バスケWリーグ シャンソンが決勝逃す PO準決勝第3戦
バスケットボール女子Wリーグは8日、東京・武蔵野の森総合スポーツプラザでプレーオフ準決勝第3戦を行い、レギュラーシーズン(RS)5位のシャンソン化粧品は72―93で富士通(RS1位)に敗れ、対戦成績1勝2敗で15季ぶりの決勝進出はならなかった。
シャンソンは立ち上がりの悪さが最後まで響いた。前半だけで6本の3点シュートを浴びるなど33―52。第3クオーター(Q)もさらに突き放された。50―78で迎えた第4Q中盤に金田愛奈、佐藤由璃果、白崎みなみが連続11得点し、その後も小池遥、鷹のはし公歌(沼津市立高出)の3点シュートなどで食らい付いたが届かなかった。
▽準決勝第3戦(富士通2勝1敗)
富士通(リーグ1位) 93(34―14 18―19 20―12 21―27)72 シャンソン化粧品(リーグ5位)
格上・富士通に完敗も 今季は全チームから白星、復活へまた一歩
富士通に敗れ、悔しさをにじませながらコートを後にするシャンソン・小池
15年間、閉ざされた決勝の扉はまだ開かない。だが、名門復活への道をまた一歩進んだ。シャンソンはレギュラーシーズン覇者の富士通に押し切られたが、2季続けて2連敗していた準決勝で1勝。シーズンを通じて全チームから白星を挙げ、主将小池は「若いチームが日に日に成長した。この敗戦を次に生かす」と新たな決意をにじませた。
第3戦は富士通に3点シュート9本、成功率90%をたたき出されて21点差の完敗。2週続けて激闘を繰り返したチームに3連戦を戦い抜く力は残っていなかった。それでも、第4クオーターは45―72の大差から5本の3点シュートなどで食い下がった。「諦めずリングに向かった」と鷹のはし(沼津市立高出)。最後までシャンソンらしく走り切った。
第2クオーター、ボールを奪い合うシャンソン・鷹のはし(中央)
チームに今季の日本代表はいない。それでも、代表経験者が並ぶトヨタ自動車、富士通に大逆転劇を演じた。昨季の大量退団を機に出場機会を得た金田は主力に成長。新加入の鷹のはし、白崎が新たな力となり、知名ら控え組も要所で効果的な働きを見せた。
準決勝の壁を乗り越えるため、鵜沢監督は「強いチームから学びたい」と言う。若手主体のチームは大きな可能性を秘めるが、まだまだ粗削り。最後に富士通に見せつけられたような完成度を身に付け、来季こそ決勝の舞台に立つ。
(運動部・山本一真)
第4クオーター、ボールを奪いにいくシャンソン・知名(左から2人目)と金田(左)
富士通に敗れ、肩を落とすシャンソンの選手
(写真は武蔵野の森総合スポーツプラザで写真部・小糸恵介が撮影しました)