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大自在(3月12日)TARAKOさん

 ハリウッドで開かれたアカデミー賞授賞式で、宮崎駿監督の「君たちはどう生きるか」が長編アニメーション賞に輝いた。宮崎作品としては21年ぶり2度目。
 ことしは日本から「君たち―」を含む3作品がノミネートされた。「ゴジラ―1・0(マイナスワン)」も邦画初の視覚効果賞に選ばれ、日本映画界にとって記念すべき日になった。この受賞によって日本の映画・アニメの魅力がさらに多くの人々に伝わるだろう。
 一方、アニメでは先週、国内外で高い人気を誇る作品の関係者2人の訃報が相次ぎ、ファンを悲しませた。一人は「Dr.スランプ」「ドラゴンボール」などを生み出した漫画家鳥山明さん、もう一人は「ちびまる子ちゃん」がアニメ化された1990年から30年以上にわたって主人公のまる子役を務めてきた声優TARAKOさん。
 鳥山さんは68歳、TARAKOさんは63歳。2人とも最近まで仕事を続けていたといい、あまりに早すぎる死だった。
 TARAKOさんは「ちびまる子ちゃん」の作者、故さくらももこさんが作詞した「まるちゃんの静岡音頭」の歌唱を担うなど静岡市のPRにも貢献した。2018年にさくらさんが死去した際は「みんなで、ももこ先生の世界をつなげていくことが私たちの使命」と訴えた。
 「ちびまる子ちゃん」をはじめとする優れた作品が多くの人を楽しませ、国内外で認められて今日の日本映画・アニメの隆盛につながった。TARAKOさんが望んだ通り、これからもそれらの作品が人々の心に生き続けるのは間違いないだろう。

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