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東レ、地元戦一戦必勝期す 藤井直伸さんへの思い胸に Vリーグ男子、18日からJT戦

 バレーボールVリーグ男子の東レは18、19日、新設の沼津市総合体育館でJT広島との連戦に臨む。10日に闘病の末、他界したチームのセッター藤井直伸さん(享年31歳)への思いを胸に一戦必勝を期す。峯村主将は「東レらしく、バレーの楽しさが伝わる試合にしたい。藤井さんもそれを望んでいるはず」と語った。

若手に声を掛け、練習の雰囲気を盛り上げる東レの峯村主将(中央手前)=三島市の東レ体育館
若手に声を掛け、練習の雰囲気を盛り上げる東レの峯村主将(中央手前)=三島市の東レ体育館

 大きな悲しみに耐えて戦った12日の堺戦で21勝目を挙げた。「それぞれの思いをコートで出し切ろうと声をかけた。あの試合でチームがさらに団結した」と峯村。15日には三島市の東レ体育館で全体練習を再開。約1時間半汗を流した。選手は普段通り仲間の好プレーをたたえ、ミスが出ると声をかけ合った。
 リーグ戦は現在3~5位のパナソニック、堺、東レが21勝11敗で並ぶ大混戦。上位4チームが進むプレーオフを懸けて残り4試合を戦う。東レはけが人の復帰が好材料。サイドに攻撃力のある小沢と守備力のある米山を状況に応じて使い分けることも可能になった。
 鍵を握るのはやはり司令塔だ。藤井さんが闘病で離脱後、酒井(浜松商高出)と真子の2人のセッターがしのぎを削る。4年目の酒井は「今はまだ藤井さんのようにはできない」と指導陣の助言を頼りに試合を組み立てている。それでも篠田監督は「スパイカーとの信頼関係ができ、相手ブロッカーとも駆け引きができるようになった」と成長を認める。
 藤井さんと李が繰り出す高速Bクイックは東レの武器だった。酒井は「練習では藤井さんが(Bクイックを)何度もミスする姿を見てきた。ミスすると、セッターはそれを使うのが怖くなる。でも藤井さんは本番で使うし、失敗してももう一度上げる。本当にすごい」と唯一無二であることを強調する。
 酒井が藤井さんのような武器を磨き上げるのはこれからだが、既に受け継いだ姿勢がある。「セッターはみんなに見られるポジション。自分が失敗しても調子が悪くても落ち込んだ顔を見せるな」。この助言を胸に、チームを引っ張るつもりだ。

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