎分校の生徒約200人が制作した。今回のテーマは、浮世絵師の豊原国周が描いた役者絵「曽我五郎 市川團十郎」で、赤を基調とした鮮やかな色合い。除幕式でパネル画が登場すると、生徒からは大きな拍手が送られた。 文化祭では、制限なしの一般公開が4年ぶりに実施された。9日からの予定だったが、雨の影響で延期になっていた。ステージ発表は13日に
-
松崎高校文化祭が開幕 名物巨大パネル画披露 役者絵テーマに制作
松崎町桜田の松崎高の文化祭「双獅(そうし)祭」が10日、同校で始まった。文化祭の名物で、画用紙200枚の絵をつなぎ合わせて完成させた縦4メートル、横10メートルの巨大パネル画がお披露目され、祭りの開幕を告げた。 同校美術部を中心に同校と伊豆の国特別支援学校伊豆松崎分校の生徒約200人が制作した。今回のテーマは、浮世絵師の豊原国周が描いた役者絵「曽我五郎 市川團十郎」で、赤を基調とした鮮やかな色合い。除幕式でパネル画が登場すると、生徒からは大きな拍手が送られた。 文化祭では、制限なしの一般公開が4年ぶりに実施された。9日からの予定だったが、雨の影響で延期になっていた。ステージ発表は13日に
-
記者コラム「清流」 女性視点の職場づくり
松崎町は、女性職員のキャリア形成やワークライフバランスを考えるため、女性同士で意見交換する「女性職員活躍推進ミーティング」を始めた。議論を重ね、誰もが働きやすい環境づくりを進めてほしい。 「子育てと仕事の両立が大変」「昇格に男女差を感じた」。初回に出た意見だ。町によると、これまでに管理職になった女性職員はいない。育児か出世かのどちらかを優先せざるを得ない職場は、いまだに多いように感じる。町では職員定着や人材不足が課題。それらを解消するには、女性の力は必要不可欠だ。 町職員はまちづくりの核となる重要な役どころ。女性の視点で働き方を考えることは、職員全員が働きやすい環境づくりにもつながるはず
-
港に赤紫色のじゅうたん 西伊豆・仁科地区 テングサ漁解禁
西伊豆町仁科地区で7日、テングサ漁が解禁された。仁科漁港付近では水揚げされたテングサが天日干しされ、“赤紫色のじゅうたん”が広がった。漁期は9月ごろまで。 全国有数の産地である伊豆半島西海岸では、天日干しの様子が初夏の風物詩となっている。地元住民らが海中の岩場に着生するテングサを収穫した後、網にまとめて運び、地面に広げて日光が当たるように手際良く並べていた。 住民らによると、近年は海水温の上昇などによって不漁が続く。「生育量が少なかったので別の地区に収穫に行った」「50年以上続けているが、初日で最も少なかった」などの声もあった。 伊豆漁協仁科支所によると、テング
-
松崎高陸上3選手 東海大会へ 少人数の部から「全国目指す」 県大会で上位入賞
松崎町桜田の松崎高の陸上競技部の3年生3人が5月の県大会で上位入賞し、6月の東海大会に挑む。同校によると、メンバー21人という少人数の同部から、複数人が同時に東海大会以上の大会に出場するのはまれという。 出場するのは、三段跳びの田所歩武さん(17)、ハンマー投げの真野大地さん(17)、やり投げの山本駿人さん(18)。中学までバレーボール部だったという3人は高校入学後、陸上に打ち込んできた。5月の県大会では全員が自己記録を更新して6位以内入賞を果たす躍進を遂げた。 3人は「さらに記録を更新して全国を目指したい」と口をそろえる。顧問の杉山拓弥教諭(30)は「生徒が一丸となってこつこつ練習に励んで
-
スポーツ通じて地域振興 観光や商業 西伊豆町とJ3沼津が協定
西伊豆町とサッカーJリーグ3部(J3)アスルクラロ沼津を運営するアスルクラロスルガ(沼津市)は30日、スポーツを通じた観光や商業の振興などに関するパートナーシップ協定を結んだ。締結式が町役場で行われ、星野浄晋町長と高島雄大社長が署名した協定書を交わした。 同町のプロスポーツチームとの協定は3件目。子どもの健全育成や、高齢者と障害者の生きがいづくりにも共同で取り組む。星野町長は「子どもたちが夢を語れるまちづくりにつながるよう末永く関係をつくっていきたい」と述べ、高島社長は「スポーツを通じ、町の課題解決ができたらうれしい」と話した。 締結式には、5月にお披露目されたマスコットキャラクター「ア
-
石部棚田彩る ろうそくの灯り 松崎
松崎町石部の石部棚田をろうそくの光で彩る「石部の灯り」(石部棚田振興協議会主催)が27日、始まった。約1000本のろうそくが田植え後の田んぼ周辺をほのかに照らし、幻想的な雰囲気に包まれている。28日まで。 ろうそくは27日午後、町職員やボランティアら30人が設置した。日が沈み始めると、ろうそくの揺らめく炎によって田んぼの輪郭が浮かび上がった。来場者は沈む夕日や眼下の駿河湾、山々のシルエットと共演する棚田の風景を写真に収めていた。 石部の灯りは、石部地区がかつて火を燃やして海を行き交う船の目印としていたことにちなんで2012年に始まった。新型コロナウイルスの影響で、4年ぶりの開催となった。
-
名物ところてん1500食振る舞う 西伊豆・堂ケ島公園 28日までイベント
全国有数のテングサの産地・西伊豆町の恒例イベント「天草・ところてん祭り」(町観光協会主催)が27日、同町仁科の堂ケ島公園で始まった。同協会関係者らが、名物のところてん1500食を振る舞ったり、作り方を実演したりした。28日まで。 同協会によると、ところてんの魅力を発信するため1976年から続いている。町内産のところてんは、収穫したテングサをさらして半透明に仕上げ、つるんとした食感や弾力が特徴という。観光客は、三杯酢や黒蜜などをかけて味わった。静岡市葵区の丸山武志さん(60)は「冷たくてさっぱり、コシのある食感がおいしい」と話した。 同協会の塩沢一志会長は「西伊豆は、良質なテングサが採れる
-
ガウディ 幻の建築の100分の1レプリカ 東京に展示 松崎町・伊豆の長八美術館
松崎町の伊豆の長八美術館が展示するスペインの建築家アントニ・ガウディが設計した「ニューヨーク大ホテル」のレプリカが、東京都内で開かれるガウディ関連の展覧会に出張展示される。幻に終わった建設計画案で、レプリカとして再現された作品は貴重という。同館は「ガウディの建築思想を読み解く一助になるのではないか」と期待している。 レプリカは、同館を設計した建築家の石山修武氏と日本左官業組合連合会(東京都)によって、1985年に都内で開催された「スペイン展」のために制作された。展示会の後、左官の名工・入江長八の出身地であるなど左官業と縁のある同町に寄贈された。 レプリカは、高さ約3メートルで、約100分
-
「ぬるぬるしてた!」「大きく育って」松崎の園児が稚アユ放流
松崎町岩科北側の松崎幼稚園の園児が25日、同町の那賀川中流の大沢橋付近で稚アユの放流を体験した。年中、年長児19人は手に持った器を傾けてアユを放ち、元気に泳ぐ姿を笑顔で見送った。 体験は、那賀川非出資漁業協同組合が那賀川と岩科川のアユ釣り解禁の時期に合わせて実施する。子どもたちは約12~13センチのアユを放流し、「元気でね」「大きくなってね」と声をかけた。渡辺琉仁君(6)は「アユはぬるぬるしているのが分かった。大きく育ってほしい」と笑った。 山本一詞組合長(74)は「子どもたちがアユについて知るきっかけになればうれしい」と話した。同組合は同日、那賀川と岩科川にアユ計80キロ(約3千匹)を
-
田植え奮闘「大きく育って」 松崎・棚田会員集い作業に汗
オーナー制度を導入する松崎町石部の石部棚田で20日、県内外のオーナー会員らが集まる一大行事「田植え祭」が始まった。会員や地元の住民ボランティア約400人が、ぬかるむ田んぼに苦戦しつつも、秋の豊作を願って作業に汗を流した。21日まで。 参加者は地元の石部棚田保存会のメンバーによる手ほどきを受け、横一列に並んで竹ざおを使いながら等間隔で数株ごと苗を植えていった。20日は晴天に恵まれ、眼下に広がる駿河湾の景色も楽しんでいた。初めて作業を行った加藤学園暁秀初等学校3年の丸岡百合香さん(8)は「早く食べられるように大きく育ってほしい」と話した。 町によると、同棚田は2002年、県内で初めてオーナー
-
生産量全国一 松崎の桜葉収穫期 作業本格化
桜葉の生産量全国一を誇る松崎町で、桜葉の収穫期を迎えている。17日、地元住民ら5人が同町岩科南側の畑で青々と育った若葉の摘み取り作業に汗を流した。地元生産者らでつくる伊豆松崎町桜葉振興会によると、収穫の最盛期は6月以降の見込み。 住民らは茎が折れないように注意しながら、手のひらサイズに育った葉を選んで慣れた手つきで次々と摘んでいった。同振興会によると、今年は発芽が始まる春の気温上昇やまとまった雨があったことにより、例年よりも生育良好という。収穫は9月まで続く見通し。 町によると、桜葉は主に塩漬けにして桜餅などに利用される。生産量は約2千万枚で、国内生産7割を占める。耕作面積は約5ヘクター
-
元ボランティア学生の斎藤さん、西伊豆町職員に インターン結実 町民の人柄、自然に引かれ
西伊豆町の地域活性化に取り組むNPO法人国際ボランティア学生協会(IVUSA)元メンバーの斎藤真槻さん(22)=横浜市出身=が、2023年度の町職員に採用された。町が15年から実施する同法人向けのインターンシップを契機に初の職員が誕生。これまでの交流が結実した。 町はこれまでのインターンで、28人を受け入れた。斎藤さんは21年に初めて町を訪れて以来、複数回足を運び、耕作放棄地の解消を目指す活動などを行った。インターンにも参加し、役場業務を体験。町民の人柄や豊かな自然に引かれた。現在は、産業建設課で業務にあたる。 斎藤さんは「町民の方と直接関わる機会があり、地域のために働いている実感があ
-
静岡人インタビュー「この人」 移住定住の促進に取り組む 神健一さん(松崎町)
松崎町や町商工会の住民有志らでつくる伊豆まつざき田舎暮らしサポート隊(松崎町移住定住促進協議会)の代表。4月には空き家の再生プロジェクトを始めた。広告代理店に勤めた後、2021年に横浜市から移住した。同市出身。46歳。 -移住のきっかけは。 「元々自然に憧れがあり、残りの人生をどう生きるか考えた末、移住に至った。伊豆半島南部の賀茂地域で移住を考え、松崎町で気に入った物件が見つかったため、現在は回覧板も回ってこない山中の家に住んでいる。ゆくゆくは自然豊かな伊豆の食材を使った飲食店の経営ができたらうれしい」 -サポート隊の活動内容は。 「ホームページなどで移住者のインタビュー記事や、空き
-
桜葉スイーツ激戦 生産量日本一の松崎 ジェラート、大福が新登場
桜葉の生産量日本一を誇る松崎町で今春、桜葉を使用した新たなスイーツ「桜ジェラート」と「ジェラート大福」が発売され、注目を集めている。同町は20種以上の桜葉スイーツが楽しめる激戦区。販売する町振興公社は「町内の桜葉商品を一緒に盛り上げていきたい」と意気込む。 同公社は長年にわたって桜葉アイスクリームを販売してきたが、製造会社の機械の老朽化で2020年9月の販売を最後に製造中止になった。その後、桜葉を使った新商品の開発を模索し、同町の姉妹都市の縁で交流している北海道帯広市のアイスクリーム店「ウエモンズハート」と共同で仕上げた。 ジェラートには同市の牧場で搾った牛乳を使い、町内産の桜葉の塩漬け
-
松崎の大蛇伝説、動画で後世に 飲み込まれた男の娘姉妹が敵討ち 地元有志“現場”の大岩撮影
松崎町小杉原の住民らが、地元の大蛇伝説について発信する動画制作に取り組んでいる。4月下旬には、伝説にも登場し、地元の人が「50年以上存在を確認していなかった」という「蛇ケ挟(じゃばさみ)」の大岩を撮影した。動画制作を企画する一瀬薫さん(70)は「地域で受け継いできた伝説を知ってもらい、後世に残していきたい」と強調する。 小杉原など周辺地域に伝わる大蛇伝説は、松崎町史資料編第四集民俗編(下巻)によると、甲州(山梨県)の男性が、村人を困らせる大蛇退治に向かうが、のみ込まれてしまい、男性の娘姉妹が敵討ちに臨むという内容。蛇ケ挟は、姉妹に弓矢で射られた大蛇が巨石の間に挟まり、息絶えた場所とされる。
-
田んぼで花摘み 色鮮やか5種咲く 3~5日はイベント 松崎
松崎町那賀の農閑期の水田で色とりどりの花を咲かせる「田んぼをつかった花畑」で、花摘み体験ができる開放期間が1日、始まった。観光客や地元住民が訪れ、春の雰囲気を満喫した。5日まで。 花畑ではツマシロヒナギクやヤグルマソウなど黄や青など色鮮やかな花々5種が咲き、来客が花摘みを楽しんでいた。親子で訪れた相模原市の吉川昂佑君(6)は「いろいろな花があってきれいだった」と声を弾ませた。花畑はゴールデンウイーク明けに花を刈り取り、田植え期間を迎える。 花畑は町の事業として2000年に始まり、現在住民らでつくる実行委員会が主催。次回の費用に充てる協力金を募っている。 3日午前10時からは、地場産品が
-
大蛇伝説、後世に 地元有志が動画制作 松崎・小杉原
松崎町小杉原の住民らが、地元の大蛇伝説について発信する動画制作に取り組んでいる。4月下旬には、地元の人が50年以上存在を確認していなかったという伝説に縁がある「蛇ケ挟(じゃばさみ)」の大岩を撮影した。動画制作を企画する一瀬薫さん(70)は「地域で受け継いできた伝説を知ってもらい、後世に残していきたい」と強調する。 小杉原など周辺地域に伝わる大蛇伝説は、松崎町史資料編第四集民俗編(下巻)によると、甲州(山梨県)の男性が、村人を困らせる大蛇退治に向かうが、のみ込まれてしまい、男性の娘姉妹が敵討ちに臨むという内容。蛇ケ挟は、姉妹に弓矢で射られた大蛇が巨石の間に挟まり、息絶えた場所とされる。 動
-
北海道・帯広名物の豚丼販売 姉妹都市の松崎町 道の駅「花の三聖苑」で
松崎町振興公社は29日、同町の姉妹都市である北海道帯広市で親しまれている名物「帯広豚丼」の販売を同町大沢の道の駅「花の三聖苑」で始めた。同町出身の依田勉三率いる晩成社が十勝平野を開拓した縁で交流を続ける両市町。同社は「食を通じ姉妹都市のことを知るきっかけになってほしい」と期待する。 帯広市の養豚は、依田勉三が豚を連れて入植したのが始まりとされる。帯広豚丼は、昭和初期に同市でうな丼をヒントに誕生し、市民の間で定着。市内には豚丼を提供する店舗が数多くあるという。販売する豚丼は、しょうゆベースのタレと絡めて焼いた豚肉が特徴。ご飯の上に豚肉と刻んだキャベツを載せ、白髪ネギとワサビをトッピングした。
-
空き家再生 田舎暮らし体験施設に 松崎の魅力 住民有志ら発信 年内開業目指し始動
松崎町の住民有志らが、田舎暮らしの魅力を発信する宿泊施設の開設を目指す取り組みを始めた。設計やデザインの技術を持つメンバーが集い、長年使われていなかった空き家を活用。自然豊かな同町での生活を体験できる施設として再生させる。 活動するのは、同町で移住定住の促進や空き家の利活用を進める神健一さん(46)=横浜市出身=ら4人を中心としたチーム「プロジェクトKAYU(かゆ)」。インドネシア語で「木」を意味する「KAYU」と名付け、木をテーマとした施設づくりに取り組んでいく。 活用する建物は、木造2階建て。山に近い場所に面していて、長らく倉庫として使われている。施設ではまきを燃料とするボイラーによ
-
棚田のあぜづくりに汗 保存会メンバーや学生ら 松崎・石部
松崎町石部の石部棚田で22日、5月中旬に控える田植えを前に水田を整備するあぜ塗り作業が行われた。地元の石部棚田保存会のメンバーや常葉大(静岡市駿河区)の学生ら約100人が汗を流した。 あぜ塗りはモグラに穴を開けられたり、乾燥でひび割れたりした田の境目に泥を盛って水が漏れるのを防ぐ作業。保存会の高橋治会長は「秋の豊作のために重要な工程。けがをしないように気をつけて」とあいさつし、保存会メンバーとともに作業のこつを指導した。 参加者は慣れない作業に苦労しながらも、鍬(くわ)を使って田んぼの中の泥をすくって盛り、塗り固めた。同大1年の水上恵斗さん(18)は「水を含んでいて泥が重い。形を作るのに
-
記者コラム「清流」 棄権の理由から考える
静岡県議選の後日、西伊豆町の70代女性から「投票を棄権した」と電話があった。理由を問うと「判断材料となる情報が少なくて投票できなかった」という。 6市町にまたがる選挙区の下田市・賀茂郡では、下田市と南伊豆町の2候補が出馬した。広い選挙区の影響なのか、2人は地元以外では知名度が低く、人物像があまり分からないという声が多い印象だった。 女性は続ける。「無責任な投票はできない。せめて近くに来てもらって生の声を聞きたかった」。大事な一票だと分かった上で棄権したと聞き、なんだか歯がゆい。棄権にもさまざまな理由がある。 今後の選挙を盛り上げるためには、今回の県議選の平均投票率は過去最低だった-とい
-
指定難病の漫画家寺田さん(磐田市) 集大成2冊全国販売 よりどころとなる作品に
治療法が確立されていない指定難病「好酸球性胃腸炎」を患う漫画家寺田浩晃さん(27)=磐田市福田=のコミック2冊が19日、全国の書店で発売される。2022年に執筆した自身初のコミックは、主に県内で販売されていて「全国に届けたい」と続けてきた活動が結実した。 出版されるのは、県内で取り扱っていた書籍に加筆、修正した短編集「黒猫は泣かない。新装版」(双葉社)と、漫画アプリ「サンデーうぇぶり」で連載されている作品「三途(さんず)の川アウトレットパーク①」(小学館)。短編集については、購入者のみが閲覧できる音声付きの漫画や楽曲付きの動画をネットで見られるという。 寺田さんは18年漫画家として活動を
-
記者コラム「清流」 かかし支える努力
松崎町那賀の農閑期の水田で色とりどりの花を咲かせる「田んぼをつかった花畑」。3月下旬になり、大勢の人が散策を楽しんでいる。その中に微動だにしない複数の人影が-。近づくと、人そっくりのかかしだと分かる。 町の住民有志が始めた恒例企画で、今年は「おめでとう」をテーマに結婚式や誕生日を表現した。手作りのリアルなかかしの表情やしぐさにクスッと笑ってしまう。毎回現れる青年のかかしは、当初独身だったが、年月を経て結婚し、子どもができたという設定のユニークな作品もある。 かかしの展示には苦労もあるという。雨の日は、新聞紙などでできたかかしをぬらさないようかっぱを着せる。住民の陰ながらの努力によって、か
-
古民家再生 居酒屋開店へ 松崎に移住 田代さん夫婦 地域振興「貢献したい」
三島市から松崎町に移住した田代啓さん(55)と妻の江里子さん(58)が4月1日、同町桜田で居酒屋「ICHIGO・ICHIE-いちごいちえ」をオープンする。古民家を再生した「隠れ家ビアバー」でクラフトビールを提供し、地域の人が集まる交流拠点を目指していく。 幼少期には同町の親族の元をよく訪れていたという啓さんと同町出身の江里子さんは、元々函南町で居酒屋を営んでいた。「自然豊かで、なじみのある松崎で店を開きたい」と移住を決意し、昨秋、拠点を移した。 10年以上放置されていた明治期に建てられた空き家を活用した。店内は元の造りを生かしたレトロで落ち着いた雰囲気。世界各国のビールの銘柄が施されたサ
-
西伊豆の海描いたストリートピアノ 松崎高生がイラスト クリスタルパークに設置へ
松崎町桜田の松崎高の生徒がこのほど、西伊豆町宇久須の黄金崎クリスタルパークに設置するストリートピアノの作品制作に取り組んだ。美術部の1~2年生12人がアクリル絵の具を使って「西伊豆の海」をイメージした絵を描いた。 部員らは、黒が基調のピアノに白色の絵の具で魚などのイラストを描いた。4月にリニューアルオープン予定の同施設内のカフェに展示され、自由に弾けるようにする。 絵の原案を担当した同校2年の山地志歩さん(17)は「施設を訪れる人たちにこの地域を好きになってもらいたい」と話した。 この日は、地場産品や飲食物を販売するイベント「西伊豆クリパマルシェ」(実行委員会主催)も開かれ、訪れた地域住民ら
-
「海の道」渡り初め 西伊豆でトンボロ開き
西伊豆町商工会や観光協会でつくる実行委員会は25日、同町の瀬浜海岸で「堂ケ島トンボロ開き」を行った。海岸と沖合の島が地続きになる「トンボロ現象」が日中に起きる時期に合わせた行事。海が割れて道が現れ、町内外の約50人が渡り初めに臨んだ。 トンボロは、潮位の減少で砂州(さす)が出現し、陸と島がつながる珍しい現象。午前11時半ごろ、トンボロ開きが宣言されると、参加者はガイドの案内を受けながら沖合の「三四郎島」を目指して長さ約250メートルの砂州を渡った。 海岸の清掃活動や地場産品が贈られるイベントもあった。町によると、トンボロ現象が昼間に見られるのは9月ごろまで。
-
避難所開設 迅速に 西伊豆町社協など 町民ら運営方法学ぶ
西伊豆町社会福祉協議会と町災害ボランティアコーディネーター連絡会はこのほど、避難所運営研修会を同町中の町中区公民館で行った。町内の子どもからお年寄りまで45人が、災害時の自主避難所開設訓練を実施し、運営方法について理解を深めた。 震度6弱の地震発生により高さ7メートルの津波が押し寄せたことを想定した。公民館を避難所とし、4班に分かれて情報収集や避難所の受け付けを行った。参加者は「毛布の配布数が足りない」などの困り事を共有し、課題の解消に努めた。 町社協は、2020年度から避難所運営について住民の意識向上を図る。23年度は、災害発生時の障害者や高齢者に対する支援の必要性を周知する。
-
園児14人巣立ち 「花カップ」贈る 松崎花畑実行委が祝福
松崎町那賀で「田んぼをつかった花畑」を開催する松崎花畑実行委員会はこのほど、卒園記念の花を同町峰輪の聖和保育園の年長児に贈った。実行委執行部の2人が園を訪れ、花畑で摘んだ色鮮やかな花を生けた「花カップ」を手渡した。 実行委は地域の行事に親しんでもらおうと、2020年から町内幼保園や小中学校に寄贈を開始。卒園式に合わせ、園を巣立つ14人分を届けた。園児たちは、笑顔で花を受け取っていた。 (松崎支局・太田達也)
-
WBC優勝記念 松崎の「アサイミート」でセール
松崎町松崎の精肉店「アサイミート」(浅井真店主)は26日、日本代表のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)優勝を記念し、国産黒毛和牛のサーロインステーキを割引販売する。 同店は2000年ごろから、五輪などのスポーツの国際大会に合わせてセールを企画する。ステーキは定価の半額に設定し、1枚当たり約200グラム、約1800円(税込み)。1家族3枚まで、なくなり次第終了する。
-
小規模市町の空き家対策 他自治体や民間と連携を【統一地方選 地域課題を考える 記者からの提言㊥】
少子高齢化による人口減少に伴い、全国的に増え続ける空き家。空き家増加で起こりうる問題は老朽化による倒壊の危険だけでなく、景観や治安の悪化にもつながり、伊豆半島の主幹産業の観光に悪影響をもたらす可能性がある。また、伊豆半島南部の賀茂地域は高齢化率が高く、今後さらなる空き家の増加も懸念され、対策強化が喫緊の課題だ。 「人手不足で対策自体が難しい」。松崎町の空き家対策の担当者は嘆く。同町は空き家バンクを通じて情報を発信。町と協定を結ぶ不動産業者が所有者と利用希望者を仲介して売買や賃貸契約をする。しかし、同町の空き家は238軒(2020年調査)で、空き家バンクの登録物件は15軒(23年3月時点)に
-
「田んぼをつかった花畑」開幕 色とりどりの春 松崎でイベント
松崎町那賀の春の風物詩イベント「田んぼをつかった花畑」(松崎花畑実行委員会主催)がこのほど開幕し、広大な水田に咲いた色とりどりの花が訪れた人を楽しませている。5月5日まで。 約3万平方メートルの農閑期の田んぼを生かした恒例行事。住民有志でつくる実行委が昨秋に6種の花の種をまき、現在、紫色のヒメキンギョソウや黄色のツマシロヒナギクの開花が始まっている。来客は写真撮影をしながら散策し、春の陽気を楽しんだ。 散策コースは約1キロで、花畑の間を通過する。足湯や花を飾り付けた「花畑神社」も設置され、写真撮影ができるスポットになっている。近くの那賀川河川敷に設けた臨時駐車場の利用を呼びかけている。
-
西伊豆で農業体験 住民と交流 移住促進へモニターツアー
西伊豆町の地域活性化に取り組む企業「西伊豆プロジェクト」(矢岸洋二社長)は、移住促進や関係人口の増加を図るイベント「オープンタウン」を企画している。地域住民と交流したり、農業を体験したりして同町の暮らしを紹介する。 このほど、モニターツアーを行い、移住に興味がある町外の9人が参加した。同町大沢里のワサビ田では、生産者の手ほどきを受けて収穫体験を行ったり、採りたてのワサビを試食したりした。養鶏場の見学や海で釣り体験も行い、参加者は同町での暮らしに思いを巡らせた。 矢岸社長は「パンフレットだけでは伝わらない地域の魅力を知ってもらいたい。西伊豆のファンになるきっかけになればうれしい」と話した。
-
卒業記念し桜を植樹 松崎小児童「元気に育って」
松崎町宮内の松崎小の児童が11日、卒業を記念して桜の苗木の植樹を同町の牛原山町民の森で行った。6年生17人が住民ボランティアの協力を受けながら、ソメイヨシノの苗木6本を山の頂上付近に丁寧に植えた。 山を桜の名所にしようと、2019年から行っている。苗木を支えるため、支柱を立てて縄でくくりつけた。桜は4、5年後に咲き始めるという。 太田煌聖さん(12)は「大人になってから見るのが楽しみ。元気に育ってほしい」と願った。
-
記者コラム「清流」 うたのおじさん
オリジナルソングを通じて地域活性化に取り組む金刺貴彦さん(64)=西伊豆町=が2月下旬、「小さな親切」運動県本部の実行章を受けた。教員時代に始めたギターの弾き語りと作詞作曲の趣味を生かしてこども園や小学校で歌を披露し、地域で親しまれる「うたのおじさん」だ。 「音楽には地域をつなぐ力がある」と活動する金刺さん。こども園のイベントで20年以上披露する歌もあり、園児と一緒に歌うのが恒例行事になっている。「まさか表彰されるとは思わなかった」と照れくさそうに笑う顔を見て胸がいっぱいになった。 コロナで地域住民と子どもの交流が減り、溝ができたと聞く。しかし、一時は減った歌唱機会も徐々に戻ってきている
-
ノルディックウオーク、船で周遊… 旅行会社に賀茂地域満喫ツアー提案 静岡県グリーン・ツーリズム協
静岡県グリーン・ツーリズム協会伊豆支部は6日、賀茂地域の観光地や食文化などの見どころを紹介する体験型モニターツアーを行った。観光関係者に名所の案内や地元グルメの提供を通じて、ツアーのプランを商品化してもらうことが狙い。 旅行会社の社員ら3人が参加し、松崎町の田園に咲く花を見ながら、地元ガイドの案内でノルディックウオーキングを体験。西伊豆町では、クルージングやかつお節づくりに取り組んだ。参加者は美しい自然の眺望を楽しんでいた。 同協会は、春のツアーを皮切りに、季節ごとのプランも用意する予定。鈴木達志支部長(58)は「一年を通じた伊豆の魅力や楽しみ方を伝えていきたい」と話した。 7日は、下
-
「おめでとう」テーマに表現 「リアルかかし」松崎住民製作 18日から花畑へ設置
松崎町の住民有志らが、「リアルかかし」の製作に取り組んでいる。同町那賀の農閑期のイベント「田んぼを使った花畑」の名物企画の一つで、今回は「おめでとう」をテーマに誕生日や結婚式などの場面を表現した約40体を設ける。 作業を行うのは「かかしクラブ」(稲葉里き江代表)のメンバー。2015年に同団体の前身のまちづくり団体が開始した企画で、花畑を訪れる観光客がかかしに交じって写真を撮るのが恒例となっている。 かかしは木材やワイヤで骨組みをつくり、新聞紙などで肉付けして持ち寄った古着を着せて仕上げる。メンバーは2月から町観光協会を拠点に週2回ほど作業に励んでいる。18日から飾る予定。
-
ロケ誘致で地域活性化 「金田一少年の事件簿」など 西伊豆町が成果報告会
2022年度のロケ誘致を通じて地域活性化に取り組んだ自治体に贈られるロケツーリズムアワード地域大賞を受賞した西伊豆町はこのほど、成果報告会を同町仁科の保健センターで行った。町関係者らがこれまでの取り組みを振り返り、今後の方針を確認した。 ロケツーリズム協議会の藤崎慎一会長が司会を務め、同町の20年7月~22年2月のロケに関する問い合わせは363件、そのうち214件が決定したと報告。活動事例として、22年のテレビドラマ「金田一少年の事件簿」のロケで使ったセットを黄金崎クリスタルパークに設け、撮影スポットに活用していると紹介した。藤田会長は「今後は住民への周知と巻き込みが大事になる」と説明した
-
町営温泉 自宅でお試し 松崎町が無料配達、利用促す
松崎町はこのほど、町民の自宅に町営温泉の湯を無料で届ける「お試し温泉デリバリー」を行った。町職員が同町道部の個人宅を訪れ、浴槽にポリタンクからホースを伸ばして湯を供給した。 2016年度から実施する事業で、町営温泉の加入や利用のPRにつなげることが狙い。町によると、22年12月時点の加入状況は営業用30戸、自家用314戸。年間17万6千キロリットルを供給する。 同町は配管が整備されている松崎、江奈、桜田、伏倉、宮内、道部の6地区の家庭や事業者に温泉供給を行っている。自家用は1口200万円で供給が続く限りの権利を得ることができ、15年度からは30万円で10年間の限定契約を設けている。
-
Eバイクで松崎巡り 春の観光シーズンへ町観光協貸し出し
松崎町観光協会は3日、町内の観光地を周遊する新たな手段として、電動アシスト付き自転車「Eバイク」の貸し出しサービスを開始する。協会担当者は「車で訪れることが難しい場所にも足を延ばしてほしい」と呼びかけている。 春の観光シーズンに向け、バスやタクシーの運行が少ない同町を広く巡ってもらうことが狙い。スポーツタイプの自転車4台を導入した。貸し出しと返却については、町観光協会で受け付ける。 利用は18歳以上が対象で、18歳未満は保護者の同伴が必要。使用料金は3時間3千円、1日5千円、1泊2日7千円。町内で宿泊したり、飲食店を利用したりしたレシートを持参すると、最大2千円の割引となる。 同協会は
-
松崎町 移住定住促進【東部23年度予算案④】
2月下旬、松崎町の木工工房「松崎工房」で古屋一成代表理事(50)が家具製作に取り組む職人や作家の作業を見守り、アドバイスをした。同工房は木工普及や職人育成のために施設を貸し出し、技術指導を行う。 古屋さんは2017年に地域おこし協力隊として移住。同年、隊員の山賀健司さん(50)と工房を開設し、20年に法人化した。退任後も伊東市の拠点と行き来しながら職人育成や商品の受注生産を行い、近隣市町から集まる職人も増えてきた。古屋さんは「町のサポートで起業にこぎ着けた。伊豆地域に木工産業を根付かせたい」と見据える。 都市地域から移住して過疎地域の活性化を図る地域おこし協力隊。同町は11年、県内で初め
-
民間人材活用で活性化 松崎町当初予算案 一般会計39億円
松崎町は21日、2023年度当初予算案を発表した。一般会計は前年度比5・3%増の39億2600万円。民間企業の人材活用や職員の育成に重点を置く予算編成で、深沢準弥町長は「自治体としての底力を付け、地域コミュニティーの活性化を図る」とした。 都市圏企業の社員を受け入れ、地域の価値向上に努めてもらう地方創生人材支援(派遣)制度負担金に2千万円を計上した。2人を受け入れる予定で、民間で培った知見や技術を活用する。職員育成に向けた調査や分析をする人材育成支援業務委託には、700万円を盛った。 津波浸水区域にあり、老朽化が進む学校給食の共同調理場整備に伴う地質調査には1700万円を投じた。現在、調
-
足腰鍛える筋トレ紹介 静岡市出身の谷本道哉さん 書籍執筆
順天堂大大学院先任准教授の谷本道哉氏(50)=運動生理学、静岡市出身=がこのほど、衰えやすい足腰の筋肉を鍛える「ランジ筋トレ」を紹介する書籍を執筆した。主に中高年層に向け、つまずいたり、転んだりせずに歩くための“健脚筋”の鍛え方を説明している。 書籍は「はじめようランジ筋トレ-スクワット超えの“健脚効果”で、もうつまずかない、転ばない!」(NHK出版)。ランジ筋トレは、片足を体の前に大きく一歩踏み出し、腰を落としてから元の姿勢に戻る運動で、安全な実施方法や効果的に鍛えるためのこつ、加齢で起こる体の不調を解消する筋トレを掲載している。 「筋肉
-
西伊豆町教育施設建設中止 町長、意見募る方針
西伊豆町と町教委は17日、認定こども園と小中一貫校の建設計画中止に関する保護者向けの説明会を同町安良里の中央公民館で開いた。星野浄晋町長は今後の計画について「ワークショップで住民から意見を募り町の総意をつくる」と述べ、公募枠を設けて地域住民の参加を募る考えを示した。 町は1月下旬、2027年度以降の開設を目指してきたこども園と小中一貫校の建設計画中止を発表。星野町長は中止理由について「建設地周辺の住民から強い反発があり、建設地の農用地区域(青地)の除外手続きが困難で開設が先延ばしになると考えられた」と説明した。こども園の防災対策を早急に進める考えも明らかにした。 保護者40人が参加した。
-
高齢者の移動 地域で応援 「お助け隊」が一緒に買い物、通院 西伊豆町
外出が難しい高齢者の買い物や通院などの移動を支援する住民主体の取り組みがこのほど、西伊豆町の山間地で始まった。町の高齢化率は51・8%(2022年4月時点)と県内最高。地域の力で高齢者の移動手段を確保し、住み続けられる環境の整備を目指す。 町社会福祉協議会が「せいかつ応援倶楽部」と銘打ち始動した事業。講習を受けた生活支援ボランティア「お助け隊」が、買い物や通院などの移動支援のほか、電球の交換や掃除を行う。 2月中旬、同町大沢里地区のボランティアが、80~90代の女性3人を自家用車でスーパーに送迎した。店内まで連れ添い、買い物を手伝った。山本晴子さん(92)は「いつも日用品は家族に届けて
-
静岡人インタビュー「この人」 学生らと町をつなぎ新規ビジネス創出を図る地域おこし協力隊 高井洋季さん(西伊豆町)
2020年に西伊豆町地域おこし協力隊に就任。同町の地域活性化を進めるNPO法人国際ボランティア学生協会(IVUSA)の元職員で、現在理事として学生と町のハブ役を務め、新規ビジネスの創出を図る。隊員の定住促進や働きやすい体制づくりのほか、地域課題解決を促すために官民連携を進める。横浜市出身。41歳。 -就任のきっかけは。 「国際協力について学ぶために留学した経験がある。その際、東日本大震災が発生したのを機に日本を拠点として国内諸地域の課題解決に取り組もうと決めた。これまでは学生を介在して地方創生に携わってきたが、自身がプレーヤーになりたいと考えた。西伊豆は人口減少が進む中で、問題意識を持っ
-
子どもに居場所「カフェ」 住民らと食事やレクリエーション 西伊豆「ちゃぶだいクラブ」が開設
西伊豆町田子地区の住民ボランティア団体「ちゃぶだいクラブ」が、子どもの居場所づくりの取り組み「子どもカフェ」を開始した。地域とのつながりが希薄になる中、多年代と交流する場所を子どもに提供し、成長を促していく。 同団体は、2022年度に発足し、田子地区まちづくり協議会の会員有志でつくる。「旧かしわや食堂」を拠点に食事を振る舞ったり、レクリエーションを行ったりする。 2月上旬、集まった児童生徒にカレーライスを振る舞った。児童らはカレーを食べながら、地域の住民と会話を楽しんだ。今後は、お菓子づくりや学習の補助も行う予定。 椿直光代表(69)は「かつて家族がちゃぶ台を囲んでいたように、地域の交
-
記者コラム「清流」 「おかしい」のアンテナ
節分には大豆をまくことが当たり前。今冬、そんな常識が覆る経験があった。 長野県の友人宅を訪れた際、庭に落花生が落ちていた。友人いわく、「これが普通」。いや大豆の方が大多数だろうと思い、後日調べてみると、雪国や産地では落花生をまく習慣があるらしい。 西伊豆町のこども園では、豆まきで新聞紙を丸めて投げた。なぜ大豆ではないのか。大豆による窒息する事故を防ごうと、消費者庁が5歳以下の子どもには与えないよう呼びかけており、園では誤飲防止のため数年前から新聞紙を使っていると知った。 常識は、地域や時代によって異なると再確認した。「おかしい」と思うアンテナを高く張ることが、知見を広げる好機になるかも
-
「栄久ポンカン」始まりは? 紙芝居で歴史紹介 松崎の園児らに読み聞かせ
松崎町の三余、丸高両農園は7日、同町で唯一生産される「栄久(えいきゅう)ポンカン」を題材にした紙芝居の読み聞かせを同町の松崎幼稚園と聖和保育園で行った。子どもに地元の特産品に親しんでもらおうと、2022年に始めた。 松崎幼稚園では、三余農園の園主土屋人さん(34)が台湾から町に穂木が伝わり、2代目園主の土屋栄久さんが広めたという物語を紹介。園児23人は、かわいらしいイラストと優しい語り口でポンカンの歴史を学んだ。 土屋さんのほか、丸高農園の従業員の宇野満里加さん(27)と藤原真理さん(30)も幼稚園と保育園を訪れ、子どもたちにポンカンを味わってもらおうと計30キロを贈った。
-
漆喰鏝絵で商店PR看板 松崎高生がデザイン担当 左官職人と共同制作
松崎町桜田の松崎高美術部の生徒らが手がける漆喰鏝絵(しっくいこてえ)の地元商店のPR看板第2弾がこのほど、同町松崎の宮内金物店に設置された。伝統のしっくい文化継承や商店街の活性化につなげようと、高校生と町内の左官職人が共同制作する。 看板の大きさは、縦約70センチ、横約50センチ。同店で取り扱っているペンキやはけ、トンカチなどを描いた。生徒が絵のデザインを担当し、それを基に同町の左官職人の中村一夫さんが制作した。 店主の梅木左緒里さん(48)は「お客さんからかわいいと評判。他の店にも広まってくれたら盛り上がると思う」と話す。デザインを担当した2年の池野有紗さん(17)は「実際に店内を見て
-
あめやチョコ 菓子まき夢中 西伊豆・仁科 こども園で節分
西伊豆町仁科の仁科認定こども園では、豆まきに加え、菓子まきが行われた。園児42人は袋を手に、あめやチョコレートなどを拾い集めた。 子どもたちに多くの「福」を拾ってもらおうと、豆まきの後に行った。町社会福祉協議会の柏木昇会長らが菓子をまくと、園児は夢中になって手を伸ばしていた。 同町田子の伊豆海認定こども園でも豆まきが行われた。
-
新生児の手形 ガラス製の記念品に 西伊豆町在住作家が制作
西伊豆町は1日、新生児に贈るガラス製の記念品に付ける手形取りを同町仁科の町福祉センターで行った。町内在住のガラス作家が3月中旬までに、赤ちゃんの手形を施した小物入れやフォトフレームを制作する。 宇久須地区がガラス原料のケイ石の産出が盛んだった歴史にちなんで旧賀茂村時代に始まった恒例行事。2022年7~12月に生まれた赤ちゃんを対象に実施した。親子3組が参加し、赤ちゃんは母親に抱かれながら、手にインクを付けて紙に押し付けた。 次男の琥二郎君と訪れた堤久美子さん(33)は「写真以外で思い出として取っておけるものは少ないのでうれしい。長男の記念品と二つ並べるのが楽しみ」と話した。
-
西伊豆で「バイオ炭」農法 野菜作り、環境に優しく 学生団体がブランド化 CO2削減へ
NPO法人国際ボランティア学生協会(IVUSA)の学生が、生物由来の資源を使った「バイオ炭」を土壌に混ぜる農法を活用し、二酸化炭素(CO2)を削減しながら野菜を栽培する取り組みを西伊豆町で進めている。同町でかつて起きた豪雨災害に伴う救援活動をきっかけに、地域の活性化に携わっている同法人。耕作放棄地を使い、環境に優しい野菜としてブランド化を目指す。 IVUSAは全国の学生で組織する団体。2013年7月の大雨により同町で土砂災害や浸水被害が発生した際、学生約100人が土砂のかき出しなどの災害ボランティアを担った。支援活動が縁となり、14年からは地域のイベント運営や景勝地の景観保全にも携わってい
-
災害ボランティア 受け入れ体制学ぶ 西伊豆で養成講座
災害時のボランティア受け入れや活動先の調整を行う「災害ボランティアコーディネーター」の養成講座が29日、西伊豆町宇久須の町住民防災センターで開かれた。地域住民ら14人が参加し、ボランティアの支援体制づくりを学んだ。 町社会福祉協議会と、住民有志でつくる町災害ボランティアコーディネーター連絡会が主催した。2022年夏、松崎町が被災したことを受けて台風による浸水被害を想定。参加者は災害ボランティア本部の運営訓練に臨み、受け付けや機材の貸し出しなどの進行を体験した。同町では13年、豪雨による土砂災害や浸水被害が発生した。同連絡会の仲田慶枝代表は「コロナで開催は久しぶり。平常時から災害に備える必要
-
西伊豆町 こども園と小中一貫校建設 8年議論の計画白紙に
西伊豆町は27日、2027年度以降の早期開校を目指してきた認定こども園と小中一貫校の建設計画を中止すると明らかにした。同町では再編案や建設地について約8年にわたって議論されてきたが、最終案が白紙になり、計画の大幅な見直しを迫られる。 星野浄晋町長は町役場で会見し、「子どもの安全確保を第一に考えてきたが、保護者以外の地元住民の同意が得られなかった」と述べ、「一区切りして違うアプローチをした方が良いと判断した」と吐露した。今後は現行の校舎や園舎の防災対策を進める方針。再編統合については、近隣町に連携を呼びかける考えを示唆した。 今回の計画白紙化については、町が1月中旬に5地区で開催した住民懇
-
記者コラム「清流」 リモートワークの可能性
西伊豆、松崎両町、リモートワークなどを進める日本ユニファイド通信事業者協会は、情報通信技術(ICT)業界に関する講座を松崎高で開いた。時間や場所に縛られず伸び伸び働く社会人講師の声に、生徒は耳を傾けた。 新型コロナウイルス禍で、国内でもリモートワークが普及した。都内で働く友人は、通勤時間がなくなりストレスが減った一方、ウェブ会議だけでは雑談がなく人間関係が希薄になったという。 両町のように人同士のつながりが深い地域の良さを生かせば、リモートワークの悩みを解決できるかもしれない。ICT人材誘致が移住促進の一助になる可能性もある。 「楽しそう」と話す生徒が印象的だった。若者を引きつけるには
-
絶景の富士山 褒めてはいけない 「世界でいちばんきれいに見える」宣言の松崎・雲見地区【わたしの街から】
伊豆半島西海岸に位置する松崎町。雲見地区では駿河湾越しの美しい富士山が望める。2012年に町民らでつくる実行委員会が「世界でいちばん富士山がきれいに見える町」を宣言。同地区には、雲見浅間神社祭神の磐長姫(いわながひめ)と富士山本宮浅間大社(富士宮市)祭神の木花咲耶姫(このはなさくやひめ)姉妹にまつわる伝説が残る。住民らは「世界一」と称する風景を見ながら、今も伝わる姉妹の物語に思いをはせている。 仲たがい姉妹の神話由来… 毎年2月23日「仲直り」の神事 松崎町 雲見地区 伊豆半島西海岸沿いの道を南下すると、山と海に囲まれた温泉街・雲見地区に着く。急勾配の岩山「烏帽子(えぼ
-
地域おこし協力隊員 鶏卵の販売開始 西伊豆・酒井さん「養鶏軸に地域活性化」
西伊豆町地域おこし協力隊の酒井宏治さん(53)が、同町宇久須の養鶏場で生産した鶏卵の販売を開始した。栽培する農産物の廃棄部分などを飼料とし、鶏ふんは農業用肥料に使い、循環させる仕組み。今後は販路を開拓し、特産品として定着させる考えだ。 酒井さんは2020年に協力隊に委嘱された。新型コロナウイルス禍で活動が一時制限されたが、使われていなかったビニールハウスの整備を行い、22年夏に養鶏を開始した。現在は約225平方メートルの敷地で約200羽を平飼いする。飼料の栄養価を高めたり、ハウス内の温度管理を徹底したりしている。 22年12月中旬には、町内のスーパーや直売所などで卵の販売を始めた。新た
-
高校生 ICT業界の「リアル」学ぶ 松崎で講座
西伊豆、松崎両町、日本ユニファイド通信事業者協会(JUSA)は13日、松崎町桜田の松崎高で「ICT業界で働くリアルな姿」と題して講座を開いた。生徒らは情報通信技術(ICT)業界の働き方を学び、進路について考えた。 JUSAはテレワークなどを推進する事業者団体。会員企業の8氏がICT業界に向いている人物像や、リモートワークが普及した理由を紹介した。通信販売業などを行う「Enjoy(エンジョイ)」(西伊豆町)の土本直矢社長は「自分が楽しいと思えることを仕事にしてほしい」と話した。 西伊豆、松崎両町とJUSAが2022年に結んだ包括連携協定に基づいて開催。会員らもオンラインで聴講した。
-
“幻のポンカン”収穫 松崎・三余農園「大玉で生育良好」
松崎町で唯一生産される「栄久(えいきゅう)ポンカン」が収穫期を迎えている。同町那賀の三余(さんよ)農園では、20日ごろの出荷に向け従業員10人が作業を進める。 同町発祥の栄久ポンカンは、市場流通量が少なく幻のポンカンと呼ばれる。濃厚な味と香りの良さが特徴で、市場向けに生産する同園と丸高(まるたか)農園に加え、町内数軒が栽培を続ける。 三余農園5代目園主の土屋人さん(34)によると、例年より約1週間色づき始める時期は遅かったが、大玉で生育も良好。同園では2月下旬までに約20トンの収穫を見込む。 2023年は、GABA(ギャバ)を含む機能性表示の取得を目指すという土屋さん。「新たな視点から
-
手作り弁当で高齢者応援 見守り活動の役割も 松崎「すみれ会」発足5年
松崎町の60~70代女性でつくる有志団体「すみれ会」が、岩科地区の高齢者世帯に弁当を届けるボランティア活動を続けている。発足5年を迎えた今も月1回、旬の食材を取り入れた手作り料理を振る舞い、高齢者の生活を支える。 同会は2017年に発足し、現在は8人で活動する。代表を務める大和みち子さん(73)が民生委員の経験を通じ、高齢の単身者や夫婦に対する食事支援の重要性を感じて立ち上げた。 献立は、季節感のあるメニューを使ったり、栄養バランスを考慮したりして決める。弁当は、各メンバーが食材を持ち寄って仕上げた後、民生委員を通じて配布している。 22年12月上旬、同町宮内の町環境改善センターで、
-
松崎産米であんこ餅 老舗菓子店「西伊豆知るきっかけに」
西伊豆町仁科の老舗菓子店「飴(あめ)元菊水」が、松崎町産の米を使ったあんこ餅の販売を始めた。地域の活性化を目指して次々と新商品を考案する同店。荻田真理子代表(70)は「日本人に愛される餅を通じ、地域に興味を持ってもらいたい」と意気込む。 同店は2022年にかつての看板商品「長九郎餅」の販売を再開。餅の製造環境を整備したことを機に、地元産の米2種を活用した商品開発を構想した。松崎町の石部棚田で収穫されたもち米と、同町のとんび農園の古代米を材料にした。 商品は「月のうさぎ餅」。棚田のもち米を使った「棚田のそよ風」は弾力があり、昔ながらの素朴な味わいが特徴。古代米が原料の「古代の語り」は、きめ
-
西伊豆で正月マラソン大会 3年ぶり開催 97人が健脚競う
西伊豆町の恒例行事「第55回正月マラソン大会」(実行委主催)が1日、同町で開かれた。旧賀茂村時代から続いている伝統のイベント。すがすがしい元旦の空気の中、町内外の97人が同町宇久須の賀茂小をスタートし、健脚を競った。 大会は1966年に村主催の駅伝大会として開始。現在も町職員や住民有志でつくる実行委が企画し、地域住民が交通整備などを行う。新型コロナウイルスの影響で3年ぶりの開催となった。 親子で参加するファミリー(1・5キロ)、2・5キロ、5キロの3コースを男女別で実施した。参加者は学校周辺の住宅街や川沿いを懸命に走り、沿道からの声援に応えた。矢岸高弘委員長(65)は「楽しみにしている人
-
「学生職員」6人に任命書 西伊豆町、インターン受け入れ
西伊豆町は28日、インターンシップで受け入れるNPO法人国際ボランティア学生協会(IVUSA)のメンバーの任命式を町役場で行った。2023年1月6日まで庁舎内で「学生職員」として業務にあたる。 地方自治体職員の仕事に興味を持ってもらおうと毎年行っている。学生はふるさと納税の事務作業などを体験する。任命式では、星野浄晋町長が6人に任命書を手渡した。 日本大2年の小林俊輝さん(20)=三島市出身=は「町に興味を持って参加した。進路の選択に生かしたい」と意気込んだ。 星野町長は「インターンを機に今後も町と接点を持ってもらいたい」と話した。
-
湯治場から憩いの場に 松崎・大沢温泉依田之庄開館2年
松崎町の町営日帰り温泉施設「大沢温泉依田之庄」は27日、オープン2年を迎えた。約250年前に開かれ、泉質の良さから古くから「化粧の湯」と呼ばれ湯治場として親しまれてきた大沢温泉郷。廃業したホテルの浴場を改修した施設は、新たな憩いの場として定着しつつある。 施設は、築300年の歴史がある県指定有形文化財「旧依田邸」内に位置する。同邸宅の歴史情緒を生かし、温泉郷の中心施設として営業していた旧大沢温泉ホテルを町が2017年購入。20年12月に開館した。 町によると、施設の知名度は徐々に向上し、21年度までは同町民と西伊豆町民の利用が多かったが、22年度は町外の利用客の割合が高くなった。 27
-
宝蔵院周辺のコケ再生へ 標高550メートル、木漏れ日注ぐ石仏群 清掃し景観保全 松崎の住民有志
松崎町の住民有志が、同町門野の富貴野山宝蔵院周辺のコケ再生プロジェクトを始めた。標高550メートルに位置し、晴れた日には、立ち並ぶ石仏群に木漏れ日が降り注ぐ神秘的な場所。自生するコケの繁殖を促し、景観の保全や誘客を図る。 町などが進める地域活性化の取り組み「2030松崎プロジェクト」の一環。町などによると、宝蔵院は大同3(808)年に真言宗の開祖・空海(弘法大師)が密教の霊場として開いた古寺。参道を中心に100体以上の石仏が残り、ハイキングコースとしても親しまれている。 12月中旬、数年前から周辺の整備を続ける土屋武彦さん(65)の呼びかけで集まった12人が、約千平方メートルの森林で清掃
-
松崎町10大ニュース 台風8号で町内被災
松崎町はこのほど、2022年の10大ニュースを発表した。「台風8号の影響で雲見地区など町内各地で被災」(8月)が1位。2位は「富士宮市と姉妹都市提携締結」(11月)、3位は「松崎町副町長に木村仁氏就任」(4月)を選んだ。 このほかのニュースは次の通り。 ④町観光大使の白石康次郎氏が世界1周ヨットレース完走(1月)⑤前教育長佐藤みつほ氏が任期満了、平馬誠二氏が教育長に就任(12月)⑥松崎町花の会が全国コンクール入賞(11月)⑦長野県松本市安曇地区との親善交流を3年ぶりに開催(10、11月)⑧松崎町花の会が県コンクール最優秀賞(1月)⑨松崎高が2030松崎プロジェクトと共同で地域学習開始(9
-
運転ボランティア養成 西伊豆町社協、高齢者支援へ講座
西伊豆町社会福祉協議会は17、18の両日、高齢者の買い物や外出の手助けをする運転ボランティアの養成講座を同町宇久須で開いた。参加した町民11人が車の運転実習に臨んだり、車いすの扱い方を学んだりした。 認定NPO法人かながわ福祉移動サービスネットワークのメンバーが講師を務めた。参加者は講座を受けた後、実際に乗用車を運転し、車いすを乗せて走行する際の注意点を学んだ。右左折ではスピードを落としたり、一時停止では特に気をつけたりするよう指導を受けた。 同町は2020年から講座を開始した。21年以降は、同社協が講座開催の担い手となり、これまでに29人が講座を修了した。
-
平馬教育長 就任あいさつ「一燈照隅」紹介 松崎町
松崎町は19日、平馬誠二教育長(61)の就任式を同町宮内の町環境改善センターで行った。集まった職員の前であいさつし、教育を通じたまちづくりに意欲を示した。 平馬氏は18日付で就任した。同町出身で、下田市立稲梓小、西伊豆町立賀茂小、同町立田子小の校長を歴任。就任式で、平馬氏は「一燈照隅(いっとうしょうぐう)」という四字熟語を紹介。「改革や改善は自分が起こす行動の先にしかない」と強調し、職員一人一人のまちづくりへの協力を呼びかけた。 深沢準弥町長は「教育に貢献してきた手腕を生かしてもらい、松崎を元気にしていこう」と激励した。
-
松崎町商工会 LINE開設 経営やイベント情報発信
松崎町商工会はこのほど、LINE(ライン)の公式アカウントを開設し、活用を始めた。経営やイベントに関する情報を発信し、幅広い事業者へのアプローチを図る。 12月から発信を始めた。新型コロナウイルスや物価上昇で打撃を受けた事業者向けの支援制度のほか、プレミアム商品券をはじめとする消費喚起イベントの情報を提供する。 高橋良延事務局長(60)は「こまめに情報を発信し、新たな会員獲得にもつなげたい」と話した。
-
松崎のベース・トレス 環境省「森里川海賞」受賞 自然生かしたツアーや宿泊体験提供
伊豆半島の自然を生かしたツアーや宿泊体験を提供する「BASE TRES(ベース・トレス)」(松崎町)がこのほど、環境省グッドライフアワードで実行委員会特別賞「森里川海賞」を受賞した。松本潤一郎代表(40)が町役場を訪れ、深沢準弥町長に喜びを報告した。 松本さんは2012年、森林整備に着手。翌年には再生した古道を使ってマウンテンバイクツアーを始めた。17年には法人化し、釣り体験や宿泊施設の運営も行う。施設では、森林整備で伐採した木を燃料とするウッドボイラーを導入。暖房や給湯に活用し、二酸化炭素(CO2)の抑制に役立てている。 松本さんは「活動を知ってもらい社会がさらに良くなったらうれしい
-
第6次総合計画案 町政懇談会で説明 松崎町
松崎町は15日、同町宮内の町環境改善センターで町政懇談会を開いた。現在、策定作業を進める第6次総合計画(2023~32年度)の計画案の説明や町民約50人との意見交換を行った。 町は、人口減少や高齢化が進む状況を説明した上で、防災や産業振興、医療福祉などの重点施策を紹介。深沢準弥町長は「地方が存続するために意見を集約し、聞く機会を継続して設けていく」と強調した。 町民からは、防災や医療福祉に対する質問があった。岩科診療所開設の白紙化に伴い、現在進める医療体制の整備については「松崎にとって適したケアシステムの構築を目指す」と述べ、進捗(しんちょく)を随時報告する考えを示した。 町政懇談会の
-
山田さん夫婦を委嘱 松崎の地域おこし協力隊
松崎町は15日、都市地域から過疎地域に移住して地域活性化に取り組む町地域おこし協力隊に山田恭暢さん(43)と妻の沙貴さん(37)の2人を委嘱した。任期は3年間。 恭暢さんは、以前住んでいた川崎市から松崎町に木工職人としての技術を学ぶために通っていたのをきっかけに地域おこし協力隊になることを決意。恭暢さんは木工産業の振興、沙貴さんはふるさと納税の推進に取り組む。恭暢さんは「スキルを生かして地域の役に立ちたい」と意気込んだ。 町役場で授与式が行われ、深沢準弥町長が2人に委嘱状を手渡した。今回の委嘱で、同町の地域おこし協力隊は計8人になった。
-
佐藤教育長が退任 「成就感がある」 松崎町
松崎町の佐藤みつほ教育長(71)の退任式が16日、同町宮内の町環境改善センターで行われた。佐藤教育長は在職期間を振り返り「厳しかったけど楽しかった。そんな成就感がある。人に恵まれとても良い5年間だった」と感謝を伝えた。 佐藤氏は下田市立白浜小や同市立朝日小の校長を歴任し、2017年に就任。情報通信技術(ICT)や防災教育などの拡充に努めた。深沢準弥町長は「子ども目線で考え、幼児教育の大切さを教えてくれた。職員のことも気に掛けてくれた」とねぎらった。 佐藤氏は職員から花束を受け、多くの職員や町議が見送る中、笑顔で庁舎を後にした。 後任には、18日付で元西伊豆町立田子小校長の平馬誠二氏(6
-
静岡県警音楽隊 こども園で演奏 西伊豆
静岡県警音楽隊のメンバーがこのほど、西伊豆町仁科の仁科認定こども園を訪れ、演奏を披露した。1~5歳の園児44人が、トランペットやチューバの心地よい音色を楽しんだ。 メンバー9人は「いぬのおまわりさん」や「ミッキーマウスマーチ」などなじみのある約10曲を披露。園児は手拍子を取って音楽を満喫した。 県交通安全協会下田地区支部の交通安全教室もあり、園児は横断歩道の正しい渡り方などを学んだ。
-
安良里地区 住民有志がきれいに清掃 西伊豆
西伊豆町安良里の住民有志でつくる安良里地区まちづくり委員会(近藤安会長)はこのほど、同地区で清掃活動を行った。参加した約30人が、旧賀茂幼稚園周辺のごみや落ち葉を拾い集めた。 毎年実施する恒例行事。参加者は雑草を抜いたり、側溝にたまった落ち葉を集めて袋に詰めたりした。近藤会長は「掃除をすることで正月を気持ちよく迎えられる」と話した。
-
桜葉使ったプリン、桑の葉混ぜた塩 松崎特産品で商品 商工会女性部「町訪れるきっかけに」
松崎町商工会女性部が、地場産品を活用した商品の開発に取り組んでいる。12月上旬には、商工会関係者に試作品を披露した。土田明美部長(76)は「町を訪れるきっかけになるような商品を作りたい」と意気込む。 部員約40人が2022年4月、新型コロナウイルス禍で落ち込む町の景気回復を目指して開発を始めた。これまで勉強会などを行い、開発を進める漬物やスイーツなどの商品ごとにグループに分かれて試作品の準備を進めてきた。 試食会では、同町が全国一の生産量を誇る桜葉を使ったたくあんやプリン、青パパイアのニンニク漬け、桑の葉などを混ぜた塩5種を提供した。「桜葉の香りが良い」「町内の施設で提供してPRするのは
-
帯飾りきらびやか 下田の山下さん 松崎で作品展
下田市の山下喜美子さん(72)の帯飾りの作品展が26日まで、松崎町松崎の喫茶ギャラリー「海の駅丸平」で開かれている。赤や緑色などきらびやかな帯を使って制作したタペストリーや置き飾り約40点を紹介する。 山下さんは着付け教室に通っていた経験を生かして帯を結んだり、花で飾り付けたりして作品づくりに励む。1本の帯を裁断せずに仕上げており、結び直して再利用できるのが特徴という。作品を通じて帯の新たな見方が楽しめる。 ギャラリーの定休日は、火~木曜。
-
伊豆半島70キロ駆け抜ける 静岡県内外から1527人出場 トレイルラン大会
伊豆半島5市町の山道を駆け抜けるトレイルランニングレース「伊豆トレイルジャーニー2022」がこのほど、松崎町などで行われた。1527人が出場し、男子は近江竜之介さん(京都府)、女子は秋山穂乃果さん(長野県)が優勝した。 同町や西伊豆町、伊豆市でつくる伊豆トレイルランニングレース実行委員会(本多正弘会長)が主催。コースは69・1キロ、累積標高差は3242メートルに設定した。選手たちは松崎港を午前6時にスタートし、宝蔵院などを経由して修善寺総合会館まで力走した。28・9キロの無補給レース「アラウンド・アローン」も開催され、221人が参加した。 大会は2013年から開始。今大会は3年ぶりに外
-
神鳥さんに最高賞 自然薯の出来審査 松崎で品評会
松崎町農業振興会自然薯(じねんじょ)部会(鈴木公康会長)はこのほど、第12回自然薯品評会を同町江奈のJAふじ伊豆松崎支店で開いた。町内外の農家22軒から出品された31品の中から、神鳥忠一さん(90)=同町伏倉=が2年連続で最高賞の金賞に選ばれた。 品評会は、自然薯の栽培技術向上などを目的に毎年開催している。県賀茂農林事務所やJA職員ら4人が審査員を務めた。出品された700グラム~1・2キロの自然薯を2本ずつ並べ、形や粘り気、風味を確認した。 そのほかの入賞者は次の通り。 銀賞 菊池義一(指川)稲葉律子(同)▽銅賞 菅井志ず子(宮内)土屋美枝子(雲見)佐藤英臣(江奈)
-
豊かな新年願い 潮かつお飾り 西伊豆の保存食、出荷へ連日作業
西伊豆町田子地区の冬の伝統保存食「潮かつお」のお飾りづくりが13日、同地区のカネサ鰹節商店で始まった。神棚や玄関につるす新年の縁起物。15日以降の出荷に備え、連日作業が行われる。 西風にさらして乾燥させたカツオに、松崎町で収穫した稲わらと、幣束を飾り付ける作業を行った。潮かつおは「正月魚(しょうがつよ)」とも呼ばれ、豊漁豊作を願って12月下旬から1月上旬まで、各家庭で飾った後に味わうのが昔ながらの風習となっている。 受注生産を続け、現在は約50件の注文が入っているという。芹沢安久副代表(54)は「今年の品は例年よりも大ぶりなので迫力がある。地域独自の文化として残していきたい」と話した。
-
19議案を可決 西伊豆町議会閉会
西伊豆町議会12月定例会は8日、同町と下田、松崎、南伊豆の1市3町が進める広域ごみ処理事業の組合設置案など19議案を原案通り可決、適任として閉会した。 広域ごみ処理事業は、下田市清掃センター敷地内の焼却施設の代わりに、新焼却施設を整備する計画。南伊豆町議会12月定例会では同事業の組合設置案は否決。松崎町議会12月定例会では可決されていた。 このほか、町有施設指定管理者の指定についての議案なども原案通り可決した。
-
小中校の給食 無償化を検討 西伊豆町議会一般質問、町長答弁
西伊豆町の星野浄晋町長は7日の西伊豆町議会12月定例会一般質問で、小中学校の給食費について今後、無償化の検討を進める考えを示した。増山勇氏への答弁。 町によると、町内の小中学生は約300人。学校給食費については現在、小学生1人当たり月額4470円、中学生1人当たり5560円。町が2022年度から半額を助成している。町教委の委員にも、無償化を求める声がある。 このほか、10億3千万円を追加する2022年度一般会計補正予算案など4議案を原案通り可決した。認定こども園と小中一貫校の整備に関する調査設計業務費980万円を削除する議員発議の修正動議が提出されたが、反対多数で否決された。
-
広域ごみ処理事業 組合設置案を可決 松崎町議会
松崎町議会12月定例会は7日、同町と下田市、南伊豆町、西伊豆町の4市町が進める広域ごみ処理事業の組合設置案など7議案を原案通り可決した。 広域ごみ処理事業は、下田市清掃センター敷地内の焼却施設の代わりに、付近に新たに焼却施設を整備する計画。南伊豆町議会12月定例会では、同事業の組合設置案は否決されていた。 このほか、1億円を追加する2022年度一般会計補正予算案も原案通り可決した。一般質問も行われ、1氏が登壇した。
-
遊女普賢菩薩 松崎で展示中 鏝絵の傑作、触れる好機 伊豆長八作品保存会長/近藤二郎氏【本音インタビュー】
松崎町出身の左官職人・入江長八が築いた独自の芸術分野「漆喰鏝絵[しっくいこてえ]」。幻の作品「遊女普賢菩薩[ふげんぼさつ]」の展示が今秋、同町の伊豆の長八美術館で始まった。発見経緯や見どころを聞いた。 -作品の概要は。 「江口の里(現大阪市)の遊女が普賢菩薩に化身したのが、遊女普賢菩薩。能の謡曲『江口』の一場面を描いている。制作されたのは明治初期で、当時流行していた浮世絵に影響を受けている。長八と親交のあった男性の守り本尊・普賢菩薩の制作を依頼されたが、しゃれを効かせて遊女普賢菩薩にしたという逸話もある。長八研究のバイブル『伊豆長八』では、傑作と評された。江戸に住んでいた長八の作品の多
-
伊豆産つばき油でウクライナ支援 松崎・稲葉さん親子がCF
伊豆産のつばき油を活用した化粧品を販売する稲葉律子さん(71)=松崎町=と息子の佳治さん(43)=富士市=が、ロシアの侵攻が続くウクライナを支援しようとクラウドファンディング(CF)を始めた。集めた資金の一部を在日ウクライナ大使館(東京都)に贈り、残りで新商品を製造して出資者への返礼品にする。 稲葉さん親子はニュースで流れるウクライナの悲惨な現状を目にしてきた。「何かできないか」。侵攻に苦しむ人たちの救済に自分たちの商品を役立てたいと考え、CFを始める決意をした。 稲葉さん親子が手がける商品は「伊豆椿スキンケアオイル」。かつて防風林として植えられ、地元ではなじみのあるツバキを生かして20
-
西伊豆町チーム 夫婦、親子、きょうだい…家族のつながり武器にたすきつなぐ【市町対抗駅伝】
第23回県市町対抗駅伝競走大会(静岡陸上競技協会、静岡新聞社・静岡放送主催)に出場する西伊豆町チームは、夫婦と親子が1組、きょうだい2組が所属し、選手の多くが家族というメンバー構成でたすきをつなぐ。高齢化や人口減少が進み代表選手の選出に手を焼く中、家族同士で励まし合い実力を付けてきた。家族のつながりを武器に、冬の駿河路を駆ける。 11月30日夕、同町宇久須の賀茂小で練習が行われていた。照明に照らされた1周200メートルの土のグラウンドで、選手同士が「ファイト」「ラスト踏ん張れ」と声を掛け合う。渥美貴弘監督(48)は「性別や年齢に関係なく、記録が近い選手を目標にし合って切磋琢磨(せっさたくま
-
「努力の成果 発揮して」 松崎町チームが壮行会【市町対抗駅伝】
静岡市で3日に行われる県市町対抗駅伝(静岡陸上競技協会、静岡新聞社・静岡放送主催)に出場する松崎町チームは2日、町役場前で壮行会を行った。選手らが本番に向けて士気を高めた。 町職員ら見守る中、深沢準弥町長が土屋武彦監督に団旗を手渡した。深沢町長は「仲間や家族に感謝の気持ちを持って努力の成果を発揮してきてほしい」と激励。土屋監督は「一人でも欠けると出場が難しい状況だったので、選手がそろったことがうれしい。応援をお願いしたい」と話した。
-
選手の活躍願いエール 西伊豆町チーム壮行会【市町対抗駅伝】
西伊豆町チームは2日、町役場前で壮行会を行った。集まった町職員らは、選手の活躍を願って送り出した。 渥美貴弘監督は地域から受けた声援に感謝を述べた上で「それぞれの目標に向かって頑張ってほしい」と選手を鼓舞した。星野浄晋町長が渥美監督に団旗を手渡したほか、地元の園児も駆け付けてエールを送った。
-
依田勉三の功績 パネルや書籍並ぶ 松崎で展示会
松崎町文化協会は17日まで、北海道の十勝平野開拓に貢献した同町出身の依田勉三の功績を紹介する展示会「ありがとう勉三さん」展を同町大沢の旧依田邸で開いている。開拓団「晩成社」を率いた依田勉三の業績を説明するパネルや書籍を飾る。 開拓が始まり今年で140年の節目を記念して企画した。姉妹都市・帯広市の学校法人「帯広葵学園」が提供した資料が並ぶ。同法人の園児が、同町伝統の「なまこ壁」の建築材・しっくいを使って制作した「光る泥団子」も紹介する。 同学園の上野敏郎理事長(75)は「松崎とは切っても切れない縁がある。依田勉三の功績を振り返るきっかけにしてもらいたい」と話した。
-
よく知らない、処理が面倒...未利用魚を学校給食に 西伊豆の直売所「食料問題知って」
知名度の低さや処理にかかる手間が理由で市場に出回らない「未利用魚」「低利用魚」を、西伊豆町仁科の産地直売所「はんばた市場」が、地元小中学校の給食メニューの食材として提供を始めた。「もったいない」を合言葉に認知度を向上させ、消費拡大に努める。 10月下旬、西伊豆町宇久須の賀茂小などでブダイを使った竜田揚げが提供された。ブダイは海中に海藻がなくなる「磯焼け」の原因とされるものの、あまりなじみがなく食べられていないという。栄養教諭の水口朋美さん(41)は「地元の魚を知ってもらう良い機会。社会問題についても考えるきっかけになる」と話す。初めて食べる児童も「歯ごたえがいい」「あっさりしていておいしい
-
なまこ壁や棚田の魅力紹介 松崎小6年生、北海道の児童とオンライン交流
松崎町宮内の松崎小の6年生は24日、姉妹都市・北海道帯広市の帯広小の5年生とオンラインで交流を行った。両校をつなぎ、児童はイラストや写真を見せながら地域の特色を紹介した。 同町伝統の建築様式「なまこ壁」の特徴や、石部棚田の魅力を説明した。帯広小の児童から「水道からお茶が出るのは本当か」「短パンをはいているのは暑いからか」などの質問もあった。松村理応さん(12)は「まちのきれいな景色や自然の豊かさが伝わったと思う。いつか帯広に行ってみたい」と話した。 十勝平野開拓に貢献した依田勉三が同町出身という縁で姉妹都市提携を結び、小学生の相互派遣を行う。新型コロナウイルス禍のため、2021年からオン
-
菜の花で休耕田活用 「松崎プロジェクト」開始 花畑整備へ児童ら種まき
松崎町や静岡大が進める「2030松崎プロジェクト」に参加する住民有志が19日、耕作放棄地の解消を目指す「菜の花エコプロジェクト」を始めた。休耕田に菜の花畑を整備して誘客を図り、収穫した種を食用油として提供。廃食用油をバイオディーゼル燃料として活用し、環境問題の解決につなげる。 2030松崎プロジェクトは2020年に開始し、チームごとに課題を定めて持続可能な地域づくりを目指す取り組み。19日には同町桜田で種まきを行い、小学生ら24人が約5千平方メートルの休耕田に菜の花の種をまいた。 菜の花エコプロジェクトのリーダーを務める土屋人さん(34)は「まずはきれいな花畑をつくり、食用油の販売も検
-
石部棚田の新米 聖和保育園に贈る 松崎
松崎町の「石部棚田振興協議会」はこのほど、石部棚田で収穫した新米を同町峰輪の聖和保育園に贈った。棚田の保全活動に取り組んでいる町地域おこし協力隊の鎌田寛正さん(30)=横浜市出身=が同園を訪れ、4袋(計20キロ)を届けた。 園児は毎年田植えや収穫体験を行っている。今秋、収穫した米を協議会が精米した。園は10キロをおにぎりにして園児に提供する。残りは交流のある福島県南相馬市のこども園に贈る。
-
記者コラム「清流」 進む冬支度
11月になり朝晩の寒さが増し、冬の足音が近づいてきた。最近、西伊豆と松崎で伝統的な冬の保存食の製造工程を目にする機会があった。季節の変わり目を迎え、伊豆西海岸では冬支度が進む。 西伊豆町田子の「潮かつお」。塩漬けにしたカツオを風にさらして乾燥させる製法を長年続けていて、大きなカツオが竹ざおにつるされる様子は迫力満点だ。松崎町大沢では、いろりがあった家庭で親しまれた「焼きアユ」づくりを見た。黄金色に焼き上がったアユが美しく香ばしい香りが食欲をそそった。 両方とも昔ながらの製法を続ける品で、なかなかお目にかかれない。厳しい冬を乗り越えるために先人から引き継いだ製法は、地域を象徴する文化だ。い
-
漆喰鏝絵継承へ 左官職人が指導 松崎で体験講座
松崎町や観光協会、商工会関係者でつくる「町漆喰(しっくい)文化次世代継承事業実行委員会」は、漆喰鏝絵(こてえ)技術の継承を目指す体験プログラムを始めた。2023年1月まで講座(全5回)を開き、参加者は町内の左官職人の指導を受けて作品を完成させる。 漆喰鏝絵は、同町出身の左官職人・入江長八が、伝統的な外壁工法「なまこ壁」の技術と日本画の手法を組み合わせて確立した芸術作品。左官道具のこてを使ってしっくいを盛り上げて立体的な絵を描き、絵の具で色を付ける。 11月中旬には、町環境改善センターで町内外の7人が参加し、左官職人の中村一夫さん(81)と高橋恒彦さん(58)から、こつを学んだ。伊勢エビや
-
美しい夕景写真 カレンダー製作 西伊豆町
西伊豆町はこのほど、2023年版のカレンダー約3千部を製作した。22年度夕陽のまち西伊豆町ふるさとフォトコンテストで入賞した作品36点を掲載し、町内で見られる美しい夕焼けや海などの写真を楽しめる。 表紙には、夕陽部門グランプリに輝いた、仁科港で夕日に照らされる漁船をとらえた写真を選んだ。一面のヒマワリ畑や打ち上げ花火を撮影した写真も載せた。日没時刻や干潮時刻、イベント情報も確認できる。 1部300円(税込み)。購入希望者は町ホームページの申請フォームで申し込む。町役場や各支所、一部観光施設でも販売するほか、郵送も可。問い合わせは町まちづくり課<電0558(52)1966>へ。
-
松崎町花の会 全国審査で奨励賞 花のまちづくりコンクール
松崎町の住民団体「松崎町花の会」(平野清子会長)がこのほど、花を活用した環境づくりを行う個人・団体を表彰する「第32回全国花のまちづくりコンクール」(同推進協議会主催)で奨励賞に輝いた。奨励賞は大賞、優秀賞に次ぐ3番目の栄誉という。 同会は1988年に活動を開始して以来、全国コンクールでの受賞は初めて。町内2カ所の花壇で春と秋に季節の花を植えたり、寄せ植え教室を開催したりして、町内を花で彩っている。会員らはこのほど、町役場を訪れて深沢準弥町長にコンクールの結果を報告した。
-
西伊豆町小中一貫校とこども園「先川地区妥当」 文教施設等整備委員会の答申
西伊豆町の文教施設等整備委員会(高井広委員長)は15日までに、認定こども園と小中一貫校の建設地について、町の方針である同町仁科の先川地区が妥当とする答申書を町に提出した。 町から諮問を受けて審議した。答申理由について地質調査の結果、建設上問題がないと判断。他の候補地と比べた際、大部分が津波浸水想定区域外▽土砂災害・洪水に対する安全性が高い▽防災拠点として活用できる▽児童生徒の通学時間-などを考慮した。一方で町の説明不足を指摘し、計画などの理解を促すための説明会の開催も要望した。 町は今後、11月の町議会全員協議会で答申内容を報告する。農用地区域(青地)の除外手続きなどを進め、2027年度
-
40団体が地場産品販売「ふるさとまつり」 西伊豆町
西伊豆町の地場産品の販売などを行う「第18回夕陽のまち西伊豆町 ふるさとまつり」(町イベント実行委主催)が13日、同町宇久須の黄金崎クリスタルパークで開かれた。地元企業など約40団体が出店し、訪れた町民らがご当地グルメを楽しんだ。 伊豆漁業協同組合仁科支所は、イカやサザエ、市場にはあまり出回らないフジツボのみそ汁を販売。姉妹町の長野県富士見町と山梨県市川三郷町は野菜や果物を提供した。ステージも設置され、演奏などで盛り上がった。
-
北海道帯広市→松崎 ジャガイモ届く 町内の園などで提供
松崎町はこのほど、姉妹都市の北海道帯広市から贈られたジャガイモを同町峰輪の聖和保育園に届けた。14日から町内の幼保園、小中学校の給食メニューに活用される。 十勝平野開拓に貢献した依田勉三が同町出身の縁で、1978年に姉妹都市提携を締結。現在も特産品を贈り合い交流を続ける。町には、男爵と大正メークイン2品種20箱(200キロ)が届いた。 町職員が園を訪れ、計60キロを届けた。園児は手にとって大きさを比べたり、手触りを確認したりして「長い」「ゴツゴツする」と笑顔を見せていた。
-
新年の縁起物「潮かつお」生産最盛期 西伊豆・田子地区の伝統食
西伊豆町田子地区の冬の伝統保存食「潮かつお」の生産が最盛期を迎えている。「正月魚(しょうがつよ)」とも呼ばれる新年の縁起物。1882(明治15)年創業の老舗「カネサ鰹節商店」では、カツオを竹ざおにつるす作業が行われ、冬支度が進んでいる。 潮かつおの起源は奈良時代と言われる。豊漁豊作などを願い、わらで飾り付けて玄関や神棚につるした後、味わう。カツオを10日ほど塩漬けにし、伊豆西海岸特有の西風にさらして約3週間乾燥させる。昔ながらの製法で、竹ざおに連なる様子が冬の風物詩になっている。かつては全国で生産されていたが、現在は同地区の3社が製造を続ける。 同店は12月上旬に約200本を出荷する見込
-
松崎高生 中学生に鉛筆デッサン指導 ミロのビーナス題材
松崎町桜田の松崎高の生徒が12日、同校で地元の中学生に鉛筆デッサンの描き方の指導を行った。美術部の部員や生徒有志1~3年生8人が、松崎中と西伊豆中(西伊豆町)の生徒に基本技術やこつを教えた。 生徒はミロのビーナスを題材にしたデッサンに挑戦した。彫刻を囲んで座り、鉛筆の削り方や選び方、紙を分割してバランス良く描く方法を教えた。完成後には、作品を並べて出来栄えを講評し合っていた。 地域の美術振興のために開催する恒例行事で、新型コロナウイルスの影響で3年ぶりの実施となった。
-
黄金の輝き「焼きアユ」最盛期 昔ながらの冬の味仕込む 松崎
松崎町で昔ながらの焼きアユづくりが最盛期を迎えている。貴重なタンパク源として、かつて多くの家庭で親しまれた冬の保存食。同町大沢の料理店「鮎の茶屋」では、黄金色に焼き上がったアユの香ばしい香りが店内に漂っている。 同店はおよそ50年、いろりを使う伝統の製法を続ける。内臓を取り除き、金串に刺して炭火で一昼夜焼いた後、いろりの上につるした竹かごに入れ3日ほどいぶして乾燥させる。11月末までに、約3千匹を焼き上げる。 アユは近くを流れる大沢川の水で育った。大きさは約20センチで、例年通りの成育状況。作り手が減り、めったにありつけない懐かしの味を楽しみに待つファンに届けようと、連日作業が続く。
-
絵画や写真など 会員ら力作並ぶ 松崎町文化協会
松崎町文化協会は11日、会員らの作品を展示する「第42回町芸術祭」を同町の環境改善センターで始めた。絵画や写真、手芸などの力作269点が並ぶ。14日まで。 108人が出品した。同町のなまこ壁通りを飛び交うアサギマダラをとらえた写真や、色鮮やかなタペストリーを紹介する。着物姿の女性を表現した漆喰鏝絵(しっくいこてえ)も目を引く。 石田博之会長(78)は「意欲的に作品制作をしてくれている。見応えのある力作が多い」と話した。 開場は午前9時~午後6時。14日は午後3時まで。
-
陶芸や絵画、作品並ぶ 西伊豆町で文化展 12日まで
西伊豆町文化協会(宮石京一会長)は10日、2022年度文化展を同町仁科の町健康増進センターで始めた。会員らが丹精込めて制作した陶芸や絵画、書道など多彩なジャンルの作品194点が並ぶ。12日まで。 新型コロナウイルスの影響で3年ぶりの開催。大小さまざまな花器や食器のほか、黄色い服を着た女性の油彩画やヒマワリをとらえた写真を飾る。エコバッグづくり体験会の実施や抹茶を振る舞うブースもある。 宮石会長は「コロナで人が集まる場所がなかった。町民が盛り上がる機会になればうれしい」と話した。
-
園児が火の用心呼びかけ 西伊豆で「防火パレード」
西伊豆町田子の伊豆海(いずみ)認定こども園の園児が10日、町内を行進して火災の予防を呼びかける「防火パレード」を同地区で行った。秋季火災予防運動(9~15日)の一環。 法被を着た4、5歳児16人が拍子木をたたきながら、元気よく「火の用心」と声をそろえて練り歩いた。園の周辺約1キロを巡り、近隣住民に防火の大切さを呼びかけた。 同園は下田消防本部のもと、幼年消防クラブを結成。火災予防運動期間に合わせて法被姿で登園するなど火災予防の啓発活動に取り組んでいる。
-
子ども議員、西伊豆町長に質問 議会を疑似体験
西伊豆町教育委員会はこのほど、小学生が町議会を疑似体験する「西伊豆町子ども議会」を町役場議場で開いた。町内3小学校の5、6年生6人が「子ども議員」となり、星野浄晋町長にまちづくりに関する意見の提案や質問をした。 将来を担う子どもたちに町政に興味を持ってもらおうと初開催した。実際の議会と同じ流れで山田厚司議長が進行し、児童の質問に星野町長が答えた。子どもたちは、漁業の振興やボランティア活動普及についての考えをぶつけた。 賀茂小6年の神谷汐音さん(12)は、空き家を活用したまちづくりを提案。星野町長は「町を多くの人に知ってもらえれば有効活用してもらえるのでは」と述べ、人を呼び込む施策の事例を
-
日体大生 バレーの「先生」 西伊豆で教室、児童生徒に技術伝授
日本体育大(東京都)の女子バレーボール部の部員が5日、西伊豆町と松崎町の児童生徒を対象にしたバレーボール教室を西伊豆町内で行った。参加した子どもたちは、「先生」を務めた学生選手に技術を学んだ。 同部は2014年以降、同町に合宿に訪れていて地元の小中高生と交流を続けている。部員約30人がレシーブやスパイクの動きを2人一組になって指導した。参加者は学生選手のアドバイスに耳を傾けていた。 同部の根本研監督は「西伊豆は自然の中で練習できる良い環境。今後も交流を続けていきたい」と話した。松崎高2年の松本紬さん(17)は「学生の動きを手本にして次の大会では活躍したい」と笑顔を見せた。
-
町民使用の漁具や農具 西伊豆で見学会、明治や昭和の産業知る
西伊豆町文化財保護審議会と町教育委員会は5日、町民が使っていた漁具や農具を紹介する「民俗文化財等見学会」を同町田子の旧田子中校舎で始めた。明治や昭和期の産業や暮らしに関する道具など200点以上を飾る。6日まで。 町民から集めて校舎で保管していた道具を整理し、初めて公開している。かつお節の製造工程で使う「せいろう台」や、わらを編んで縄をつくる「足踏み縄ない機」を展示する。田子漁港で操業していたカツオ船の巨大な模型も目を引く。 開場は午前9時~午後4時。
-
静岡人インタビュー「この人」 オリジナルソングで地域活性化を目指す 金刺貴彦さん(西伊豆町)
オリジナルソングを通じて出身地の西伊豆町を盛り上げようと、町内の認定こども園や小学校でギターの弾き語りを披露する。2021年には、町が台湾産パイナップルの購入支援を始めた際に応援歌をつくり町内で購入を呼びかけた。持ち歌は100曲を超える。人権擁護委員を務める。元教員。62歳。 -音楽を始めた経緯は。 「20代の頃、音楽好きの同僚から刺激を受けてギターを練習するようになり、作詞作曲にも挑戦するようになった。教科書の内容や行事を題材にした歌をつくって子どもたちと一緒に歌うことで、打ち解けられるようになった。音楽には人と人をつなぐ力があると思う」 -活動を始めた理由は。 「音楽で地域を明る
-
着物リメーク 洋服など並ぶ 松崎の愛好家斉藤さん
松崎町岩科の洋裁愛好家斉藤三千代さん(65)が制作した着物のリメーク作品の展示会が11月28日まで、同町松崎の喫茶ギャラリー「海の駅丸平」で開かれている。着物を洋服に作り替えた作品など140点が並ぶ。 同ギャラリーでの展示は2回目。2016年ごろから、友人から依頼されて洋服を作るようになった。毎日5時間ほど作業をしている。展示会では、黒色を基調にしたワンピースやコート、チュニックを飾っている。 斉藤さんは「リメークの魅力はデザインを考えること。作った服を着てもらえるのがうれしい」と話した。
-
町民それぞれ作詞「松崎町のうた」 3年ぶりにコンサート
松崎町民が作詞して完成させた「松崎町のうた」を披露する「松崎町のうたコンサート-町民が紡ぐ歌語りPart2」(静岡新聞社・静岡放送後援)がこのほど、同町宮内の町環境改善センターで開かれた。園児やお年寄り240人が団体ごとに作詞した曲を披露し、聴衆を魅了した。 新型コロナウイルスの影響で3年ぶりの開催となった。作曲家の相沢洋正さんがつくった「松崎町のうた」のメロディーをベースに町民それぞれが作詞し、現在100曲以上存在している。 コンサートでは、松崎幼稚園や聖和保育園の園児の歌唱や手話を交えたパフォーマンス、コカリナの演奏で盛り上がった。松崎町のうたを育てる会の石田初恵会長(64)は「一人
-
記者コラム「清流」 繰り返してはいけない
牧之原市の園児が送迎バスに置き去りにされ死亡した事件を受け、9月末に松崎町の幼稚園で園児がバス内で助けを求める訓練があった。窓が閉まっていてもクラクション音が聞こえることが分かった一方、ハンドルに手が届かず音を出せない園児もいた。 最終手段として子どもがSOSのサインを出せるような備えは重要だ。防災訓練のように定期的に実施してもいいかもしれない。しかし、万が一の状況をつくらないのが大人の責任ではないか。 安全装置設置の議論は続いているが、人の目も優れた「安全装置」だ。同園ではマニュアルをまとめ直し、同乗する職員の乗降確認に加え園到着時に別の職員が再確認する体制になった。悲劇を繰り返さないよう
-
行員が銀行強盗対処訓練 松崎町
下田署は24日、松崎町松崎の静岡中央銀行松崎支店で強盗への対処訓練を行った。男1人が銃を手に大声で金銭を要求して逃走する場面を想定し、行員3人は通報などの手順を確認した。 黒いジャンパーを着ていた、水色の袋に現金を入れて逃げたなど犯人役の署員の見た目や行動を確認。藤井幸子支店長(48)は「迫力に圧倒された。役割分担などを踏み込んで考える必要がある」と振り返った。 訓練後、特殊詐欺被害防止への協力も呼びかけた。青柳嘉泰松崎分庁舎担当次長は「来客への声かけなど行員間の連携が重要になる」と話した。
-
釣った魚「コイン」に 西伊豆でツアー、ゲームの世界再現 町独自の電子通貨
バンダイナムコアミューズメント(東京都)と西伊豆町は24日、釣った魚を「コイン」と交換できるゲームのような釣りツアー「ツッテ西伊豆 親子釣りプラン」を同町で始める。釣り上げた魚を町独自の電子通貨に換えられる仕組み「ツッテ西伊豆」を通じ、親子で海釣りや買い物を楽しむ。 同社の魚釣り体験ゲーム「釣りスピリッツ」が稼働開始10年を迎えたことを記念した企画。魚を釣るとメダルが獲得できるゲームの世界を実際に体験できる同町とコラボし、釣りの楽しさや海の魅力を発信する。 23日には、プレイベントが開かれた。県外の親子9人が船上で指導を受けながら釣りを楽しんだ後、町内で使える電子通貨「サンセットコイン」
-
幻の長八作品「繊細な描写」 150年間所在不明も2年前発見 漆喰鏝絵「遊女普賢菩薩」 松崎で公開
松崎町松崎の伊豆の長八美術館は22日、漆喰鏝絵(しっくいこてえ)を新たな芸術分野として確立した同町出身の左官職人・入江長八(1815~89年)の幻の作品「遊女普賢菩薩(ふげんぼさつ)」の展示を始めた。制作された明治初期からおよそ150年間所在が不明だった。 関東在住の所有者から2020年7月、同町の伊豆長八作品保存会に連絡があり、発見された。21年6月に同館に寄託され、保管していた。22年5月、作業中に一部が破損し、6月に静岡市の静岡文化財研究所に修復を依頼。10月中旬に作業を終え、公開された。 漆喰鏝絵は、なまこ壁をつくる左官の技術と日本画の手法を組み合わせた作品。遊女普賢菩薩は縦42
-
自転車通学「ルールを守って」 下田署、松崎高が啓発活動
下田署と松崎高は20日、自転車マナーアップキャンペーンと題して同校で交通安全の啓発活動を行った。署員や生徒約30人がのぼり旗を掲げたり、グッズを手渡したりして、通学する生徒に事故防止を呼びかけた。 同校では生徒の5割が自転車通学。2022年度の自転車マナーアップモデル校に指定され、啓発活動に取り組んでいる。 青柳嘉泰下田署松崎分庁舎担当次長は「事故を起こさない、遭わないために一時停止などの基本ルールを守ってほしい」と話した。 同日、下田市の下田高でも自転車マナーの向上を訴える啓発活動が行われた。
-
本年度のロケ受け入れ60件 西伊豆町が中間報告会
西伊豆町はこのほど、町が推進するロケツーリズムに関する2022年度の中間報告会を町保健センターで行った。町や商工会の関係者約20人がロケ誘致の取り組みや現状などを確認した。 町が19年度に結成したプロジェクトチーム「ロケさぽ西伊豆」が製作したロケ地マップやロケハンツアーの活動を紹介。22年度のロケ受け入れ件数は60件(9月時点)で、過去最多の85件(21年度)を上回る勢いであることも報告した。 ロケツーリズム協議会(東京都)の藤崎慎一会長が講師を務めたセミナーもあり、ロケ誘致によるまちづくりの事例を学んだ。
-
レトロな松崎、花で彩り 中瀬邸、なまこ壁通りなどに寄せ植え
なまこ壁が施された歴史的な建造物が残る松崎町の街並みに季節の花を飾る「松崎まちかど花飾り」(実行委主催)が11月13日まで、同町松崎で開かれている。花の寄せ植え約100点がなまこ壁通りや中宿通り周辺を華やかに彩っている。 アーツカウンシルしずおか支援事業の一環。イベントは、町の景観を生かして新たな観光事業を創出しようと、2021年に開始した。町民が主体となって秋の草花などを飾り付け、和の雰囲気を演出している。 明治商家「中瀬邸」では、町内の60~80代の住民有志10人が飾り付けた生け花などを紹介する。コスモスやススキで飾った組み木や梅の木、コケを展示している。愛好家の土屋和子さん(86)
-
紅葉や霊峰望むウオーキング 松崎ポートクラブ、参加者募る
松崎町の住民有志でつくる「松崎ポートクラブ」(端山晋一代表)は11月27日に開くイベント「富士山ビューウオーキング」の参加者を募っている。紅葉や富士山を楽しみながら町内を歩く。 松崎港を出発し、石部棚田や岩地海岸を巡る15キロと高通山を経由する25キロの2コース。ゴールの雲見海岸ではみそ汁と干物を振る舞う。 端山代表は「美しい景色を見てリフレッシュしてほしい」と呼びかける。 参加費は一般千円。高校生以下500円。小学2年生以下は保護者の同伴が必要。当日参加もできる。問い合わせは町観光協会<電0558(42)0745>へ。
-
バイオリンの演奏体験 松崎高で新日本フィル奏者指導
新日本フィルハーモニー交響楽団の演奏会が19日、松崎町桜田の松崎高で開かれた。同校と伊豆の国特別支援学校伊豆松崎分校の1年生が演奏鑑賞や楽器の演奏体験を通じて音楽に親しんだ。 バイオリン奏者の田村直貴さん(44)は、音が出る仕組みや弾き方を説明し「関節をうまく使うことが大事」と指導した。団員は「愛の喜び」などのクラシック曲を披露。生徒たちは美しい音色に耳を傾けていた。 文化庁共生プロジェクトの一環で、障害や年齢にかかわらず芸術に触れる機会を提供することが狙い。同楽団は18、19の両日、西伊豆町と松崎町を巡って演奏を披露した。
-
「人権の花」運動 仁科小に感謝状 西伊豆
下田人権啓発活動ネットワーク協議会などは18日、花の種子を植えて育てる「人権の花」運動に取り組んだ西伊豆町仁科の仁科小に感謝状を贈った。町内の人権擁護委員5人が同校を訪れ、児童代表の2年高柳優心君(7)に手渡した。 感謝状を贈ったのは、同協議会のほか、西伊豆町、下田人権擁護委員協議会、静岡地方法務局下田支局の5者。2年生13人が5月ごろにヒマワリを敷地内に植えた。種は毎年、豊かな心を育んでもらおうと人権擁護委員が寄贈している。 贈呈式の後、委員の金刺貴彦さんが人権をテーマにした歌を披露したり、委員が講座を行ったりした。
-
教科書が台本、表現磨く 松崎高生、俳優を体験 SPAC講座
静岡県舞台芸術センター(SPAC)の俳優が講師を務める舞台芸術体験教室がこのほど、松崎町桜田の松崎高で開かれた。国語の教科書の評論文を戯曲としてまとめた台本を使って1年生約50人が表現力やコミュニケーション能力を磨いた。 SPAC演技部の俳優4人が講師を務めた。台本は「水の東西」を戯曲化した内容。生徒は2人組になり、修学旅行で京都府を訪れた高校生になりきった。空欄になっているせりふを考えながら、水に対する西洋と日本の考え方の違いについて話し合った。 SPACは毎年、希望校を募集して演劇などの出前講座を行っている。
-
ゴキブリの魅力を知って エッセーと図鑑発行 磐田・竜洋昆虫公園
新種のゴキブリを次々と発見している竜洋昆虫自然観察公園(磐田市)職員の柳沢静磨[しずま]さん(27)が、これまでの研究経験や成果をまとめたエッセーと図鑑を執筆した。いずれも一般的には嫌われ者とされるゴキブリの魅力を詰め込んだ力作。柳沢さんは「多くの人は“知らず嫌い”。まず知ることから始めてほしい」と強調する。 柳沢さんは専門学校を卒業後、同園に就職した。元々ゴキブリは苦手だったが、園で展示するために行った採集や飼育、繁殖を通じ、徐々に愛着を持つようになった。2018年に開始した「ゴキブリ展」は徐々に人気を集め、現在では毎年恒例のイベントに。20年には国内で35年ぶり
-
不明高齢者、地域で捜索 東伊豆町が訓練 見守り体制探る
東伊豆町は14日、行方不明になった認知症のお年寄りを地域ぐるみで捜す「高齢者捜索模擬訓練」を町内で実施した。高齢化が顕著な町の現状を踏まえ、見守り体制の確認や拡充の必要性を探った。 訓練は稲取、奈良本の両地区で行い、町職員や下田署員、住民ら約50人が参加した。各地区で行方不明者役が1人ずつ歩き回り、町はメールやLINE(ライン)で服装などの特徴を発信した。商業施設の従業員が対象者を発見すると、声をかけて町の担当者が到着するまで保護した。 町は認知症で徘徊(はいかい)する可能性がある高齢者の家族らに向け、靴に貼るステッカーを配って早期発見を図っている。担当の宮原崇敏さん(46)は「不明者が
-
ゴルフ大会の善意 実行委、西伊豆町に寄付
西伊豆町ゴルフ大会実行委員会(高木和宏会長)はこのほど、子どもたちのスポーツ振興に使ってもらおうと、同町に3万8千円を寄付した。 高木会長(75)らが町役場を訪れ、星野浄晋町長に寄付金を届けた。実行委は10月上旬に開いたチャリティーゴルフ大会で参加した76人から500円ずつ集めた。
-
伊豆縦貫道延伸 都市計画変更を 下田市に審議会答申
下田市都市計画審議会は14日、会合を市役所で開いた。将来的に市内への延伸が想定される伊豆縦貫自動車道の都市計画を議論し、松木正一郎市長に都市計画の変更を求める答申書を提出した。今後、市は県に答申内容を報告する。縦貫道は市南部の下田メディカルセンター周辺のインターチェンジ(IC)を終点に、市内では北部の須原地区から南部の六丁目地区までの整備が見込まれる。道路幅をはじめとした都市計画は既に決定済みで、今回の答申ではのり面など道路周辺の都市計画を変更する内容。 審議会の伊藤光造会長は「早期完成で伊豆の地域振興が図られる。尽力をお願いする」と松木市長に答申書を手渡した。松木市長は「予算獲得に向け、
-
ラグビーの楽しさ知って 静岡ブルーレヴズ 松崎で子どもたち指導
ラグビーリーグワン1部の静岡ブルーレヴズと西伊豆町はこのほど、ラグビー体験会を松崎町の松崎高グラウンドで開いた。西伊豆町と松崎町の子どもたち15人が、現役選手やコーチからラグビーの楽しさを学んだ。 児童らは選手の指導を受けプレーを体験。ボールを蹴ったり、抱えて走ったりして汗を流した。山谷拓志社長は「将来スポーツを選ぶ時、ラグビーが選択肢の一つになったらうれしい」と話した。 田子小2年の山本留生君(8)は「初めてラグビーを体験した。選手が優しく教えてくれて楽しかった」と笑顔を見せた。 静岡ブルーレヴズと西伊豆町は10月上旬にパートナーシップ協定を結んだ。
-
知事が松崎・雲見地区視察 太田川周辺の現状確認 台風8号被害
川勝平太知事は13日、8月に台風8号の被害を受けた松崎町雲見地区を訪れ、土砂で倒壊した空き家跡地や民宿などが浸水被害に遭った太田川周辺を視察した。政策課題や県政への要望を現場で確認する「移動知事室」の一環。 深沢準弥町長や民宿「太郎」の主人鈴木八十志さん(63)らが案内し、発生当時の被害状況などを聞いた。雲見地区でボランティア活動を行った地元中学生から説明も受けた。「地元の人たちの気持ちに応えて立ち直っている」と復旧作業で元の姿に戻りつつある現状を確認した。 川勝知事は12、13の両日、同町と西伊豆町を巡って視察や意見交換を行った。
-
女性や建築物の彫刻 力作並ぶ 松崎で梅田さんが個展
松崎町出身の彫刻家梅田勝裕さん(63)=東京都=の個展が18日まで、同町松崎のギャラリー松崎(日本キリスト教団松崎教会)で開かれている。石こうや焼き物を素材にした彫刻28点が並ぶ。 梅田さんは松崎高を卒業後、都内の美大に進学。全国の展覧会に出品している。同町の道の駅「花の三聖苑」などに作品が置かれている。個展の開催は初めて。 女性やヤギの顔、建築物をかたどった彫刻を展示する。梅田さんは「ふるさとの温かさや優しさを作品に込めた」と話した。
-
松崎特産の桑葉 収穫作業始まる 静岡県内唯一の生産地
静岡県内唯一の桑葉の生産地・松崎町で収穫作業が始まっている。同町伏倉の企業組合「松崎桑葉(そうば)ファーム」の工場では12日、組合員や臨時の従業員が収穫した枝から葉をそぎ落とす作業に励んだ。11日から開始し、およそ1週間続くという。 桑葉は食物繊維やミネラルを豊富に含み健康に役立つ効果が注目されている。同組合は7月と10月に収穫を行う。荒茶加工して外注先の牧之原市で粉末にし、「桑葉茶」として県内外で販売する。 現在組合員は5人で、桑葉の耕作面積は約1・5ヘクタール。土屋嘉克代表理事(67)によると、例年より生育は少し遅いが、順調という。
-
ジオパーク現地審査 教育への活用事例を見学 伊豆や西伊豆訪問
伊豆半島ジオパークの世界ジオパーク再認定に向けた現地審査2日目の12日、海外審査員2人は伊豆市や西伊豆町の3カ所を訪れた。同町の黄金崎では、地元ジオガイドが小学生を案内する様子を見せ、学校教育への活用事例を示した。 伊豆半島ジオガイド協会の仲田慶枝会長(66)らが案内した。審査員は授業で訪れた児童が馬の顔の形に似た奇岩「馬ロック」を見て地形の成り立ちなどを学ぶ姿を見学し、メモをとったり、写真を撮ったりした。 仲田会長は協会の取り組みを紹介。「ガイドの研修に興味を持ってくれた。今後もジオパークという切り口を活用し、旅を提案していきたい」と再認定への期待を寄せた。 13日は南伊豆町や伊東市
-
西伊豆町、ブルーレヴズと協定 「伊豆半島にもラグビーを」
ラグビーリーグワン1部の静岡ブルーレヴズと西伊豆町はこのほど、地域のスポーツ振興や子どもの健全育成に関するパートナーシップ協定を締結した。クラブが県内市町と協定を結ぶのは8例目。同町のプロスポーツチームとの協定締結は2例目となった。 山谷拓志社長と選手4人が町役場を訪れ、星野浄晋町長と協定書を交わした。山谷社長は「県東部の市町との協定は初めて。伊豆半島にもラグビーが広まってほしい」と述べ、星野町長は「子どもたちがプロ選手と触れ合う機会は貴重。互いに良い部分を共有していきたい」と話した。 協定に基づき、9日には、同町と松崎町の小中学生が参加するラグビー体験会が松崎高で開かれた。
-
音楽やお笑い堪能 西伊豆で野外コンサート
西伊豆町観光協会と同町はこのほど、野外コンサート「夕映えの響き」を同町仁科の安城岬ふれあい公園で開いた。観客約800人がタレントによる音楽やお笑いライブを楽しんだ。 計7組が出演し、SBSラジオパーソナリティーの鉄崎幹人さんが司会を務めた。ものまねタレントのりんごちゃんは著名人のものまねを織り交ぜた歌唱を披露したほか、歌手の久宝留理子さんがヒット曲「『男』」など7曲を熱唱し、会場を盛り上げた。飲食物の販売やマジックショーもあり、町内外の親子連れでにぎわった。
-
雲見復興願う花火 松崎、水上に450発
松崎町夏まつり実行委員会は8日夜、8月に台風8号の影響で浸水被害などに遭った同町雲見地区の海岸で花火大会を開いた。地域住民や宿泊客約300人は夜空を彩る花火を見上げ、一日も早い復興を願った。 新型コロナウイルスの影響で3年ぶりの開催を8月に予定していたが、台風の影響で延期となっていた。同地区は現在も、宿泊施設30軒のうち被害が大きかった6軒の営業が再開できていない。 観客は次々と打ち上がる花火や海面で開花する水上花火450発を楽しんだ。東京都の会社員大出有志さん(55)は「台風の被害を受けたと知り、心配だった。泊まりに来て花火も見ることができて良かった」と話した。
-
“荒波”越えサンマ漁へ 西伊豆の漁船「豊幸丸」 日ロ関係影響、解禁から約2カ月遅れ
西伊豆町の豊幸漁業が操業する静岡県内唯一の大型サンマ漁船「第135豊幸丸」が8日、北海道東沖の漁場に向け、同町の安良里漁港を出港した。ロシアのウクライナ侵攻に伴う日ロ関係の悪化を受けて8月中旬の大型船の漁解禁に合わせた出港を見送っていた。11月下旬まで漁を行う。 漁場に向かうには、ロシアが主張する排他的経済水域(EEZ)の通過が必要で、拿捕(だほ)などの危険があった。また、安全性を確保するために迂回(うかい)することで燃料費がかさんだり、鮮度の保持が難しくなったりするため、出港が遅れていた。 既に漁に出ている船の情報から、昨晩、燃料費や販売価格を考慮して採算が取れる近海でサンマが水揚げさ
-
野外コンサート 音楽、夕日楽しもう 西伊豆で9日
西伊豆町観光協会と同町は9日正午~午後6時、野外コンサート「夕映えの響き」を同町仁科の安城岬ふれあい公園で開く。特設ステージで夕日や音楽を楽しむ。 若手アーティストやお笑い芸人7組が出演する。入場無料。小雨決行。問い合わせは同協会<電0558(52)1268>へ。
-
下田高同窓会「中高一貫校を下田に」 静岡県教委に要望へ 賀茂の再編議論に影響も
伊豆の賀茂地区で、下田高同窓会が他地域からの生徒受け入れも視野に入れた中高一貫校設立を求める活動を始めた。静岡県教委は高校再編案を盛り込んだ「県立高第3次長期計画」を再検討する地域協議会を同地区に設置しており、議論に影響を与える可能性がある。 同窓会は8月、中高一貫校設立を検討する委員会を設置した。年度内にも具体構想をまとめた要望書を県教委に提出する意向という。 県の統計によると、賀茂地区の全日制高校の定員充足率は2017年度に9割を下回り、22年度は80・8%(速報値)。長田育郎同窓会長は「少子化による生徒の減少に加え、地域の将来を担う人材が外に出て行っている。子供にとって魅力的な教育
-
高齢者の移動手段に 自動運転の公道実験 松崎、5キロを周遊
静岡県や松崎町などは5日、同町の公道で自動運転の実証実験を開始した。高齢者の移動手段としての活用や運転手不足の解消に向け、実用化を目指す。車両は21日までの計9日間、町内約5キロのコースを周遊する。 県が2019年度から県内市町や東急と取り組む。本年度の実験は掛川市に次いで2カ所目。松崎バスターミナルを出発し、町観光協会、町役場、宇野眼科クリニックの3カ所を巡り、ターミナルに戻る。各日とも午前10時~午後4時に時速19キロ以下で走行し、日本大(三島市)で遠隔監視する。 5日には、関係者や地域住民が試乗を行った。参加者は、なまこ壁の建物などが並ぶ景色を眺めながら、新技術を体験した。車両には
-
「なまこ壁」伝統技術継承 地元左官職人手ほどき 松崎で体験講座
松崎町や観光協会、商工会でつくる「町漆喰(しっくい)文化次世代継承事業実行委員会」は11月まで、外壁工法の伝統様式「なまこ壁」づくりの体験講座を開いている。町内の左官職人が講師を務め、全5回でなまこ壁をあしらったパネルを完成させる。 なまこ壁は、瓦を壁に貼り付け接ぎ目をしっくいでナマコのように盛り上げてつくる。西風が強い同町では防火のため発展した。講座は職人の減少に伴い、技術継承のため2021年に開始。町内外の10人が9月上旬から作業に励んでいる。 10月2日には町内で、コテなどを使い90センチ四方のパネルにしっくいを塗り重ねる「中塗り」を行った。参加者は、左官職人の中村一夫さん(81
-
松崎の地域おこし協力隊 新たに4人委嘱、あわせて6人に
松崎町はこのほど、都市地域から過疎地域に移住して地域活性化に取り組む地域おこし協力隊に20~50代の男女4人を委嘱した。今回の追加で、町内で活動する協力隊は6人になった。 委嘱したのは、東京都の荒井玲奈さん、埼玉県の杉山藍子さん、神奈川県の石川洋行さん、同県の松谷あけみさん。荒井さんはまちづくりや山を生かした産業、杉山さんは第1次産業、石川さんは獣害対策、松谷さんはグリーンツーリズムやアグリツーリズムに取り組む。任期は3年間。 授与式が町役場で行われ、深沢準弥町長が委嘱状を手渡した。同町は若者の定住促進などを目指し、2011年から協力隊の募集を開始。これまでに21人を受け入れた。
-
記者コラム「清流」 自然の脅威
広大な山と青海原。晴れた日には海越しに富士山がそびえる。松崎町雲見地区までの道は、眺めの良さに何度通っても爽快な気分になる。 8月中旬の台風8号に伴う豪雨は、風光明媚(めいび)な温泉街に浸水や断水の被害をもたらした。赴任した9月上旬には氾濫した川底の土砂も撤去され復旧の早さに驚いた。しかし、被害が大きかった一部の宿は、壁や床をはがして浸水箇所の乾燥作業を行っていた。営業どころか生活も元には戻っていない。 9月下旬の台風15号による大雨では、県内など広範囲で影響を受けた。自然は時に人間に牙をむく脅威となることを改めて認識した。災害はいつ、どこでも起こりうる。自然と共存するためには、何が必要
-
松崎町雲見支援へ義援金 河津建設
下田市中の河津建設(河津市元社長)は28日、台風8号の被害を受けた松崎町雲見地区支援のため、町に義援金50万円を贈った。河津社長(71)らが町役場を訪れ、深沢準弥町長に目録を手渡した。 同社の売上金などを浄財に充てた。町内で施工に当たることもあり、若手社員から被災者の役に立ちたいとの声が上がったという。河津社長は「被災された方々の生活が早く元に戻ってほしい」と話した。
-
バス内置き去り想定 園児がクラクションでSOS 松崎で訓練
牧之原市の園児が送迎バスに置き去りにされ死亡した事件を受け、松崎町教育委員会と松崎幼稚園は26日、園児がバス内で助けを求める訓練を行った。車内に取り残されたことを想定し、年少―年長児がクラクションの鳴らし方や乗り降りの仕方を確認した。 同園では園児27人のうち、24人がバスを利用する。保護者の要望を受け、毎月実施する防災訓練の内容を急きょ変更。子どもたちは運転席に座り両手でクラクションを押したり、ハンドルに座ったりして音を出した。体験後には「クラクションを強く押す」「長く音を出さないと」などと話していた。 園は2012年、東海バス(伊東市)に委託してバス運行を始め、これまで園児が取り残さ
-
松崎風景描いた作品展示 町観光協会のスケッチコンクール
松崎町観光協会は10月2日まで、第20回伊豆松崎スケッチコンクール応募作品の展示会を同町松崎の同協会で行っている。県内外から寄せられた、町内の自然や行事などの風景を描いたスケッチ79点を紹介する。 小学生、中学生、高校生、一般の各部と第20回を記念して募った特別部門で審査が行われた。最高賞のスケッチ大賞に選ばれた菅野光男さん(神奈川県川崎市)の伊那下神社のイチョウや、なまこ壁が施された建造物、松崎港を表した色彩豊かな作品が並ぶ。 このほかの主な入賞者は次の通り。 【最優秀賞】高校生の部 山本奈央(加藤学園)▽中学生の部 井山愛心(松崎)▽小学生の部 吉田美波(松崎) 【特別大賞】特別
-
松崎・雲見支援 37万円寄付 松崎高と特支分校
松崎町桜田の松崎高と伊豆の国特別支援学校伊豆松崎分校はこのほど、台風8号で被害を受けた雲見地区支援のため、義援金37万9千円を町に贈った。両校の生徒5人が町役場を訪れ、現金を届けた。 募金活動は生徒会執行部役員を中心に企画し、生徒有志が校内や町内外5カ所で行った。贈呈式には、松崎高2年の山本知広生徒会長(17)と伊豆の国特別支援学校3年の佐々木葉生徒会長(17)らが参加し、深沢準弥町長に手渡した。 山本生徒会長は「自分たちに何かできることはないかと取り組んだ。宿が少しでも早く復旧してほしい」と話した。深沢町長は「これまでの活動は、雲見の人たちの心を支えていると思う」と感謝した。
-
なまこ壁きれいに 松崎の児童生徒ら清掃 NPOと協力
松崎町の児童生徒や住民有志はこのほど、外壁工法の伝統様式「なまこ壁」が施された町内のブロック塀の清掃活動を行った。NPO法人国際ボランティア学生協会(IVUSA)の学生らと協力し、コケやカビをきれいに洗い流した。 町や静岡大など4者が地域住民らと連携して地域活性化を進める「2030松崎プロジェクト」の一環。IVUSAは全国の学生らでつくる団体で、西伊豆町などでボランティア活動を行う。今回初めて松崎町内で活動した。参加した約70人はたわしで壁を磨き、水をかけて汚れを落とした。 (松崎支局・太田達也)
-
園バス乗降手順 松崎幼稚園が確認
松崎町の松崎幼稚園はこのほど、牧之原市の園児が送迎バスに置き去りにされ死亡した事件を受け、PTA役員らが参加した園運営委員会で園バスの乗降マニュアルを確認した。園は登園時の職員らの対応を示し、職員間の連携を強化することを説明した。 園は2012年、民間に委託してバスの運行を開始し、これまで園児が取り残されたことはないという。一人一人確認しながら降車させる▽最後尾の子どもが降車後、座席を確認する▽名簿にチェック後バスの座席を確認する―などの項目をチェックした。 今月末には園児向けにバスの車内に取り残されたことを想定した訓練実施も予定する。
-
伊豆駿河湾游泳協 台風8号被害の松崎町に義援金
伊豆駿河湾游泳協会(沼津市)はこのほど、台風8号の被害を受けた松崎町に義援金10万円を贈った。稲葉徳行理事長(66)が町役場を訪れ、深沢準弥町長に目録を手渡した。 同協会は2005年ごろから町内で県東部の競泳選手の強化合宿を行っている。新型コロナウイルス禍でできていなかったが、12月には3年ぶりに実施する。稲葉理事長は「合宿で長年世話になっている。地元の人たちに貢献できたらうれしい」と話した。
-
大粒の実、たわわに ブドウ狩り開始 西伊豆・久保田農園
西伊豆町大沢里の久保田農園は8日、毎年恒例のブドウ狩りを始めた。来園者はたわわに実ったブドウを収穫し味わった。開園は9月末までの見込み。 農園を管理する久保田憲一さん(60)によると、約2500平方メートルのハウス内で巨峰、ピオーネ、藤稔(ふじみのり)の3種を栽培。山に囲まれているため、昼夜の寒暖差があり生育に適している。今年は藤稔の生育が良く、大きい粒で直径3センチほどある。 学生時代の友人と訪れた福岡市の会社員渋谷咲希さん(22)は「少し酸味のある甘さ。みずみずしくておいしかった」と話した。 入園料は中学生以上1200円、小学生600円、未就学児200円。開園は午前9時半~午後4時
-
雲見の復興に力尽くす 松崎高生が街頭募金活動
松崎町桜田の松崎高の生徒は6日、台風8号の被害を受けた雲見地区復興支援のための募金活動を同町や近隣市町の5カ所で行った。生徒有志ら約40人が商業施設などで寄付の協力を呼び掛けた。 同町江奈の商業施設では、生徒5人が募金箱を手に「復興支援の協力をお願いします」と来客に声を掛けた。2年の小林夏綺さん(17)は「雲見地区の現状を見て活動に参加しようと思った。雲見には知り合いもいるので少しでも力になりたい」と話した。 募金活動は生徒会執行部役員を中心に企画した。同校の生徒はこれまでも伊豆の国特別支援学校伊豆松崎分校の生徒と共同で校内で寄付を募ったほか、現地でのボランティア活動に携わり、地域住民ら
-
水道料据え置き 松崎町長答弁
松崎町の深沢準弥町長は6日開会した町議会9月定例会の一般質問で、町内の水道料金に関し10立方メートルまでの現行料金1212円(1カ月)を据え置く方針を示した。小林克己氏への答弁。 町内の給水人口は、2020年度は6168人だったが、21年度は5999人(169人減)になった。収入の減少に伴い経営が難しくなる中、新型コロナウイルス禍やウクライナ情勢を加味し、深沢町長は「料金の改定は当分の間見送る」と説明。町民の負担を抑える考えを示した。
-
西伊豆町 放課後児童クラブ、定員増加を「検討」
西伊豆町の星野浄晋町長は6日開会した町議会9月定例会の一般質問で、町内の放課後児童クラブの今後の展望について「現在実施している仁科小での開設を継続し、今後の学校再編に合わせて定員増加などを検討する」と述べた。高橋敬治氏への答弁。 町によると、放課後児童クラブは仁科小1カ所のみの設置。7月末時点の登録児童数は36人で、平日の延べ利用者数469人。長期休暇中は94人。学校の再編については、2027年度に見込む小中一貫校の開校に先行して賀茂小と田子小の2校を統合する案などが上がっている。 保護者から別の小学校区でのクラブ開設を望む声もある中、「支援員の確保は難しい現状では設置は困難」と話した。
-
心打つ文字、端末から 磐田の書道家、最新ツールで名刺や表札
タブレット端末とタッチペンを操り、独自の毛筆書体を手がける若手書道家が磐田市にいる。百鬼(なきり)将太さん(25)。筆と紙をデジタルツールに代えてオリジナルの技法を確立し、表札や名刺に使う字を書く活動に励んでいる。 百鬼さんは小学生の頃に書道に打ち込んだが、中高ではスポーツに夢中となって離れた。高校卒業後、会社員になり、2020年から書道家の活動も開始した。きっかけは幼少に見た祭りの屋台彫刻。造形美が忘れられず「得意の書道で今までにないものを、形として残したい」という気持ちが芽生えた。 他人とは異なる書道のスタイルを模索する中、書道アプリの存在を知って19年ごろから使い始めた。墨の飛び散
-
静岡人インタビュー「この人」 ジュビロ磐田と連携した事業で地域活性化を目指す 清水聖也さん
サッカーJリーグ1部(J1)ジュビロ磐田とコラボしたレンタカー事業や地元農産物・飲食物を販売するマルシェ、カフェ、コインランドリーの複合店舗を開き、地域の活性化に取り組む。ガス・石油販売の第一商事社長。磐田市出身。49歳。 -各事業の狙いは。 「レンタカーは、売上金の一部をチームの強化支援に充てる仕組み。ジュビロを応援しつつ、試合日に車でスタジアムを訪れてもらい、市内の観光にもつなげる狙いで始めた。複合店舗はもともと取り組んでいるコインランドリー事業の集客のため、洗濯の待ち時間にマルシェやカフェに寄ってもらうことを想定した。コロナ禍で苦しむ地元の農家や飲食店に新たな販路を提供したい」
-
下肢の硬い筋肉 ジャンプで「有効」 静産大・江間准教授が研究結果発表
静岡産業大スポーツ科学部(磐田市)の江間諒一准教授(36)は29日までに、伸び縮みしにくい硬い筋肉を持つ人ほど、バレーボールのジャンプなど高速で実施する運動パフォーマンスが優れていることを明らかにする研究結果を発表した。スポーツ競技の特性に合わせてトレーニング方法を導入する一つの基準を示した。 10~20代の女子大学生30人を対象に実験を行った。ジャンプなどの下肢の運動で使う太もも前部の筋肉「外側広筋」に超音波をあてて、筋肉の伸び縮みしやすさとしにくさを計測。また、連続で素早く行うジャンプや軽い板を思い切り蹴る脚伸展パワーを測った。結果、外側広筋が硬い人ほど、素早い連続ジャンプで高く跳躍す
-
記者コラム「清流」 地域の伝統つなげ
磐田市明ケ島地区など太田川の下流地域に伝わる盆行事「飛び念仏」。笛と太鼓を鳴らして舞い、故人を弔う。揺れる送り火、顔がかさで見えない踊り手、独特な演奏と念仏のリズム-。神秘的な光景に心が奪われた。 実施は3年ぶり。一部地域の行事で市内でも知る人は少なく、情報を集めるのが大変だった。コロナ前を含めても飛び念仏の記事があまり見つからなかった。担い手が減る中、地域がつないできた貴重な財産を記事として残す必要があると思い、取材した。知ってもらえれば若者にも魅力が伝わるはずだ。 例年とは異なり、コロナ禍の影響で参加見送りになった子どもたち。来年以降は体験できるといい。大人になっても地元の伝統を引き
-
工場倉庫改装の音楽ホール、愛され25年 磐田の交流拠点、織物の歴史伝承
昭和初期に建設された織物工場の木造倉庫を改装した磐田市福田の音楽ホール「DOLCE(ドルチェ)倉庫」が今年、開設25年を迎えた。別珍・コール天の産地として栄えた福田地区の歴史を伝える建物は、当時の所有者が「身近に音楽を楽しめる場所がほしい」という思いを込めて再生。四半世紀にわたり、音楽愛好家の交流拠点として地域に親しまれている。 梁(はり)がむき出しになった高い天井のホールに、グランドピアノやリコーダーの音が響きわたる。21日に開かれた、25周年のつどい。地元のプロやアマチュア音楽家ら20人が楽器の演奏や歌声を披露した。集まった聴衆は木造ホールに反響する柔らかい音色に耳を傾けた。 ホール
-
見付天神裸祭の無事祈る 氏子ら「祭事始」 磐田・元宮天神社
天下の奇祭と呼ばれる国指定重要無形民俗文化財「見付天神裸祭」の始まりの神事「祭事始(さいじはじめ)」が28日、同市見付の元宮天神社で行われた。同神社と矢奈比売神社(見付天神)の氏子ら約70人が祭りの開始を告げ、無事に行われるよう祈った。 祭りは28日~9月4日に行われ、3年ぶりに神輿(みこし)の渡御、還御などが営まれる。久野隆宮司が祝詞を読み上げた後、神職が榊(さかき)を振って社殿前の参加者らを清めた。伝統にのっとり、無言を保った。 28日夜には、新型コロナウイルス禍で見送ってきた「御斯葉(みしば)おろし」も3年ぶりに実施。神輿が渡る同地区の13カ所に榊を立てて町内を清めた。 中山正典
-
3年間の練習成果「とんぼ童子」熱演 磐田こどもミュージカル
磐田市の小学生らでつくる「磐田こどもミュージカル」が28日、今夏開館した同市上新屋の市民文化会館「かたりあ」で特別公演「とんぼ童子(わらし)」を披露した。今回は、13期生による最初で最後の公演。小学生から大学生までの団員37人が3年間の練習成果を発揮した。 13期生は2020年度から活動を開始。21年には特別公演のために追加オーディションを行って増員し、練習に励んできた。公演は同市岩井の桶ケ谷沼が舞台の創作童話の世界と現実世界を舞台に展開。団員らはトンボや中学生を演じ、迫力ある歌や踊りで観客を魅了した。 ミュージカルは1993年、舞台芸術を通じた人間育成を目指して設立された。
-
学生や社会人が起業体験 磐田でNPOがイベント
NPO法人主催の起業体験イベント「スタートアップ・ウィークエンド磐田」がこのほど、磐田市大原の静岡産業大磐田キャンパスで開かれた。起業に関心がある学生や社会人がチームを組み、事業アイデアを発表した。 同イベントは、NPO法人「Startup Weekend(スタートアップ・ウィークエンド)」が各地で開催する。同市では2回目。49人が9チームに分かれ、3日間で議論を重ねて練り上げたビジネスプランを考案した。 草地博昭市長らが審査員を務め、社会人が習い事や趣味を探すアプリケーションによるサービスが最優秀賞に選ばれた。茶のPRや旅行をテーマにしたビジネスモデルの発表もあった。
-
小学生親子に自転車教室 磐田市交通安全教育センター
磐田市は19、20の両日、小学生親子を対象にした自転車教室を同市見付の市交通安全教育センターで開いた。子どもたちは、自転車に乗って信号機や横断歩道が再現されたコースを走り、交通ルールを学んだ。 県交通安全協会磐田地区支部の交通安全指導員と磐田署員が講師を務めた。参加した市内の親子8組と一緒に「自転車は運転したら車の仲間」「道の左側が走るところ」と決まり事を確認。児童は自転車の点検をした後、周囲に危険がないか確認してから走りだした。一時停止の標識の見方やブレーキのかけ方も教わった。
-
水難、災害に備え救助訓練 磐田署、市消防合同
磐田署と磐田市消防署は19日、水難事故や豪雨災害に備え、同市豊浜の福田漁港内で合同の救助訓練を行った。署員ら40人がゴムボートを活用し、救助手順を確認した。 署員らは港内で溺れる要救助者役、ボートで助けに向かう救助者役に分かれ、海水浴中の事故を想定した訓練などを行った。救命索発射装置を使った救助訓練も実施した。 同署によると、県内では今年、水難事故で7人が死亡している。 中村俊弘署長は「市民、県民の被害が少しでも少なくなるよう連携を強化し、災害対応能力の向上を図っていきたい」と話した。
-
首都圏企業との連携促進 磐田市がマッチング支援に注力
磐田市は市内企業と首都圏企業とのビジネスマッチング支援に注力している。7月には市内企業が首都圏企業と都内で製品のPRイベントを共同開催し、8月には企業間の連携を進めるコーディネーターを都内に配置した。地元企業のデジタル化や新規事業創出を支援している。 2016年度に始めた市職員らが中小企業の相談に乗り課題を解決する「おせっかい事業」の一環。これまでも企業間のマッチング支援を実施してきたが、首都圏との連携を促進し、最新の技術やサービスを取り込む。 イベントは市内製造業「遠州スプリング」、「山田金属」と都内スタートアップ企業「Catalu JAPAN(カタルジャパン)」のマッチングをきっかけ
-
磐田東部バレーボールクラブ 市役所訪問、東海大会準優勝を報告
バレーボールの東海大会で準優勝した磐田市の女子小学生らでつくる磐田東部バレーボールクラブのメンバーが19日、市役所を訪れ、山本敏治教育長に過去最高成績を収めた喜びを報告した。 クラブは1989年設立。市内外の小学3~6年生23人が所属している。6月の県大会で準優勝し、7月に行われた東海大会に5年ぶり2度目の出場を決め、準優勝した。 キャプテンの東部小6年寺田梨乃さん(11)ら10人が市役所を訪問。寺田さんは「今までで一番良い結果を収められて良かった。10月の大会は全国を目指す」と誓った。
-
スマホで「広報いわた」 アプリやサイト 多言語翻訳も可
磐田市はこのほど、毎月発行する広報紙「広報いわた」を閲覧できる専用アプリと専用ウェブサイト「広報プラス広報いわた」の配信を開始した。多言語の翻訳機能を設け、外国人を含む多くの人に広報紙をスマートフォンなどで気軽に読んでもらうことが狙い。 英語や中国語のほか、市内に多いブラジル人やフィリピン人に向けポルトガル語やタガログ語などアプリ版は5種、ウェブ版は約100種の外国語に対応している。キーワードによる記事の検索や文章の音声読み上げ機能があるほか、過去1年分の記事も読める。 都内の企業にアプリ開発を委託し、市広報広聴・シティプロモーション課が運営する。これまでも市ホームページで広報いわたを閲
-
磐田・見付天神裸祭、神輿担ぎ再開 感染防止策を検証実験
「天下の奇祭」と呼ばれる磐田市見付の矢奈比売(やなひめ)神社の国指定重要無形民俗文化財「見付天神裸祭」の保存会は今夏、新型コロナウイルスの影響で実施を見送ってきた、神輿(みこし)が町内をめぐる渡御、還御を3年ぶりに再開する方針を決めた。感染対策を講じた検証実験を実施し、感染防止と伝統の継承を両立できると判断した。 渡御、還御を担う権現町裸まつり保存会のメンバーらが6月下旬、神社境内で検証実験を行った。通常は交代要員を含め約40人の担ぎ手の人数を減らして対人距離を確保できるか確認したり、タイムスケジュール通りに移動できるか時間を計測したりした。 祭りは28日から9月4日まで無観客で実施する
-
磐田の魅力インスタで 「アオハル部」開始、高校生らの参加募る
磐田市はこのほど、高校生らが市内の魅力をインスタグラムで発信する「いわたアオハル部」を開始し、参加者を募っている。活動はハッシュタグ(検索目印)「#いわたアオハル部」を付け市内の風景などを投稿。市公式アカウントで写真を集約し、発信する。 高校生の発想を市政に生かす「高校生まちづくり研究所」で磐田北高の生徒が提案したアイデアを基に事業化した。若者目線で市内の魅力的な場所やグルメなどを発掘してもらい、若年層にPRすることで地元への愛着心を育てる。 市内高校に在学もしくは、在住する高校生年代が参加対象。市ホームページの専用フォームで申し込む。活動期間は2023年3月31日まで。 (磐田支局・
-
全国大会「初の1勝目指し楽しむ」 磐田・ソフトボール親和会
福岡県で開かれる「全日本一般男子ソフトボール大会」(20~22日)に出場する磐田市の社会人チーム「親和会」の選手らが17日、市役所を訪れ、森幡貢主将(44)=浜松市中区=が「全国大会初の1勝を目指して試合を楽しみたい」と抱負を語った。 訪問したのはほかに吉武宏和選手(41)=磐田市=、鈴木神威選手(22)=同市=ら。河島直明市スポーツ協会長、鈴木雅樹スポーツ振興課長が対応した。 チームは県西部の20~40代18人が所属し、市内を拠点に活動する。昨年は新型コロナウイルスの影響で全国大会が中止になり、プレーできなかった。6月の県予選で優勝し、2年連続3度目の全国切符を手にした。 (磐田支局
-
森町の夜空に4年ぶり花火 2千発夜空彩る
森町商工会は15日、4年ぶりとなる森町納涼花火大会を同町森の太田川親水公園で開いた。2千発の打ち上げ花火が夜空を彩った。 戦没者の慰霊のため、毎年8月15日に開いている。2019年以降、台風や新型コロナウイルスの影響で実施を見送っていた。来場客は次々と打ち上がる鮮やかな花火に見入っていた。 同商工会の鈴木康之会長(70)は「子どもたちの夏の思い出になり、地元を元気づけられたらうれしい」と話した。 感染対策のため、打ち上げ時間を例年よりも30分短縮。露店の出店もなかった。
-
送り火ゆらり、弔いの舞 3年ぶり飛び念仏 磐田・明ケ島
磐田市明ケ島地区の盆の伝統行事「飛び念仏」が16日、同地区で3年ぶりに行われた。送り火をともした太田川堤防で保存会員が太鼓や笛を鳴らして踊り、故人を弔った。 飛び念仏は戦前に始まったとされ、同地区など太田川の下流地域に伝わる念仏踊り。例年は地元小学生が各家庭を訪れて行うが、新型コロナウイルス対策のため、川沿いで行う精霊(しょうろう)送りのみ実施した。 踊り手らは浴衣姿でかさをかぶり、公会堂から河原まで練り歩いた。到着すると、太鼓をたたいて飛びはねるように舞い、故人の霊を供養した。高尾重行会長(63)は「残していく必要がある地域の伝統。来年は子どもも参加できるようにしたい」と話した。 (
-
磐田市政に児童注文 市長と意見交換
磐田市は16日、市内の小学生を招き、草地博昭市長と市政について意見交換する「磐田の未来を語る会」を市役所で開いた。参加した4~6年生19人が市長に質問したり、まちづくりに関する要望をしたりした。 同会は2021年から実施していて、小学生を対象にするのは今回初めて。草地市長は新型コロナウイルスに感染したため、オンラインで自宅から参加。児童の「リーダーシップの学び方は」「駅前にお店がもっとほしい」などの質問や意見に答えた。 子どもたちは市役所内にある議場の見学も行い、市議会議員の仕事体験もした。
-
働く人の写真作品 9月16日まで募集 磐田商工会議所
磐田商工会議所は9月16日まで、磐田市に事業所や拠点を置く企業で働く人を撮影した写真審査会「いわた働く人フォトコンテスト」の作品を募っている。子どもに地元企業の魅力を発信しようと、2020年から実施し、今回で3回目。 対象は2021年5月15日以降、市内で撮影した写真。印刷もしくはデータで商議所に持ち込むか、郵送する。各社の商品やロゴが写っていても可能。職員や役員の審査でグランプリ1点、準グランプリ4点を決める。発表は10月の予定。 問い合わせは同商議所<電0538(32)2261>へ。
-
高齢化社会 ゲームで学ぶ 磐田で研修会 問題解決の過程を体験
磐田市高見丘の豊田東交流センターは12日、市職員や地域住民を招き、超高齢社会体験ゲーム「コミュニティコーピング」を活用した研修会を開いた。参加者はボードゲームを通じ、高齢化で起こる社会課題解決の過程を疑似体験した。 ゲームは、一般社団法人コレカラ・サポート(千葉県松戸市)が2020年に開発し、全国で研修会を開いている。ボードとカードを使い、4~6人のグループで実施する。「自治会長」や「世話好きなおばさん」の役を務め、地域の人の健康や人間関係に関する悩みを解消し、社会的孤立を防ぐシミュレーションに取り組む。 豊田東地区では高齢者や単身世帯の増加を受け、地域の課題に関心を持つきっかけをつくろ
-
30s祭(さんじゅっさい) 磐田市が交流イベント参加者募集
磐田市は9月17日、趣味を通じた30代の交流イベント「30s祭(さんじゅっさい)」を同市上新屋の市民文化会館「かたりあ」で開く。市ホームページで8月31日まで、参加者を募集している。 転職や結婚など人生の節目を迎える年代をターゲットに共通の趣味を持つ仲間や人脈づくりの場を提供する。食やスポーツなどの趣味に応じたグループに分かれて話し合い、交流する。市の若手職員でつくる実行委員会が、企画運営する。 対象は市内出身者、在住者、同市に関心がある30代。午前9時半、午後2時開始の2部制。参加費無料。詳細は、インスタグラムの専用アカウントで発信している。 イベントは、同市出身の30歳が一堂に集ま
-
磐田公演目前、稽古大詰め 劇団たんぽぽ 歌やせりふ確認
全国で公演活動を行う浜松市中区の劇団たんぽぽの団員が、磐田市上新屋のアミューズ豊田で14日に開く公演会「いのちのまつり」(静岡新聞社・静岡放送後援)に向けて練習に励んでいる。11日、同劇団風組のメンバーが同市敷地の旧豊岡東小体育館で歌や演技の稽古に汗を流した。 いのちのまつりは2016年、創立70年を記念して制作された「命の大切さ」をテーマにした作品。主人公の男子小学生を巡って展開される人間ドラマが見どころという。 11日は10代~60代の団員7人が、太鼓演奏の動きや掛け合いのせりふを確認。根津均チーフ(68)は「鑑賞後に元気になれるストーリー。楽しんでもらえればうれしい」と話した。団員
-
難病の漫画家寺田さん(磐田) 活動支援金、目標額上回る
指定難病「好酸球性胃腸炎」を患う磐田市の漫画家寺田浩晃さん(27)がこのほど、ファン有志が寺田さんのコミックを全国流通させようと資金を募っていたクラウドファンディング(CF)で目標額300万円を上回る約420万円が集まったと発表した。 有志は「『黒猫は泣かない。』実行委員会」。5月に発売され、主に県内書店で取り扱う書籍を全国展開させようとCFサイト「キャンプファイヤー」で同月~7月、支援金を受け付けていた。資金はユーチューブでの作品制作活動費などに充てる。 また、全国流通版の出版が決まったことも明らかにし、新作も描き下ろすという。寺田さんは「支援が無駄にならないような活動につなげる」と話
-
静岡SSUボニータ 障害者と交流試合 磐田
サッカー女子なでしこリーグ2部静岡SSUボニータはこのほど、磐田市の静岡産業大で知的障害者が参加する静岡ID女子サッカー教室のメンバーと交流試合を行った。混合チームで試合を行い、プレーを楽しんだ。 同教室には、県中西部や愛知県の19~27歳の特別支援学校でサッカーをしていた女性らが在籍。浜松市内を中心に月2回ほど活動している。卒業後もプレーできる環境を整備させようと、今年4月に発足。随時メンバー募集しているという。 選手らは、7月上旬からリーグの「サマーブレーク期間」中。教室からの提案で交流試合が実現した。教室からは7人が参加し、選手約30人に交じって15分ハーフの試合を行い、汗を流した
-
ヤギ姉妹おめでとう 誕生日ケーキでお祝い 磐田の子育て支援施設
磐田市上新屋の図書館と子育て支援の複合施設「ひと・ほんの庭 にこっと」は開館4年目を迎えた11日、庭で飼育するヤギの姉妹「きなこ」と「あんこ」の誕生会を同施設で開いた。参加した親子らは、職員が作った干し草や野菜のケーキを届けて祝った。 2頭は体の色が特徴的で、茶色が「きなこ」、黒色が「あんこ」。2018年8月15日生まれで4歳になる。来館者に親しまれているマスコット。子どもたちは、2頭の成長過程を振り返る写真を見た後、好物のニンジンやキャベツをあげた。「かわいい」「食べるのが早い」などと触れ合いを楽しんだ。 11日は職員による本の読み聞かせや手遊び披露、フォトスポットの展示もあった。
-
古代から現代のガラス容器並ぶ 磐田のミュージアム
磐田市上野部のシルクロード・ミュージアムは10月30日まで、ガラス技術発展の歴史や古代のガラス容器を紹介する企画展「古代現代ガラスコレクション」を開いている。ミュージアムが収蔵する紀元前14世紀から現代に至るまでのガラス容器など約70点を飾る。 約3500年前のエジプトで出土した香油瓶で、コアガラスという成形技法の一つの起源とされる「クラテリスコス型コアガラス」や、東地中海沿岸地域で見つかった「ミレフィオリグラス杯」を展示する。現在の吹きガラス製法に至るまでの歴史を学べるパネルや国内外の作家が制作した工芸作品も設けた。
-
磐田市成年後見支援センター開所 市民担い手、養成不可欠【風紋】
認知症などで判断能力が不十分な市民の権利を代理人が保護する「成年後見制度」の普及を図る磐田市成年後見支援センターが1日、開所した。高齢化の進行に伴い制度の利用の必要性が増す中、課題は代理人を担う後見人の不足だ。ボランティアによる「市民後見人」の養成を強化し、全ての人が安心して暮らせる地域の体制づくりを目指してほしい。 認知症高齢者や知的障害者、精神障害者の財産管理などの支援を第三者の後見人が行う同制度。後見人には法人や弁護士、司法書士、社会福祉士、親族、それ以外の市民後見人が充てられる。2000年に導入され、16年施行の利用促進法に基づいて、18年から全国で家庭裁判所や専門職などの関係機関
-
明ケ島土製品が集合 磐田で展示会、古墳群で発掘1064点
磐田市教委は28日まで、重要文化財「明ケ島古墳群出土土製品」を紹介する展示会「明ケ島土製品だヨ‼全員集合」を同市見付の中央図書館で開いている。同市明ケ島原の明ケ島古墳群で見つかった人や動物をかたどった1064点が並ぶ。 土製品は1996年度~98年度の発掘調査で発見された。古墳時代、粘土を焼き上げて作られたという。出土量・種は、国内最大級。2014年度~21年度の保存修理を終え、公開に至った。 約10センチの手のひらサイズの大きさが多く、太刀を持った武人の人形やとさかを表したニワトリなどの動物のほか、よろいや盾といった武具をかたどった土製品を紹介する。 市担当者の森本司主事(28)は「
-
平和祈念し鐘つき 広島原爆の日、磐田市民有志ら
磐田市民有志らでつくる磐田地域平和行進実行委員会は6日、米軍による原爆投下から77年の「広島原爆の日」に合わせ、同市城之崎の風祭山福王寺で「平和の鐘つき」を行った。市内の参加者約20人が平和を祈念して鐘を打ち鳴らした。 今回初めて実施した。一人一人順に鐘をついていった。原爆投下時間の午前8時15分、鐘の音が響く中、参加者一同が黙とう。戦争のない社会や核兵器の廃絶を願った。
-
スタジアムで新成人交流会 磐田市とジュビロ、9月17日
磐田市とジュビロは9月17日、同市新貝のヤマハスタジアムで同市出身の2022年の新成人を招いて「スタジアム同窓会」を開く。市内企業の職員らとスポーツ体験やサッカーJリーグ1部(J1)ジュビロ磐田の試合観戦を通じて交流する。 若年層の人口流出防止や市内企業の雇用確保を図る。ジュビロからスタジアムを活用した若者向けのイベント開催の提案があり、企画に至った。ピッチでウオーキングサッカー体験や市内5~10企業の説明を受けた後、セレッソ大阪との試合を観戦する。 対象は2001年4月2日~02年4月1日生まれの同市出身者。参加費無料。市ホームページなどで申し込む。募集期間は10~31日。 (磐田支
-
成年後見支援センター開所 磐田市総合健康福祉会館iプラザ内
磐田市成年後見支援センターが1日、同市国府台の市総合健康福祉会館iプラザ市社会福祉協議会内に開所した。認知症高齢者や知的障害者らの財産管理などを代理人が行う成年後見制度の啓発や利用促進を図る。 市社協職員と市職員の計2人体制で電話や窓口相談を受ける。市民後見人の養成にも取り組んでいく。草地博昭市長や市社協の長谷川トキ会長ら関係者約30人が立ち会い、開所を祝った。草地市長は「安心して年を重ねることができるまちの実現に向けてここからがスタートだ」と職員らに呼び掛けた。 7月末に静岡家裁浜松支部管内で初となる市民後見人となった関塚信子さん(71)=磐田市福田中島=も参加。「市民目線で穏やかな生
-
浦和ジュニア優勝 磐田U-12国際サッカー大会
静岡県内外の小学生年代のチームを招いた「磐田U-12国際サッカー大会」(県サッカー協会、大会実行委主催、NPO法人磐田市スポーツ協会、ジュビロ、静岡新聞社・静岡放送共催)の決勝戦が31日、同市の市スポーツ交流の里ゆめりあで行われ、参加した8チームのうち、浦和レッドダイヤモンズジュニアが優勝した。 決勝は浦和と横浜Fマリノスプライマリーが対戦。前半に2点先取した浦和が横浜を2-1で下した。優勝チーム、得点王の藤沢斗亜選手(横浜)と福田誠人選手(浦和)、MVPの野口蒼太選手(同)が表彰された。 決勝は予選結果を受けた上位のトップリーグ、下位のセカンドリーグの2グループで争った。県勢は県WES
-
中学の運動部サポート 高校生、学生が先生 磐田北高と静岡産業大が連携
磐田市見付の磐田北高と同市大原の静岡産業大が地域のスポーツ振興につなげようと、運動部に所属する近隣市町の中学生の練習指導を始めた。中学生に部活時に活用できる練習方法を伝え、競技力向上を支援する。 県立高の魅力向上を図る県教委の「オンリーワン・ハイスクール事業」で地域課題解決に努める磐田北高と、高大連携を進める静岡産業大が共同で企画した。生徒らは共同で5月から、同大スポーツ科学部の施設や知識を活用して練習メニューを考案してきた。 30日、高校、大学の女子バスケットボール部員が磐田北高で市内の中学生ら15人にバスケットボールの実践指導を行った。中学生は現役プレーヤーの“先生&rd
-
いわた夏祭5年ぶり 露店やイベント ジュビロードに活気
いわた夏祭inジュビロード(実行委主催、静岡新聞社・静岡放送後援)が30日、磐田市中泉のJR磐田駅北口のジュビロードで開かれた。歩行者天国となった約500メートルの通りに露店やキッチンカーが並び、来客でにぎわった。 新型コロナウイルスや台風の影響で中止が続いていたため、開催は5年ぶり。約50店がかき氷やクレープなどを販売した。特設のやぐら付近では、市イメージキャラクター「しっぺい」やラグビーの静岡ブルーレヴズ公式マスコット「レヴズ」がダンスを披露。市民らが「しっぺい音頭」を踊る場面もあった。 感染対策として食べ歩きの自粛を呼び掛けたり、手指消毒や検温を実施したりした。名倉安洋実行委員長(
-
磐田・新市民文化会館「かたりあ」開館 文化芸術の発信拠点に
磐田市の新市民文化会館「かたりあ」(同市上新屋)が30日、開館した。記念式典が同館で開かれ、参加した関係者や市民ら約千人が新たな文化芸術の発信拠点の門出を祝った。 会館は、鉄骨鉄筋コンクリート造3階建て。延べ床面積約7440平方メートル。舞台芸術公演に活用できる多目的ホールは、舞台と客席の距離が近く、豊かな音響を楽しめる。客席は約1500席。約300人を収容できるリハーサル室やサークル活動などに使える創造活動室も設けた。 30日には、関係者らが会館のメインエントランス前でテープカットを行い、開館を祝った。式典では、草地博昭市長と磐田北小太鼓部のメンバーの祝いの太鼓演奏や、作曲者の山下康
-
全国フットサルV目指す 浜松のスクール、磐田在住5人が意気込み
全日本U-12フットサル選手権に出場する「マリオフットサルスクール」(浜松市)所属の磐田市在住のメンバー5人が26日、同市役所を訪れ、薗田欣也教育部長に全国大会への抱負を語った。 訪問したのは、豊田東小6年佐野陽一さん(12)、磐田中部小6年石神透真さん(11)、磐田北小6年袴田健伍さん(11)、長野小6年小林紘さん(11)、豊浜小6年加藤浩武さん(11)と安光マリオ監督。6月に掛川市で行われた県大会で優勝し、2年連続3度目の出場権を得た。 佐野さんは「守備やシュートをしっかり決め、優勝を目指す」と意気込んだ。 チームは、東京都で5~7日に行われる全国大会に臨む。
-
水中綱引きなど9種目を楽しむ 磐田「竜洋水泳大会」
磐田市竜洋地区の総合型地域スポーツクラブ「竜洋スポーツクラブ」はこのほど、夏に行う恒例行事「第59回竜洋水泳大会」を同市駒場の市竜洋B&G海洋センターで開いた。地区の子どもから大人まで約50人が参加し、レクリエーションや競泳を楽しんだ。 大会の開催は、新型コロナウイルスの影響で3年ぶり。参加者は水中での綱引きや浮輪リレー、水中でタイルを探す「宝探し」などの9種目に取り組んだ。4自治会の対抗で行い、竜洋中島自治会が優勝した。大会は1964年の東京五輪開催を機に始まった。
-
茶道 作法や楽しみ方学ぶ 磐田の児童
磐田市文化協会はこのほど、市内の小学生を対象にした茶道教室を同市弥藤太島の市豊田福祉センターで開いた。参加した18人が、茶道の礼儀作法や抹茶の楽しみ方を学んだ。 協会加盟の市内愛好家らでつくる団体「茶道裏千家なでしこ会」の会員が講師を務めた。児童らは「飲むときは右手で茶わんを手前に二度回す」などの茶わんの扱い方の説明を受けた後、こつを教わりながら茶せんを使い抹茶をたてて味わった。
-
溺者救助技術で全国出場を報告 磐田市消防署
東京都内で行われた消防救助技術関東地区指導会水上の部・溺者救助で入賞し、全国大会の出場を決めた磐田市消防署特別救助隊員チームが25日、市役所を訪れ、草地博昭市長に意気込みを語った。 溺者救助は救助者がプール内の要救助者の元まで泳ぎ、ロープをつないだ浮輪につかまらせ、補助者が陸上まで引き上げる時間を競う。15日に行われた関東地区大会には鈴木涼太さん(25)、安井大悟さん(24)、河田玲さん(22)が出場。16チーム中4位になり、8月26日に都内で開かれる全国大会の出場権を得た。出場は4年ぶり3度目。リーダーを務める安井さんは「3人の連携力を高め優勝を目指す」と抱負を語った。 陸上の部・引揚
-
記者コラム「清流」 90年ぶりの衝撃
7月中旬、陸上の世界選手権男子100メートル決勝でサニブラウン・ハキーム選手が7位になった。五輪を含めると同種目での日本人の決勝進出は90年ぶり-。世界の決勝舞台から長い間遠ざかっていたことに衝撃を受けた。 彼が高校生だった頃に見たフォームは、粗削りで完成されていなかった。しかし、今大会では動きに無駄がなく洗練されていたと思う。印象的だったのは、結果を受けても満足していない表情。さらに大物になる予感がする。 ニュースに感化され磐田市陸上競技場を訪れると、子どもたちが練習していた。この中から世界で活躍する選手が出てくるかもしれないと思いながら、数年ぶりに走った。翌日激しい筋肉痛になった。自
-
マニアック 独自の企画展で注目集める 磐田・竜洋昆虫自然観察公園【解説・主張しずおか】
磐田市竜洋昆虫自然観察公園が、独自の企画展を展開して人気を集めている。ゴキブリやハエトリグモなど一般的には“嫌われ者”とされる虫の魅力にこだわり、マニアックな内容を次々と発信。新型コロナウイルスの影響がある中でも一定の集客力を見せている。今後も斬新なアイデアを打ち出し、県内で唯一の公立昆虫展示施設としてさらに存在感を示してほしい。 1998年に開園した施設は、野外観察ゾーンなどを含む敷地面積は約1万平方メートルで、職員はわずか8人。規模が大きいとは言えないものの、生きた昆虫を中心に定期的に展示を入れ替えていて、企画展ごとに生体約100種を見られる。 以前は未就学児
-
旧見付学校の模型制作 磐田の久野さん、8月末まで展示
磐田市見付の久野一雄さん(78)が、国指定史跡「旧見付学校」の100分の1サイズの模型を制作した。図面を描くため40回ほど足を運び、約1年かけて完成させた。旧見付学校で8月31日まで展示する。 旧見付学校は一時、病院として使用されていて、久野さんは小学生の頃、入院する父の見舞いに通っていた。退職を機に始めた模型づくりの集大成にしようと、思い出が詰まった建物の模型制作に取りかかった。 メジャーで計測したり、写真撮影をしたりして図面を作成。木材や発泡スチロールを使い、5階建ての内外観を再現した。 模型は高さ25センチ、幅22センチ、奥行き11センチ。屋根や窓、基礎の石垣部分など細部までこだ
-
そろばん全国大会 小中生2人が決意 磐田
そろばんの技能を競う全国大会「そろばんグランプリジャパン2022」(日本珠算連盟、日本商工会議所主催)に出場する磐田市の児童と生徒2人が20日、市役所で草地博昭市長に決意を表明した。 小学生以下のジュニア部門に臨む豊田南小6年辻佑唯さん(11)と、中高生のスクール部門に出る豊田南中2年高梨朱里さん(13)が訪れた。4月に静岡市で行われた県大会で辻さんは2位、高梨さんは優勝して全国への切符をつかんだ。 辻さんは「自己ベストを狙う」、高梨さんは「予選で満点を取って準決勝に進む」と意気込んだ。 大会は24日に兵庫県で行われ、かけ算や割り算など6種目で得点を競う。
-
気分はサーカス団員 “ピエロ”指導、親子で運動 磐田
磐田市南島の福田屋内スポーツセンターは18日、サーカス団員になりきって親子で運動する「ミズノオリジナルプログラムプレイサーカス」を同センターで開いた。職員が扮(ふん)する団長やピエロの指導で、親子ら8人がスカーフや風船を使って体を動かした。 プレイサーカスは、ミズノが2019年から始めた未就学児対象の運動プログラム。運動を通じ、コミュニケーション能力を育むことを目的に全国で実施している。同センターはミズノなどが指定管理者になっている関係で開いた。 親子は2人一組でスカーフを持って風船を落とさないように弾ませたり、ピエロに捕まらないように走り回ったりして楽しんだ。 (磐田支局・太田達也)
-
カブトムシやクワガタ 国内外の54種紹介 磐田・竜洋昆虫自然観察公園
磐田市大中瀬の竜洋昆虫自然観察公園は8月28日まで、国内外のカブトムシやクワガタムシを紹介する企画展「世界のカブト・クワガタ展」を開いている。個性ある54種の生体を展示している。 世界最大級のクワガタムシ「マンディブラリスフタマタクワガタ」や四つの角が特徴的な「ペヘルケヘラヅノカブト」を飾る。世界最大のカブトムシ「ヘラクレスオオカブト」といった人気種や市内で捕まえたという「ヒラタクワガタ」など身近に生息する種も見られる。 企画展のテーマは「比類なき至高の造形」。担当職員の荒井克也さん(23)は「大型種だけでなく、美しい光沢があったり、独特な形をしていたりする種にも注目してもらいたい」と話
-
幻の「敷地音頭」復活 作詞家うめたさんら普及活動 磐田
磐田市の敷地地区で旧敷地村時代に制作され、親しまれていた「敷地音頭」。浜松市東区の作詞家でシンガーのうめたちあきさん(53)=本名・埋田千聡=がそのCDを制作し、地元住民らと共に次世代につなごうと普及活動に努めている。 敷地村の資料や地元住民らによると、敷地音頭ができたのは昭和28、29(1953、54)年ごろとみられる。当時の豊田中(現磐田市立豊田中)の教諭らが、村を訪れて世話になった礼に作ったとされる。歌詞に村の産業や文化に関する言葉がちりばめられていて、地元の祭りや運動会で踊られた。 しかし、曲を知る人が減った上、音源が残っていなかったため、長い間、幻の曲となっていた。今春、住民有
-
浜松ボーイズ(少年野球)と遠藤君(ボクシング) 大舞台前に意気込み語る
8月の日本少年野球選手権に出場する浜松ボーイズ(浜松市西区)の3人と同月の全日本UJボクシング王座決定戦東日本代表選考会に出場する遠藤豪騎君(10)=竜洋ボクシングクラブ所属=が14日、磐田市役所を訪れ、村松啓至教育長に抱負を語った。 浜松ボーイズは6月の県支部予選で優勝し、2年ぶり19回目の全国出場を決めた。訪れたのは、磐田市の豊田中3年池谷悠弦さん(14)、同校3年木村真翔さん(14)、竜洋中3年鈴木龍心さん(14)。鈴木さんは「ベスト8以上の成績を収める」と意気込んだ。大会は8月上旬、大阪府などで行われる。 遠藤君は6月の東海ブロック予選37キロ級で優勝し、5人で争う東日本代表選考
-
カサブランカ 白の彩り 磐田の敷地里山公園
磐田市敷地の敷地里山公園のカサブランカが見頃を迎えている。白い大輪の花を咲かせ、山の斜面を彩っている。公園を管理するボランティアによると、来週半ばごろまで見られそう。 カサブランカはユリ科の花。旧豊岡東小に隣接する園内には、約500株が植えられている。 7月上旬に咲き始め、甘いにおいを漂わせている。来園者が新緑に映える花を写真に収めようとシャッターを切っていた。
-
「選手権、優勝目指す」ジュビロ磐田U-18主将、市長に誓う
7月下旬から群馬県前橋市を中心に行われる日本クラブユースサッカー選手権に出場するJリーグ1部(J1)ジュビロ磐田のU-18チームの岡航平主将(17)=磐田西高3年=らが14日、磐田市役所を訪れ、草地博昭市長に健闘を誓った。 5、6月に行われた東海選手権で優勝し、2年連続で全国への切符を手にした。登録メンバー30人は大半が市内の高校に通う。メンバーを代表して訪問した岡主将は「昨年はベスト16で終わった。それを超え優勝を目指す」と意気込んだ。 チームは24日、ベガルタ仙台との初戦に臨む。 (磐田支局・太田達也)
-
湖西でサイエンスショー 磐田東高生、10種以上の実験用意
磐田市見付の磐田東高自然科学研究部が16、17日に湖西市などで開催される「浜名湖 キューバ ヘミングウェイカップ」(実行委主催)のイベント会場で披露するサイエンスショーの準備を進めている。 1、2年生の部員28人が、ブースとステージの2カ所で体験型の科学実験を披露する。身近な素材を使ってできる計10種以上の実験を用意している。13日、部員らは同校でイベントの準備を行った。ボールのようにはずむシャボン玉、ペンで書いた文字が水面に浮かぶ、水の上を走れる-などの実験方法を確認した。 2年の寺田藍人さん(16)は「子どもに科学に興味を持ってもらいたい。不思議に思うだけでなく理由を考えるきっかけに
-
全国での健闘誓う 磐田東高男子サッカー、剣道部
7月下旬に開幕する全国高校総体に出場する磐田東高男子サッカー部と剣道部男子団体のメンバーらが11日、磐田市役所を訪れた。草地博昭市長に県総体の結果を報告し、全国での飛躍を誓った。 サッカー部は6月5日の県総体決勝で藤枝明誠高を2-0で破り、17年ぶり2度目の出場を決めた。3年の港聖頼(せら)主将(17)は「僕たちだけの力では勝てない。応援してくれる方々からパワーをもらい全国初勝利を目指す」と意気込んだ。 剣道部は6月同日の県総体決勝で浜松湖北高を4-0で下し、2年連続3度目の出場を決めた。3年の松木大和主将(18)は「先鋒(せんぽう)から取りこぼさないよう勝負したい。前半から良い流れを
-
成年後見制度 啓発や利用促進 磐田市が8月、センター開設
磐田市は8月1日、成年後見制度の啓発や利用促進を図る市成年後見支援センターを同市国府台の市総合健康福祉会館iプラザに開設する。認知症などで判断能力が不十分な市民の権利保護のため、相談対応や関係機関との連携を進める。 同制度は、認知症の高齢者や知的障害者、精神障害者の財産管理などを代理人が行う仕組み。センターは市社会福祉協議会が市の委託を受けて運営する。 市社協職員と市職員の計2人が常駐し、電話や窓口で相談を受けるなどの業務に当たる。市民後見人の養成も行う。 大場隆史センター長(61)は「制度の周知に努めるとともに、必要な人と関係機関とのパイプ役を担い、利用を進めていきたい」と話した。
-
⚽高校総体サッカー全国Vを 磐田東高出場、寄付募る
静岡県高校総体サッカー男子で17年ぶり2度目の優勝を果たし、7月下旬に行われる全国高校総体に出場する磐田東高のメンバーらを応援しようと、同校の教育後援会や同窓会でつくる支援組織が発足した。現地での宿泊費などに充てる寄付金を30日まで募る。 組織名は「磐田東高等学校・令和4年度全国高等学校総合体育大会サッカー競技出場を支援する会」。寄付金3千万円を目標に、6月下旬から学校関係者や住民有志からの寄付を受け付けている。 鈴木睦夫会長(53)が7月5日、磐田市高見丘の企業、久野金型製作所の久野慶太社長(48)と保会長(79)を訪ねて協力を呼び掛けた。久野社長は「県内サッカー界を盛り上げてほしい」
-
図書館内を探索 普段入れない閉架書庫も見学 磐田市立中央図書館
磐田市見付の市立中央図書館は2日、普段は関係者しか入れない閉架書庫や図書館の使い方を紹介する「図書館ツアー」を同館で開いた。参加した5人は、職員の案内で図書館内の探索を楽しんだ。 毎年、数回開催する恒例イベント。参加者らは、ネット上で同図書館が所蔵する約1万点(3月末時点)の資料を閲覧できる電子書籍サービスの使い方を学んだり、同館2、3階の閉架書庫を見学したりした。 閉架書庫は、普段は司書しか出入りできない場所。入れ替えなどで置けなくなった約21万点の書籍やビデオ、新聞などが置かれている。貴重な資料もあり、参加者は目を輝かせていた。 次回のツアー実施は、10月の予定。
-
就活開始前に模擬面接 磐田南高定時制が講座
静岡県立磐田南高定時制は29日、7月から始まる4年生の就職活動に合わせ、磐田市の経済団体や金融機関の関係者ら15人を講師に招いて面接指導講座を同校で行った。生徒は模擬面接に臨み、自己PRや希望する就職先への思いを語った。 生徒の進路実現につなげようと、今回初めて実施した。磐田商工会議所の鈴木裕司会頭や浜松いわた信用金庫の鈴木広志人事副部長らが面接官役を務めた。生徒21人が参加し、面接官2~3人が待つ6会場で面接練習を行った。 生徒は「高校時代に力を入れたことは」「将来の夢は」といった質問に答えたり、学校生活で学んだことやアルバイトの経験を話したりした。終了後には、面接官からアドバイスも受
-
心肺停止の男性救う 焼津の田久さん夫婦に感謝状 磐田市消防
磐田市消防本部は29日、心肺停止の男性の救急処置を行い命を救ったとして、いずれも焼津市在住の介護士の田久裕倫さん(35)、妻の知里さん(47)に感謝状を贈った。贈呈式が市消防署で行われ、伊藤秀勝消防長が2人に手渡した。 5月21日午後、磐田市の東名高速道パーキングエリアでベンチに座る50代男性が倒れた。裕倫さんが声を掛けたが、反応がなかったため協力して119番通報や自動体外式除細動器(AED)を使った処置を行い、救急隊に引き継いだ。男性は療養中で、回復に向かっている。 2人は高齢者施設で勤務していて、救急処置の研修などが役に立ったという。裕倫さんは「仕事柄見過ごせなかった。少しでも役立て
-
磐田駅利用者の“願い事” 350点超、七夕飾り展示
JR東海は7月7日まで、JR磐田駅(磐田市中泉)の改札で七夕飾りを展示している。駅利用者が願い事を書いた短冊350点以上が並ぶ。 2021年から行う駅独自の取り組み。駅員の戸田愛薫さん(35)、伊池文水さん(36)が企画・担当する。6月上旬の設置以来、学生や親子が足を止め願い事を書いているという。 ホワイトボード2台を棒でつなぎ、短冊をつり下げている。「全国大会で優勝する」「お父さんの病気が治りますように」といった願い事が飾られている。手作りの布製の天の川や折り紙のひこ星、織り姫も設けた。 伊池さんは「期間中、何度でも願い事を書きに訪れてほしい」と話している。
-
地域のラグビー振興へ注力 静岡産業大スポーツ科学部
今春創設2年目を迎えた静岡産業大スポーツ科学部(磐田市)が地域のラグビー振興支援に力を注いでいる。ラグビーリーグワン1部・静岡ブルーレヴズのアカデミー生の競技力向上を図る体力測定に着手したほか、ファン獲得策の検討も進めている。 同学部の館俊樹准教授(44)とゼミの学生らがアカデミー所属の小中学生の育成に一役買おうと体力測定によるデータ収集に乗り出した。4月には、アカデミー生を対象にした初の測定会を開いた。瞬発力計測のため、50メートル走で10メートル地点とゴール地点の通過タイムなどを確認した。 測定によって自身の能力を客観視できるよう促し、練習効率の向上につなげる。今後も定期的に測定を
-
こども版「広報いわた」発行へ 小学生記者が校長先生を取材
磐田市が7月中旬に発行する広報誌「こども版広報いわた」の準備を進めている。市は24日、市内32小中学校の児童生徒が各校の特色を紹介する企画の一環で、市立磐田中部小の児童を「子ども記者」に委嘱した。 こども版広報いわたは、児童らに市の事業などを知ってもらおうと、2022年度に開始した事業。年2回発行する予定。学校紹介は、毎号掲載する企画で、子ども記者を各校で任命し、教員や在校生を取材し各校の魅力を紹介する。1回目は同校を掲載する。 同日、市広報広聴・シティプロモーション課の職員が同校を訪れ、6年生6人に委嘱状やメモ帳、名刺を渡した。児童らは同校の吉村康宏校長(55)にマイクやカメラを向けイ
-
がん闘病の坂本さん支援 豊田南中生徒会が募金活動 磐田市
肝細胞がんを患い、闘病中の磐田市立豊田南中2年の坂本パトリック龍輝さん(13)を支援するため、同校の生徒会が24日、募金活動を行った。生徒会役員らが募金箱を手に、登校する生徒に協力を呼び掛けた。 坂本さんは2月から県立こども病院に入院して治療中。母の坂本レチーシア・ユカリさん(33)=ブラジル出身=が7月末までに生体肝移植手術を受ける準備を進める。しかし、保険適用外のため3千万円の費用が自己負担になる。クラスメートの母親らでつくる「リュウキ君を救う会」が寄付を募る。 生徒会は22日にも活動を行った。集まった寄付金は、同会に託す。3年の近藤彩音生徒会長(15)は「少しでも協力できないかと思
-
詐欺被害を未然防止 静岡銀行見付支店に感謝状 磐田署
磐田署はこのほど、特殊詐欺被害を未然に防いだ静岡銀行見付支店(磐田市見付)に感謝状を贈った。贈呈式が同署で行われ、中村俊弘署長が内山美恵子支店長(56)に渡した=写真=。 内山支店長は5月19日、営業時間外に来店した60代女性が携帯電話を使いながら現金自動預払機(ATM)を操作していたため声を掛け確認した上で、詐欺の可能性を疑い通報した。内山支店長は「詐欺は身近に発生していると感じた。継続して詐欺防止を呼び掛けていく」と話した。 同署管内では今年、特殊詐欺が10件発生していて、被害額は約750万円にのぼる。同署は、被害防止策を重点的に展開する「推進地区」に見付地区を選んで対策に取り組んで
-
サツマイモ100本 手作業で植え付け 磐田の特養ホーム
磐田市大久保の特別養護老人ホーム「遠州の園」の入居者がこのほど、施設敷地内の畑でサツマイモの植え付けを行った。入居する80代~90代の約60人が職員と協力しながら、手作業でつるを畝に植えた。 100本以上のつるが近隣住民から寄せられた。入居者は「収穫が楽しみ」「大きく育ってほしい」と笑顔を見せていた。サツマイモは10月下旬~11月上旬に収穫する予定で、焼き芋にして味わうという。
-
記者コラム「清流」 かくしごと
指定難病「好酸球性胃腸炎」を患う磐田市在住の漫画家寺田浩晃さん(27)。5月、闘病を続けながら念願のコミック出版を果たした。夢のためひた向きに漫画を描く姿を応援してきたので自分のことのようにうれしかった。 約1年前、寺田さんに出会った。初対面の人間に病気のことを話すのは勇気が必要だったはず。でも、病の症状や生い立ちを隠し事にせず、ありのままを伝えてくれた。 寺田さんが描く登場人物の優しい笑顔や読後の余韻に浸れるストーリーが好きだ。7月まで、ファン有志が主に県内書店で販売する本を全国展開するための支援金を募っている。寺田さんの作品がたくさんの人を魅了している。 描く(書く)仕事には人を動
-
サッカーファンに磐田の魅力発信 25日、川崎で「アウェー市」
サッカーJリーグ1部(J1)ジュビロ磐田ホームタウンの磐田市は、アウェー戦のスタジアム周辺で市内の特産品を販売する「アウェー軽トラ市」を始める。25日、川崎フロンターレ戦が行われる等々力陸上競技場(川崎市)の場外イベント会場で初開催する。 軽トラ市は、経営者らでつくる実行委が2011年に開始した。地域活性化を目的として軽トラックで農産物などを販売する取り組み。今回は市が募った市内の飲食店2店舗が出店し、軽トラ市や地場産品のPRを行う。2回目も企画中で、秋ごろを見込む。 フルーツサンド店「カドヤサン」(城之崎)は、アローマメロンを使ったフルーツサンドを提供する。柴田亮店長(31)は「特産品
-
図書館クイズに挑戦 磐田の小中一体校で催し
磐田市加茂のながふじ学府小中一体校の学校図書館「ながふじ図書館」が開館2年目を迎え、児童生徒を対象にした「図書館クイズ」を始めた。図書館や文豪に関する問いに解答し、用紙を提出後、景品を獲得する。 ながふじ図書館は豊田北部小、豊田中の小中一体型校舎内にある。公共図書館も併設し、児童生徒に加えて一般市民も本を借りられる。学校図書館が約1万6千冊、公共図書館が雑誌75種を含む約9千冊を所蔵する。 クイズは図書館を普段利用しない層の来館を促そうと、司書らが企画した。6月上旬、解答用紙を配布。館内に問題のヒントを設け、児童生徒が休み時間に挑戦した。21日、豊田北部小2年生が用紙を提出してくじ引きで
-
女性相談100件増 専門員増、検討へ 磐田市長答弁
磐田市の草地博昭市長は17日の市議会6月定例会一般質問で、人間関係や夫婦に関する女性相談の2021年度延べ対応件数が、20年度と比べ約100件増加したことを明らかにし、専門相談員の体制を強化する方針を示した。根津康広氏(共産)への答弁。 現在、女性相談の対応をするのは相談員2人。草地市長は、相談件数の増加傾向や内容の複雑化を指摘し「スキルアップ研修の実施や相談員の増員も検討する」と説明した。 市総合健康福祉会館iプラザ内こども・若者相談センターによると、20年度延べ相談件数は889件、21年度は981件だった。相談内容は、職場や地域などの人間関係(15%)が最多で、夫婦に関すること(1
-
「#我こそはインフルエンサー」 磐田の観光、歴史発信 市が30人任命
磐田市の観光地や史跡を交流サイト(SNS)でPRする「我こそはインフルエンサー」と題した取り組みが12日、始まった。2023年3月まで、10~80代の市民らがSNSを通じて名所やグルメを紹介していく。 市が観光と歴史それぞれに特化して発信する2コースを募り、応募者54人から抽せんで15人ずつ任命した。「#磐田市」「#我こそはインフルエンサー」などのハッシュタグを付けて月1回以上、写真を投稿する。 同日、市内を巡るバスツアーが行われ、希望者17人が参加した。同市豊浜の渚(なぎさ)の交流館では、併設の津波避難タワーに上り海の眺望をカメラに収めたり、海産物を楽しんだりした。 3月から市内に住
-
プールのヤゴ“救出作戦” 水泳授業前、網で優しく 磐田・向笠小
磐田市向笠竹之内の向笠小3年生は9日、水泳の授業が開始する前に同校プールのトンボのヤゴを保護する“救出作戦”を同校で行った。21人が網を使って底にたまった落ち葉や藻の中からヤゴを見つけ出した。 児童らは毎年、プールの水抜きでヤゴが流される前に保護している。学区内にある桶ケ谷沼ビジターセンターの内野茂喜所長が講師を務め、見分け方や扱い方を指導した。 子どもたちは網で優しくヤゴをすくい取った。「かわいい」「何トンボだろう」と話していた。内野所長によると、アキアカネやコノシメトンボなど5種が確認できたという。 ヤゴは児童や教員が管理する同校のビオトープと、教室で飼育し
-
浜松いわた信金 地域の高齢者見守りへ 市の事業を周知
磐田市内の浜松いわた信用金庫の支店が、高齢者の見守りに関する市の事業「見守りオレンジシール」と「地域見守りネットワーク」の周知を始める。市内全15支店で、ポスターやステッカーを掲出して事業の認知度を高め、安心して暮らせる地域を目指す。 見守りオレンジシールは、行方不明になった認知症高齢者の早期発見に生かす事業。市内の利用者は144人(2021年12月末)。地域見守りネットワークは、従業員らが高齢者の異変を見つけた際、市などに連絡する取り組み。現在、62団体と協定を結んで行っている。 8日、栗田恵子健康福祉部長らが同市中泉の同信金磐田本部を訪れ、池野元孝人事部長に啓発ポスターなどを届けた。
-
高齢者に寄り添う移動眼鏡店 磐田の大石さん、施設や中山間地へ
新型コロナウイルス禍を受け、車両を使った移動販売が全国的に広がりを見せる中、免許を返納して移動手段がない地域の高齢者に寄り添い、視力測定や眼鏡の修理、販売を手掛ける移動店舗車が静岡県内に登場した。磐田市駒場の眼鏡時計販売店「時計・メガネ おおいし」3代目代表の大石剛生さん(44)が発案した。県西部の福祉施設や中山間地域の個人宅などを対象に、サービスを展開する。 同店は1950年の創業。顧客の高齢化が進み、コロナ禍で来店者が減少する状況下、地域の老舗ならではの新サービスとして移動店舗を思いついた。大石さんは「眼鏡は加齢による視力の衰えを補う生活必需品。気軽に来店するのが難しいお年寄りの支援に
-
ハエトリグモ 独特な求愛行動紹介 磐田・竜洋昆虫自然観察公園
磐田市大中瀬の竜洋昆虫自然観察公園は7月10日まで、国内のハエトリグモを展示する企画展「ハエトリグモ展」を開いている。公園など身近な場所に生息する約30種の生体や、独特な生態を紹介するパネルを設けた。 市内で採集した脚が美しいオレンジ色の「カタオカハエトリ」、脚を広げて万歳をする求愛行動が独特な「チャスジハエトリ」、クモを捕食するハエトリグモ「ケアシハエトリ」などを紹介する。 ハエトリグモは動き回って獲物を狩ったり、目が大きく視力が優れていたりするのが特徴という。初めて企画担当した職員の荒井克也さん(23)は「目がかわいらしくて求愛行動が面白い、ハエトリグモの魅力を知ってほしい」と話した
-
磐南100歳「書」で祝う 文化祭、吹奏楽部と共演
今年で創立100年の磐田南高(磐田市見付)の文化祭「はぐま祭」が4日、同校で開かれ、書道部と吹奏楽部が100年記念のパフォーマンスを披露した。同校は敷地内に新校舎を建設中で、現校舎で行われる文化祭は今回が最後。 書道部の生徒は吹奏楽部の演奏にのせ、息の合った動きや大きな筆で力強く文字を表した。「繋(つな)ぐ」「警鐘」の2作品を完成させると、観客から拍手が起きた。 書道部の3年生鈴木莉央部長(17)は「100年間つないできた“磐南(ばんなん)らしさ”をこれからも継承していくという思いを込めた」と話した。 新型コロナウイルス対策のため、3年生の保護者に限定して公開し
-
静岡人インタビュー「この人」 よこただいすけさん(磐田市) 芸術の魅力を伝える絵本作家
新型コロナウイルス禍に伴うリモートワーク普及の流れを生かし、2020年に都内から磐田市に移住した。これまでに絵本2作品を発売。ベネッセコーポレーションのキャラクター「しまじろう」のイラストも手掛ける。5月下旬、市内で開かれた段ボールアートのワークショップで講師を務めた。本名は横田大助。東京都出身。49歳。 -なぜ絵本作家になったか。 「母親の影響を受けて美大を卒業し、アメリカ留学を経てグラフィックデザイナーになった。しかし、依頼者の要望に沿って制作する仕事より、自分の思いを自由に表現できる絵本作家を志した。今はイラストレーターの仕事が多いが、作家活動をさらに積極的に行いたい」 -移住し
-
スポーツや自然、産業テーマに 磐田検定の解答受け付け
磐田市観光協会は1日、「2022まるごと磐田検定」(静岡新聞社・静岡放送後援)の解答受け付けを始める。従来の「磐田歴史検定」を刷新し、市に関連するさまざまな分野の75問を用意した。9月30日まで(必着)。 協会が2017年から歴史分野に絞って出題してきたが、今回から数多くの魅力を知ってもらおうとスポーツや自然、産業などをテーマにした問いを設けた。問題作成委員が作問を担当し、市教育委員会が監修した。 卓球やサッカーなどの問題のほか、「市内18郵便局で希望者がもらえる消印『風景印』で最も多く図案化されているものは」など“マニアック”な問いも楽しめる。 解答用紙は市内
-
ヒツジの“衣替え”お手伝い 園児が毛刈り 磐田・長野幼稚園
磐田市小島の長野幼稚園の年長園児が30日、磐田農高(同市中泉)で飼育するヒツジの毛刈りに挑戦した。園児16人は園内で、同校の3年生と一緒にバリカンを使って夏に向けたヒツジの“衣替え”を手伝った。 この時期の恒例行事で、新型コロナウイルス禍のため2年ぶりの実施になった。 ヒツジは5歳のメス「ハイジ」。横向きに寝かせたハイジの長く伸びた毛を10センチ以上丁寧に刈り取った。子どもたちは「毛がふわふわ」「気持ちいい」と笑みをこぼしていた。 刈り取った毛は、12月に行うマスコット作りに使う予定。
-
地産地消の給食考えよう 岩田小と磐田農高が学習会
磐田市匂坂中の岩田小児童が磐田農高(同市中泉)の生徒と共同で、「IWATA(いわた)献立」と題した地産地消の給食メニューづくりに取り組んでいる。計5回ほど学習会を行い、2023年1月に考案したメニューを試食する予定。 持続可能な地域を目指し、地元産野菜の活用や食品ロス削減、健康につながる献立を考える。取り組みに参加するのは、岩田小の5年生と磐田農高の3年生。児童生徒は4月から、パンと米の食べ比べやみそ汁のだしづくり体験などに取り組んできた。 30日、岩田小で郷土食とファストフードの特徴などについて考えるグループワークを行った。3、4人に分かれ、生徒が児童にアドバイスをしながら意見をまとめ
-
外国人就労者支援へ 磐田市が日本語教室開始
磐田市は市内の外国人を対象にした日本語教室を市内4カ所とオンラインで始めた。レベルごとに3クラスを開講し、ビジネスマナーや暮らしに関するテーマを取り入れて参加者間での対話を軸に進行していく。 講座11回のうち8回以上の参加で、市の「お墨付き」の修了証を渡すほか、独自の日本語能力判定基準を設け、レベルを評価して証明書を発行する。地域や職場での円滑なコミュニケーションを促すほか、市内企業での外国人の就労を促進する。 29日、同市岡の竜洋交流センターで1回目の教室が開かれ、ブラジルやベトナム、フィリピン、インドネシア出身の19人が参加した。日本人スタッフの補助で目標を決めたり、日本語で自己紹介
-
磐田北小児童 伝統の和太鼓練習 28日のいわた大祭りで披露
磐田市立磐田北小(同市見付)の太鼓部の児童が26日、3年ぶりに市内で開催されるいわた大祭りで披露する伝統の和太鼓演奏の最終練習を同校で行った。部員の6年生38人は本番に向け、懸命にばちを振るった。 見付地区には、三方原の戦いで敗れた徳川家康が浜松城に逃げ帰った際、徳川四天王の酒井忠次が太鼓を打ち鳴らして窮地を救ったとされる「酒井の太鼓」が伝わる。部はその太鼓にちなんで1996年に発足し、代々活動を続けている。 部は大太鼓や小太鼓で構成し、本番では計3曲を披露する。子どもたちはコロナ禍で時間の制限がある中、練習に励んできた。部長を務める鈴木楓さん(11)は「これまで練習してきたことを全て
-
自由な発想で作品作り 絵本作家よこたさん 磐田でワークショップ
磐田市在住の絵本作家よこただいすけ=本名横田大助=さん(49)がこのほど、段ボールを使った作品作りのワークショップを同市中泉の工務店「しんせつハウス」で行った。参加した小学生と一緒にネコ形の立体作品を制作した。 ワークショップは同社が企画した。よこたさんはベネッセコーポレーションの幼児向け教材キャラクターの「しまじろう」などのイラストレーションや絵本を手掛ける。2020年、妻亜紀さんの故郷の同市に都内から移住し、活動に取り組んでいる。 参加した児童はアクリル絵の具でネコの顔や模様を描いたり、接着剤を使ってパーツを組み立てたりした。よこたさんは「子どもたちが自由な発想で、楽しく作品作りに
-
記者コラム「清流」 しっぺいと上島さん
5月中旬に急逝したお笑いトリオ「ダチョウ倶楽部」の上島竜兵さん。磐田市でも死を悼む声が広がった。市イメージキャラクター「しっぺい」が誕生して間もない頃、上島さんが知名度向上に一役買ってくれたという。 しっぺいと上島さんはふんどし普及に貢献したとして、2013年度のベストフンドシスト賞(日本ふんどし協会主催)を受賞し、都内で行われた式典で対面。市担当者は「しっぺいに絡んでくれて、全国的に知られるきっかけになった」と振り返る。 誰もが笑ってしまう芸がある上島さんは「愛されキャラ」だった。今年、誕生10年を迎えたしっぺい。イベントに登場すると子どもたちが笑顔で寄って来る愛される存在だ。これから
-
難病患う漫画家「声援に感謝」 出版記念し短編上映会 磐田
指定難病「好酸球性胃腸炎」を患う漫画家寺田浩晃さん(27)=磐田市福田=が21日、13日に発売された自身初のコミック出版を記念し、短編漫画の上映会を同市見付のワークピア磐田で開いた。寺田さんが登壇し、観客約100人に本出版に込めた思いや感謝の言葉を伝えた。 寺田さんは雑誌連載を目前に控えていた2019年、治療法が確立されていない病を発症。闘病を続けながら、書籍出版を目指して動画投稿サイト「ユーチューブ」で短編漫画を発信してきた。 21日、市民ボランティアの協力で開催したイベントで、漫画に音声を入れた動画を上映した。書籍タイトルになっている「黒猫は泣かない。」などを紹介し、参加者は物語の世
-
皐月(さつき)彩るサツキ 愛好家丹精の34点展示 磐田
磐田市を拠点に活動するサツキ盆栽愛好家でつくる浮月さつき会の作品展「花季展」(静岡新聞社・静岡放送後援)が21日、同市弥藤太島の豊田福祉センターで始まる。会員が手を掛けて育てた34点が並ぶ。22日まで。 白や紫色の花を咲かせた品種など会員こだわりの盆栽を紹介する。寺沢稔会長(75)は「今年の気候の影響で生育に苦労したと思うが、良い作品がそろった」と話した。 作品審査が行われ、最優秀賞は銘花の部が江間茂さん(浜松市中区)、盆養の部は渥美恭一さん(同市東区)が受賞した。
-
子育て支援へ青空広場 絵本読み聞かせや手遊び 磐田の主婦2人
磐田市中泉地区の主婦2人が、新型コロナウイルス下で遊び場がない親子向けに屋外で行う「あおぞらえほん広場」を同地区で開催している。近隣の子育て親世代を対象に絵本の読み聞かせや貸し出しのほか、手遊びを紹介している。 活動を行うのは小笠実歩子さん(38)と東海林茜さん(41)。コロナで親子が訪れられる場所が減ったことを受けて2021年9月、活動を始めた。毎月1回程度、シートを広げて本やおもちゃを用意。子育て支援のため、親子で楽しめる居場所を提供している。 18日、2人は集まった親子2組に向けて手遊びや絵本を紹介した。小笠さんは「小さい子どもがいる親は連れて行ける場所が限られている。気軽に立ち
-
児童が一輪車の技磨く 磐田・岩田小「校技」の伝統脈々
磐田市匂坂中の岩田小の1~6年生はこのほど、一輪車の技術を同校で学んだ。同市を拠点に活動する一輪車クラブ「UC Iwata クローバーカイト」(中尾吾朗代表)のメンバーが講師を務め、児童に乗り方のこつを教えた。 同校は伝統的に一輪車を「校技」と定めていて、全児童116人分の一輪車を備えている。運動会で演技を披露する場があったり、独自に資格を設定したりして、技術向上に取り組んでいる。 学習会では、クラブのメンバーが片足で乗ったり、後ろに進んだりする方法を指導した。子どもたちは苦労しつつも、最後には習った成果を発揮した。メンバーによる高速回転や連続ジャンプの紹介もあった。
-
磐田能、3年ぶり公演 幽玄の世界へ 「船弁慶」など4演目
磐田能(磐田文化振興会主催)が15日夜、磐田市池田の市熊野伝統芸能館で開かれた。周囲をかがり火で照らした屋外の舞台で4演目を上演し、観客を幽玄の世界に引き込んだ。 今回で21回目となる公演は、新型コロナウイルスの影響で3年ぶりに開かれた。開始の合図の火入れ式が行われた後、面や装束をつけずに行う仕舞「放下僧」「千手」が次々と披露された。 主人と太郎冠者の掛け合いが見どころの狂言「寝音曲」や、源義経や武蔵坊弁慶、静御前、平知盛が登場する能「船弁慶」が上演された。観客は厳かな雰囲気の中、日本の伝統文化を堪能した。 公演前には能の鑑賞の初心者向けに解説も行われた。
-
本と「本物」の虫、どう違う 磐田で教室 親子が生態観察
磐田市上新屋の図書館と子育て支援の複合施設「ひと・本の庭 にこっと」は14日、昆虫に関する本や昆虫の生体を紹介する「本とホンモノ昆虫教室」を同施設で開いた。参加した親子は、本と昆虫を見比べて生態について学んだ。 同市大中瀬の竜洋昆虫自然観察公園の「こんちゅうクン」こと北野伸雄館長が講師を務め、幼虫をテーマにクイズを出した。ナナフシやクワガタの幼虫を見せ、成虫の姿も紹介した。北野さんは「子どもたちは、生きた昆虫と触れ合う機会が少ない。本の知識と併せて実物を観察してほしい」と話した。 教室は2022年度、計3回実施する。残り2回は、11月と23年2月に開催する。
-
難病患う漫画家 夢の初出版「苦しむ人のよりどころに」 磐田
指定難病「好酸球性胃腸炎」を患う漫画家寺田浩晃さん(27)=磐田市福田=が、念願だった初のコミック出版を実現した。13日、書き下ろし作品を含む3編を収めた短編集が発売された。「本を出したいという一心で諦めず描き続けた。夢の第一歩を踏み出せた」と感慨もひとしおだ。 2018年、子どもの頃からの夢だった漫画家として活動を始めた寺田さん。雑誌連載が目前だった19年、多忙で無理がたたり、治療法が確立されていない病を発症。慢性的な嘔吐(おうと)や腹痛の症状に加え、前立腺炎などを併発し長時間座れなくなった。 「生きた証しを残したい」。闘病を続けながらも本出版の夢をかなえようと、21年1月から動画投稿
-
ベッコウトンボ大幅増 24年ぶり300匹超確認 磐田・桶ケ谷沼
磐田市は11日までに、同市岩井の桶ケ谷沼で2022年に確認された希少種「ベッコウトンボ」の個体数が、380匹だったと発表した。300匹を超えたのは、450匹だった1998年以来24年ぶり。 ベッコウトンボは環境省の絶滅危惧種に指定されていて、種の保存法に基づき捕獲や採卵が禁止されている。生息地は国内数カ所で、同市は日本最東端の生息地。4月下旬、桶ケ谷沼で県、市、桶ケ谷沼ビジターセンターのほか、地元団体の専門家が調査した。 2020年は23匹、21年は67匹だった。市桶ケ谷沼ビジターセンターによると、20年以降、外敵からヤゴを守るため沼周辺に繁殖用コンテナを設け始め、設置数を増やしてきた
-
供養前に最後の勇姿 こいのぼり、境内泳ぐ 磐田・府八幡宮
磐田市中泉の府八幡宮は6月上旬まで、家庭などで役目を終えたこいのぼりを境内で飾っている。大きさ1~3メートルの大小さまざまな約30匹が参拝者を楽しませている。掲出が終わり次第、供養されるという。 こいのぼりは地元住民らによって納められた。府八幡宮では、供養前に最後の姿を見てもらおうと2018年ごろから毎年飾っている。赤や青、黒色のこいのぼりの群れが参道や拝殿周辺を優雅に泳いでいる。 掲出に合わせて、こいのぼりが描かれた御朱印の授与を6月上旬まで行っている。
-
菩提寺にたこ贈る 磐田・見付地区の住民有志
磐田市見付地区の住民有志が30日、西光寺(同市見付)の下村恒住職(61)の初孫、侑君の誕生を祝うたこ作りを境内で行った。住民らは下村さん一家が見守る中、仕上げとなる糸目付けをして、たこを贈った。 同地区では昭和初期、初子祝いのたこ揚げをする風習があり、檀家(だんか)の鈴木義昭さん(72)が中心になって企画した。たこの大きさは縦横120センチ。たこ揚げ愛好家の瀬川耕平さん(23)が赤を基調に、鶴亀や松竹梅を描いたほか、下村住職が墨で侑君の名前を表した。 下村住職は「寺を継いでもらえるよう立派に育ってほしい」と願った。5月3日、天竜川東岸の河川敷でたこ揚げを行う予定。
-
ヘンプ活用、日傘や帽子… 磐田の寝具店「菊屋」開発
磐田市中泉の寝具店「菊屋」がヘンプ(植物繊維)の布を使った商品開発に取り組んでいる。2019年に販売を始めたヘンプ100%のストールを皮切りに寝具以外の製品の開発を進め、22年4月からは新たに日傘や帽子、衣類など10種以上の販売を開始した。 同店は05年からヘンプを使った蚊帳を販売する。しかし、安価な海外製品の増加や新型コロナウイルスによる売り上げ減少を受け、寝具以外の商品開発にも注力。最近はコロナ下に合わせ、ヘンプを活用したマスク製作もした。新商品は、ヘンプの特徴の吸湿性▽消臭性▽紫外線を防ぐ-などを生かした。 同店は22年3月、17年以降使っていなかった本店の解体に着手。地元の商店街
-
文化財だより合冊版発行 磐田の歴史紹介 市教育委員会
磐田市教委はこのほど、市内の遺跡や歴史を紹介する文化財情報誌「いわた文化財だより」151~200号の合冊版250部を発行した。毎月1回刊行する情報誌約4年分の内容を掲載した。 A4判、216ページ、全編カラー。情報誌は2005年から発行を始め、合冊版は50号を節目に製作。今回は17年10月~21年11月分をまとめた第4弾。御厨駅開業に合わせて紹介した駅周辺の史跡や、QRコードを読み取り市内の祭りを映した動画を見られる回が見どころという。 埋蔵文化財センターや歴史文書館で第1~3弾と併せて販売している。価格は千円(税込み)。問い合わせは市教委文化財課<電0538(32)9699>へ。
-
「広報いわた」の内容紹介 地元出身お笑いコンビ・ヴィレッジ起用
磐田市はこのほど、同市出身のお笑いコンビ「ヴィレッジ」=浅井企画所属=が「広報いわた」の内容を紹介する動画の公開を動画投稿サイト「ユーチューブ」で始めた。毎月1回、市公式チャンネルで広報の内容をPRしていく。 ヴィレッジはともに旧豊岡村出身の幼なじみで結成した。ボケ担当の甲賀大介さん(42)、ツッコミ担当の坪井信也さん(42)でつくるコンビ。紙媒体から離れている若年層に向け、動画で情報発信するために起用した。 初回の動画は約5分間で、4月号36ページの内容をかいつまんで説明している。草地博昭市長と同市出身のEXILE(エグザイル)のAKIRA(アキラ)さんの対談や、市の予算についてネタを
-
即席「自由演奏会」息ぴたり 磐田、音楽愛好家150人集う
音楽愛好家が一堂に会して1日限りの楽団を結成するイベント「自由演奏会in磐田」(実行委主催)が24日、磐田市上新屋のアミューズ豊田で開かれた。約150人が楽器を持ち寄り、迫力ある合奏で会場を盛り上げた。 演奏会は参加者が当日配布される楽譜を手に、演奏を披露する。さまざまな年齢、演奏レベルの愛好家が県内から集まった。参加者は、発起人でチューバ奏者の杉山淳さんと指揮者の堺武弥さんの指導を受け、本番に臨んだ。 楽団はサックスやユーフォニアム、トランペットのほか、パーカッションなどで結成。クラシック曲「フニクリ・フニクラ」や音楽ユニット・YOASOBIのヒット曲「群青」などを息を合わせて奏でた。
-
記者コラム「清流」 歩き出すきっかけに
浜松市南区の手芸作家、杉浦ふみさん(75)が、たんすに眠る帯をバッグにリメークする取り組みを記事にした。掲載後、杉浦さんに連絡したいと支局に電話があり、とりつないだ。しばらくして杉浦さんから「すてきな出会いがあった」と言われた。 電話してきたのは、自宅に10年以上引きこもっていたお年寄りの女性。家族以外と話す機会がなかったが、記事を読み思い出の帯を残したいと勇気を出したという。杉浦さんがバッグにして渡すと、外出できるようになったと涙ながらに感謝されたという。 コロナで引きこもる高齢者が増え、孤立してしまう人もいる。きっかけがあれば、人はまた足を踏み出せる。まん延防止等重点措置は解除された
-
長持ち舗装の中庭完成 磐田北小、ペットボトル原料改質剤使用
磐田市は20日、花王(東京都)が開発した廃棄ペットボトルを原料にした高耐久のアスファルト改質剤を使って舗装した市立磐田北小中庭(見付)のお披露目式を同校で行った。花王の久保英明常務執行役員や草地博昭市長が参加し、完成を祝った。 同社によると、改質剤は舗装に対して約1パーセントを配合すると、耐久性が通常より約5倍高まり、修繕回数の低減にもつながるという。改質剤は2021年、同市の市道にも導入されている。 中庭舗装改修工事は3月末に実施された。範囲は160平方メートル。児童が遊ぶ場として使われるという。草地市長は「子どもたちが環境問題などを考えるきっかけになってほしい」と話した。  
-
買い物ついでに緑十字機知って 磐田の住民団体、販売会
終戦時に磐田市の鮫島海岸に不時着した軍用機「緑十字機」の歴史を継承する住民団体がこのほど、物品の販売会「浜小屋」を同市小島の長野交流センターで開いた。軍用機の関連資料を展示したほか、約20店が地元産野菜などの販売を行った。 イベントは「緑十字機不時着を語り継ぐ会」が企画する。買い物のついでに歴史を知る機会を提供する場として2020年12月から毎月1回開いている。会場ではエビイモやミカン、竹細工を販売したほか、ウクライナ支援金の募金箱を設け、寄付を呼び掛けた。 緑十字機は太平洋戦争終戦処理のために沖縄県から千葉県に向かう際、鮫島海岸に不時着。乗っていた軍使を地元住民が救護し、無事帰還したと
-
史跡まとめた冊子配布 磐田・向笠史談会 城や競馬場跡など紹介 家族で歴史語り合って
磐田市向笠地区の郷土史研究団体「向笠史談会」(井口君夫会長)が、地元史跡の伝承に力を入れている。3月、地区の史跡をまとめた冊子「向笠史跡のしおり」を発行。新型コロナ禍で活動が制限される中、「家族で地元の歴史について語り合ってほしい」と、地区の約千世帯に配布した。 同会は1979年に創設された。これまでかるたを作ったり、史跡に看板を立てたりしてきた。現在、市内在住の60~80代のメンバーで構成し、同市向笠竹之内の向笠交流センターを拠点に活動を続けている。 冊子はA5判、30ページ、全編カラー。戦国時代にあったという向笠城や、明治時代にできた岩井原競馬場の跡地のほか、水害時に行われた工事で
-
磐田市、待機児童2年連続ゼロ AI活用や保育枠拡充要因
磐田市は11日、4月1日時点の保育施設の待機児童数が2年連続でゼロだったと発表した。2020年度に導入した人工知能(AI)入所選考システムの本格運用や、前年比26人増の保育枠の拡充が要因になった。 システム導入で入園選考結果の通知が約1週間早まったことにより、市職員がきめ細かい入園調整を行えるようになった。保育枠増加分は、22年4月に公立園2園を統合し、民営化した「めいわ竜洋保育園」の開園で確保した。 一方、入園申請をして希望園に入れなかった入園調整中児童は前年比7人増の121人。市幼稚園保育園課によると、第1希望の園に入園できず、保護者が勤務先の育休延長制度を活用するケースもあったとい
-
静岡人インタビュー「この人」 岡部英一さん 歴史推理書「一言坂の戦い」を著した郷土史研究家
「一言坂の戦い」は1572(元亀3)年10月13日、現在の磐田市で徳川家康と武田信玄が初めて直接対決した戦とされる。地元でも知られていないこの戦の歴史を紹介するために自費出版に踏み切った。歴史に関する執筆活動を始めたのは、およそ20年前。一貫して市内の歴史について書き続けている。浜松市天竜区出身。70歳。 -磐田の歴史に興味を持ったきっかけは。 「25歳の時、磐田に住み始め、歴史の奥深さを知った。特に見付は国府が置かれるなど、政治や経済の中心地として栄えた。しかし、歴史がまとめられていないことが分かり、調査や発信を始めた。これまでも2冊、磐田市の埋もれた歴史シリーズと題して著書を出版した
-
いわた仕事万博 地元企業の魅力 高校生らに説明
磐田市の企業有志でつくる「磐田就職支援実行委員会」はこのほど、高校生や大学生に市内企業を紹介するイベント「いわた仕事万博」を同市見付で開いた。訪れた約100人に従業員が企業の概要などを説明した。 市内に拠点や本社がある小売業や製造業22社がブースを設け、個別で質問や相談を受けた。取り扱う商品を実際に見せたり、パンフレットや動画を使って働き方や会社の概要を紹介したりした。 高校3年の大石悠紗さん(17)は「企業や業務を知ることが大事だとわかった。インターンに行くことも考えたい」と話した。
-
記者コラム「清流」 タンクトップの理由
通っているフィットネスジムで、タンクトップ姿で筋トレをするマッチョが目立つ。なぜマッチョはタンクトップを着るのか-。本紙でコラムを執筆した「みんなで筋肉体操」の谷本道哉近畿大准教授(静岡市出身)に以前、話を聞く機会があり理由を知った。 ジムに入ったがすぐ辞めたという話をよく聞くので「筋トレを続けるこつは」と質問した。「筋トレをすると見た目の変化、パンプアップが起こる。体が見える服装で鏡を見て行うと続くのでは」と助言をもらった。 パンプアップは筋トレで追い込むと筋肉が一時的に膨らむ現象。マッチョは体を自慢しているのではなく効果を確認していた-。自身と向き合うマッチョたちに敬意を表さねばなら
-
ブランド企業の戦略解説 静産大・熊王教授 ベトナム商議所などに
静岡産業大経営学部の熊王康宏教授がこのほど、袋井、ベトナム両商工会議所の会員に向けてオンライン講義を行った。磐田市大原の磐田キャンパスと各地をつなぎ、「日越間のブランドイメージの違いについて」と題してブランド企業の戦略などを説明した。 袋井商工会議所の事業の一環。講師として招かれた熊王教授は、世界のブランド企業の持続可能な開発目標(SDGs)への取り組みを紹介したほか、両商工会議所の会員の質問に答えた。 日本人が持つブランドへのイメージは、という問いに「ブランドは高級なものという印象を持つ人が大半だが、企業のポリシーが商品に反映されていることが大事だと考える」と回答した。
-
磐田市の自主運行バス 「掛塚磐田駅線」始動 通勤通学時間帯に
磐田市は1日、市の自主運行バス路線「掛塚磐田駅線」の運行を始めた。市南部の一部区間における遠州鉄道のバス路線が3月で退出したことを受け、ルートを代替する。 委託事業者の浜松バス(浜松市浜北区)と共同で朝夕の通勤通学時間帯に合わせて運行する。これまでの遠鉄の路線「掛塚さなる台線」のうち、千手堂系統、とつか系統の2系統を代替する。 経路は掛塚-JR磐田駅間で、とつか系統が竜洋なぎの木会館や豊田町駅、磐田西高を経由する。千手堂系統は千手堂などを経由し、朝1本は磐田北高まで運行する。各系統は1日5往復する。日曜や祝日は運休。運賃は距離制で120~490円。 バスの出発式が1日、磐田市掛塚の蟹町
-
記者コラム「清流」 「ぜんぶのみこむ」年に
「ぜんぶのみこめ」。今年のおみくじに書いてあった言葉だ。磐田市の竜洋昆虫自然観察公園で引いた「虫みくじ」。虫などの生態にちなんだ独特な助言が面白い。 おみくじは大吉や凶などの運勢に目がいきがちで、他に何が書いてあったか覚えていない。しかし、虫みくじはインパクトがあるデザインで、読み込んでしまった。 引いたのはアズマヒキガエルの写真付きの中吉ならぬ「虫吉(ちゅうきち)」。内容は「目の前の虫を丸のみにするがごとく、嫌なことが現れたら丸のみにしてしまいなさい。それが成長につながります」とあった。 苦手なことにもまずは取り組んでみなさい、ということだろうか。カエルのお告げに従って、良い年にした
-
記者コラム「清流」 挑戦する姿勢
最近歩く距離が減ったからか、太ったと指摘されるようになった。学生時代はスポーツをしていたので気にすることはなかったが、社会人になり体形を維持することの難しさを実感している。 11月に行われたエアロビックの全国大会で優勝した磐田市立東部小の教諭、山下正紘さん(24)。学生まで競技に打ち込み、一度離れたが働き始めてからも「夢中になれる目標がほしい」と再開したという。 仕事と競技を両立するのは大変ではないのかと聞くと、「好きでやっていることだからやめたいと思ったことはない。続けられる限りは現役でいたい」ときっぱり。 挑戦を続ける姿勢を見習わないといけない。たるんだ体にむち打って筋トレに励みた
-
記者コラム「清流」 サックスブルーに染めて
ジュビロ磐田がJ1昇格とJ2優勝を決めた。ホームタウンの磐田市はさぞ盛り上がるだろうと思ったが、地元商店街などが祝福イベントを開く予定は今のところなく、少し寂しい。 初めて磐田を訪れた時、商店街に掲出されたサックスブルーの旗が「ジュビロの街」だと印象づけた。しかし、昇格がかかった終盤もサポーターの熱の入った応援に対し、街が一丸となって声援を送る光景は見られなかった。地元の静かさはチームとの距離を象徴しているように思う。 もちろん地域の盛り上がりのため応援に励む人もいる。待ちに待ったJ1復帰。市全体が活気づくにはチームが勝利するほかない。街中を応援ムード一色に染めるような活躍に期待したい。
-
「ジュビロ飯」開始 資源生かし経済活性を【風紋】
磐田市とサッカーJリーグ2部(J2)ジュビロ磐田、静岡産業大、農林環境専門職大、磐田商工会議所の5者が10月、「ジュビロ飯」と称した事業を開始した。産学官連携で、地場産品を取り入れた健康づくりに役立つ献立と、運動プログラムを提供する。食とスポーツで市民の健康増進を目指すと同時に、市内企業と連携したメニューの開発・販売を通じ、新型コロナウイルス禍で落ち込む地域経済の活性化につながるよう期待したい。 新型コロナは世界経済に大打撃を与えた。市内企業にも影響が出ている。市が昨年12月にまとめた企業実態調査報告書によると、コロナ禍以前の3カ月と、直近3カ月の売り上げを比較して、6割以上の店舗・事業所
-
記者コラム「清流」 待ち遠しい歓声と凱旋
東京五輪の卓球混合ダブルスで金メダルを獲得した磐田市出身の水谷隼選手と伊藤美誠選手。2人の活躍に地元は連日盛り上がった。2人はリオ五輪後に磐田を訪問し、「金メダルを持ち帰る」と誓ったという。 市内関係者がテレビでダブルスの決勝を応援する場に立ち会った。中国の猛攻に一時諦めムードに。しかし、粘りを見せ逆転勝利。全員が立ち上がって拍手を送った。会場は熱気に包まれ、スポーツには心を動かす力があると改めて感じた。 観客がいる五輪会場にいたならどれほど盛り上がっていただろう。会場で思い切り応援できる世の中に早くなってほしいと思うのと同時に、2人が金メダルを持ち故郷に凱旋(がいせん)する日を心待ちに