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テーマ : 編集部セレクト

⚽清水が生んだ20歳のストライカー 千葉寛汰 アイスタ主役 ゴールでつかむ【しずスポ】

 J2清水の若きストライカーが得点に強いこだわりを見せている。下部組織出身のFW千葉寛汰(20)はレンタル移籍から今季復帰した。「自分が育った一番好きなクラブで試合に出られる喜びを感じている。とにかくゴールだけを目指し、結果で示す」と貪欲に得点を狙い続ける。


 「悔しい」。
 今季ホーム開幕戦となった3月2日の愛媛戦。1万5千人以上の観客が詰めかけ、主将の北川航也(27)の2得点で完封勝利を収めて熱狂の渦に包まれたスタジアムの様子を、メンバー入りがかなわなかった千葉はスタンドから見ていた。「このピッチに立って主役になれたらどれだけ気持ちいいんだろう」
 清水のジュニアユース、ユースで育った生え抜き。高校年代最高峰のプレミアリーグでは、2021年に東西両地区トップの18得点を挙げた。世代別日本代表にも名を連ね、22年にトップ昇格した。
 22、23年シーズンはJ3今治、J2徳島で武者修行。徳島では苦しんだが、今治では38試合19得点と結果を残し、「1、2年目の出場機会が必要な時期にしっかりと試合に出てゴールを決め続けられた」とプロの世界で勝ち抜く手応えを得た。
 「堂々と自信を持ってやれている」と実感していた3月上旬から練習で、切れのある動きを見せ、第4節大分戦でメンバー入りを果たすと、後半に途中出場。ポストプレーや積極的なシュートでゴールに迫った。
 第5節千葉戦では2点リードの終盤に投入された。ドリブルで仕掛ければシュートまでいける可能性のあった場面で、リードを確実に守るためにコーナースポットまでボールを運んで時間を稼いだ。「自分の気持ちを殺してでもやらなければいけないことはある」とレンタル移籍中に学んだチームへの献身姿勢も忘れない。
 チームのほかのFW陣と比べ「シュートのうまさやバリエーションの多さは負けない」と自負。生粋のストライカーがゴールネットを揺らし、オレンジサポーターを沸かせる。
 (小沢佑太郎)

 ちば・かんた 2003年6月17日生まれ。静岡市清水区出身。幼稚園のころにサッカーを始め、高部JFC、清水のジュニアユースとユースを経て22年にトップ昇格。J3今治、J2徳島への期限付き移籍から今季復帰。清水のホームゲームには小学生のころから家族や友人と観戦に訪れていた。

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